日本GP予選　中野選手「明日はどんな天候でも大丈夫」 ２００６年９月２３日 この３連戦中、レースウイークを通して好調な速さを見せるカワサキ・レーシング・チームは、本日の日本GPの予選でも、中野真矢選手とランディー・ド・ピュニエがセッション中盤にトップタイムを争うという目立った活躍を披露し、ツインリンクもてぎに集まった地元ファンを沸かせている。 ■惜しくも２列目スタートとなった中野選手 午後の予選は最終的に晴れ間が見えたものの、序盤には雨の気配があったために、他の多くのチームのライダーと同様に、中野選手とド・ピュニエはセッション序盤から予選タイヤを装着したようだ。 中野真矢選手は、セッション残り１分の段階で1分46秒291を記録し、１列目スタートとなるタイムシート上の３番手に浮上したが、ロッシがチェッカーとほぼ同時に２番手タイムに滑り込んだ事から、明日の決勝グリッドは２列目となる４番グリッドスタートに確定している。 ■ド・ピュニエは３列目スタート 予選中盤にはチームメイトの中野選手を追い抜き、タイムシートのトップに名を刻んでいたランディー・ド・ピュニエは、カピロッシをはじめとする多くのライダーの後半の大幅なタイムアップには食い込む事ができず、最終的に自己ベストの1分46秒512の記録から３列目８番グリッドが確定した。 ■松戸選手はマシントラブル 日本GPにワイルドカード参戦を果たしたカワサキのテストライダーである松戸直樹選手は、予選序盤にマシンのメカニカル・トラブルが発生し、セッションのほとんどをスペア・バイクで走行した事から、予選前に記録していた自己ベストタイムを更新する事ができなかった。 松戸選手は1分47秒826の予選タイムを記録し、カワサキから初めて出場する翌日のMotoGPレースを、レギュラー・ライダーのカルロス・チェカと玉田誠選手よりも前の６列目１６番グリッドからスタートする。 ■中野選手「ウェットでも大丈夫」 地元の観客の声援を受けて楽しく予選を走れたという中野選手は、翌日のレースではドライやウェットという条件にかかわらず、高いレベルの走りができると断言する。 「観客のみなさんのおかげで、午後のセッションはすごく白熱していたと思います。何より自分が興奮しましたね！」と中野選手。 「セッションの開始直後は天候がはっきりしなかったので、すぐに予選タイヤを履いて序盤のトップタイムを記録しました。予選終盤にも予選タイヤを履いて、できる限りプッシュして１列目を取り返そうとしました。」 「すごく楽しく走れましたが、残念ながらまだ十分ではなくてトップ３を逃しました。もてぎで２列目スタートはそれほど不利ではありませんが、先頭集団について行く上では、明日はスタートを必ず成功させる必要があります。」 「明日の気象条件が変わるようなら、朝のウォームアップで少しだけセッティングを変更しますが、レースに向けてはタイムもペースも安定しているので、明日はどんな天候にもかかわらず高いレベルで戦える自信があります。」 ■ド・ピュニエ「最後のタイムアタックで順位を回復したかった」 中野選手と同様にセッション序盤に予選タイヤを履き、一時はタイムシートのトップに躍り出たランディー・ド・ピュニエは、予選終盤にはさらにタイムを上げられると信じていたようだ。 最後のタイムアタックは思い通りに走れなかったとコメントするド・ピュニエだが、翌日のレースに向けては変わらぬ自信を示す。 「昨日は少し難しい日でしたが、今日はずっと良かったです。」とド・ピュニエ。 「昨晩バイクに施した変更のおかげで、今朝はレースタイヤでも速く走れるようになりました。午後にはレースに向けたセッティングをさらに改善できています。」 「午後は天気が怪しかったので、すごく早いタイミングで予選タイヤを使いました。それでしばらくトップタイムを維持できたんです。」 「他のみんなが予選タイヤに履き替えてからはだいぶ順位が落ちましたが、最後に予選タイヤを履いてアタックすればポジションを絶対に挽回できると思っていました。でも、なぜだか分かりませんが、最後のアタックは自分の思い通りにはいかなくて、最終的には３列目でしたね。」 「レースタイヤでのタイムはずっと良かったので、スターティング・グリッドに関係なく明日のレースはいい走りができる筈です。」 ■松戸選手「スペアバイクでは自己ベストを更新できなかった」 不幸にして予選の序盤にマシン・トラブルに見舞われてしまった松戸選手は、フリー走行中に記録した自己ベストタイムを予選で更新する事ができなかったと語る。 日曜日のレースはメインマシンで走るという松戸選手は、カワサキのライダーとして初めて経験するレースウイークを楽しんでいる。 「午後のセッションの早い時期にメインマシンにメカニカル・トラブルが発生してしまい、予選のほどんどはスペアバイクで走りました。これが原因で以前の自己ベストを更新する事ができていません。」と松戸選手。 「明日はまたメインマシンで走ります。タイヤもエンジンもいい調子ですが、明日の天気によってはシャシーのセッティングを午前のウォームアップ中に少し変更するかもしれません。」 「今のところはカワサキとして初めてのMotoGPレースウイークを楽しんでいます。明日のレースは本当に楽しみですね。」