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2006年10月29日
MotoGP最終戦のバレンシア・グランプリ初日の10月27日、250ccクラスにおける午前のフリー・プラクティス1で転倒し、右足を3箇所骨折するという大怪我を負ったヒューマンゲスト・レーシング・チームの高橋裕紀選手は、事故当日の夕方にバレンシアの病院で手術を受け、現在までに体調が少し回復したようだ。
■金属でしっかりと固定された骨折箇所
ヒューマンゲスト・レーシングの10月28日の発表によれば、骨折した太ももの大腿骨、およびすねの脛骨のそれぞれの内部には手術によりボルトが埋め込まれ、金具でしっかりと固定されたという。
■ドヴィツィオーゾを心配する高橋選手
また高橋選手は、手術後に同チームの関係者が面会に訪れるとすぐに、彼のチームメイトであるアンドレア・ドヴィツィオーゾのプラクティスや予選の状況などを尋ねたようだ。自身の怪我よりも先に、今回のバレンシアで彼がアシストする筈だったドヴィツィオーゾの年間タイトルの行方を、高橋選手は心配している。
高橋選手は手術を受けたバレンシアの病院に数日間は入院し、その後はコスタ医師や他のクリニカ・モバイルのスタッフが待つイタリアに移動して、リハビリや術後の経過観察を受ける予定になっている。
■高橋選手「事故の様子はほとんど覚えてる」
右足を3箇所を折るという激しい事故だったのにもかかわらず、高橋選手はその時の状況を鮮明に覚えているという。転倒の原因は、白線に乗り上げた事により一度失ったタイヤのグリップが、突然回復してしまった事のようだ。
「事故の時の様子はほとんど完璧に覚えています。」と高橋選手。
「6コーナーで白線に乗り上げてフロントが操作できなくなり、なんとか立て直そうとしたんですが、次にリアまわりが浮いたんです。失っていた筈のグリップが突然回復して宙に投げ出されました。」
「その時に自分の右足から体重をかけて激しく墜落し、3箇所が折れてしまいました。」
■コスタ医師「回復目標は2月末」
冬季テストに復帰するまでの高橋選手の治療を担当するクリニカ・モバイルのクラウディオ・コスタ医師は、高橋選手の手術の結果は良好だとコメントしている。
「右足の手術はガスタルディ医師により行われ、結果は良好です。」とコスタ医師。
「骨折箇所のそれぞれに金具が埋め込まれました。数日後に高橋選手は病院を離れ、イタリアの診療スタッフにより経過観察を受けます。」
「回復時期の目標は、IRTAテストの参加を目指して2月末としています。」
■ドヴィツィオーゾ「全く調子がつかめない」
ポイントリーダーであるホルヘ・ロレンソの優勝を阻止し、年間タイトルを最後に奪い取りたいアンドレア・ドヴィツィオーゾは、最終予選を7位で終え、2列目から本日の決勝をスタートする事になった。
ドヴィツィオーゾが逆転年間タイトルを決めるには、前回のエストリルと同様に本人が優勝し、ライバルであるフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソが5位以下でレースを終えるという条件が満たされなければならない。
今週末を通してタイムのなかなか上がらないドヴィツィオーゾは、バレンシアではなかなか調子がつかめないとコメントしている。
「ここは自分にとっては難しいコースです。全く調子がつかめませんでした。」とドヴィツィオーゾ。
「一番の問題は自分のライディングです。色々苦心はしたんですが、全く効果が得られていません。それに加えて、ライバルたちと比較して加速が負けていますね。特にKTMとの差が大きいです。」
「タイトル獲得の望みはかなり薄い状態ですが、チェッカーが振られるまでは全力を尽くします。」
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