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オーストラリアGP決勝 ヘイデン「ロッシにセテを抜かれたのが悔しい」 |
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2006年9月18日
9月17日のオーストラリアGPにおいて、現在のポイントリーダーであるレプソル・ホンダのニッキーヘイデンは、不安定な路面状況となり緊迫したレースで5位を獲得し、昨年度までの最高峰クラス王者のバレンティーノ・ロッシとのポイント差を21に保っている。
■ヘイデンにとっては幸運となった悪天候
今回の悪天候による波乱は、ロッシとのタイトル争いを考える上で、ニッキー・ヘイデンにとっては明らかに幸運な状況だったと言える筈だ。
ヘイデンはオープニング・ラップで16位まで順位を落とすという最悪なレース序盤を迎えた。7周目までには10位まで順位を挽回したものの、スリックタイヤにおけるマシンの仕上がりは週末を通してライバルたちに遅れを取っていた事から、悪天候により他のライダーにとってデータの少ないウェットセッティングのマシンに乗り換えられた事が、3位表彰台に終わったロッシとの差を最小限に抑える結果につながったと言えるかもしれない。
■誰よりも冬季に雨のフィリップアイランドを走り込んだニッキー
ちなみに、今年のフィリップ・アイランドでの冬季テストで、ニッキー・ヘイデンは雨の中の走り込みとデーター収集、レイン・セッティングの調整を誰よりも多く行っており、元々雨が苦手だと思われていたヘイデンの口から「雨の中は気分良く走れる」との言葉が出て、周囲を驚かせていた。
■ペドロサにとっては不運
雨の苦手意識が今シーズンは全く見られなくなったヘイデンとは異なり、チームメイトのダニ・ペドロサは雨や低温のコンディションを嫌う傾向がある。また、セパンで負った右足の怪我は、今回のスペアバイクへの乗り換え時にはハンデとなるだろう。
さらに、今回のペドロサにとっての不運はこれだけではなく、ピットインするライダーが一時期に集中した事からピットレーンは混雑し、多くのチームのクルーやペドロサの前にいた玉田選手のバイクが障壁となり、コースに戻るまでに多くの時間をロスした。ペドロサはこのピットでの混雑の中、何人かのライダーに抜かれている。
最終的にペドロサは、波乱の雨のレースを不本意な15位で終え、ランキングは2位から4位に転落している。
■ヘイデン「ロッシがセテを交わしたのは嬉しくなかった」
雨のおかげでレース中盤からバイクの感触を取り戻し、年間タイトルを争うロッシと前を奪い合ったヘイデンは、ファイナルラップの最終コーナーでロッシが2人の間に後退してきたセテを交わした事を非常に悔しがっている。
「大荒れのレースでしたね。」とヘイデン。
「走行ラインを外れてしまうような問題がいくつかあったのは明らかですよ。最初の何周かは路面が濡れていて、かなりやばい感じでしたからね。かなり固めのタイヤを選んでいたので、次々と抜かれて順位を序盤に落としました。」
「そこで雨が降り始めたのでバイクを交換しましたが、あれは面白かったし楽しめました。完全な雨天になってからはとてもバイクの感触が良くなり、激しく攻めて何人ものライダーを抜いています。」
「また路面が乾き始めてからは、ハーフ・ウェットとハーフ・ドライの路面状況に少し苦しみました。」
「ロッシを捕らえましたが抜き返されて、2人でそのまま何人かを抜いていきました。2人の間に入ったセテを彼が交わすまではいい感じでしたけどね。あれは嬉しくなかったですよ。」
「でも、まだ3レースも残ってますから、このままもてぎに転がり込んで戦い続けます。」
■ペドロサ「何を考えてんの?」
ニッキー・ヘイデンとは全く異なり、雨に順位を大幅に落としたダニ・ペドロサは、ピット・レーンの混雑ぶりと、作業に関係のない人たちが走行の邪魔になった事に憤慨している。
「ドライのレースなら準備はできていましたので、序盤はトップ近くを走れました。」とペドロサ。
「雨が降った後の路面温度は低いので、みんな慎重に最初の何周かは走っていました。でも中野は別ですよ。彼は最初から遙か彼方に行ってしまいました。」
「天候が変わってきて雨になった後は、前のライダーたちとほぼ同じペースで走っていました。でも、バイクを交換しようとピットレーンに入ったらひどく混雑していて、なんか関係のない人たちまでたくさんいました。いったい何考えてんのかさっぱり分かりませんね。」
「そこでタイムをいくらかロスしてしまい、バイクを乗り換えた後は自分の後ろを走っていたライダーたちが自分の前になってしまいました。」
「乗り換えたマシンのタイヤはちょっとソフトすぎました。2周走ったら終わってしまい、もうペースを維持することは不可能でした。」
「ポイントの事を考えると今回の結果は全く良くありません。でも、もてぎは好きなサーキットですから、あそこではもっといいレースがしたいです。」
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