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プレッシャーを味方につけるGP歴17年のカピロッシ |
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2006年9月14日
前回のセパンではキャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシと激しいバトルをレース終盤まで展開し、惜しくもロッシに敗れて2位表彰台を獲得したドゥカティーのロリス・カピロッシが、得意のフィリップ・アイランドで今回も自信を持って狙うのが表彰台の頂点だ。
■今回もドゥカティーが得意とするサーキット
カピロッシだけではなく、ドゥカティー・マルボロ・チームにとっても、フィリップ・アイランドは得意なサーキットの1つだろう。ロリス・カピロッシは昨年のフィリップ・アイランドでは初日午前のフリー・プラクティスで転倒して胸を強打し、レースを含む残りの全てのセッションをキャンセルしたが、当時のカピロッシのチーム・メイトであるカルロス・チェカは、ロッシとニッキー・ヘイデンに続いて3位表彰台を獲得している。
■ドゥカティー勢は冬季テストでワン・ツー
また、今年の1月から2月にかけての冬季テストで総合トップタイムを記録したのは、ホンダからデスモセディチに乗り換えたばかりのセテ・ジベルナウ(1分30秒06)であり、総合2番手タイムはロリス・カピロッシ(1分30秒25)だった。冬季テストだけではなく、カピロッシは2004年のレース中にラップレコードも記録しており、その時のポールシッターは今のチームメイトのセテ・ジベルナウだ。
■ブリヂストンとの相性の良いフィリップ・アイランド
なお、ドゥカティーの2名に続いて、今年の冬季テストの総合3番手タイムはカワサキの中野真矢選手(1分30秒59)が記録しており、ブリヂストンタイヤにとっても前回のセパンに続き期待の持てるサーキットが、このフィリップ・アイランドだ。
■カピロッシ「プレッシャーは味方」
前回のセパンでの表彰台獲得により、ロリス・カピロッシは順位を1つあげてランキング4位となった。オーストラリアGPを前にしてポイントリーダーであるレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンとのポイント差は44、ランキング2位のダニ・ペドロサとの差は21ポイント、ランキング3位のバレンティーノ・ロッシとは17ポイント差だ。
残り4戦でプレッシャーを感じるかの質問に対し、カピロッシは全く気にならないと回答している。
「ポイントの差はまだ大きいですよ。でも、バイクとタイヤの調子はいいし、気分的にも強くなっていますから、タイトル獲得が不可能とは思いません。」とカピロッシ。
「皆がシーズンが終わるまでは分からないと口を揃えて言いますが、自分たちはベストをつくして結果を待つだけです。プレッシャーを気にする人たちもいますが、それは全く気になりません。世界GPで17年間戦ってきましたから、こんな状況には慣れてますよ。」
「いつも強いプレッシャーを感じている時ほど自分は強くなるんです。だからプレッシャーは平気ですし、余計に集中力が高まります。」
「フィリップ・アイランドは自分たちにとっていいコースです。去年は怪我をしてしまい病院のベッドの上からレースを観戦しましたが、チェカ(2005年のチームメイトのカルロス・チェカ)はとてもいい走りを見せてくれました。自分は2004年にラップレコードを記録しましたしね。」
「とてもテクニカルなコースですから、ライダーの差がはっきりと出ます。今回も激しい接近戦を期待していますが、まだ4レースを通してやるべき作業は多く残っています。」
■ジベルナウ「フィリップはマシンが完璧じゃないと難しい」
カタルーニャで負傷した左肩の再手術をアメリカGP後に受け、セパンからレースに復帰して本人も予想外の5位という好成績を獲得したセテ・ジベルナウは、欠場が相継いだ今シーズンを振り返り、少しでも最後の4戦で成績を挽回しておきたい語る。
セテ・ジベルナウにとっても、チームメイトのカピロッシと同様にフィリップ・アイランドは得意のサーキットだ。ジベルナウは2004年にポールポジションを獲得している。
「セパンと気象条件はかなり異なるでしょうね。でも、フィリップ・アイランドの気候に驚かない時なんか常にありませんよ。」とジベルナウ。
「先週のレースウイークの時よりもいい戦いがしたいし、残りの4レースで何とか好成績を残せるように期待してるんです。冬季テストのデータもに役に立つでしょう。」
「あそこは最初の方向性を間違えなければ週末を通して気分良く走れる場所ですが、それをしくじると最後まで苦しむ傾向が強いです。セッティングには、全ての高速コーナーでいい感触が得られる調整が必要です。」
「自分は多少バイクに問題があってもそこそこ走れる方ですが、フィリップ・アイランドでは完璧なマシンじゃないと走るのは難しいです。また、方向転換が多いので、マシンには安定性が求められます。前輪は浮きっぱなしですよ。」
「いくつかのコーナーは本当に高速ですし、他のいくつかには激しいブレーキングが必要です。特に最終コーナーでのマシンの挙動は、レースを通してうまく走れるかどうかを見極める要素になるのでとても重要なんです。」
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