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2006年10月14日
10月13日(金)、MotoGPのラスト2戦目となるポルトガル・グランプリが、大西洋岸に位置するエストリル・サーキットで初日を迎えた。
■砂まみれの路面でグリップ不足に苦しんだカワサキ勢
MotoGPクラスはこの日の午前中にフリー・プラクティス1、午後にはフリー・プラクティス2の走行が青空の下で行われ、終日ドライ・コンディションに恵まれたが、カワサキ・レーシング・チームの2名はタイヤのグリップが得られずに終日苦しんでいる。
■シケインまわりの拡張と舗装が改善されたエストリル
今年のエストリルは、有名な上り坂のシケインの出口付近の幅を広げる改修工事が行われており、その部分と他の2区間に再舗装が施されている。これにより、エストリルの悪名高いでこぼこ路面は今回から改善されたようだが、大西洋岸から吹き上げる砂嵐には何の変わりもなく、改修直後の初日の路面は砂にまみれていた。
■カワサキの初日は10番手と14番手
路面状況に苦しめられたカワサキ勢の初日の成績は、中野真矢選手が総合10番手タイムの1分39秒161、ランディー・ド・ピュニエが総合14番手タイムの1分40秒096となったが、2名とも路面状況の改善が期待される2日目以降に自信を示すコメントを残している。
■中野選手「いいベースセッティングはあるので心配ない」
中野真矢選手は日本GPの後はヨーロッパに戻り、10月10日にフランスの山岳地帯でのトレーニング中に29歳の誕生日を迎えている。彼のトレーニング・パートナーは山の頂上に向かって走る極限状態の中で中野選手に向けてハッピー・バースデーを熱唱したようだ。
この日は大量の砂によりグリップが得られず、今回から導入した新しいサスペンションの評価テストがあまり進まなかったという中野選手は、2日目は路面コンディションが改善されてタイムは上げられるとコメントしている。
「今日の路面状況はあまり理想的とは言えませんでした。」と中野選手。
「再舗装により路面のがたつきは減りましたが、表面には相変わらず砂が多いんです。おかげでグリップを得るのが難しくて、日曜日のレースにあわせたタイヤ選びをするのが難しい状況でした。」
「グリップの悪さは、今週末からバイクに導入した改良版のサスペンションを評価するのも難しくしています。」
「激しいブレーキングをした時のバイクの安定性が良くなった事は今の段階でも分かりますが、高速コーナーで方向を変えるのに今日は苦労しましたので、そのセッティング調整がまだ必要です。」
「いいベースセッティングはありますから、今日のラップタイムについては心配していません。明日になって路面がもう少しきれいになれば、いいタイムが出る筈です。」
■ド・ピュニエ「リアの問題が解決すれば1秒は縮められる」
ランディー・ドピュニエは、グリップが得られないリアのホイール・スピンに終日悩まされたようだ。コーナー出口での出力過多という、今期のカワサキのマシンに多く見られた現象のようだが、リアの問題さえ解決できれば1秒はタイムを縮められるとド・ピュニエは語る。
「今朝はリアのグリップに苦しみました。午後のセッションに向けてセッティングを変更しましたが、期待したような効果は得られていません。」とド・ピュニエ。
「路面が砂だらけなせいも確かにありますが、コーナー出口で少しパワーが出過ぎているような感じです。その状況にグリップ不足が重なって、すぐにホイール・スピンが起きてしまいます。」
「リアさえしっかりコーナーの出口でグリップさせる事ができれば、少なくともあと1秒はタイムを縮められますから、明日のフリー・プラクティスと予選までにこの問題をなんとかする必要があります。」
「明日になってもっと走行回数が増えれば路面状況は良くなる筈ですので、自分たちの作業がもう少し簡単に進められるよう期待しています。」
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