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2006年10月12日
明日の10月13日(金)から開催されるMotoGPポルトガル・グランプリは、今期の大半をポイント・リーダーとして過ごしているレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンにとっては優勝決定戦に等しい重要なレースだと言える。
2006年シーズン残り2戦の現段階において、ランキング2位のバレンティーノ・ロッシと12ポイントの差を保持するヘイデンが、仮に今週のレースをノーポイントで終える事があっても、ロッシ以下のライダーがエストリルで年間タイトルを獲得する事は不可能だ。逆にヘイデンは今週末に年間タイトルに輝く可能性が計算上はある。
■ヘイデンがエストリルでタイトルを決めるケース
今週のエストリルの日曜日に、仮にヘイデンが表彰台のどこかに上がった場合、最終戦のバレンシアを待たずして彼の優勝が決まるケースを以下に示す。
●ヘイデンが3位表彰台を獲得した場合
・ロッシが14位以下
・マルコ・メランドリが4位以下
・ロリス・カピロッシが2位以下
・ダニ・ペドロサが2位以下
●ヘイデンが2位表彰台を獲得した場合
・ロッシが10位以下
・マルコ・メランドリが3位以下
●ヘイデンが1位(優勝)を獲得した場合
・ロッシが5位以下
上記の単純計算を見る限りは、エストリルでチャンピオンが決まらなくても、ニッキー・ヘイデンにとっては余裕の終盤戦に見えなくもない。しかしながら、ニッキー・
ヘイデンが現実的には余裕を感じられない理由は、やはりランキング2位につけるバレンティーノ・ロッシの底力だろう。
■ロッシが全て表彰台でもヘイデンがタイトルを決めるケース
以下に、ロッシが残りの2レースの両方で表彰台に上がった場合、ヘイデンが年間タイトルを獲得できるケースを挙げてみる。
●ロッシが残りの2レースの両方で1位を獲得した場合
・ヘイデンが両方2位(一方でも3位以下ならロッシがタイトルを獲得)
●ロッシが残りの2レースで1位と2位を獲得した場合
・ヘイデンが7位〜4位と1位
・ヘイデンが3位と2位
●ロッシが残りの2レースで1位と3位を獲得した場合
・ヘイデンが11位〜7位と1位
・ヘイデンが6位〜3位と2位
●ロッシが残りの2レースで両方2位を獲得した場合
・ヘイデンが12位〜5位と1位
・ヘイデンが3位と4位
●ロッシが残りの2レースで2位と3位を獲得した場合
・ヘイデンが1位を1回
・ヘイデンが11位〜8位と2位
・ヘイデンが7位〜4位と3位
・ヘイデンが両方4位
●ロッシが残りの2レースで両方3位を獲得した場合
・ヘイデンが1位を1回
・ヘイデンが15位〜9位と2位
・ヘイデンが8位〜7位と4位
・ヘイデンが6位〜5位と5位
シーズン前半に抱えていたシャシーの問題を解決したヤマハYZR-M1に乗るバレンティーノ・ロッシは、夏休み明けのブルノ以降は常に表彰台を獲得しており、上の計算が現実的なレースの流れになる可能性は高そうだ。
相手が通常のライダーではなく、好成績を収めるのが当たり前とされるバレンティーノ・ロッシである以上、ニッキー・ヘイデンがプレッシャーを感じるのも仕方のないところだろう。
それに加え、今回のエストリルはニッキー・ヘイデンが過去に好成績を収めた事のないサーキットだ。2003年は9位、2004年は怪我で欠場、2005年は7位だった。
■ヘイデン「覚悟を決めて戦う」
エストリルのレースが年間タイトルを争う上で非常に重要なレースであり、その覚悟はできたと語るヘイデンは、今年のポルトガルでは昨年以上の成績が残したいとコメントしている。
「ポルトガルのレースウイークを考えるとすごく興奮しますね。」とヘイデン。
「自分にとっては本当に大きな意味を持つレースになりますし、その覚悟もあります。日本でのレース後の2日間のテストではいくつか進展が得られたので、今回のレースは楽しみですよ。」
「去年のエストリルはシーズン序盤の2戦目でしたから、とても久しぶりに来た感じがします。一昨年はひざと鎖骨の怪我で出場を逃したので、MotoGPカレンダーの中では自分にとって一番経験が少ないくらいのサーキットです。去年はウェット・レース(ドライから白旗提示)でしたし、テストもここでは一度もしていません。」
「去年はあまりいい結果を残せずにとても苦しみましたので、今回は確実に前よりも成績を上げられるのが楽しみですね。」
■ペドロサ「体調は回復した」
ヘイデンのチームメイトのダニ・ペドロサは、現在ランキング5位につけている。まだ計算上は年間タイトル獲得の可能性は消えていないが、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得済みのペドロサにその意識は既に無いようだ。
マレーシアで負ったひざの怪我がほぼ回復したペドロサは、エストリルはあまり好みのサーキットではないとしながらも、ランキングの最終的な順位をもう少し挽回する事を望んでいる。
「オーストラリアと日本での過去2戦は少し残念な結果でしたから、ここではいい成績を残すのが目標です。」とペドロサ。
「エストリルは好きなサーキットではありませんし、過去の成績もそれほど良くはありませんが、ポールポジションは2回獲得した事があるので、自分にとっていい走りができるサーキットだとは思います。」
「RC211Vで走った事はまだ一度もありませんから、金曜日中に急いで学習したいと思います。当然ですが天候もレースの勝敗に大きく影響するでしょうね。エストリルはいつも天気が不安定だし、よく雨が降ります。」
「日本の後の短い休みのおかげで、体調はだいぶ回復しました。今はバイクにまた乗れるのが楽しみですし、いい結果を残したいです。」
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