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2006年9月10日
9月10日のマレーシアGP決勝は、キャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシがドゥカティーのロリス・カピロッシとのデッドヒートを制して勝利を決めた。
■さらに見えなくなったタイトル争いの行方
この結果、今回のレースを4位で終えたポイントリーダーのニッキー・ヘイデンとのポイント差をランキング3位のロッシは26ポイント差まで縮めており、このままニッキーが3位前後を獲得し続けて、ロッシが最終戦まで勝ち続けた場合には、バレンシアの最終戦には逆転劇が発生する可能性は十分にある。もちろん、これは今回のレースウイーク中に大怪我をしたにも関わらず、今回2位表彰台を獲得してニッキーとの差を22ポイント差としたランキング2位のダニ・ペドロサにも十分言える事だ。
いずれにしても、今シーズンのタイトル争いは最終戦のバレンシアまで目が離せなくなった事は間違いないだろう。
■2台揃ってグラベルに飛び込んだグリーンのマシン
レース終盤まで好調な走りを見せたドゥカティー勢と同様に、ブリヂストン・タイヤの優位性をセパンで見せつけたかったカワサキ勢、特に中野選手だが、昨年に引き続きレース序盤でリタイアするという残念な結果に終わった。中野選手はチームメイトのランディー・ド・ピュニエを巻き込む形で転倒しており、期待していた予選の予期せぬ中止も含め、カワサキは得意のセパンで最悪のレースウイークを過ごす事になってしまった。
この日、中野選手はオープニング・ラップ序盤にチームメイトを抜きにかかって9コーナーの内側に入ったが、前のライダーが予想外に速度を落とした事から行き場を失い、ランディー・ドピュニエを共連れにする形でグラベルに飛び込んでいる。
中野選手はこの場でリタイアする事になったが、ド・ピュニエはすぐにレースに復帰し、最後尾からの熾烈な追い上げを見せて、最終的に13位で完走するという健闘を見せている。
■中野選手「ド・ピュニエとチームに申し訳ない」
得意のセパンをオープニングラップでリタイアする事となり落ち込む中野真矢選手は、自分の転倒に巻き込んだランディーが完走できた事を嬉しいとしながらも、彼には申し訳なかったとコメントしている。
「12番グリッドからのスタートでしたから、先頭集団が逃げ切らないレース序盤から激しく追い上げなければいけないと思っていました。」と中野選手。
「ランディーを抜こうと9コーナーで内側に入りましたが、その時に前のライダーたちが予想外に早くブレーキをかけたので、コースアウトする以外に方法がなくなりました。」
「不幸にして、丁度そこを走っていたランディーと衝突してしまい、2人そろってグラベルに飛び込みました。ランディーには申し訳ない事をしましたし、彼が最後まで走り続けられた事を本当に嬉しく思っています。週末を通して厳しい作業をこなしてくれたチームにも、こんなに早いうちから転倒して戦列を離れてしまった事が申し訳ないです。」
「今できる事は、今回の件をひきずらないようにする事と、来週のオーストラリアに向けて集中する事だけです。」
■ド・ピュニエ「自分の走りには満足できた」
中野選手と共にグラベルに飛び込みながら転倒は免れたランディー・ド・ピュニエは、最後までレースを諦める事なく走り続け、最後尾から5人を交わして13位に入り、貴重なポイントを獲得している。ド・ピュニエがコースに復帰した時、手前のライダーだったアレックス・ホフマンは8秒先を走行していた。
「自分のスタートはここ数戦と比べて遙かに上達したと思います。1コーナー通過時には10位を走行していました。」とド・ピュニエ。
「でも、オープニング・ラップでシンヤが自分の内側への進入を試みていた時に2人は衝突しました。前でブレーキをかけていたライダーを、シンヤは避けようとしたんです。」
「自分はなんとかグラベルを走りきる事ができましたが、レースに戻るまでに他のライダーは遙か彼方に消え去っていました。この状況でできる事はもう限られていますが、それでも最後まで集中して走りました。」
「今日の自分の走りには満足しましたし、もしオープニング・ラップでグラベルに飛び込んでなければ午後のレースはトップ10に入れた自信もあります。もちろん残念ですが、レースはこういうものだと思います。」
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