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SBKアッセン決勝 サバイバル戦を勝ち取ったカワサキ
インテリマーク編集部
2006年9月5日

9月3日(日)、オランダのアッセン・サーキットに集まった6万1千人の観衆の中、SBK第9ラウンドの決勝レースが行われた。
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今回のレースウイーク中、フリー走行と予選は全てドライ・セッションとなったが、決勝レースが行われたこの日は午前中に土砂降りの雨となり、多くの主要ライダーが転倒するという波乱のレース展開となった。

■ランキングはベイリスがトップを独走、2位争いは接近戦

前回のブランズハッチ戦が終了した時点の年間ランキングは、ドゥカティーのトロイ・ベイリスが307ポイントのランキングトップ、ヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手が230ポイントでランキング2位、テン・ケイト・ホンダのジェームス・トスランドが219ポイントでランキング3位につけている。

シーズン序盤はベイリスとトップ争いを行っていたアスルター・スズキのトロイ・コーサーは、中盤戦では苦しい戦いを強いられ現在のポイント数は193、ランキングは4位に後退した。

その他の日本人ライダーのランキングは、前々回のブルノでSBK参戦経歴の中で初のダブルウインを飾ったアルスター・スズキの加賀山選手が7位(126pt)、SBK参戦2年目のノリックことヤマハ・フランスの阿部典史選手(77pt)が13位、SBKデビュー・イヤーを戦うヤマハ・フランスの中冨伸一選手(29pt)が17位。
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今回のアッセンを含む残り8戦の段階において、ポイントリーダのトロイ・ベイリスはランキング2位の芳賀選手との差を77ポイント差まで広げており、SBKへの復帰1年目に初めて履くピレリータイヤでも、2001年の優勝時以上の圧倒的な強さを見せつけている。2003年からの3年間にMotoGPを経験して、さらにパワーアップを遂げたかのようだ。

年間シーズンを通しての勝敗の行方は、ポイント差の接近している芳賀選手、トスランド、コーサーの3名がどこまでベイリスとの差を今後縮めるかに注目が集まりそうだ。

■ウォームアップ

大雨となった午前のウォームアップでは一部のライダーのバイクからオイルが流出し、セッションが一時中断されている。また、ヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手はウォームアップ中に転倒しており、レースではセカンド・マシンへの乗り換えを余儀なくされた。

■スターティング・グリッド

1列目ポールポジションはアルスター・スズキのトロイ・コーサー。ファンのためにも雨が降らないで欲しいとスーパーポール後に話していたコーサーだが、午前のレース1は前がはっきり見えないほどの土砂降りの雨となった。

1列目2番グリッドはマシンのセッティングをスーパーポールまでに仕上げる事に成功したヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手。狙うは前回のブランズハッチからの連勝だ。

1列目3番グリッドはアルスター・スズキの加賀山就臣選手。新しくなったアッセンの第1区間が大好きだと述べる加賀山選手は、レース1とレース2の両方での表彰台獲得を目標としている。

写真1列目4番グリッドはポイントリーダーであるドゥカティーのトロイ・ベイリス。スーパーポールでは予選の自己ベストタイムを更新する事ができなかったベイリスだが、レースタイヤでの走りには自信を示している。

2列目5番グリッドは、今回のアッセンから新エンジンを投入してSBK初の優勝を狙うクラフィ・ホンダのアレックス・バロス。6番グリッドはテン・ケイト・ホンダのカール・マガリッジ。7番グリッドはマガリッジのチームメイトであるランキング3位のジェームス・トスランド、8番グリッドは芳賀選手のチームメイトであるヤマハ・イタリアのアンドリュー・ピット。

3列目にはカワサキのフォンシ・ニエト、ドゥカティーのロレンツォ・ランチ、フォギー・ペトローナスのスティーブ・マーチン、ステルリガルダ・ベリックのルーベン・ザウスが並ぶ。

ヤマハ・フランスの中冨伸一選手は4列目16番グリッド、ノリックこと阿部典史選手は5列目18番グリッドからのスタートとなった。

■レース1 ベイリス「中止じゃないの?」

レース1開始まで雨は降り続き、気温は18度、路面温度は18度、湿度92%の中でレースは決行された。あまりの雨のひどさに、ドゥカティーのトロイ・ベイリスはレースが中止にならなかった事を不思議に思っているようだ。

前がよく見えないほどの大雨の中、各ライダーが一斉にスタートした。レース1のオープニング・ラップを制したのはドゥカティーのトロイ・ベイリス。先頭のベイリスの背後には2番手につけたアルスター・スズキのトロイ・コーサーと3番手の加賀山選手、先頭の3台から1秒遅れて4番手の芳賀選手が追う。

5番手以降はクラフィ・ホンダのアレックス・バロス、テンケイト・ホンダのジェームス・トスランド、ヤマハ・イタリアのアンドリュー・ピット、ステルリガルダ・ベリックのルーベン・ザウスが続いた。
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ヤマハ・フランスのノリックと中冨伸一選手は11番手と23番手を走行している。

■バロスがピットイン、キリはコースアウト

3ラップ目、マシンの仕上がりに自信を見せていたアレックス・バロスはフロント・サスペンションに問題を抱えて18番手まで後退。

4ラップ目にバロスが走行を諦めてピットインした頃、トロイ・コーサーがベイリスを交わしてトップに立った。フランチェスコ・キリは水のたまったコーナーでスリップし転倒し、一度はコースに戻ったもののそのままリタイアした。

■トップのコーサーはヘルメットが曇り走行困難に
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5ラップ目、芳賀選手がコーサーに続いてベイリスを交わし、順位は先頭からコーサー、2番手に芳賀選手、3番手にベイリス、4番手に加賀山選手、5番手にザウス、6番手にトスランド、7番手にアンドリュー・ピット、8番手には14番グリッドからスタートしたDFXトリームのミッシェル・ファブリツィオが続いた。

6ラップ目、コーサーはヘルメットのバイザーが曇って前が見えなくなり3番手に後退し、トロイ・ベイリスは芳賀選手を交わして再びトップに立った。
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■前の見えないコーサーが転倒

7ラップ目、ヘルメットの曇ったバイザー脇から自分がどこを走っているか確認するのが精一杯だったというトロイ・コーサーは、コースを外れて水たまりに飛び込み転倒、そのままリタイアした。

ここまでにバロス、キリ、カワサキのレジス・ラコーニ、ペデルチーニのカーチス・ロバーツ、コーサーが転倒し、続いて4番手まで順位を上げていたルーベン・ザウスも転倒して戦列を離れている。
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8ラップ目に先頭は再び芳賀選手となり、2番手のベイリス、3番手の加賀山選手までの3台が先頭集団を形成した。ミッシェル・ファブリツィオはその12秒後方の4番手まで順位を上げ、その真後ろにはトスランドとアンドリューピットが迫っている。ピットの3秒後方には7番手を走るヤマハ・フランスのセバスチャン・ジンバート。

■ベイリスのヘルメットも曇りグラベルに

9ラップ目、コーサーと同様に前が全く見えなくなっていたというベイリスは、2番手を走行中にコースアウトしてグラベルに飛び込んだが、転倒は免れてすぐにコースに復帰した。

■加賀山選手は用心深さが災いし転倒

同じ頃、3番手を走行していた加賀山選手は7ラップ目にコーサーが転んだ場所を注意深く通り抜けたがその直後に次のコーナーで転倒し、レースの続行を断念。この結果、戦列に復帰したベイリスの順位は2位に戻ったが、先頭を行く芳賀選手との差は6秒まで開いた。

■腰椎骨折が心配されたセバスチャン・ジンバート

ヤマハ・フランスのセバスチャン・ジンバートは7番手を走行中に大クラッシュを喫し、腰椎骨折の疑いがあり病院に運び込まれている。レントゲン検査の結果、幸いジンバートの骨に異常はなく、深刻な事態は免れたようだ。

■ライバルが減り、単独走行に入る余裕の芳賀選手
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10ラップ目の順位は先頭から芳賀選手、5.5秒後方に2番手のベイリス、その10秒後方に3番手のファブリツィオと4番手のアンドリュー・ピットが続いた。ピットの5秒後方にはマガリッジとカワサキのクリス・ウォーカーが走行している。
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■ベイリスが再度転倒しリタイア

11ラップ目、ベイリスは再び水たまりに捕まり、水上スキーさながらの状態となってハンドルバーで鉄棒するかのようにバイクから放り出された。ベイリスはこの時点でレース1の継続を断念した。

12ラップ目、芳賀選手は後続との差を20秒まで広げトップを快走。はるか後方2番手にはファブリツィオ、3番手にアンドリュー・ピットがつけ、2人の背後にはクリス・ウォーカーが迫る。
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■芳賀選手は突然の転倒

13ラップ目、先頭で余裕の単独走行に見えた芳賀選手が前輪を滑らせて転倒。ベイリスに続き芳賀選手もレース1をリタイアし、この結果、先頭に立ったのはファブリツィオを交わしたアンドリュー・ピット。ピットの後方にはファブリツィオと3番手のクリス・ウォーカー。

14ラップ目、ウォーカーはファブリツィオを交わして2番手に浮上し、先頭のアンドリュー・ピットを追う。
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■クリス・ウォーカーがトップに

15ラップ目についにクリス・ウォーカーはアンドリュー・ピットも交わしてトップに躍り出た。順位は先頭からウォーカー、2番手にピット、3番手にファブリツィオが続く。ファブリツィオの17秒後方には、安定した走行を続けるノリックが4番手につけた。

16ラップ目以降、トップの3台の差はそれぞれに広がり、順位は最後まで変わる事なくチェッカーが振られた。22ラップ目には2番手のアンドリュー・ピットとの差を4秒以上開き、カワサキのクリス・ウォーカーが自身のSBK経歴初の優勝を飾った。

■カワサキの優勝は2000年の井筒選手以来

カワサキの優勝は、2000年に井筒仁康選手が菅生にスポット参戦してダブルウインを飾って以来の事であり、実に6年ぶりの事だ。
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2位はヤマハ・イタリアのアンドリュー・ピット3位ミッシェル・ファブリツィオはピットから20秒遅れて3度目の表彰台を獲得。
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■日本人最高位はノリックの5位

最終ラップまで4番手につけていたノリックことヤマハ・フランスの阿部典史選手は、最終コーナーでカワサキのフォンシ・ニエトに交わされ、5位チェッカーを受けた。同じくヤマハ・フランスの中冨伸一選手13位でコントロールラインを抜けて貴重なポイントを獲得。
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年間ランキング2位を争うジェームス・トスランドは10位でレース1を終えている。
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■レース2 1コーナーで波乱

午後には雨がやみ、レース2はドライ・レース宣言がなされた。しかしながら、全体的に湿ったコース上の乾いたラインは限られており、レース2でも追い抜きが難しく、慎重な走りがライダーに要求される状況だったようだ。レース2開始時の気温は22度、路面温度は23度、湿度は90%だった。

シグナルが消え、一斉に各ライダーが1コーナーに向かう中で、好スタートを決めた芳賀紀行選手のバイク後部にトロイ・コーサーの前輪が接触。コーサーのバイクの前輪からはブレーキのキャリパーが外れたが、気付かずにコーサーは1コーナーに飛び込んだ。

■ランキング2位を争う強豪3名が全員グラベルに直行

ブレーキレバーを握って初めて事態に気がついたコーサーは後方につけていたジェームス・トスランドを巻き込み1コーナーのグラベルに飛び込み転倒。芳賀選手も同じく1コーナーで転倒し、ランキング2位を争う3台が揃ってレース開始直後にグラベルに沈んだ。

写真コーサーと芳賀選手はその場でレースをリタイアしたが特に怪我はない。転倒した3名のうちジェームス・トスランドだけは戦列に復帰したが、この時に最後尾まで順位を落としている。

■先頭はベイリス

2ラップ目までに先頭に立ったのはドゥカティーのトロイ・ベイリス、2番手にはアルスター・スズキの加賀山就臣選手がつけ、その後ろに3番手のアンドリュー・ピットと4番手のルーベン・ザウス、5番手のレジス・ラコーニが続いた。その後方にはテン・ケイト・ホンダのカール・マガリッジが走行。
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■加賀山選手がベイリスを交わしトップに

4ラップ目に加賀山選手はベイリスを交わしてトップに立ち、快調にペースを維持しながらレースをリード。
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5ラップ目、ルーベン・ザウスがアンドリュー・ピットとベイリスを交わして加賀山選手の背後に迫るが、加賀山選手から前を奪う事はできない。

8ラップ目にはザウスはペースを維持できなくなり、ベイリスとピットに抜かれて4番手に後退した。順位は先頭から加賀山選手、2番手にベイリス、3番手にピット、4番手にザウス、5番手にカワサキのフォンシ・ニエト、6番手にカワサキのレジス・ラコーニ、7番手にカール・マガリッジ、8番手にドゥカティーのロレンツォ・ランチが続いた。
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■タイヤが消耗してペースの上がらない加賀山選手

11ラップ目にベイリスは加賀山選手を交わしてトップに立つと、そのままペースを上げて逃げ切りの体制に入った。極端にタイヤが消耗したという加賀山選手はそこからペースを落とし、14ラップ目にはフォンシ・ニエトとアンドリュー・ピットに交わされて5番手に後退した。ピットはニエトに交わされ3番手に。
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■ノリックがピットイン、ニエトはブレーキに問題

写真15ラップ目に17番手を走行していたノリックは、タイヤのグリップに問題を抱えてレース継続は危険と判断しピットイン。

16ラップ目、2番手を走行していたニエトのバイクが振動し、キャリパーからブレーキパッドが外れかけてしまう。ブレーキの利きが悪くなったニエトは軽くコースアウトを喫し、すぐに走行を再開したがアンドリュー・ピットと加賀山選手、およびルーベン・ザウスに交わされ5番手まで順位を落とした。

■先頭で逃げ切り体制に入るベイリス

順位は先頭からベイリス、2番手にピット、3番手に加賀山選手、4番手にザウス、5番手にニエト。一度はピットインも考えたというニエトはそのまま走行を継続。
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■ヤマハ・フランスの日本勢は2名揃ってピットイン

17ラップ目、ブレーキパッドの位置が少し良くなったニエトはザウスを交わして4番手に浮上し、そのまま前方を行く加賀山選手を追い続ける。

ヤマハ・フランスの中冨伸一選手はノリックと同様にグリップ不足の問題をリアに抱えており、この周回にレース継続を断念してピットインした。

残り2周の21ラップ目、加賀山選手はニエトとザウスに交わされ5番手に後退したが、最終ラップでザウスを交わす事に成功し4番手に。

■優勝はベイリス、加賀山選手は4番手に

写真トップでチェッカーを受けたのは、後続を10秒引き離して余裕の勝利をあげたトロイ・ベイリスアンドリューピットはレース1に続いて2位表彰台を獲得した。3番手にはマシントラブルを克服して最後まで走りきったカワサキのフォンシ・ニエト。これでカワサキは念願の表彰台をオランダで2回獲得した。

アルスター・スズキの加賀山選手4位でレース2を終えている。

アッセンでのレース2が終了した時点のポイント・ランキングは、ドゥカティーのトロイ・ベイリスがランキング1位のまま332ポイント、ジェームス・トスランドは合計232ポイントを獲得し、2回連続のノーポイントに終わったヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手を抜いてランキング2位に浮上した。芳賀選手はランキング3位の230ポイント。芳賀選手と同様に2レースをノーポイントで終えたアルスター・スズキのトロイ・コーサーは193ポイントのままランキングは変わらず4位。
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■各ライダーのコメント

以下にアッセン戦終了後の上位ライダーのコメントを示す。

トロイ・ベイリス(RACE1:DNF、RACE2:1位)

写真個人的にはレース1は中止すべきだったと思いますね。あまりに雨が激しすぎました。

最終的には自分がどこを走っているのか全く見えなくなり、左コーナーの内側に入りすぎて転んでしまい、まるで水上スキーをやってるような状態になりました。

時速210キロの状態でバイクのリアが左右に暴れだし、ハンドルバーから投げ出されるような形でレース1は終わりました。

その一方でレース2は最初の数周以降は楽なレースになりましたし、結果にはとても満足しています。ただ、アッセンはいつも自分にとってジェットコースター風のライディングが要求されますね。今回も全く例外ではありませんでした。

午前中は高速で転倒しましたが、ポイント上の差をまた広げる事ができたので、満足してこの地を離れる事ができますよ。

写真クリス・ウォーカー(RACE1:1位、RACE2:14位)

レース1はSBKで初の優勝ができましたから、とにかく最高ですよ。チームと一緒に厳しい作業を頑張った後ですから格別です。

レース2はグリッド上でタイヤを変更したんですが、間違って一番ソフトなレースタイヤを装着されてしまったんです。おかげで4ラップしか持ちませんでした。

レース2のせいでお祝いムードが少し崩れてしまいましたが、しばらくぶりのカワサキの優勝に貢献できたのは最高でしたね。

アンドリュー・ピット(RACE1:2位、RACE2:2位)

写真レース2を半分過ぎた所では優勝できるんじゃないかと思いましたが、最終的にはフロントタイヤが消耗してしまい2位のままレースを終えました。

今日の結果は本当に嬉しいです。レースまでに最高のバイクを仕上げようと頑張ってくれたチームに感謝しています。

レース1でクリスに抜かれた時はずっと後ろについて行こうと思いましたが、最初から2位に終わる運命だったんでしょうね。

幸いここはウェットでもグリップがとても良かったんですが、一部の箇所では信じられないほど滑りました。多分午前中のウォームアップで流されたオイルの影響だと思います。

プッシュしていい場所といけない場所の判断が必要なレースでしたが、最後まで完走できて本当に良かったです。

写真ミッシェル・ファブリツィオ(RACE1:3位、RACE2:10位)

予選はいい成績だったのにスーパーポールではしくじりましたが、レース1は完璧でしたね。

レース2ではミッションにトラブルが出て順位を下げてしまい、厳しいレースになりました。

でもポイントを増やす事だけはできています。


フォンシ・ニエト(RACE1:4位、RACE2:3位)

写真レース2ではバイクが振動した後にブレーキパッドがキャリパーからずれてしまい、少しコースアウトしています。

なんとかパッドを押し戻すまでは、その後のコーナーにはブレーキのない状態で進入を続けました。(アンドリュー)ピットから前を奪って2位でゴールする事も考えましたが、自分とチームのためには表彰台を確保する方が大事だと思いました。

レース1については、もしコースアウトしなかったら優勝できたんじゃないかと真剣に思っています。

加賀山就臣選手(RACE1:DNF、RACE2:4位)

写真結果にはあまり満足できません。今日は2回とも表彰台に乗る気でした。雨に全て邪魔されましたね。1回の4位を取るのが精一杯でした。

レース1は路面が洪水状態だったので本当に難しいレースでした。序盤は第1区間がすごく滑りやすく感じたので注意深く走りました。7ラップ目までには3位につけたので、そのまま最後までいけると思ってました。

トロイさんが転んだ場所では特に注意深く走ったのですが、それが災いしたのか次のコーナーで転んじゃいました。大きな水たまりにはまって水上スキーを演じ、それまでですよ!

レース2ではスタートがうまくいって、ベイリスともいいバトルができました。7ラップ目くらいまではレースをリードできましたが、そこからタイヤが極端に消耗してしまい、ベイリスに抜かれてからはどうする事もできなくなってました。そこから最後までは、自分のベストの走りを心がける事くらいしかできていません。

阿部典史選手(RACE1:5位、RACE2:DNF位)

レース1で自分のペースは特に良かったわけではありませんが、前を走っていたライダーが次々と転倒したので、運が良かったんでしょうね。
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レース2のスタートはうまくいきましたが、グリップに問題が出て順位を落としました。走り続けるのはあまりに危険な状態だったので、ポイント獲得を諦めてそのままピットに戻りました。

ジェームス・トスランド(RACE1:10位、RACE2:9位)

レース2はスタートがうまくいって、1コーナーでスズキのバイクが前に現れるまではいい調子でした。

芳賀との接触後だった事は理解していますので、コーサーだけの問題ではないとは思います。ただ、そのせいで自分は最後尾からバイクに乗り直す事になりました。ブレーキに異常はありませんでしたが、カウルはなくなっていました。
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完走だけを目指して走りましたが、ポイントを獲得できたのでランキング2位に戻る事ができました。自分はいつも通り最後まで諦めないだけです。もし走り続けてなければ今頃はまだランキング3位のままでしたしね。

レース1はいいセッティングで臨みましたが、1コーナーで前輪をロックさせてしまい、そのまま真っ直ぐに突っ込む事しかできませんでした。それで大きくタイムをロスしてしまい、その後はフロントタイヤの感触がひどくなりました。

もし路面がドライで問題がなければ、間違いなく2回とも表彰台に乗れていたと思います。

中冨伸一選手(RACE1:13位、RACE2:DNF位)

厳しいレースウイークでしたね。
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レース1はすごく難しいコンディションでしたが、ポイントを獲得できたのは嬉しいです。

レース2ではリアのグリップに問題を抱えてしまいました。多分サスペンションのセッティングが影響してタイヤを速く消耗させてしまったんだと思います。その後はリタイアする以外に方法がありませんでした。

芳賀紀行選手(RACE1:DNF、RACE2:DNF)

転倒だらけのひどい日になりました。

ウォームアップで転倒したのでレース1ではセカンド・バイクを使う事になりました。バイクの感触はすごく良かったんですが、突然フロントを失ったんです。
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レース2はスタートが良くて、先頭で1コーナーに進入できただけにがっかりでしたね。他のバイクが接触してきて、トスランドやコーサーと一緒にコースアウトする事になりました。

トロイ・コーサー(RACE1:DNF、RACE2:DNF)

写真今日のレースはもう忘れた方がいいと思います。良かった事と言えば、2回の転倒で怪我をしなかった事くらいですよ。

レース1ではスタートに成功して、雨の中でベイリスの前に立って2〜3周走れました。でもすぐにバイザーが曇り始め、横の隙間から今自分がどこを走っているのか確かめる事しかできなくなったんです!

あのスピードでは一度目をそらしたら最後ですから、コースを外れて水たまりの中に飛び込みました。そこでやっと自分のレースが終わった事に気付いたという感じです。

レース2はさらに大きな災難でしたね。芳賀と一緒にスタートラインを飛び出し、並んで1コーナーに向かいましたが、多分芳賀はギアミスか何かをしたんだと思いますがこっちのバイクに接触したんです。

最初は状況が分からないまま1コーナーに飛び込みましたが、ブレーキレバーを握っても何も起こらず、そのまま転びました。自分のバイクのフロント部分を確認してみて、初めてさっきの衝撃が前輪のホイール部とブレーキディスクを壊していた事を理解しました。

昨日はスーパーポールを獲得していただけに、フラストレーションのたまる残念な結果です。もし今日がドライだったら2回とも表彰台に乗っていた事は間違いありませんが、レースはこういうもんですね。

■レース順位表およびポイントランキング

以下にアッセンの全順位表、およびポイントランキングを示す。

■SBK アッセン レース1(22周)

1. クリス・ウォーカー [GBR] [PSG-1 Kawasaki Corse] [Kawasaki ZX10R] [44分23秒501]
2. アンドリュー・ピット [AUS] [Yamaha Motor Italia] [Yamaha YZF R1] [44分28秒466]
3. ミッシェル・ファブリツィオ [ITA] [D.F.X. Treme] [Honda CBR 1000RR] [44分47秒631]
4. フォンシ・ニエト [SPA] [PSG-1 Kawasaki Corse 2] [Kawasaki ZX10R] [45分00秒469]
5.
阿部典史 [JPN] [Yamaha Motor France-Ipone] [Yamaha YZF R1] [45分00秒679]
6. マックス・ノイキルヒナー [GER] [Alstare Eng. Corona Extra] [Suzuki GSXR1000 K6] [45分00秒825]
7. ロレンツォ・ランチ [ITA] [Ducati Xerox] [Ducati 999F06] [45分04秒431]
8. ロベルト・ロルフォ [ITA] [Team Ducati SC - Caracchi] [Ducati 999F05] [45分05秒358]
9. カール・マガリッジ [AUS] [Winston Ten Kate Honda] [Honda CBR 1000RR] [45分16秒883]
10. ジェームス・トスランド [GBR] [Winston Ten Kate Honda] [Honda CBR 1000RR] [45分19秒370]
11. イヴァン・クレメンティ [ITA] [Team Pedercini] [Ducati 999RS] [46分03秒336]
12. スティーブ・マーチン [AUS] [Foggy Petronas Racing] [Petronas FP1] [46分23秒225]
13.
中冨伸一【21周】[JPN] [Yamaha Motor France-Ipone2] [Yamaha YZF R1] [44分50秒446]
14. Harry Van Beek【21周】[NED] [Motoport Den Bosch-Suzuki] [Suzuki GSXR1000 K2] [45分23秒035]
15. ビットリオ・イアンヌッツォ【17周】[ITA] [Celani Team Suzuki Italia] [Suzuki GSXR1000 K6] [46分24秒755]

--リタイア
ジョシュア・ブルックス【14周】[AUS] [Team Bertocchi Kawasaki] [Kawasaki ZX10R] [28分44秒660]
芳賀紀行【12周】[JPN] [Yamaha Motor Italia] [Yamaha YZF R1] [24分07秒085]
トロイ・ベイリス【10周】[AUS] [Ducati Xerox] [Ducati 999F06] [20分08秒918]
加賀山就臣【8周】[JPN] [Alstare Suzuki Corona Extra] [Suzuki GSXR1000 K6] [16分00秒852]
セバスチャン・ジンバート【8周】[FRA] [Yamaha Motor France-Ipone] [Yamaha YZF R1] [16分18秒110]
ルーベン・ザウス【7周】[SPA] [Sterilgarda - Berik] [Ducati 999F05] [14分02秒166]
トロイ・コーサー【6周】[AUS] [Alstare Suzuki Corona Extra] [Suzuki GSXR1000 K6] [11分59秒807]
カーチス・ロバーツ【5周】[USA] [Team Pedercini] [Ducati 999RS] [10分19秒208]
レジス・ラコーニ【5周】[FRA] [PSG-1 Kawasaki Corse] [Kawasaki ZX10R] [10分35秒876]
マルコ・ボルチアーニ【4周】[ITA] [Sterilgarda - Berik] [Ducati 999F05] [8分46秒100]
ピエールフランチェスコ・キリ【4周】[ITA] [D.F.X. Treme] [Honda CBR 1000RR] [10分20秒415]
アレックス・バロス【3周】[BRA] [Klaffi Honda] [Honda CBR 1000RR] [6分21秒136]
クレイグ・ジョーンズ【0周】[GBR] [Foggy Petronas Racing] [Petronas FP1] [-分--秒---]

■SBK アッセン レース2(22周)

1. トロイ・ベイリス [AUS] [Ducati Xerox] [Ducati 999F06] [37分29秒307]
2. アンドリュー・ピット [AUS] [Yamaha Motor Italia] [Yamaha YZF R1] [37分38秒649]
3. フォンシ・ニエト [SPA] [PSG-1 Kawasaki Corse 2] [Kawasaki ZX10R] [37分40秒955]
4.
加賀山就臣 [JPN] [Alstare Suzuki Corona Extra] [Suzuki GSXR1000 K6] [37分42秒050]
5. ルーベン・ザウス [SPA] [Sterilgarda - Berik] [Ducati 999F05] [37分42秒118]
6. ロレンツォ・ランチ [ITA] [Ducati Xerox] [Ducati 999F06] [37分49秒152]
7. アレックス・バロス [BRA] [Klaffi Honda] [Honda CBR 1000RR] [37分58秒548]
8. レジス・ラコーニ [FRA] [PSG-1 Kawasaki Corse] [Kawasaki ZX10R] [38分03秒392]
9. ジェームス・トスランド [GBR] [Winston Ten Kate Honda] [Honda CBR 1000RR] [38分11秒420]
10. ミッシェル・ファブリツィオ [ITA] [D.F.X. Treme] [Honda CBR 1000RR] [38分21秒122]
11. スティーブ・マーチン [AUS] [Foggy Petronas Racing] [Petronas FP1] [38分22秒915]
12. ロベルト・ロルフォ [ITA] [Team Ducati SC - Caracchi] [Ducati 999F05] [38分25秒439]
13. カール・マガリッジ [AUS] [Winston Ten Kate Honda] [Honda CBR 1000RR] [38分26秒475]
14. クリス・ウォーカー [GBR] [PSG-1 Kawasaki Corse] [Kawasaki ZX10R] [38分30秒363]
15. ジョシュア・ブルックス [AUS] [Team Bertocchi Kawasaki] [Kawasaki ZX10R] [39分03秒736]
16. イヴァン・クレメンティ【21周】[ITA] [Team Pedercini] [Ducati 999RS] [37分32秒094]

--リタイア
ビットリオ・イアンヌッツォ【17周】[ITA] [Celani Team Suzuki Italia] [Suzuki GSXR1000 K6] [29分39秒225]
中冨伸一【16周】[JPN] [Yamaha Motor France-Ipone2] [Yamaha YZF R1] [28分32秒958]
阿部典史【14周】[JPN] [Yamaha Motor France-Ipone] [Yamaha YZF R1] [24分44秒386]
Harry Van Beek【14周】[NED] [Motoport Den Bosch-Suzuki] [Suzuki GSXR1000 K2] [25分29秒920]
ピエールフランチェスコ・キリ【8周】[ITA] [D.F.X. Treme] [Honda CBR 1000RR] [14分27秒952]
マルコ・ボルチアーニ【5周】[ITA] [Sterilgarda - Berik] [Ducati 999F05] [9分36秒704]
クレイグ・ジョーンズ【4周】[GBR] [Foggy Petronas Racing] [Petronas FP1] [7分30秒170]
マックス・ノイキルヒナー【2周】[GER] [Alstare Eng. Corona Extra] [Suzuki GSXR1000 K6] [3分47秒990]
カーチス・ロバーツ【0周】[USA] [Team Pedercini] [Ducati 999RS] [-分--秒---]
芳賀紀行【0周】[JPN] [Yamaha Motor Italia] [Yamaha YZF R1] [-分--秒---]
トロイ・コーサー【0周】[AUS] [Alstare Suzuki Corona Extra] [Suzuki GSXR1000 K6] [-分--秒---]


■ポイントランキング

1. トロイ・ベイリス [AUS] [Ducati] 332
2. ジェームス・トスランド [GBR] [Honda] 232
3.
芳賀紀行 [JPN] [Yamaha] 230
4. アンドリュー・ピット [AUS] [Yamaha] 197
5. トロイ・コーサー [AUS] [Suzuki] 193
6. アレックス・バロス [BRA] [Honda] 175
7.
加賀山就臣 [JPN] [Suzuki] 139
8. クリス・ウォーカー [GBR] [Kawasaki] 123
9. ロレンツォ・ランチ [ITA] [Ducati] 115
10. フォンシ・ニエト [SPA] [Kawasaki] 112
11. ミッシェル・ファブリツィオ [ITA] [Honda] 109
12. ルーベン・ザウス [SPA] [Ducati] 95
13.
阿部典史 [JPN] [Yamaha] 88
14. レジス・ラコーニ [ITA] [Kawasaki] 80
15. カール・マガリッジ [AUS] [Honda] 76
16. ロベルト・ロルフォ [ITA] [Ducati] 64
17.
中冨 伸一 [JPN][Yamaha] 32
18. マックス・ノイキルヒナー [GER] [Ducati] 19
19. ファビアン・フォーレ [FRA] [Suzuki] 19
20. セバスチャン・ジンバート [FRA] [Yamaha] 18
21. ピエールフランチェスコ・キリ [ITA] [Honda] 16
22. トミー・ヒル [GBR] [Yamaha] 13
23. スティーブ・マーチン [AUS] [Petronas] 13
24. マルコ・ボルチアーニ [ITA] [Ducati] 9
25. イヴァン・クレメンティ [ITA] Ducati] 7
26. ビットリオ・イアンヌッツォ [ITA] [Suzuki] 6
27. Harry Van Beek [NED] [Suzuki] 2
28. ロレンツォ・アルフォンシ [ITA] [Yamaha] 2
29. ホセ・ダビィ・デ・ヘア [SPA] [Honda] 2
30. ジョシュア・ブルックス [AUS] [Kawasaki] 1
31. ジャンルカ・ナンネッリ [ITA] [Honda] 1


■マニュファクチャーズ・ポイント

1. Ducati 351
2. Yamaha 299
3. Honda 292
4. Suzuki 282
5. Kawasaki 181
6. Petronas 13



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