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2006年9月22日
カワサキ・レーシング・チームの中野真矢選手は、本日9月22日から始まる日本でのホーム・グランプリに向けて、日本のファンの前で今期ベストの走りを見せる事を誓っている。また、今回はもてぎには、カワサキ・レーシング・チームからのスポット参戦ライダーとして、Ninja ZX-RRのテストライダーである松戸直樹選手も出場する。
■雨天に好調な流れを崩された過去2戦
ここまでの2戦、中野真矢選手は得意のサーキットでの好成績を期待されながら、悪天候により好調な流れを止められるという悔しい結果に終わっている。
前々回のセパンでは大雨により予選が中止になるという異例の事態となり、好調なマシンの仕上がり状態だったにもかかわらず、予選タイヤを装着していなかったフリー・プラクティス中のタイムから4列目12番グリッドが決定してしまった。後方からの追い上げを強いられた中野選手はオープニング・ラップ中にリタイアし、得意のセパンで無念のノーポイント・レースを終えた。
また、前回のフィリップ・アイランドでは、各ライダーがピットインするまでは2番手のライダーを5秒引き離しての単独トップを快走中に雨が降り出し、白旗ルールを適用したピットインとマシンの乗り換えを余儀なくされ、その後はレインタイヤから好感触が得られずに順位を落とすという実に運のないレース展開となった。
■本来の3連戦の流れを母国で取り返したい中野選手
3連戦中の最初の2戦は雨に泣かされる結果となったが、3戦目の今回は中野選手にとって期待のホーム・グランプリであり、2004年に3位表彰台を獲得したツインリンクもてぎだ。
典型的なストップ・アンド・ゴーのコースレイアウトは昨年までのカワサキNinja ZX-RRにとって相性の良いサーキットとは言い難かったが、今回の3連戦からは高速サーキット向けの改良型のエンジンが導入されており、その真価を試す時が今回のもてぎになるかもしれない。レースウイーク中の天候はまだ不透明だが、現段階の予報によればレースが開催される日曜日は曇りだ。
日本に入った中野選手は、家族と友人、それに多くのファンが見守る日本のレースで、高い成績を獲得する意欲に燃えている。
■もてぎに自信を示すド・ピュニエ
中野選手のチームメイトのランディー・ド・ピュニエが、MotoGPバイクでもてぎのコースを走るのは今回が初めてだが、250cc時代にはすでに慣れ親しんだコースであり、MotoGPバイクでのコースの学習能力の高さはデビューイヤーの現在までに証明済みだ。
セパン以降はNinja ZX-RRと自身のライディングへの自信を取り戻したド・ピュニエは、今回のもてぎでは過去2戦のフリー・プラクティス中の成果を日曜日のレース結果に反映できるとの高い自信を示している。
■松戸直樹選手がスポット参戦
また、今回カワサキ・レーシング・チームからスポット参戦するカワサキ開発ライダーの松戸直樹選手は、中野選手が1998年に全日本250ccクラスでタイトルを獲得した翌年の全日本250ccチャンピオンだ。
全日本時代も中野選手と同じチームに所属していた松戸選手は、当時のチームのトレードマークである目玉マークのヘルメットを、現在の中野選手や125ccの小山選手と同様に世界デビューの時も使用していた事でも有名だろう。
松戸選手は2000年から世界GP250ccクラスにフル参戦し、2005年にはMotoGPクラスにスポット参戦を果たしている。松戸選手がMotoGPクラスのレースにワイルドカード出場するのは今回が2度目だ。
■中野選手「結果で日本の声援に応えたい」
セパンとフィリップ・アイランドではフリー・プラクティス中に高い戦闘力を示しながら、レースで不運に見舞われた中野選手は、地元のもてぎではレースウイークを通して高い成績を残す事に意欲を燃やしている。日本のファンの応援には結果で応えたいと、中野選手は自信に満ちたコメントをしている。
「もちろん今回は自分にとって重要なレースですよ。ホーム・グランプリですし、地元の観衆の前ではどのライダーもいい結果が残したいですからね。」と中野選手。
「期待は大きいですね。プレッシャーは当然ありますが、そんなに悪いプレッシャーではありませんし、緊張ではなくむしろ高い意欲につながります。今年はかなりの自信を持ってもてぎに入る事ができますよ。」
「オーストラリアは自分たちが望んでいたほどいい成績は取れませんでしたが、最近のNinja ZX-RRの進化は目覚ましいものがあります。フィリップ・アイランドではフリー・プラクティス中はずっと自分たちの戦闘力の高さを感じてましたし、レースの序盤もそうでした。」
「もてぎはエンジンパワーとブレーキング時の安定性が要求されます。また、コーナリングも機敏でなければいけませんが、Ninja ZX-RRはどの要素も高く満たしていると思います。金曜日の初日でそれをはっきりさせないといけませんが。」
「タイヤも重要ですがブリヂストンは日本の企業ですから、もてぎのコースを熟知していますし、以前からもてぎでは優位性の高いタイヤを提供してくれています。」
「今週末もいい走りができると信じています。いつも日本のファンの前で走るのがすごく楽しみですし、日曜日はいい結果で彼らの声援に応えたいと思います。」
■ド・ピュニエ「ブリヂストンが最適のタイヤを用意してくれる」
この3連戦では意欲的な走りを見せているランディー・ド・ピュニエは、前回のオーストラリアまでに見せたフリー・プラクティス中の成果を、もてぎではレースの結果として反映したいと語る。もてぎに強いブリヂストンに対しての期待も大きいようだ。
「今週のレースは楽しみですね。」とド・ピュニエ。
「ヨーロッパを離れての最後のレースですが、前回までのマレーシアとオーストラリアでは確実にいくつかの進化を遂げています。レースにはその成果が全く反映されなくて残念でしたけどね。」
「MotoGPバイクでここを走った経験は全くありませんが、250ccの時は速く走れていたので好きなサーキットです。典型的なストップ・アンド・ゴーのレイアウトですが、テクニカルでもあるんです。いいラップタイムを刻むにはコーナーからの脱出速度が重要ですから、コーナーで速度をできる限り保つ事が大切です。」
「Ninja ZX-RRはここでいい走りをすると思います。ブリヂストンはレースに向けてこのサーキットと路面状況にあわせてばっちりのタイヤを持って来てくれる筈ですから、自信を持ってレースに挑めます。」
「過去2戦の調子と勢いが今回も続けば、今週はいい結果を残す事が可能だと思いますよ。」
■松戸選手「今後の開発の目安にできる」
今年はカワサキの開発ライダーとして多くの走り込みを続けてきた松戸直樹選手は、今回のワイルドカード参戦が、今後の開発レベルの目安になるとコメントしている。また、松戸選手にとっては今回が今年最初で最後のレースとなることから、少し緊張している様子だ。
「相当な時間と距離をテストで走ってきましたから、Ninja ZX-RRでの初めてのレースがすごく楽しみです。」と松戸選手。
「もてぎでは2週間前にテストしたばかりですし、その時のラップタイムは安定していました。ただ、MotoGPライダーのレースでのレベルはすごく高いですから、その中に加わって走れるの自分の実力を計る上でもいい機会だと思います。」
「また、どのくらいの走りのレベルが必要かも分かるので、今後テストに戻ってカワサキの開発を続ける上でも自分の力になると思います。」
「今回は自分にとって今年1回きりのレースですから、ちょっとプレッシャーもありますね。でも、今週末に向けてはリラックスできていますし、ここでカワサキからレースデビューできる事に興奮しています。」
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