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ロッシ「実はエストリルは好き」
インテリマーク編集部
2006年10月9日

2週間の休みを経て、2006年シーズンのタイトル争いに決着をつけるべく、MotoGPチームは最後の2戦に向けての活動を開始した。
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■ヘイデンまで12ポイント差に迫ったロッシ

現在ランキング2位につけるキャメル・ヤマハバレンティーノ・ロッシは、過去の4戦で39ポイントを挽回するという大躍進を見せ、現在のポイントリーダーであるレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンとの差は僅かに12ポイントまで迫っている。今年2度目の3連戦を終えたロッシの顔には、アメリカGPの直後に見せたような諦めの表情は既に無く、最高峰クラス6連覇に向けての意欲的な発言が目立つようになった。

■ロッシにとってもプレッシャーの大きいポルトガルGP

写真ロッシの後半戦の快進撃により、昨今では最後までポイントリーダーの座を死守したいニッキー・ヘイデンが抱えるプレッシャーの大きさがクローズ・アップされる事も多くなったが、今週末にエストリスで行われるポルトガルGPは、バレンティーノ・ロッシにとっても精神的に大きな負担がかかるレースウイークになる事は間違いない。

仮にニッキー・ヘイデンがエストリルで表彰台を獲得し、ロッシがノーポイントに終わるようなミスを犯せば、その場でヘイデンの年間チャンピオンが決定する場合もある。ヘイデンにミスが許されないのは当然の事だが、終盤にここまでヘイデンを追い詰めたロッシにとってもそれは例外ではない。

■不安定な天候が勝敗を左右する可能性も

エストリルの事を難しいサーキットと述べるバレンティーノ・ロッシだが、彼は過去6年間のポルトガルGPを全て表彰台の上で終えており、その内の4回は2004年のヤマハ移籍直後の勝利を含む優勝を記録している。

昨年のポルトガルGPは春に開催されており、今回のようなシーズン終盤に位置するレースではなかったが、エストリルの特徴である不安定な天候と突風が発生する気象条件に大きな差は生じない。ちなみに、昨年はレース中の気象条件の変化からフラグ・トゥー・フラグ(白旗レース)が宣言されたが、3週間前のフィリップ・アイランドのようにライダーがスペア・バイクに実際に乗り換えるという事態には及ばなかった。
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■緊張感の高いキャメル・ヤマハ・チーム

今年のロッシの年間タイトル争いの行方が、エストリルの不安定な天候に左右される事になれば、ライダーだけではなくキャメル・ヤマハ・チームやそのメカニックたちも、精神的負担の大きいレースウイークを過ごすことになるだろう。
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キャメル・ヤマハのチーム監督であるダビデ・ブリビオは、「タイトル争いが最終ステージに入った今、大切なのは目標を見失わない事。過去何戦かと同様にチャンピオン獲得をかけてエストリルでも好成績を狙う。バルセロナで(ヘイデンよりも)優位に立つためにはエストリルの結果が極めて重要。」と述べ、ポルトガルでの勝利に向けての意気込みをあらわにした。

■来期のシートが不明のエドワーズは最後の2戦にかける

ロッシのチームメイトのコーリン・エドワーズは、今年のフィリップ・アイランドでの不安定な気象条件下における転倒と同様に、昨年のエストリルでも24周目に転倒している。この時、エドワーズはすぐにレースに復帰する事に成功して6位でチェッカー受けたが、今年はミスを避ける事でさらに上のポジションが狙えると彼は信じているようだ。
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エドワーズは前回の日本GP翌日に行われたツインリンクもてぎでのテストで好タイムを記録しており、ブリビオ監督は、もてぎでのテスト結果から残り2戦でのエドワーズの成績には期待が持てるとコメントした。

なお、気になるエドワーズとヤマハの契約更新だが、英国のロードレースサイトであるcrash.netが10月6日の記事で伝えたところによると、ヤマハ・ワークスは「エドワーズの来期のシートについてはノーコメント」としか語っていない。

■ロッシ「戦闘意欲と集中力はうちのチームが1番」

バレンティーノ・ロッシは、エストリルを好きなサーキットだと述べ、ニッキー・ヘイデンに打ち勝つ事への自信を示す姿勢は崩さない。ロッシは、夏季休暇中にヤマハ・ワークスが仕上げたYZR-M1が、残りのエストリルとバレンシアでも最高の性能を発揮する事を信じて疑わないという。

写真「残り2戦は両方とも難しいコース残りましたが、自分たちのM1はどちらでも速く走ると思います。」とロッシ

「ブルノでは、バイクを100%の状態で走らせるにはどうすればいいか、その全てをついに理解できましたので、どこでも速く走れるようになりましたし、毎回表彰台に乗っています。」

「今は他のライバルたちと同じくらいには強くなりましたし、最大限の性能が出せた時には常にトップを争っています。今シーズンの序盤からこの調子だったらもっと勝てていたでしょうが、以前はどうしようもなかったんです。」

「いずれにしても、自分たちの力は分かりましたし、最近は予選で1列目を確保できた時には必ず表彰台に乗っています。この調子をこのまま続けたいです。」

「チームの関係者全員がこの状態に戻すために頑張りました。今のチームの戦闘意欲と集中力はパドックの中では他のどこよりも高いです。これはすごい事ですし、皆にはとても感謝しています。」

「実はポルトガルは好きなんです。04年式のバイクは特にあそこで高い性能を発揮しましたからね。曲がりくねったコースですが、きっと今回もうまく行くと思います。05年はまだシーズン2戦目で天気がすごく悪かった上に、タイヤに問題を抱えていました。」

「ミシュランといいタイヤが見つけたいので、今回は去年よりも少し暖かくて雨が降らないといいですね。」

■エドワーズ「もてぎのテストでマシンは大幅に良くなった」

プレシーズン中に好調な走りを見せていたエドワーズにとって、2006年シーズンは予想外に厳しいものとなったが、彼は990ccでの最後の2レースで、今年1年を通して行ったマシン改善の努力が開花する事を期待している。

「前回のもてぎのレースの後にマシンの改善大きく進んだので、あの日はずっとコースを走り回っていました。」とエドワーズ
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「このバイクで走るのもあと残り2戦のみとなりましたが、テストでマシンの改善を続けて実際のレースに役立てるのはどんな時でも大切ですよ。ポルトガルには期待したいですね。」

「過去2戦は全く自分たちの期待する結果が得られていませんが、バイク全体の感触は大きく改善されていますし、もてぎで最後に調整した内容はエストリルでも高いレベルの走りができるパッケージ(マシン)を仕上げたと思います。」

「去年は雨の中で転んだ不幸なライダーのうちの一人でしたが、それでもレースに復帰して6位でチェッカーを受けましたので、当然今回はもっといい成績を狙います!エストリルはあんまり得意なコースという印象はありませんが、自分たちのバイクとの相性はいい筈です。」

「場所もいい所ですね。海岸沿いで景色がきれいですし、食べ物もおいしいんです。ただ、唯一の問題は天気ですよ。今シーズンは特に天気に悩まされる事が多かったので、残りのレースは太陽に恵まれるといいね!」


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