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2006年10月20日
MotoGP2006年シーズンが、ついに10月29日の日曜日にフィナーレを迎える。2007年に向けてのライダー人事に関する情報が絶えない昨今だが、セテ・ジベルナウのバレンシア欠場やケーシー・ストーナーの来期の移籍を発表するなど話題の絶えないドゥカティー・チームが、また新たな公式情報を発表した。
ドゥカティーの990cc時代を締めくくるのは、デスモセディチ990ccマシンの2002年の初公開とテスト走行をバレンシアで担当したミスター・ドゥカティーその人だ。
■ドゥカティストの要望が実現、最終戦はトロイ・ベイリスが登場
エストリルの転倒により負った怪我で最終戦の欠場を余儀なくされたセテ・ジベルナウに代わり、最終戦を代役ライダーとして走るのは、今期のSBKチャンピオンであるトロイ・ベイリスである事を、ドゥカティー・コルセは10月20日に公式発表した。
ベイリスのMotoGP参戦は2005年のホンダ・ポンス・チームからの出場以来であり、ドゥカティー・チームとしての最高峰クラスへの参戦は2年ぶりになる。
■ブリヂストン・タイヤを履いたベイリスの走りに注目
また、ベイリスが2003年と2004年にカピロッシのチームメイトとしてMotoGPに参戦した当時のドゥカティー・チームのタイヤはミシュランであり、ベイリスにとってブリヂストン・タイヤでの走行は今回のバレンシアが初めてとなる。今期はSBKに復帰し、ピレリー・タイヤを使いこなしたベイリスの、ブリヂストン・デスモセディチの走りにも注目が集まりそうだ。
■2005年以降のドゥカティーの躍進を予言していたベイリス
ベイリスはドゥカティーから実質的な解雇を言い渡されていた2004年シーズンの最終戦となったバレンシアで見事に3位表彰台を獲得し、「デスモセディチはシーズン後半(2004年)を通して非常に良くなりました。ドゥカティーが将来、最高の活躍をMotoGPシーンで見せる事を心から願っています。2005年の彼らのバイクは間違いなくすごいバイクですよ。」と言い残し、チームを去っている。
■ドゥカティーに最高のシーズンをもたらしたカピロッシ
デスモセディチ990ccのマシン開発に初年度から関わり、来期のGP7(800ccマシン)に乗る事も決定しているドゥカティーのレギュラー・ライダーであるロリス・カピロッシは、今期はヘレスとブルノ、もてぎでの3回の優勝を含む合計7回の表彰台、および2回のポールポジションを獲得するという2003年のドゥカティーMotoGPプロジェクト発足以来の大活躍を見せた。
前回のエストリルではセッティングに苦しみ、年間タイトル獲得の可能性を失った現在ランキング4位のカピロッシだが、今のカピロッシが見つめるのは最終戦での全力の戦いと、その先に続く2007年シーズンだ。
■ベイリス「経験してないのはブリヂストンのみ」
デスモセディチ990ccの締めくくりに自分が呼ばれたのは納得だと語るトロイ・ベイリスは、得意のバレンシアで本気の走りを見せたいと考えているようだ。
「今言える唯一の言葉は、ドゥカティー・マルボロ・チームでバレンシア戦に出場する機会を頂いた事への感謝の気持ちです。」とベイリス。
「結果として私に声をかけて頂く事になったわけですが、ホームGPで走る事ができなくなったセテを大変に気の毒に思います。」
「ドゥカティーのMotoGPプロジェクトが開始された4年前、私はそこにずっと所属していましたから、今回の決定には納得が行きました。ドゥカティーの多くの社員と多くのファンが、バレンシアで走る私を見たかったんだと思います。」
「SBKシーズンはもう終わっていますから、何の気兼ねもなくこの素晴らしい機会に参加できます。かつてのチームスタッフやメカニックたちと再び合流できるのは最高ですよ。」
「今回のチャンスがバレンシアというのがまたいいですね。バレンシアは自分の庭のようなサーキットですし、いつもいい成績を残してきました。調整する時間がないので大変ですが、バイクについては良く知っています。」
「唯一経験していないのはブリヂストンタイヤですが、少しずつどんな感じか確かめたいと思います。」
■カピロッシ「過去を振り返る事なく前進するのみ」
多くの素晴らしい活躍と、カタルーニャでの怪我による辛い時期の両方を今シーズンに過ごしたロリス・カピロッシは、最終戦に向けては過去を振り返る事無く、前進あるのみとコメントした。
「エストリルは自分たちにとってひどい週末でした。でも、それ以前の4レースではバイクもタイヤも好調で最高でしたから、バレンシアではあの調子を取り戻して表彰台を狙いたいです。」とカピロッシ。
「バレンシアは少し変わったサーキットですね。ゴーカートのコースみたいで、MotoGPバイクにはかなり辛いレイアウトです。バレンシアは低速コーナーが組み合わさっていて、右コーナーが全然ない独特のサーキットですから、レースウイークを楽に過ごした事がありません。MotoGPバイクにとって理想的なコースとは言い難いですね。でも、125ccや250ccで走れば楽しそうです。」
「今年1年を振り返ると、素晴らしい時とひどい時の両方が思い出されます。バルセロナの1コーナーでの大クラッシュがなければ、年間タイトルを狙えたと思いますが、その事についてはもう考えないようにします。」
「今あるのは現在と未来だけです。もちろん多くの間違いも過去には犯しましたが、17年間のGP経歴の中で、これが正しい姿勢だと理解しました。振り返らずに、前進するのみです。」
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