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2006年10月25日
来期から始まる800ccクラスのライダー体制が、前回のエストリルでは初優勝を遂げたトニ・エリアスと、現在ランキング3位につけるマルコ・メランドリに決まり、不安のなくなったフォルツナ・ホンダ・グレッシーニ・チームは最終戦のバレンシアに向けての準備を開始している。
■ホーム・グランプリで2連勝目を狙うエリアス
今週末に最終戦が開催されるバレンシアGPは、スペイン人のトニ・エリアスにとってのホーム・グランプリだ。前回の最高峰クラスでの初優勝から勢いづくトニ・エリアスは、そのまま2連勝を狙う勢いだ。
「常に自分自身が持つ力を信じてきましたし、今はそれを確信できましたから、もう1度勝ってみせたいと思います。」とエリアスは発言している。
■不調の流れを自ら覆したエストリルでの初優勝
エリアスにとってエストリルでの優勝はとてつもなく大きな勝利だった。ドゥカティーへの移籍話を必死でグレッシーニ・チームから引き留められたマルコ・メランドリとは異なり、エリアスは他の第2ライダー候補たちとの天秤にかけられていたと言っても過言ではないだろう。
来期のホンダ800ccV型4気筒エンジンとグレッシーニ・チームでのシートを確保できたのは、まぎれもなく前回の初優勝が決定打となった筈だ。ロッシのエストリルでの優勝を抑え、ロッシから貴重な5ポイントを奪った事により、ホンダ・ワークスで戦うニッキー・ヘイデンのタイトル獲得の可能性を今週末の最終戦に大きくつないだのはエリアスだ。
■有終の美を飾りたいランキング3位のメランドリ
また、エリアスのチームメイトのマルコ・メランドリは、前戦までは年間タイトル争いに加わっていたが、ポルトガル初日のフリー・プラクティスで転倒し、左ひざを負傷した事から左コーナーでタイムを上げる事ができなくなり、タイトル争いからは離脱する結果となった。
しかしながら、メランドリもチームメイトのエリアスと同様に、最終戦に向けての意欲は一向に衰える様子がない。彼は初日のフリー・プラクティスから全力で挑み、日曜のレースでは、カタルーニャでの大事故はあったものの好調に過ごした今シーズンの最後を、最高の成績で終えたいと考えている。メランドリの目標はランキング3位を守りきる事だ。
メランドリは昨年の最終戦となったバレンシアでは、ホンダ・ワークスのニッキー・ヘイデンを2位に抑えて優勝しており、現在のラップレコード(1分33秒043)もメランドリが保持している。
■エリアス「前回のアンコールに応えたい」
前回の初優勝でマシンと自分自身の自信を回復したトニ・エリアスは、ホーム・グランプリとなる今週末のバレンシアで、前回のアンコールに応えたいと発言している。
「エストリルでの勝利は衝撃的でした。あれはチームの今までの大変な努力の成果ですし、現在の作業の方向性が正しい事を証明する結果になりました。」とエリアス。
「チームの全員に感謝すると同時に、特に自分のメカニックを担当しているファブリチオ・チェッキーニに深く感謝しています。彼は常に自分を信じてくれましたし、リラックスした雰囲気と自信を与えてくれたんです。」
「ポルトガルでは、自分の限界を超える事なく、いいレースをしようとだけ考えていましたが、優勝のチャンスが見えた瞬間に、絶対に逃すまいと思いました。結果にはとても満足していますし、あれから自分の状況も変わってきました。」
「トップで走れる事が分かりましたから、是非もう一度同じ事がしたいですね。それもできるだけ早いうちに実現できればいいなと思います。バレンシアのスペインの観衆の前で、また前回と同じように最高の走りができれば嬉しいでしょうね。」
「自分にとってあまり好きなサーキットではありませんが、スペインの多くの応援と素晴らしい雰囲気が、それを可能にしてくれると思います。今週末を通して調子が良ければ、前回のアンコールに応えたいところです。」
■メランドリ「タイトルの行方は最終ラップまでわからない」
昨シーズンにバレンシアで優勝を飾っているマルコ・メランドリは、日曜日には緊張感の高いレースが展開され、最終ラップの最終コーナーまで年間タイトルの行方はわからないだろうと予測している。
「ポルトガルは厳しいレースでしたが、まだ年間ランキングの3位は維持していますから、今週の日曜日はそれを守りきるつもりです。」とメランドリ。
「もう一回いい結果を残してシーズンを終わりたいですね。昔からこのサーキットは楽しんで走れるんです。去年はここで優勝している事も忘れないで下さいよ。」
「ここではエストリルで抱えていた問題が解決できるように頑張るつもりです。バイクのセッティングとタイヤの接点を見つけて、初日から高いポジションにつけていたいです。」
「日曜日は緊張感のある高いレベルのレースになるでしょうね。タイトル争いの行方は最終ラップの最終コーナーまで分からないような気がします。」
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