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2006年10月20日
来期のシートの行方がポルトガルGPの前までは絶望的とさえ言われたトニ・エリアスが、現在の所属チームであるフォルツナ・ホンダ(グレッシーニ・チーム)と来期に向けて契約を更新した。
イタリア時間の10月19日にグレッシーニ・チームは、すでに来期も同チームで走る事が決定しているマルコ・メランドリのチームメイトは、今期と同じくトニ・エリアスである事を公式に発表した。言うまでもなく、エリアスの契約更新の決定打は、前回のエストリルでの活躍だろう。
■エストリルでの優勝が決定打となったエリアスの契約更新
開幕戦の出来事は数えないにしても、今期のホンダ全体にとっての功労者は、誰あろうフォルツナ・ホンダのトニ・エリアスかもしれない。
前回のエストリルではホンダワークスのニッキー・ヘイデンが、チームメイトのダニ・ペドロサからの許されざる追突を受け、年間タイトルの可能性を突如として奪われそうになった。
■ヘイデンの年間タイトルの可能性をつないだエリアス
あのままエストリルでバレンティーノ・ロッシが優勝していた場合、ポイントリーダーのロッシとランキング2位に後退したヘイデンのポイント差は13ポイントとなり、ヘイデンが最終戦のバレンシアで優勝しても、ロッシは4位に入れば年間タイトルを獲得できるところだった。
そのロッシの優勝を阻止したのは、大波乱の中での初優勝を果たしたフォルツナ・ホンダのトニ・エリアスだ。エリアスの予期せぬエストリルでの優勝のお陰で、ロッシとヘイデンのポイント差は8ポイントとなり、バレンシアでヘイデンが優勝すれば、ロッシは2位以外に年間タイトルを決めるポジションはない。この5ポイント差は大きな違いだった。
■グレッシーニ「エストリルでの勝利がトニの実力を証明した」
現フォルツナ・ホンダ・チームの監督であるファウスト・グレッシーニは、来期もトニ・エリアスと戦える事について喜びのコメントを発表している。
「2007年シーズンに向けて、トニ・エリアスとの契約更新の発表ができる事を大変に嬉しく思います。」とグレッシーニ監督。
「私たちは常に彼の実力を信じてきましたし、彼がホンダのRC211Vでデビューした時から現在までのシーズンを通して、彼をサポートしてきました。」
「前回の日曜日のエストリルでの優勝は、トニが高い実力と情熱を持つ、才能溢れるライダーである事を証明しました。私たちは、来期のホンダ800ccV型4気筒エンジンで、彼と共にプロジェクトが続けられる事を嬉しく思います。私たちは共に成長し、高い成績を収める事への意欲に溢れています。」
「トニ・エリアスは、経験豊かで前向きなスタッフと共に、同じチームで活躍を続ける事になりました。2名の若くて強いライダーと2007年シーズンを迎えられる事になり、大変に満足です。」
■エリアス「今シーズンの最終戦もいい走りがしたい」
来期のシートがやっと確定したトニ・エリアスは、現在のチームとの契約更新が第一希望だった事を告げ、今からホンダの800ccマシンに乗れる事が楽しみだとコメントしている。
「契約が合意に達し、本当に嬉しく思います。」とエリアス。
「契約の更新により、ホンダとファウスト・グレッシーニの下で今年から開始したプロジェクトを、来期も継続できるチャンスを頂く事になりました。」
「言うまでもなく、私の第一希望はファウスト・グレッシーニの率いるホンダのチームで、自分の担当メカニックであるファブリチオ・チェッキーニと共に働く事でした。まず最初に私が優先するのは、技術面とスポーツ面、それに人間性です。」
「自分のレース人生の中で、これが最良の選択だと信じています。冬季テスト中に来期の準備を順調に進める上で必要な要素は全て揃っていますし、今後も経験を積んで成長し、いい成績を狙いたいと思います。」
「今シーズンの最終戦も、いい成績で締めくくりたいですね。それに来年が本当に楽しみです。ホンダの800ccに乗れる事に今から興奮しています。」
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