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2006年9月20日
2006年MotoGPの最後から3戦目となる日本GPが、栃木県のツインリンクもてぎで今週の9月22日(金)から開催される。
■不運のシーズンをランキング2位まで挽回したロッシ
キャメル・ヤマハ・チームは、ヤマハの本拠地である日本GPでのバレンティーノ・ロッシの勝利を狙う。ロッシは前回のオーストラリアGPを3位表彰台で終えており、ポイントランキングはトップと21ポイント差のランキング2位に浮上した。バレンティーノ・ロッシの今期の獲得ポイント合計は現在204だ。
アメリカGPでのリタイア後は完全に優勝をあきらめたというロッシだが、夏休み明けのブルノ以降、ロッシは着実に表彰台に上がり続けており、今や最終戦のバレンシアでは何が起きてもおかしくない状況にまで発展している。
現在のポイントリーダーはニッキー・ヘイデン(225pt)であり、彼の所属するホンダ・ワークスにとってツインリンクもてぎはホーム・サーキットだ。
■失敗の許されないヘイデンをさらに追い詰めたいヤマハ
アメリカGP以降は好調のロッシとは対照的に、ニッキー・ヘイデンはラグナ・セカでの優勝以降は一度も表彰台を獲得していない。ロッシの宿敵となるホンダ・ワークスは、日本GPではその威信をかけてヘイデンの勝利をサポートし、もてぎ以降の残り2戦をヘイデンがプレッシャーを感じずに走れるようにしたいと考えているのは間違いないだろう。
逆に言えば、もしヘイデンがもてぎで表彰台を逃し、ロッシが順調に表彰台に上がり続けるのであれば、バレンシアでヘイデンが感じるプレッシャーは並大抵のものではなくなる。ロッシとのポイント差が25ポイント(優勝者のポイント獲得数)以内となった今、ニッキー・ヘイデンに失敗やノーポイント・レースはもはや許されない。
今年の日本GPは、ロッシの逆転タイトルを狙うヤマハにとっても、ヘイデンの初タイトルをこのまま確実なものにしたいホンダにとっても正念場だ。2人のうち、精神的に有利なのは、背後から迫られているニッキー・ヘイデンではなく、バレンティーノ・ロッシとヤマハ・ワークスの方だろう。
■エドワーズにとっては今期2度目の日本でのレース
前回のフィリップ・アイランドでの波乱のレースをリタイアし、最高峰クラスにおける連続ポイント獲得記録をミック・ドゥーハンに次ぐ歴代2位で終えたコーリン・エドワーズは、鈴鹿8耐に続く今年2度目の日本でのレースで、もてぎの楽しい雰囲気と、多くのエドワーズファンの声援の中で、良い結果が残せる事に期待を寄せている。
■ロッシ「苦手なコースだからこそ、いい走りがしたい」
ツインリンクもてぎは、2004年以降はMotoGPカレンダーから外された鈴鹿と同様に、ロッシにとっては好きなサーキットではない。去年は全てのフリー・プラクティスで苦しみ、レースでもロッシはリタイアした。
ロッシは、日本GPで逆転タイトルの可能性をさらに高めてから、ヨーロッパに戻りたいとコメントしている。
「正直言ってあまり好きなコースではありません。あそこでは以前にあまりいいレースができていませんからね。でも、今回は全力でもてぎに挑まなければいけませんよ。」とロッシ。
「3連戦は厳しいですよ。その中の3戦目は特にね!」
「自分たちにとって相性の良くないサーキットである以上、逆に全てのプラクティスでいい結果を残す必要があります。去年は特にひどい週末でしたからね。プラクティス中は問題だらけでしたし、レースの結果も最悪でした。」
「(ヘイデンとの)21ポイント差はまだ大きいですね。でも、不可能な数値ではありませんし、まだ頑張れます。」
「もてぎは自分たちにとって非常に重要なレースです。第1に難しい週末になる事は間違いありませんし、第2にタイトル争いを最後まで続けるためにはヘイデンとの差をもっと詰める必要がありますからね。」
「最近の自分のM1は好調ですし、最高の状態で今週も臨めると思います。全てのプラクティスでいい走りをしてからヨーロッパに戻りたいし、タイトル争いのいい分岐点にできればと考えています。」
■エドワーズ「日本GPは雰囲気が最高」
フィリップ・アイランドでの2日目はマシンが本来の調子を取り戻し、喜びと期待が大きかっただけに、3日目のレースでのリタイアには相当のショックを受けていたコーリン・エドワーズだが、今は前回の不運な部分のみ忘れて、日本でのレースに前向な姿勢で挑む事だけを考えたいと述べている。
「好きなコースとは言えませんが、それほどもてぎに苦手意識はありません。」とエドワーズ。
「かなり面白いコースですよ。トンネルから抜けた4コーナーが結構好きです。去年は6位で成績はまずまずでしたが、レースウイークを通して解決できない問題を抱えていました。今年は同じような事がないように願ってます。」
「日本でのレースはいつも楽しんでます。あそこには自分のファンがたくさん来てくれるし、それにいつも雰囲気が最高ですから、週末を通して楽しめるでしょうね。」
「フィリップ・アイランドは本当に残念な結果でした。週末を通して調子を劇的に上げたところでしたからね。自分がバイクに乗りたいように乗れるという本来の感覚をついに取り戻したところだったんです。」
「もうフィリップの事は忘れて、前回に好転した部分が今週も続くように前向きにいきますよ。金曜日初日の朝からいい走りができると思います。」
「残りのレースもこの姿勢で挑みます。もう過去の事でくよくよしている暇はありませんからね!」
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