日本GP予選　予選タイヤに苦しんだホプキンス ２００６年９月２３日 ブリヂストンが得意とするもてぎでの予選に期待を寄せていたリズラ・スズキのレギュラー・ライダー２名は、今回初めてMotoGPのレースに出場するスズキのワイルドカード・ライダーである秋吉選手よりも後方のグリッドから、明日の日本グランプリ決勝レースをスタートする事になった。 ■ホプキンス、予選タイヤとセッティングの相性が悪く転倒 本日９月２３日の午後の予選開始から３５分、ジョン・ホプキンスはレースタイヤのテスト中に1分47秒071を記録してその時の５番手につけ、安定したペースと速さをアピールし、レースに向けてのマシンの仕上がりの高さを示していた。 その直後、ワイルドカードの秋吉耕佑選手が1分46秒958を記録し、ホプキンスは６番手に後退している。 終盤に予選タイヤでのタイムアタックを開始し、決勝の上位スターティング・グリッド獲得を狙ったホプキンスは、予選終了１０分前に大きく転倒してグラベルに飛び込んだ。幸いこの時にホプキンスに怪我はなかったが、予選終了間際の出来事に落胆する仕草を隠しきれていない。 ホプキンスは慌ててピットに戻り、スペア・バイクに乗り換えてセッション残り７分のコースに戻ったが、レースタイヤで記録した予選中の自己ベストである1分47秒071を最後まで更新する事はできず、翌日の決勝グリッドは５列目となる１３番グリッドに決定した。 ■スポット参戦の秋吉選手が予選のスズキ最高位 秋吉選手もその後はタイムを更新する事なくセッションを終え、ホプキンスの１つ手前の４列目１２番グリッドが決定した。これはスズキ勢の中で今回最も高いグリッド位置だ。 このレースウイークに生まれて初めてもてぎを走行したクリス・バーミューレンは、この日もコースの学習を続け、1分47秒451のタイムでホプキンスと同じ５列目の１５番グリッドに終わった。 ■ホプキンス「やるしかないでしょ」 レースに向けてのマシンの仕上がりには自信を示すホプキンスだが、予選タイヤでは全くフロントの接地感が得られなくなって転倒し、翌日の決勝は後方からのスタートを余儀なくされている。 スタートから順位を挽回して見せるとホプキンスは誓う。 「午後は予選タイヤを履いたら全くフロントの感触が得られなくなり、自分で明日のレースを厳しいものにしてしまいました。」とホプキンス。 「レースタイヤの時は速いライダーの中に入っていましたから、今日の予選順位は重要だったんですよ。結局うまくいかなかったので、明日のレースで表彰台を狙うにはスタートの時から前の方に出なきゃいけませんね。」 「もちろんやって見せますよ。それしかないんですから！」 ■バーミューレン「もてぎにはだいぶ慣れた」 クリス・バーミューレンは、初の日本GPの２日目もコースの学習に努め、最終的には多くの進展を得られたようだ。初めてのサーキットでチームメイトから0.4秒差なら問題ないとバーミューレンはコメントしている。 「昨日から比べれば自分自身の上達も含めて今日は大きな進歩がありました。」とバーミューレン。 「このサーキットにもだいぶ慣れましたし、常に速く走れるようになってきました。」 「予選タイヤでは第１区間で大きくタイムをロスする感じでした。それが今晩と明日のウォームアップの課題です。予選でジョンから0.4秒以内でしたから、初めて走る自分にとってはそんなに悪くない結果だと思います。」 「レースに向けてはまだやる事は多くありますが、なんとかなるでしょう。バイクの調子はいいですから、前の方に出られるといいですね。」 ■秋吉選手「ロッシの後ろでいい走りができた」 初めてMotoGPクラスの予選に出場した秋吉選手は、レギュラー・ライダー２名の前から決勝レースをスタートする事に驚いている。 「スズキの中でトップなのには驚きましたが、同時にすごく嬉しいです。」と秋吉選手。 「ロッシの後ろについていい周回が刻めましたし、タイムも良かったですね。１２番グリッドからのスタートになりましたが、さらに上が狙えるように頑張ります。」 「ここではバイクの調子がいいし、ブリヂストンタイヤのグリップもすごくいいので自信を持って走れます。明日のレースを楽しみにしています。」