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テスト禁止期間が明けた最初のプレシーズンテストは、マレーシア・セパンサーキットで行われることが恒例となっている。今年も、1月23日から3日間の予定で行われるこのテストにMotoGPクラスのほとんどのチームが集結した。 厚い曇に覆われた午前中は気温も26〜7度、と当地にしては低めで、早い時間にはぱらりと雨もちらつきかけたが、時間の経過とともに空はからりと晴れ渡り、あっという間に熱帯の太陽が照りつける灼熱のテスト日和に恵まれた。
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この初日に最も大きな注目を集めたのが、06シーズンからキャメルヤマハとして新たなスポンサーを迎えることになったヤマハワークスチームだ。先日発表されたとおり、ピットやマシンはラクダ図柄を配した一面の黄色に彩られ、バレンティーノ・ロッシとコーリン・エドワーズの両名も同柄のレザースーツでコースインしていった。マシンは昨年11月末にここセパンで既に走行している06年モデル。ちなみに、初日の最速タイムは黄色いロッシが記録した2分02秒15だった。
また、テストチームでは吉川和多留と藤原儀彦の両名が参加している。
サテライトチームとなるTECH3からマシンを走らせたのは、ジェイムス・エリソンのみだった。このチームのもうひとりのライダーとして、行き場を喪ったカルロス・チェカが合流するのではないかと囁かれているが、スペインのジャーナリストによると、やはり噂どおりDORNAが資金援助をしてエントリーする方向で話が進んでいるとのことだ。ただ、問題はタイヤで、ミシュランにこだわるチェカが、チーム契約のダンロップの採用を受け入れるかどうかが去就の分かれ目になりそうだ。
ホンダは、ワークスチームのレプソルホンダからニッキー・ヘイデンとダニエル・ペドロサ。ヘイデンはこの日、ロッシに次ぐ二番目となる2秒230、一方のペドロサは2秒640を記録している。また、二年連続で250ccクラスチャンピオンを獲得したペドロサが今シーズンどれほどの活躍を見せるのかについて、スペインの二輪誌「Motociclismo」誌は早くも各国ジャーナリストたちにアンケートを行っている。
昨年暮れにフォルトゥナをメインスポンサーとすることを発表したファウスト・グレシーニ率いるフォルトゥナホンダはマルコ・メランドリとトニ・エリアスの両名。マシンのカラーリングはすでに決定しているもののエリアスはカラーリングやデザインを新調しているのか、黒ベースのヘルメットで走行した。
シト・ポンスが06年の撤退により急遽参戦となったルーチョ・チェキネロ率いるLCRホンダは、既報のとおりケーシー・ストーナーの一台体制。マシンは黒カーボンカラーに覆われていたが、スポンサー活動に長けたチェキネロだけに、開幕時にはあっと驚くようなスポンサー獲得、ということも考えられるかもしれない。
ホンダ勢の残る1チーム、コニカミノルタホンダの玉田誠は、既報のとおり今回のテストを欠席している。
残るホンダ系マシンは、エンジン供給のみの参戦としておおいに話題を集めたケニー・ロバーツ・シニア率いるチームKR。息子のケニー・ロバーツ・ジュニアがKRオリジナルフレームにRC211Vエンジンを搭載したマシンで走行した。オリジナルフレーム、といっても、今回はオリジナルV5エンジンで参戦した際のフレームを採用しているとの話だ。タイヤはミシュランで、ブレーキはニッシンというパッケージになる予定。
ドゥカティ・マルボロチームも、06年型モデルを投入。ロリス・カピロッシとセテ・ジベルナウに加え、今回はテストライダーの伊藤真一も合流している。カピロッシは午前中に軽い転倒を喫し、マシンにもいくつかのトラブルが発生した模様だが、テストそのものには影響がなかったようだ。
ドゥカティサテライトのチームダンティンはホセ・ルイス・カルドソとアレックス・ホフマン。タイヤはダンロップを履く。
カワサキは、中野真矢とランディ・ド・プニエ、そしてテストライダーの松戸直樹という体制でテストを開始した。
スズキも、ジョン・ホプキンス、クリス・バーミュレンという二台に秋吉耕佑のテストチームが加わっている。
また、SBKのカワサキPSG−1チーム、フォンシ・ニエトとレジス・ラコーニ、クリス・ウォーカーも同地でのテストを行っている。
(1月23日 マレーシア・セパンサーキット 取材/文・写真 西村章)
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