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2008年7月20日
アメリカ現地時間の7月19日午後13時55分、日本時間の7月20日早朝5時55分より、カリフォルニアのラグナ・セカ・サーキットにてMotoGP第11戦目となるアメリカGP予選が行われた。ここでは予選の概況と結果、ならびに全ライダーのコメントなどを紹介する。
■2日目もミシュラン勢に厳しい低温路面のラグナ・セカ
グランプリ初日と同様にアメリカGP2日目のラグナ・セカ・サーキットの朝は濃い霧に包まれ、この日の午前中に行われたフリー・プラクティス3開始時の気温は16度、路面温度は24度と例年になく低く、午後に入ってからは青空が戻ったものの、昨年までの灼熱のアスファルトはそこになかった。
昨年よりも20度から30度近く低い気温と路面温度の中で行われたこの日のセッションは、高温のアスファルトに的を絞ってレースタイヤを持ち込んでいたミシュラン勢がブリヂストン勢に比べて全体的にグリップ不足に苦しんだが、予選タイヤについてはミシュラン勢はブリヂストン勢と同等の好感触を得る事ができた様子だ。
■負傷者の情報、ペドロサは帰国、首がまわるようになったエドワーズ
前回のドイツGP以前に負傷した怪我の影響を持つライダーに関してだが、左手の指と手首を骨折しているレプソル・ホンダのダニ・ペドロサは先にも報じた通り、初日の2回のフリー・プラクティスのみに参加した後、予選当日のこの日午前にアメリカGPをキャンセルする事を正式に発表、その後は母国のスペインに帰国している。
ドイツGPの転倒で痛めた首がアメリカに来てからまわらなくなって困っていたTECH3ヤマハのコーリン・エドワーズは、一度はテキサスの自宅に戻る事も考えた様子だが、その後にクリニカ・モバイルで治療を受けてからは首の具合はすっかり改善し、無事に2日目の予選に出場している。なお、エドワーズは今シーズンに一度も逃していなかった2列目スタートを今回は逃す結果となっている。
■予選中の転倒者と怪我の情報、悔やまれる好調な中野選手の転倒
予選のセッション残り25分、その時点のタイムシート上の5番手以内を維持しながら上位のポジションを争っていたいたサンカルロ・ホンダ・グレッシーニの中野真矢選手が4コーナー通過時に転倒。怪我は一切負わなかったが、セカンドバイクに乗り換えた関係からその後に好調な走りは戻らなかった。
■デ・アンジェリスが初日の小指に引き続き左手の親指を骨折
中野選手転倒から4分後、そのチームメイトであるアレックス・デ・アンジェリスが10コーナーで激しく転倒し、初日の転倒で骨にひびが入った左手の小指に引き続き左手の親指の骨を骨折した。痛みによりデ・アンジェリスは残りの予選に復帰できず、予選タイヤを1本も試す事ができていない。なお、デ・アンジェリスは翌日の決勝レースには出場する予定だ。
■予選タイヤのグリップに驚いて転倒したハッキング
予選のセッション残り18分、セッション前半はトップ10圏内にも顔を出していたカワサキのAMAライダー、今回のアメリカGPではジョン・ホプキンス(写真下)の代役を務めるジェイミー・ハッキングが転倒。初めて履いたブリヂストンの予選タイヤに驚くハッキングは「グリップのすごさにびっくり。リアのグリップが良すぎてフロントが滑り転倒してしまった」と述べている。ハッキングに怪我はなかった。
なお、今回予選の最後尾に終わったウエストは、ハッキングのセッティングを決勝当日午前のウォームアップで試みる予定だという。
■焦りすぎて反省中のエリアス
予選残り0分、セッション終了直前のタイムアタックを終えて、何とかもう一度最後のアタックに挑もうと必死でコントロールラインを通過したアリーチェ・チームのトニ・エリアスは、その時の限界走行がたたって2コーナーを目前にタイヤを滑らせ転倒。本人に怪我はなかったが、エリアスは「馬鹿な事をした」と反省している様子だ。
■MotoGP第11戦アメリカGP予選結果
アメリカGPの予選を制したのは、MotoGPクラスでのバレンティーノ・ロッシの記録に並ぶ5戦連続のポールポジションを獲得したドゥカティーのケーシー・ストーナーだった。以下に、気温23度、路面温度36度、湿度42%のラグナ・セカ・サーキットで行われた予選の結果一覧を示す。
1) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分20秒700
2) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分21秒147
3) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分21秒430
4) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分21秒636
5) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 1分21秒848
6) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 1分21秒921
7) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 1分21秒947
8) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分21秒971
9) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 1分21秒974
10) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分21秒999
11) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分22秒039
12) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分22秒092
13) ベン・スピーズ USA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分22秒127
14) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分22秒719
15) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分22秒957
16) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分23秒035
17) ジェイミー・ハッキング GBR カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分23秒309
18) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分24秒525
■2日間の全セッションを通して圧倒的大差のストーナー、呆然のロッシ
たった1人だけ1分20秒台に突入したストーナーから0.5秒近い大差を開かれての2番グリッドを獲得したフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシは「ストーナーに明日のレースで勝つ方法が分からない。彼よりも30秒先にレースをスタートできれば勝てる」とコメントしている。
■ヘイデンが地元で今期2度目の1列目スタートを確保
今回は低温路面に適したレースタイヤが見つからずに苦労していたニッキー・ヘイデンはミシュランの予選タイヤには好感触を示しストーナーとロッシに次ぐ3番グリッドを獲得しており、得意の地元ラグナで今期2度目の1列目スタートを確保した。
■予選タイヤと相性の悪かったバーミューレンは得意のラグナで8番グリッド
ラグナ・セカを大の得意とするリズラ・スズキのクリス・バーミューレンは、この日は予選タイヤとセッティングとの相性が悪く、予選タイヤ装着時にはレースタイヤの時のタイムを更新できず、翌日の決勝レースは3列目8番グリッドからのスタートとなったが「まだ表彰台は狙える」と強気のコメントを残した。
■予選後の全ライダーコメント
以下に、アメリカGPの2日目予選を終えた全ライダーのコメントを獲得グリッド順に掲載する。
■1列目
●ポールポジション)ケーシー・ストーナー ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8
レースに向けての仕上がりには満足できているし、今回またポールポジションを獲得する事もできた。
1本目の予選タイヤは性能を使い切る事ができず、十分に自信を持って100%攻め込む事ができなかった。これはレース用のリアタイヤと組み合わせた時には完璧だったフロントタイヤが、予選タイヤとの併用時には少し柔らかすぎたのが原因。
3本目の予選タイヤの時には最高の走りができたのでこのポールポジションにつながった。いつも通り必死に頑張ってくれているチームと、今回も素晴らしい仕事をしてくれたブリヂストンをたたえたい。
●2番グリッド)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1
この結果には満足。今日はチームとうまく作業を進める事ができたと思う。午前中はとても気温が低かったがいくつか進展を得る事ができたし、特にサスペンションのセッティングがうまくいきすごく速く走れた。
午後はレースシミュレーションを行う事もできたので、明日のタイヤの状況を把握する上ですごく重要だった。とてもいい結果は得られているが、明日はとてもタイヤに厳しいレースになりそう!また身体的にも厳しいのでかなりの覚悟がいる。
2番グリッドは自分たちにとってはいい結果だし、プラクティス中の成績もここまでの過去数戦と比べればとても良かったから満足。
ケーシーはすごく速いので、いったいどうやって彼に勝てばいいのか本当に分からなない。多分彼より30秒先にスタートしておけば勝てるかもね!いずれにしてもいいスタートが重要になるのは間違いないので、その後は彼に離されないよう激しく攻め続けていくつもり。
●3番グリッド)ニッキー・ヘイデン レプソル・ホンダ・チーム RC212V
大変な予選だった。多くのライダーが転んだが、ここは追い抜きが難しく予選がすごく重要なので、何人かはリスクを冒してでもいいグリッド・ポジションを獲得しようと必死だったように思う。
自分たちのレースペースはそれほどいい状態とは言えないが、すごい声援を送ってくれる地元ファンの前で1列目を獲得できた事は本当に良かった。
明日は本当に厳しい戦いになる筈。ケーシーがのりにのってるし、自分たちはいくつか問題を抱えているからね。ただ、チームがここまでに頑張ってくれているので、いい結果が狙えるような気はしているが、希望だけ述べていても仕方がないので、とにかく明日は必死に戦って好転のチャンスをうかがいたいと思う。
今はちょっとナーバスになっている。自分たちがレース用に持ち込んでおいたタイヤが少し的外れだったので、レースの時には路面温度が上がってくれると有り難い。タイヤが機能しやすくなるようにバイクを少し調整中だが、今日の予選タイヤについてはすごく良好だった。正直コンマ何秒か足りない結果に終わる気もしたが、とにかく予選は全力で走った。
明日は観客が途中で帰らないような見応えのあるレースになって欲しい。表彰台に乗れれば最高だが、ケーシーに戦いを挑もうなんてのはかなりの高望みになるかもしれない。でも決して諦めないし、いったんレースが始まれば何が起きても不思議はないので、明日もここで楽しみながら最大限の走りができるように頑張るだけ。ここではものすごい応援をもらえる事だけは間違いないし、本当に楽しみ。
■2列目
●4番グリッド)ホルヘ・ロレンソ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1
ミシュランの予選タイヤがすごく良かったし、午後の自分の走りにはとても満足できた。特にここは自分にとっては初めてのサーキットなので2列目はとてもいい結果だったと思う。明日に向けてはいいレースタイヤもあるが、ものすごくハードだからなかなか温まりにくいので、走行ペースの面では問題がある。
今日は本当に大きな進歩が得られたが、トップとのタイム差はまだ大きいからレースは厳しいものになる筈。タイヤを温めないといけないので序盤に速いペースを確保するのは苦しいと思う。
このサーキットで一番苦手な部分はやはり1コーナー。あそこは走っていて感触が分かりにくいので、もう少しその点を改善できないか明日午前のウォームアップでも試してみるつもり。
いずれにしても、今日もこのサーキットでは楽しんで走れた。自分たちのパッケージで最高のレースをするのが難しい事は分かっていてもね!明日は全力を尽くしたいし、また楽しめる事を願っている。
●5番グリッド)ジェームス・トーズランド ヤマハTech3 YZR-M1
今日のセッティング作業のおかげで予選タイヤ装着時のグリップが少し増え、自信を持って走れるようになったのでこの位置まで浮上する事ができた。慎重に走る必要があったし、21秒台に入れるのは簡単ではなかったが、なんとかやり遂げた。
ここまで必死に頑張って作業を進めてくれたチームのためにもすごく嬉しい結果だったし、過去2戦の苦労が報われる思いだった。全員が気力を切らさず最後まで頑張って獲得した2列目だから本当に最高の気分。
最後のタイヤで走り始めた時の予選3番手タイムは21.9秒だったが、自分がコントロールラインを抜けた時に記録したタイムは21.8秒だったので、2列目以内のグリッドを確保するのに十分なタイムである事を祈っていた。ここでは1本の予選タイヤで2周走れるが、2周目には1コーナーで大回りをしてしまい、それを挽回できなかった事も分かっていたので、何とか2列目以内に入った事を願うばかりだった。
今日は柔らかめのソフトタイヤを温存しておいたので、明日のレースではそれを使うつもり。そのタイヤなら23秒台中盤のタイムで走れるので、レースでは6位を狙う事が可能になる筈。今週はいくつか問題を抱えていたので、今の状況には満足できる。
明日はいいスタートを決めて、トップ集団と一緒に前に抜け出すせるよう頑張るだけ。このバイクでうまくスタートするのはすごいテクニックがいるが、以前のようにナーバスにはなっていない。もうコツはもう分かっているからね。完全に1万4000回転に達した状態で可能な限りの早さでクラッチをつなごうとする訳だから、自分が今から何をやろうとしているのかを良く分かっている事が大切。
●6番グリッド)ランディ・ド・プニエ ホンダLCR RC212V
今日の結果はとてもうれしいし、チームのみんながいい仕事をしてくれたことにお礼を言いたい。
昨日は厳しいスタートになったが、ギアレシオ、エンジンマッピング、ブレーキング時の安定性やサスペンションなど、バイクのセッティング全体を見直したらグリップレベルが改善し、そこからは一貫して速いペースで走れるようになった。
リアグリップの問題を解消できたことでレースタイヤでのペースが良くなったので、明日の32周のレースに向けたタイヤ選びにも満足できている。内心、明日のレースは自分にとって面白いことになるかも・・・と思っている。
■3列目
●7番グリッド)コーリン・エドワーズ ヤマハTech3 YZR-M1
今年はここまで予選の調子が良かったから、正直今日の結果はあんまり嬉しくない。ただ、昨晩は飛行機で自宅に戻る可能性すら考えたのを思えば、あんまり文句は言えない結果かもしれない。
昨日の首の具合は本当に最悪だったが、今日は信じられないほど良くなった。クリニカ・モバイルで注射を打って、そこで何回かマッサージをしてもらったら、本当に首の調子は楽になった。
ただ、今週はここまで厳しい状況なので、明日のレースもきっと厳しくなると思う。このサーキットの路面がここまででこぼこしていた記憶はあまりなかったが、予選タイヤで速く走ろうとした時にはまわりの景色が良くわからないほどだった。くぼみのある場所を通過する度に頭がそこら中をはね回っていたからね。
もっとグリップが良くなるように必死でバイクを調整したが、全てが硬直しているような感触は変わらなかった。終わりまでなんとか持ちこたえようと一部のエリアでは頑張って走ったが、最後の2区間はとにかくひどい状態だった。
チームのスタッフはいつも通り本当に真剣に調整を繰り返してくれていたので、これは決して作業に何か不足があった事が原因とは思えない。フロントの荷重を減らして、フロントの荷重を増やして、次はリアの荷重を増やしたりと色々試したが、状況は何一つ改善されなかった。
本当に地元ファンの前ではいい結果を残したいので、明日はスタートをうまく決めてトップ集団と一緒に前に抜け出せる事を願っている。当然、自分の持てる全てを注ぎ込んで戦うつもり。
●8番グリッド)クリス・バーミューレン リズラ・スズキMotoGP GSV-R
今日は昨日よりはだいぶ調子が良くなり、改善策もすごくうまくいった。レースタイヤでロングランを何回か行った時にもいいラップタイムが残せている。今日のケーシーにもかなり近いタイムも記録できているし、きっと明日も同じ走りが再現できると思う。
予選タイヤが今日の自分にとってはあまり良くなかった。全然速く走れなかったし、レースタイヤの時の方が速かった。8番グリッドからのスタートは最悪だけど、序盤の数周でいい走りができれば、まだ表彰台は狙っていける筈。
●9番グリッド)アンドレア・ドヴィツィオーゾ JiRチーム・スコット RC212V
予選ではレースに向けてバイク全体のセッティングを改善する予定だったが、期待通りの成果は得られなかった。
ラグナ・セカは1コーナーの追い抜きが難しいので、3列目からのスタートではわずかな失敗も許されないし、レース開始直後に順位を挽回しておく必要がある。
多くのライダーが同じようなペースなので厳しいレースになると思うが、明日のレースでは一貫したペースで走ることを心がけたいと思う。
■4列目
●10番グリッド)トニ・エリアス アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
馬鹿な転び方をしてしまった。チェッカーフラッグの前にもう一周走りたかったので、フィニッシュラインを目指して限界で走行していたら滑ってしまったが、今回の転倒による影響はないし、明日のレースには本当に自信がある。
5番手から10番手までのタイム差はほんのコンマ1秒程度なので、スタートがうまくいけば先頭グループで戦えると思う。
●11番グリッド)ロリス・カピロッシ リズラ・スズキMotoGP GSV-R
今日は予選で苦労したから満足したとは言えないが、レース用のセッティングに関しては大きく改善を進める事ができている。レースタイヤを履いている時は調子が良く、その間は予選のトップ5につけていた。
チームが頑張っていいセッティングを見つけてくれたので、明日のレース中はいいリズムで走れる自信がある。昨日も言った通り今の腕の状況はあまりいいとは言えないが、明日は全力で戦いたい。レースはうまくいく筈だし、すごく面白くなると思う。
●12番グリッド)中野真矢 サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V
今回のセッションにはがっかり。フリープラクティスでは安定してトップ6に入る速いペースを維持していたので、12番グリッドからのスタートは満足のいく結果ではない。
今日の午後にはレースで使うタイヤを試したところ、走行ペースも感触も良かったが、1本目の予選タイヤで4コーナーを走行中に、普段より少しスピードが出過ぎていてフロントを失ってしまった。幸い怪我はなかったのですぐにピットに戻ってセカンドバイクに乗り換えたが、その後は思うようにラップタイムを更新することができなかった。
自分の走行ペース自体はいいので、スタートをうまく決めて、できる限り早い段階で順位を上げる事を目標としたい。
■5列目
●13番グリッド)ベン・スピーズ リズラ・スズキMotoGP GSV-R
今日は全体的に順調だった。予選タイヤを経験したのは数年ぶり。あとコンマ数秒速く走る事さえできていれば、かなり上のグリッドが獲得できていたと思うが、予選タイヤで走行中の何周かはラインを阻まれたり、最後の周回では自分がミスを犯してしまった。
バイクへの理解がさらにいくつかの点で深まり、レースタイヤではいいタイムが出せるようになったので、明日のレースはうまくいく筈。レース用のセッティングは着実に進化を続けているし、走る度にいい感触が得られている。明日はトップ10入りが狙えると思うよ!
■●14番グリッド)シルバン・ギントーリ アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
レースのペースはとてもいいが、このコースは追い抜きが簡単ではないので、レース序盤に先頭集団からあまり離されないのが重要。
ザクセンリンクでも15番グリッドと後方からのスタートだったが、みんなも知っている通り順位を挽回できたので、このサーキットでも同じようにベストをつくしたいと思う。
●15番グリッド)マルコ・メランドリ ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8
好調だった2日間の成果を予選結果に反映できなかった事が残念でならない。午後は何本か異なる種類のタイヤを試したが、午前中に得られていた好感触は得られずタイムをロスしてしまった。
ただ、今日よりも速く走れる事はもうすでに分かっているので、明日のレースでは順位を挽回する自信がある。
■6列目
●16番グリッド)アレックス・デ・アンジェリス サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V
レースタイヤを試している時に残念ながら転倒してしまった。コースに戻ってセッションを続けようとしたが、左手の親指の痛みがあまりにひどく、セッションはまだ20分残っていたが1周だけ走行してピットに戻った。このため予選タイヤは履けずに終わった。
●17番グリッド)ジェイミー・ハッキング カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR
昨晩セッティングを変更したおかげでバイクの調子は一変し、今日はかなり攻め込んで走れるようになったし、朝のプラクティスでも少し改善を施したので、午後には1分24秒以内のタイムで快適に走行できた。
これまでブリヂストンの予選タイヤは試したことがなかったが、グリップのすごさには驚いた。1本目のソフトタイヤではレイニーカーブ(9コーナー)でフロントを失ってローサイドを起こしてしまい、ピットに戻ってスペアバイクに交換することになったが、最後のアタックでは何とかタイムを更新できた。予選タイヤを使いこなすにはもっと時間が必要だと思う。
今晩はさらに小さな変更を行う予定だが、それがうまくいけば明日のレースで1分22秒前半までタイムを削れると思う。今日は改善が進んだので、明日のレースにとてもわくわくしている。
●18番グリッド)アンソニー・ウエスト カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR
ジェイミーと同じような変更を一晩かけて加えたが、期待したような効果は見られなかった。特にマシンを傾けてタイヤのエッジで走行中のブレーキング時にフロントが安定しない感じだが、ラグナではそういったブレーキングが多々必要となる。
コーナー進入前のブレーキング時にはバイクを直立に保つことすらできない状態だったので、ブレーキングポイントを逃してばかりだった。
今晩はもう一度バイクのセッティングを見直すつもり。ジェイミーが何点か今日試したことが自分にも役立つかもしれないが、明日のウォームアップで試してみない事には何とも言えない。
明日が難しいレースになったとしても、全力で激しく走り続けれれば、まだポイント獲得のチャンスはあると思う。
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