中野選手「いいセッティングまであと少し」 ２００６年１０月２８日 カワサキ・レーシング・チームのランディー・ド・ピュニエは、MotoGPのシーズン最終戦となるバレンシアでの１日目、フリー・プラクティスの総合２番手タイムを記録し、幸先の良いレースウイーク初日を飾った。 ■最終戦の初日を快調に飛ばすド・ピュニエ ド・ピュニエは午前中のフリー・プラクティス１で彼のNinja ZX-RRのレース用セッティングに集中しながら午前の９番手タイムとなる1分33秒774を記録し、路面温度の10度上昇した午後にはさらにタイムを縮めて、レースタイヤでの自己ベストとなる1分33秒546を刻んだ。 レースタイヤでのトップ10入りを確認したド・ピュニエは、翌日の予選に向けての準備を開始し、予選タイヤに履き替えて今回の総合２番手タイムとなる1分32秒408をマークしている。 ■チャタリングに苦しめられた初日の中野選手 また、この日は日曜日に使用するレースタイヤ関係のセッティング作業に終日を費やした中野真矢選手は、予選タイヤを使用する事なく、午後に自己ベストタイムの1分33秒394を記録し、初日の２回のフリー・プラクティスを総合９番手で終えている。 中野選手にとってのバレンシア初日はフロントまわりのチャタリングに悩まされる１日となったようだが、サスペンションの微調整を行う事で、翌日までには問題を解決できると中野選手は考えており、２日目以降のマシンのセッティングには自信を示している。 ■ド・ピュニエ「明日の予選ではさらにタイムを上げられる」 最終戦の初日をトラブルなく安定して走行する事ができたと満足するランディー・ド・ピュニエは、バレンシアは追い抜きが難しいサーキットであり、予選の順位が大きくレースの結果に影響するとコメントしている。 「今シーズン最後の週末にいいスタートを切る事ができました。」とド・ピュニエ。 「午前中にバイクからはすぐに好感触が得られました。おかげで最初から何のトラブルもなくセッティングの調整作業を進める事ができています。」 「午後はブリヂストンが持ち込んだタイヤを何本か試し、期待の持てる結果が得られました。バレンシアの長いレースではタイヤの性能がレースの中盤で落ちてしまう事が多いので、ここではセッティングとタイヤ選びが重要なんです。今日はそれに気をつけながらバイクのバランス調整に集中し、日曜日の長距離走行に耐えられるいいタイヤも見つけられたと思います。」 「このコースは追い抜きが難しいので、予選で上位グリッドを獲得する事も重要です。その為に今回は午後の最後の予選タイヤを試しましたが、いいタイムを出せた事に満足しています。明日の予選ではさらにタイムを縮める事ができると思いますよ。」 ■中野選手「いいセッティングまであと少し」 初日はコーナーでのリアタイヤのスピンとフロントタイヤのチャタリングに悩まされたという中野真矢選手だが、午後のセッティングでは改善の方向性が見られ、翌日までに問題を解決する目処はたったようだ。 それほど悪い初日ではなかったと、レースタイヤのタイムでは好調のランディー・ド・ピュニエのタイムを上回っている中野選手はコメントしている。 「午前のプラクティス・セッションの後で、バイクのセッティングにいくつか変更を加えました。おかげで午後には改善効果が得られましたが、まだセッティングに施す調整作業は何点か残っています。」と中野選手。 「今の段階では、それぞれのコーナーを曲がる時に小さな問題を抱えている感じです。一部ではリアがスピンして横滑りしたり、その他ではフロントまわりにチャタリングが出ます。ただ、いいセッティングからそれほどかけ離れてはいないので、微調整を今晩する事で明日のプラクティスと予選では大きな進歩が得られる筈です。」 「レースタイヤに関しての状況はすごくいいですよ。午後はリアタイヤのコンパウンドを次々と硬めのものに変えていきましたが、最終的には日曜日のレースで使えるいいタイヤが見つかったので嬉しいです。」 「全体を通して見ればいいレースウイークのスタートが切れたと思います。」