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2006年9月22日
本日9月22日より、栃木県のツインリンクもてぎサーキットにて、待望の日本グランプリが開催された。初日のこの日、MotoGPクラスは午前中にフリー・プラクティス1、午後にはフリー・プラクティス2という2回のフリー走行が行われている。
エースライダーの地元で、カワサキ・レーシング・チームは初日から好調なスタートを切る事に成功した。
■初日は天候に恵まれたツインリンクもてぎ
終日天候に恵まれてドライ路面となった1日目午前中の気温は25度、路面温度は29度、湿度は22%。午前中のセッションでは昨年のラップレコードを上回るライダーは一人も現れず、ジョン・ホプキンスが記録した1分48秒222がフリー・プラクティス1での最速タイムだった。
ちなみに昨年のサーキット・レコード(レースタイヤ)はドゥカティーのロリス・カピロッシが昨年に記録した1分47秒968。ベストラップ(予選タイヤ)は、やはりカピロッシが昨年に記録した1分46秒363だ。
■初日総合トップタイムはバレンティーノ・ロッシ
雲のために晴れ間が少なかった事もあり、午後には気温が1度下がり24度、路面温度は午前と変わらず29度、湿度は25%という2回目のセッションに入ると、各ライダーは大幅にペースを上げ、8人のライダーがサーキットレコードを上回り、トップタイムの1名は1分46秒台に突入している。この日総合1番手タイムの1分46秒981を記録したのはキャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ。
ロッシは初日から、もてぎとはそれほど相性が良くないと言われるYZR-M1を高い完成度に仕上げ、初日総合5位に終わったポイントリーダーのニッキー・ヘイデン(1分47秒610)をけん制し、プレッシャーを与え始めている。
(全順位表はこちらを参照)
■午前中はブレーキの安定性に問題を抱えた中野選手
日本期待のカワサキ・レーシング・チームのエースライダーである中野真矢選手は、午前中はブレーキ・システムの安定性に問題を抱えて11番手タイムに留まった。
典型的なストップ・アンド・ゴーのレイアウトで知られるもてぎではエンジンパワーと同様にブレーキングの安定性が非常に重要となる為、チームは午後のセッションまでにこの問題解決に集中し、シャシーとサスペンションのセッティングを大幅に変更してツインリンクもてぎに適したマシン・セッティングの変更に成功している。
■初日の総合2番手は地元の中野選手
午後のセッション中、中野選手は常にタイムシートのトップ5以内に位置していたが、他のファクトリー・チームが予選タイヤを使用し始めたセッション終了10分前には6番手に一度後退している。しかしながら、この日最後のタイムアタックで中野選手は自身の昨年の予選タイムを約0.5秒縮める1分47秒315を記録し、バレンティーノ・ロッシに次ぐ総合2番手タイムを記録して初日のセッションを終えた。
中野選手は、今晩中にチームが行うさらなるマシンのチューニングによって、2日目以降もタイムを改善し続ける事ができると確信している。
■ド・ピュニエは総合9番手
中野選手のチームメイトのフランス人ライダー、ランディ・ド・ピュニエは、初日の総合9番手となる1分47秒982を記録して日本GPの1日目を終えた。
セパンからカワサキが導入した新改良のエンジンにあわせて、Ninja ZX-RRのシャシーを調整する事に午前中は時間を費やしたド・ピュニエは、その後は何本かのブリヂストンタイヤを試し、2日目以降の自分の走りとマシンの仕上がりに自信を示している。
2日目の天候を気にしたド・ピュニエは、他の多くのライダーと同様に午後には予選タイヤを試している。1日目のド・ピュニエの自己ベストタイムはこの時の予選タイヤによるものだ。
■ワイルドカード出場の松戸選手は16番手
日本GPにワイルドカード参戦しているカワサキのテストライダーの松戸直樹選手は、最新仕様のNinja ZX-RRでこの日のもてぎを走行している。
ド・ピュニエと同様に、初日の松戸選手も新エンジンとシャシーのバランスを調整し、タイムはこの日の総合16番手となる1分48秒722を記録している。
■中野選手「明日のタイムがさらに良くなるのは確実」
初日は急激な速さでカワサキNinja ZX-RRをもてぎにあわせて改善する事に成功し、総合2番手タイムを記録した中野真矢選手は、初日に完全には解決できていない問題が明日の朝までには解消されるので、2日目はさらにタイムを上げる事が可能だとコメントしている。
「今日の午前中はちょっとブレーキの安定性に問題を抱えていて、安定してラップを刻むのが難しい状態でした。」と中野選手。
「午前と午後のセッションの間に何点かバイクのバランスを変更して、大きな改善が得られました。おかげで午後は速いペースでリズムがつかめています。」
「今言えるのは、まだまだタイムを上げるのが可能だという事です。午後もまだ激しいブレーキング時にはリアタイヤが跳ねる感じがしていましたからね。もてぎではハード・ブレーキングが何回も必要なんです。」
「リアタイヤを浮かせるような激しいブレーキングで前を追い越すシーンをテレビでは良く見かけるかもしれませんが、あれは速いラップタイムを狙う時にはあまり効果がないんです。この点をどうやって改良するかはもう分かっていますので、明日は今日より速く走れるのは間違いないと思います。」
■ド・ピュニエ「予選でタイム差は縮められる」
小排気量クラスと比較して、MotoGPバイクでは難しいとされるもてぎのタイトなカーブの攻略に初日の時間を使ったというド・ピュニエは、マシンの仕上がりが明日までに進めば現在のトップとのタイム差は予選で縮められると語る。
「全体的に今日の成果には満足です。」とド・ピュニエ。
「MotoGPバイクでもてぎを走ったのは今日が初めてですので、きついカーブの練習に午前中は集中しました。今はほとんど攻略できていると思います。」
「ブリヂストンのリアタイヤを何本か試しましたが、その中の1本はかなりこのコースでは有利になると思います。まだバイクのセッティングを調整する必要はありますけどね。」
「現段階ではトップから1秒ほど離されていますが、バイクの調整が明日中に終われば、予選でこの差をかなり埋める事ができると思います。」
■松戸選手「最初は緊張した!」
「最新仕様のエンジンで走るのはこれが初めてですので、午前中はこれの調整に時間がかかる事は覚悟していました。」と松戸選手。
「最初はあまりエンジン・ブレーキの感触が良くありませんでしたし、コーナーの出口でウイリーする傾向がありましたが、今はだいぶセッティングが進んで良くなりました。」
「今回はMotoGPでレースを走れる1回きりのチャンスですから、午前中に走りはじめる前はちょっと緊張していました。でもプラクティス・セッションが始まってからは落ち着けるようになり、セッティングも進みましたので楽しんで走る事ができました。明日もあそこで走るのが楽しみです。」
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