カピロッシ「予選中止の判断は正しい」 ２００６年９月９日 ドゥカティーのロリス・カピロッシは、初日の２回のフリー・プラクティスでトップタイムを記録した後に「今回は３日間連続でトップを維持したい」と自信に満ちあふれるコメントを残していたが、２日目のセパンの荒れた天候と予選の予期せぬ中止が、不敵なカピロッシの野望の実現を妨害する結果となった。 ■カピロッシ、ポール獲得は暴風雨に邪魔されたが１列目を確保 しかしながらカピロッシは、午前中に初日の自己のトップタイムを更新する2分01秒167を記録し、MotoGPルールにはない今回の競技審査委員会が決定したフリー・プラクティスの総合順位を予選グリッドに採用するという案により、無事に明日のマレーシアGP決勝に向けて１列目となる３番グリッドを確保している。 ■体調を考えれば優秀な成績のジベルナウ また、今回のセパンから怪我の治療を終えレースに復帰したドゥカティーのセテ・ジベルナウは、まだ完全には左腕に力が入らない体調であり、久しぶりのレースウイークへの参加は体力の消耗が大きかったとしながらも、２列目スタートとなる６番グリッドを確保した。 ■カピロッシ「予選中止の判断は正しい」 午後の予選ではポールポジションの獲得を狙っていたロリス・カピロッシだが、今回の競技審査委員会の取った予選中止の判断は正しかったと、カピロッシはコメントしている。ロリス・カピロッシもキャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシやチーム・ロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニアと同様に、MotoGP安全委員会のメンバーの一人だ。 「予選を中止した競技審査委員会の判断は正しかったと思います。外はひどい状態でしたからね。」とカピロッシ。 「コースの数箇所には乾いている場所もありましたが、他の区域は土地が雨を吸収できなくなっていて、完全に水の中に沈んでいる場所があったんです。このサーキットで自分たちは時速300km以上で走りますから、走っていたらとても危険でした。」 「いずれにしても、今朝はレースタイヤで安定したペースで走れましたから満足しています。12周回を連続して走行した中で去年のラップレコードも記録しました。ドライ路面なら非常にいいパッケージに仕上がっています。もし雨なら、条件は他のライダーと同じでしょう。」 「今シーズンは雨でもここまでに特に問題を抱えていませんので、セパンでそれを心配する必要はないと思います。」 ■ジベルナウ「レースは４周から５周で苦しくなる」 久しぶりのレースウイークへの参加で総合６位の高い結果を残したセテ・ジベルナウは、まだ体力的に完全ではないので、翌日の決勝レースでは完走を目標にしたいとコメントしている。 「大変な予選になりましたね。ほとほと参りました。」とジベルナウ。 「ただ正直なところ、午前中の結果は悪くありませんでしたし、何人かが予選タイヤを履くまではトップグループに位置していました。自分は予選タイヤを履いていませんしね。」 「まだ体調が少し良くないし、骨に負担がかけられないので、レースは体力的に厳しくなると思います。数ヶ月間もバイクに乗っていなかったので、トレーニング代わりに全てのセッションで今回は走り込みが必要でした。」 「今回の目標は頑張ってレースを完走する事です。４周から５周の間は悪くない走りができる筈ですが、そこから苦しくなると思います。」