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ロッシ「セパンでの強敵はカピロッシ」
インテリマーク編集部
2006年9月5日

MotoGPの2006年シーズンも残り5レースとなり、ポイントリーダーであるレプソル・ホンダニッキー・ヘイデンを追う各チームは最後のマシンの仕上げに余念がない。
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■ロッシのタイトル獲得を誓ったキャメル・ヤマハ

ラグナ・セカで無念のリタイアを喫し、シーズン終盤戦をランキング3位のポジションで迎えたバレンティーノ・ロッシを擁するキャメル・ヤマハ・チームは、今週の金曜日からの3連戦に向けて最後の努力を続けている。
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キャメル・ヤマハ・チームは、今年の5月24日にロッシがヤマハでMotoGPを来年も継続する事を発表したと同時に、ロッシの990ccクラス完全制覇に向けて最大の支援をすることを誓っている。

■セパンを得意とするロッシ

写真先日のドゥカティー・プレビューではブリヂストンとセパン・サーキットの相性の良さを伝えたが、バレンティーノ・ロッシにとってもセパンは得意なサーキットと言える。過去5年間は全て表彰台を獲得しており、昨年の年間タイトルを決めたのもセパンだった。

■フロントまわりのセッティングが重要なセパン

ロッシのチーフメカニックであるジェレミー・バージェスは、セパンの高速コーナーではマシンが傾いたままでのハード・ブレーキングが多く、これの対策としてはフロントまわりのセッティングが重要だと述べている。

また、路面が常に高温になるため、ライダーはタイヤの消耗を気遣って、あまりレースの序盤から攻めの走りをする事は少ないという。

■優勝の可能性が残る9名のライダー

ロッシは先のブルノで優勝は逃したものの、優勝したロリス・カピロッシに次ぐ2位表彰台を獲得しており、ポイントリーダーであるニッキー・ヘイデンがその時には9位に低迷した事から、アメリカGPで51ポイントまで開いた2人のポイント差は38ポイント差にまで縮まっている。
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現在において確率上は優勝の可能性が残るライダーは、トップのニッキー・ヘイデン(201pt)、2位のダニ・ペドロサ(176pt)、3位のバレンティーノ・ロッシ(163pt)、4位のマルコ・メランドリ(161pt)、5位のロリス・カピロッシ(151pt)、6位のケーシー・ストーナー(101pt)、7位のケニー・ロバーツ・ジュニア(109pt)、8位のコーリン・エドワーズ(90pt)、9位のジョン・ホプキンス(83pt)までの9名であり、これからのレースが1回終了するごとに、この人数は減る事になる。

シーズン終盤にこれだけの人数が優勝の可能性を残すシーズンは最近ではあまりなく、990ccクラス最後の年となる2006年は、近年希に見る白熱したチャンピオン争いが展開されており、これは今年のヤマハのマシンの不調と、これにまつわるロッシの不運が大きな影響を与えたといっても過言ではないだろう。

■ロッシのタイトル獲得を全力で支援するエドワーズ

ロッシのチームメイトであるコーリン・エドワーズも、好調なプレシーズンの前評判にもかかわらず、2006年型ヤマハYZR-M1のシャシーと新型ミシュランタイヤの相性に悩まされ、伸び悩みの成績のまま今シーズンを過ごしてきた。
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現在エドワーズは、残り5戦でどんな方法でもロッシのタイトル獲得を支援する方向に気持ちを切り替えている。その方法とは、ロッシのライバルを抑えて表彰台を獲得する事しかない。

また、エドワーズは前回のブルノまでに連続ポイント獲得記録を33回まで伸ばしており、ミック・ドゥーハンの持つ37回の記録まであと4つまで迫った。しかしながら、残りのレースでエドワーズが狙うのは記録更新ではなく優勝と表彰台だ。

■キャメル・ヤマハ「残り5戦は高い成績が期待できる」

キャメル・ヤマハ・チームは、シーズン最後の戦いに向けて100%の力を注ぐと声明を発表している。キャメル・ヤマハのチーム監督であるダビデ・ブリビオは、実際にこの数週間の休みを使い、新しい試みを何点も試し、バイクのセッティングも進化したと述べ、残りの5戦を高いレベルで戦える事に自信を示している。
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「チームの最大の目標は、バレンティーノがタイトル獲得に向けて最後まで争えるようにする事です。その上で、バレンシアの最終戦に挑みたいですね」とブリビオ監督

「また、ブルノのテストではコーリンにも自信を与える事ができましたから、彼が最終戦までに高い成績を残す事にも期待しています。」

「特にセパンとフィリップ・アイランドは2名のライダー両方にとって得意なサーキットですから、いい結果が得られると思いますよ!」

■ロッシ「今年のセパンもカピロッシがライバル」

前回のブルノでの戦いと同様、バレンティーノ・ロッシはセパンでもロリス・カピロッシが好調な走りを見せる事を予測している。ロッシは昨年のセパンでもロリス・カピロッシに敗れて2位となり、表彰台の真ん中で年間タイトルの獲得を祝う事を阻止されている。

ロッシはセパンが得意なサーキットである事を認め、マレーシアGPでの目標は表彰台の獲得だと語る。

写真「誰でも知っている通り、セパンは自分の得意とするサーキットです。M1で走るとすごく楽しめるサーキットですからね。」とロッシ

「ブルノでは大きな進展がありましたから、今週末も金曜日の初日から高いレベルで戦える事が期待できます。」

「去年のセパンではロリス(カピロッシ)がものすごく強くて、2週間前のブルノと同じような状態でした。今回も間違いなくあの調子でくるでしょうね!今年のマレーシアではタイトルを狙えませんから、今回の目標は表彰台を獲得してできるだけ高いポイントを稼ぎ、年間タイトル争いに残る事です。」

「これからの3連戦は非常に重要なレースになりますし、これが終わる頃には年間タイトルの行方もはっきりするでしょうね。短い期間に色々な事が左右される大変に忙しい状況ですが、自分たちは仕事に集中して全力を尽くすのみです!」

■エドワーズ「くよくよしても仕方ない」

コーリン・エドワーズは彼の自宅のある米国テキサス州のコンローでこの2週間を過ごし、マレーシアから始まる海外での3連戦に備えたようだ。今年32歳のエドワーズは、シーズン中盤の不調を現在は忘れ、残りの5戦にのみ集中している。

写真「ここ何戦かはまったく計画通りに事が進みませんでしたが、これから最終戦に向けての状況は良くなると思いますよ。もう過去の事を思い悩んでも仕方ありませんからね。」とエドワーズ

「ブルノではいくつかいい進展が見られましたので、それがいい結果につながる事を信じています。ブルノで役に立った事が他のサーキットでも役に立つとは限りませんし、それは去年の結果からも分かっていますが、少なくともテスト後にバイクは格段に良くなりましたから、セパンでは金曜日からいい順位が期待できると思います。」

「セパンはすごく好きなサーキットですし、フィリップ・アイランドも常に気に入っていますので、この2戦は楽しみですね。」

「今の目標は2つです。1つ目は、チームと一緒に最高のバイクを仕上げ、バレンティーノがタイトル争いに勝つための道具を整える事、二つ目は、いい成績を残して表彰台に上る事です。」

「海外での3連戦は厳しいと思いますが、挑戦への気力は十分高まってますよ!」


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