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第12戦チェコGP、予選の概況と全ライダーのコメント
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  2008年08月17日

MotoGP第12戦目のチェコGPが、8月16日に最終予選を雨のブルノ・サーキットにて迎えている。ここではMotoGPクラスの予選の概況と結果、ならびに全ライダーの決勝レースに向けてのコメントなどを紹介する。


■チェコGP予選結果、ウェットでも圧倒的な強さを示したブリヂストン
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ドライとなったチェコGP初日のフリー・プラクティスではミシュラン勢が揃ってフロントタイヤにグリップ不足の問題を抱え、ブリヂストン勢が圧倒的な強さを示している今回のMotoGPクラスだが、グランプリ2日目に入り雨となったブルノでもミシュラン勢は振るわず、予選もブルノ・サーキットを得意とするブリヂストン勢の圧勝だった。上位11名のうち10名がブリヂストンユーザーとなったチェコGPの予選結果は以下の通り。

1) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 2分11秒657
2) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 2分12秒846
3) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 2分12秒959
4) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 2分13秒002
5) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 2分13秒352
6) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 2分14秒064
7) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 2分14秒535
8) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 2分14秒718
9) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 2分14秒805
10) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 2分14秒861
11) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 2分15秒880
12) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 2分16秒032
13) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 2分16秒510
14) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 2分17秒632
15) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 2分20秒074
16) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 2分23秒303
17) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 2分23秒701

■チェコGP2日目も怪我人はゼロ
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予選中の転倒者はセッション開始10分のところでシケインを曲がりきれなかったリズラ・スズキのロリス・カピロッシ、開始20分のところで転んだホンダLCRのランディ・ド・プニエ、予選開始35分のところでマシンから落下したTECH3ヤマハのジェームス・トーズランドの3名。他にはアリーチェ・チームのトニ・エリアスがセッション残り15分のところでコースアウトを喫しているが、幸い怪我人は1名も出ていない。


■予選の概況、天候の変化を読み間違えたライダーが大苦戦
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気温12度、路面温度14度、湿度96%、小雨の中のウェット・コンディションとなった今回のチェコGP2日目のMotoGPクラス予選は、セッション開始20分頃から終わりにかけて雨が激しくなり、コース上の何ヶ所かに水が川のようにあふれた事から、天候が崩れる事を予想してセッション序盤のうちに好タイムを記録したライダーたちにとって有利な内容となった。


■ロレンソのフィアット・ヤマハなど、一部のチームが完全に戦略ミス
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序盤の転倒後にしばらく天候の回復を待っていたリズラ・スズキのロリス・カピロッシ、セッション序盤にはミシュランのためにハードレインタイヤをテストしていたTECH3ヤマハのコーリン・エドワーズ、セッション前半にはガレージ内でセッティングの調整を行っていたホルヘ・ロレンソなど、他にも何人かのライダーは天候の悪化を予期していなかった事から、雨の激しくなった予選後半にはタイムを更新できずに苦しい戦いを強いられている。


■雨が激しくなる前のセッション開始20分間にほぼ確定した上位グリッド
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雨が激しくなったセッション開始20分時点の上位9名のライダーは、トップがドゥカティーのケーシー・ストーナー、2番手がフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ、3番手がカワサキのジョン・ホプキンス、4番手がリズラ・スズキのクリス・バーミューレン、5番手がサンカルロ・ホンダ・グレッシーニのアレックス・デ・アンジェリス、6番手がホンダLCRのランディ・ド・プニエ、7番手がサンカルロ・ホンダ・グレッシーニの中野真矢選手、8番手がリズラ・スズキのロリス・カピロッシ、9番手がカワサキのアンソニー・ウエスト。


■豪雨の中で必死にタイムを更新したのは数名のブリヂストンユーザー
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その後は上位ライダーの順位に動きは見られず、ドゥカティーのメランドリとアリーチェ・チームのシルバン・ギントーリの2名のみが水しぶきをあげてタイムを必死に更新しながら10番手のポジションを争う姿が見られ、最終的にはギントーリが一度メランドリに奪われた10番手のグリッドを奪い返している。
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■セッション終了間際に突如2列目に浮上したウエスト

他には順位に変動はなく、全ライダーのグリッドが確定したと思われたセッション終盤、アンソニー・ウエストが突然ポジションを3つ上げて2列目6番グリッドを獲得し、この影響からド・プニエ、中野選手、カピロッシが1つずつ順位を最後に落とす事になった。
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■ストーナーが6連続ポールの新記録を樹立、ロッシとホプキンスも1列目を獲得
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こうしてポールポジションは、4ストロークMotoGPクラスにおける新記録となる6連続ポールを達成したドゥカティーのケーシー・ストーナーが獲得。2番グリッドは現時点のポイントリーダーであるフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ。1列目最後の3番グリッドはセッション序盤にギャンブルに出たという怪我からの復帰直後のカワサキのジョン・ホプキンスが獲得した。
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■中野選手は8番グリッド「目標は7位以上」

今回のブルノからは2009年型サテライト用ホンダRC212Vの開発を担当し、現行のダニ・ペドロサとほぼ同仕様のワークスマシンで初めて予選を戦った中野真矢選手は3列目8番グリッドを獲得。ドライでは今週の総合4番手タイムを記録している中野選手は、今期の自己最高位(8位)を上回る結果をレースでは狙うとコメントしている。
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■ミシュラン勢の中ではド・プニエが健闘

ブリヂストン勢が強さを発揮する中、予選開始までにウェットセッティングに成功したというホンダLCRのランディ・ド・プニエは3列目7番グリッドをミシュランタイヤで確保する健闘を見せたが、その他のミシュラン勢は初日のドライの時と同じくフロントタイヤのグリップ不足に苦しみ雨が降り出してからはタイムを更新できておらず、レプソル・ホンダのペドロサをはじめ残るミシュラン勢は12番グリッド以下に沈んだ。
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■予選終了直後の全ライダーのコメント

以下に、夏休み中の怪我により今回のチェコGPを欠場しているニッキー・ヘイデンを除くMotoGPクラス全ライダーの予選終了直後のコメントを紹介する。
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■1列目

●ポールポジション)ケーシー・ストーナー ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8

まだ天気がどう変わるのか分からない状態だったので、今日はセッション序盤からコースに出て、いいラップタイムが出せるようにまずは数周走った。晴れるような雰囲気もあったが、実際の天候はその逆だった。
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その時のセッティングにはあまり満足できなかったので、ピットに戻って若干調整を加えたが、コースに戻った時には何ヶ所かに5センチ近く水がたまっていて、どこを走ってもハイドロプレーニングが発生する状況になっていた。路面コンディションが大きく変わってしまったので、そのまま雨が降り続いた場合には誰もその時点のタイムを大きく上回る事ができないのは明白だった。

今回もまたチームとして素晴らしい作業ができた。ブリヂストンは最高のレインタイヤを何本か用意してくれたし、結果としてポールポジションを獲得できたので本当に満足。まだポイントは明日にならなければ獲得できないが、特に雨ならレースでは何が起こっても不思議はないので、リラックスしながら気持ちを集中していくつもり。それと、天気はドライが保たれると嬉しいね!


●2番グリッド)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1
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ウェットかドライにかかわらず、明日も好調にいける事を願っている。もちろん、他のライダーたちと同様に明日はドライになって欲しい。今日は本当にひどい状況だったしね!

午後はセッションが12分経過したところで水が増えてしまい、バイクのセッティング改善を進める事もラップタイムを縮める事もできなくなったので、序盤に何回かいいタイムで走っておく事ができて嬉しかった。
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ドライならもっと戦えると思う。それにまだいくつか調整できる部分があるので、明日が終日ドライになってくれればチャンスは広がる筈。今はそれを願いつつ、どこまでやれるか様子を見ていくつもり!


●3番グリッド)ジョン・ホプキンス カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR
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この結果にはとても満足。完全に正しい動きがとれたと思う。セッションの序盤にギャンブルをしていいラップタイムを刻んだが、これは雨がさらに強くなる可能性があったから。

自己ベストラップでは少しミスをしてしまったが、ひざにはあまり激しい力はかけたくなかったし、今日はレースウイークの中のほんの一部でしかないので、セッションの後半は気楽に過ごす事にした。
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この結果は自分にとって嬉しいだけではなく、自分がアッセンで走った時に比べて大きくマシンを改善してくれたカワサキのためにも本当に良かった。ブリヂストンタイヤはこのサーキットでとても良好なので、明日はどんな天候でも自信を持ってレースに挑む事ができる。

自分たちの力を現実的にとらえた上で、明日はトップ5入りを目標にしたいが、今回はレースに向けてとにかく素晴らしいグリッドポジションを手に入れる事ができたと思う。


■2列目

●4番グリッド)クリス・バーミューレン リズラ・スズキMotoGP GSV-R
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昨日に比べて今日は難しい状況だったが、レース当日の天気予報がまだ変動しているので結果的にはすごく良かったと思う。少なくともこれで両方のコンディションを使ってセッティングを進める事はできたしね。

終日のウェット・セッションになったが、午前と午後の予選では状況がかなり違った。午後のセッション開始直後も十分に路面は濡れていたがグリップは良く、何回かいい走りができたし、すごくいいタイムを記録できた。
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その後はピットに戻らなければいけなくなり、セッティング変更に結構な時間を費やしたが、コースに戻ってみたら走行条件があまりに大きく変わっていたので、すぐにピットに再び戻る事にした。

結果として4番グリッドを確保できたのですごく嬉しい。明日の天候がどうなろうともトップ集団と一緒に前へ抜け出す上でいいチャンスがつかめたと思う。明日は晴れて欲しいし、今回も表彰台に乗れるように頑張っていいレースがしたい。


●5番グリッド)アレックス・デ・アンジェリス サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V
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この結果には満足。ウェット・コンディションの予選を長い間待っていたが、やっといいスターティング・グリッドを確保する事ができた。今日は本当に順調に作業を進める事ができたと思う。午前のフリー・プラクティスの時から速く走る事ができたし、午後も速かった。バイクに今日施した数点の調整が大きな改善につながっている。
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フルウェットでも速く走れる事をアピールできたし、この結果は自分の自信にもつながった。フロントにいい感触がつかめるようになったのでレースにも自信が持てる。条件がどっちになろうともスタートをうまく決める事が不可欠なので、最初にポジションを落とす事なくいい走りがしたい。


●6番グリッド)アンソニー・ウエスト カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR
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最後の周回でラップタイムを更新できるとは思ってもいなかったので、この結果は本当に大きな自信につながった。

路面コンディションはセッションを通してどんどん悪くなり、コース中に水があふれていたので、走行中はあちこちでハイドロプレーニングが発生し前も見にくかった。ソフトタイヤを温存しながら最後のアタックをしたが、それにもかかわらず3つもポジションを上げる事に成功した。

今日はマシンのセッティングを大きく改善する事ができた。ドライのレースでどういう状況になるかはまだ分からないが、6番グリッドはレースを戦う上で有利なポジションである事は間違いない。


■3列目

●7番グリッド)ランディ・ド・プニエ ホンダLCR RC212V
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午前中はこの路面コンディションでは速く走れていなかったので、自分とチームにとって今回の予選はいい結果だったと思う。

バイクのセッティングに調整をいくらか施し、午後にはタイヤの感触が大きく良くなったが、これ以上の結果を狙うのは無理だった。最終的に2列目を逃す結果にはなったが、それについてはあまり心配はしていない。

今回の路面コンディションではミシュラン勢の中のトップになれたので、これは明るい兆候と言える。天気予報によれば明日は晴れそうなので、午前の20分間のウォームアップ・セッションを活用してレース用のいいフロントタイヤを見つけておきたい。


●8番グリッド)中野真矢 サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V

新しいバイクで走る時に今日のような走行条件になると、テストの時間がないので簡単に作業は進まないが、今日の午前のセッションで記録したタイムについては満足できているし、その時の路面はそれほど滑りやすく感じなかった。
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3列目からのスタートはそれほど悪い条件ではないが、明日はいいスタートを決めて自分のベストを尽くして走る事が重要になる。

今回の目標はこのバイクでの最初のレースを走りきり、今シーズンの自己最高位を上回る事と、ホンダと自分のチームのために有益なデータを多く収集する事。


●9番グリッド)ロリス・カピロッシ リズラ・スズキMotoGP GSV-R
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今日の予選は少し奇妙な流れになった。セッションの序盤はすごく好調に走れていたのでいいポジションが狙えると思っていたが、そこでミスをして転んでしまい、その影響から路面に水があふれる前の一番いいコンディションの時に速く走るチャンスを逃す事になってしまた。
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ピットガレージ内で路面コンディションが良くなるのを長時間待った末、最終的には新しいリアタイヤを装着してコースに戻ったが、タイヤはうまく機能せず、結局タイムを縮める事はできなかった。

3列目スタートはそれほど悪くはないし、レースでどこまでやれるか様子を見ていくつもり。ウェットでもドライでも自分が十分に戦える事はもう分かってるからね!


■4列目

●10番グリッド)シルバン・ギントーリ アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
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今日もまたバイクに小さな問題が発生していた事や、路面がそのうち乾くかもしれないと思っていた事もあり、セッション序盤はあまりリスクを冒さないように走ったが、実際には天気はさらに悪くなったので、残りの時間はタイムを挽回するために川のようになったコース上を必死に走り続ける事になってしまった。

セッション終盤にはセッティングにいいバランスが見つかったので、おかげで最終的にはトップ10に入る事ができた。


●11番グリッド)マルコ・メランドリ ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8
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この結果は今シーズンの予選の自己最高位になったが、今朝のウェット・セッションはすごく順調だったので、もっと高いポジションを期待していた。

残念ながら午後に入ってからの最初の数周は出力特性にあまりいい感触が得られず、その後は走行条件が悪化してしまったが、その後もコース上に残って長距離を走り続けながらタイム改善を狙い、最終的には順位をいくつか上げる事はできた。

おそらく明日はドライになると思うが、今日は計画していたフロントの改善作業を進めるチャンスがなかったので、やはりレースは難しくなると思う。


●12番グリッド)ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ・チーム RC212V
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今日は大きめのプロテクターを装着したので左手は以前よりもしっかり固定されるようになったが、いずれにしても天気のせいで手が冷えてしまい痛みは昨日よりも激しかった。

午後のウェット・セッションでは、雨が激しくなってからもラップタイムを縮めようと頑張ったが、結局タイムを更新する事はできず、明日は4列目からレースをスタートする事になった。当然レースで不利になるので今回のグリッド位置には満足できていない。

もし午後のレースがドライになるのなら、サスペンションのセッティングとタイヤ選びがまだしたいので、午前のウォームアップもドライになって欲しい。朝からドライならまだ改善作業を頑張れるので、レースでは可能な範囲内でもベストを尽くせるようになる。


■5列目

●13番グリッド)トニ・エリアス アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
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今日の路面コンディションに関して自分たちはあまり運が良くなかった。走り込む度に路面状況はどんどん良くなっていたのに、その後は雨が激しくなりマシンの改善作業を進める事が難しくなってしまった。
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同じような天候だった以前のレースウイークよりも調子は上がっているが、当然まだ十分とは言えない。ただ、できる事はすべてやったので、明日はスタートをうまく決めて可能な限り多くのライダーをラグナ・セカの時のように交わしておきたい。


●14番グリッド)アンドレア・ドヴィツィオーゾ JiRチーム・スコット RC212V

悪天候のせいで予選中の作業が予定通りに進まず、自分たちの実力に見合わないグリッド位置になったので、明日はその挽回に力を注がなければいけなくなった。
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雨が激しくなってからはグリップを得るのが難しくなり、その後はセッションの序盤に好タイムを記録していたライダーたちに追いつく事ができなかった。

明日は厳しいレースになる。天気予報は不安定だが明日はドライになりそうな雰囲気なので、今の自分たちのタイヤの性能を最大限に使ってベストを尽くしたい。


●15番グリッド)コーリン・エドワーズ ヤマハTech3 YZR-M1

写真厳しい状況だった。それしか言う事はないね。このグリッドからだとレースは大変になるが、いつも通りTECH3とヤマハのために最高の走りを明日はするつもり。

路面コンディションが難しかった。正直あそこまでセッション後半に雨が激しくなるとは思いもしなかった。セッション序盤に装着していたリアタイヤはおそらく硬すぎたが、あの時はミシュランのためにデータをいくらか集めておく必要があった。

しばらくしてから柔らかめのタイヤに履き替えたが、すでに雨がひどい状態になっていたので苦しい形になった。雨が弱くなったとしてもタイムを更新できるかどうか分からなかったし、転倒などの危険性が高い状況だった。

雨のレース中に少し問題を抱えていた何週間か前のドイツGPの時みたいな感じだったね。なんとか自信を持って攻められるように、グリップが一貫して得られるような調整作業にだけ今回は集中した。この分野が今の自分の弱点だから。

天気予報通りに明日がドライなら、午前のウォームアップを使っていいデータを集められるので、レースではいい戦いができるようにしておきたい。


■6列目

●16番グリッド)ジェームス・トーズランド ヤマハTech3 YZR-M1

写真自分とTECH3ヤマハにとっては本当に難しい1日だったが、今晩しっかり休んだ後は、レースが晴れでも雨でもいつも通り最大限の努力をするだけ。どんなに難しい勝負であってもタオルを投げたりするつもりはない。

ラップタイムを見れば問題点は明らかだと思うが、今はそれについて誰かに文句を言う気はない。自分の仕事はコースに出て、今あるパッケージの性能を最大限に引き出して戦う事だけ。ただ、パッケージを構成する要素の全てがうまく噛み合わない場合の戦いは大変だけどね。

1コーナーで転んだ時にはどうする事もできなかった。あの路面条件でタイムを大きく縮める事は不可能だったので、無理は一切していなかったのに、理由もなくバイクから落ちてしまったので本当に残念。

まだ明日の状況を見る必要はあるが、今日の雨が再び路面を汚してしまったので、レースがドライでスリックタイヤを履いてもコンディションは難しくなると思う。低い位置からのスタートは嫌だが、うまくスタートを決めれば集団についていいレースができる筈。


●17番グリッド)ホルヘ・ロレンソ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1

写真ひどい1日だった!予選の序盤はもっと水が少なかったが、その時にはチームと一緒にガレージ内でバイクのセッティング改善に取り組んでいた。だから他のライダーたちが自己ベストを記録している中、自分はいいタイムを残すチャンスを逃す結果になってしまった。

以前にも今回とほとんど同じくらい最悪な経験をした事はあるが、でも言わせてもらえば、今回は自分1人の失敗だとは言い難い。タイヤが本来あるべき機能を果たしていない事は現時点で明白だと思う。ただ、自分がプロである以上しばらく様子を見る必要はあるし、ミシュランが正しい方向性を見つけてくれる事は信じている。

明日はいいスタートを決める事が重要だし、その後はトップ10を狙っていくつもり。新しいアスファルトはすごくいいが、自分たちは十分なグリップを得られていないので、天候がどっちになろうとレースは難しいと思う。

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