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チェコGP予選 ロッシ「ロリスのタイムに触発された」 |
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2006年8月20日
8月19日(土)、チェコ共和国のブルノ・サーキットでMotoGP第12戦となるチェコGPの最終予選が行われた。
天候が毎年不安定になる傾向のブルノ・サーキットだが、ここまでの2日間は雲はあるものの全てのセッションがドライ・コンディションに恵まれている。3日目の決勝も、現段階の天気予報によれば晴天が期待できそうだ。
2日目のこの日は全カテゴリーにおいて、午前中にフリープラクティス、午後には決勝レースのグリッド順を決定する最終予選が行われている。
■ヤマハ勢の励みになった初日の予選タイヤでのトップタイム
MotoGPクラスのシーズン終盤の流れをうらなう上で注目されたキャメル・ヤマハ・チームの成績だが、初日はバレンティーノ・ロッシが久しぶりに総合トップタイムを記録し、ヤマハ・ワークスの夏休み中の成果を大きく知らしめる結果となっている。
バレンティーノ・ロッシが初日のフリー・プラクティスで予選タイヤを使用した事は事実だ。しかしながら、今年前半のヤマハ勢は予選タイヤ(ハイグリップ・タイヤ)使用時のチャタリングに悩まされる事が多く、初日から今期は苦手としてきた予選タイヤで昨年のセテ・ジベルナウが記録したベストラップから0.3秒差まで近づく事ができたという事実は、シャシーの改善を進めている全てのヤマハ勢にとって、終盤戦に向けての大きな励みになった事は間違いないだろう。
■マイペースで初日を過ごしたヘイデン
また、ポイントリーダーであるレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンは、初日午前のフリー・プラクティスではトップタイムをマークしている。その午後にはセッティングを色々模索した為に午前のタイムを更新できなかったものの、初のタイトル獲得に向けて安定した走行を繰り返しており、2日目の予選と日曜のレースに向けてのペース配分に問題はないようだ。
■ブルノを得意とし、2日目の予選にも期待がかかるブリヂストン勢
年間タイトルを争うヘイデンや巻き返しを狙うロッシの他にも、予選タイヤを一切使用せずに初日総合3位の好タイムを記録したドゥカティーのロリス・カピロッシや、予選タイヤで初日総合2位につけたカワサキのランディー・ド・ピュニエ、レースタイヤでは安定してトップ3のタイムを記録していた中野真矢選手など、ブルノではブリヂストン勢の活躍も目立つ。
■125cc最終予選結果
125ccクラスの予選時の気温は24度、路面温度は36度、湿度は18%。路面はドライ。
最終予選でポールポジションを獲得したのはKTMのミカ・カリオ(2分07秒874)だ。ミカ・カリオは「セッションの最初はトップタイムを記録するのは難しい状態だったが、タイヤを変更後にサスペンションの調整を行ったのが今回のポール獲得につながった。」とコメントしている。
2番グリッドは現在のポイントリーダーであるマステルMVAアスパルのアルバロ・バウティスタ(2分07秒899)が獲得した。バウティスタは「昨日抱えていた問題を解決できて嬉しい。今日のタイムには満足している。」と予選後に述べた。
地元期待のデルビのルーカス・ペセックは、最後に激しい追い上げを見せたものの上位の2名のタイムには及ばなかったが1列目3番グリッド(2分07秒997)を確保。ペセックは「1列目が取れたのは嬉しい、ただ本当は地元ではポールを取りたかったので完全には満足していない。明日晴天になるように期待している。」と、予選の結果を少し残念がるコメントを残している。
1列目最後となる4番グリッドは、マステルMVAアスパルのエクトル・ファウベルが獲得。
マラグーティの小山知良選手はこの日の体調が優れず、5列目20番グリッドでブルノの予選を終えた。小山選手は「ここ何日間は食欲がなく、激しいライディングが要求されるブルノでは悪影響が出ていると思う。」とコメントしている。
尚、MotoGPアカデミー出身のイギリス人ライダーであるレプソル・ホンダのブラッドリー・スミスは午後の予選中に転倒し、左腕を骨折している。
■250cc最終予選結果
250ccクラスの予選時の気温は26度、路面温度は33度、湿度は15%。路面はドライ。
最後までトップタイムをリードし、余裕とも思える走りでポールポジションを獲得したのは、現在のポイントリーダーであるフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソ(2分02秒292)。ロレンソは予選後に「ギアミスをしてタイムを1/10はロスしたのにもかかわらず、最後の周回はすごいタイムだった。今回のポールポジションは夏休み前の調子をそのまま維持できた事を証明する上で重要だった。明日は心配ない。」と、その自信の程をうかがわせる発言をしている。
1列目2番グリッドは、現在はランキング2位につけており、ポイントリーダーの座を奪還したいヒューマンゲスト・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(2分02秒952)。ドヴィツィオーゾは「もっといいタイムが出せると思っていたが、昨日と比較して格段の進歩をしているし、理想的なマシン状態の一歩手前までは来ている。問題はフロントまわりだけだが、今のレースペースは問題ないので、明日のウォームアップでの最終調整が重要になる。」とコメントした。
1列目3番グリッドはKTMの青山博一選手(2分03秒038)。博一選手は「夏休みにいいパーツを必死に開発してくれたKTMと、チームに感謝したい。特にエンジンは改善状況がしっかり体感できる程にパワーが出ている。重要なのは明日のレースだが、今のラップタイムは既に速いので自信が持てる。」と、日曜のレースに期待を示すコメントを残した。
1列目最後の4番グリッドを獲得したのは、ロレンソのチームメイトであるエクトル・バルベラ(2分03秒092)。
レプソルホンダの青山周平選手は、自身初のブルノで2列目となる6番グリッドを獲得した。周平選手は初のブルノでの予選を終えて「今日の結果には満足。サスペンションまわりのセッティングを昨日よりも改善できた。プラクティスの前には兄と話し合い、セッション中はお互いに助け合う事を決めていた。今日の兄は速かったのでついていくのは大変だったが、それでもすごく面白かった。」とコメントし、兄弟で事前に予選について相談していた事を明かしている。
また、今回のブルノよりグランプリ復帰した関口太郎選手は、復帰レースを6列目24番グリッドから戦う。
■MotoGP予選結果
MotoGPクラスの午後の予選時の気温は25度、路面は39度、湿度は18%。路面はドライ。この日はセッション終盤に8人のライダーが1分56秒台に突入するという熾烈なグリッド争いが行われた。
セッションの大半をリードしたのはドゥカティーのロリス・カピロッシであり、予選タイヤ合戦が始まった段階ではカワサキの中野選手やスズキのジョン・ホプキンスがトップ3につけるなど、ブリヂストン勢が1列目を独占するような勢いもあったが、後半はミシュラン勢の勢いが増し、最終的にブリヂストン勢の中で1列目に残ったのはドゥカティーのロリス・カピロッシの1名だった。
MotoGPクラスのポールポジションはキャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ(1分56秒191)。ロッシは昨年のセテ・ジベルナウのポールタイムである1分57秒504を1.5秒近く縮めるタイムを記録し、夏休み前の不調を追い払うかのような好調な予選タイヤでの走りを見せている。
2番グリッドを獲得したのはドゥカティーのロリス・カピロッシ(1分56秒441)。カピロッシもセテの昨年のタイムを1秒以上更新したが、ロッシのタイムには及ばなかった。
1列目最後の3番グリッドはチーム・ロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニア(1分56秒603)が確保し、今期のチーム・ロバーツの勢いが終盤戦に向けても変わらない事をアピールしている。予選中にロバーツ・ジュニアは、新しく導入した小型の燃料タンクに燃料循環系のマシントラブルが発生し、テレビカメラを通じてピットに「タンク交換の準備を開始してくれ」のサインを送っている。尚、ピットでの作業後はすぐに予選に復帰し、好タイムを記録する事ができた。
ポイントリーダーのニッキー・ヘイデンは2列目4番グリッド、カワサキの中野真矢選手は最終的にヘイデンの隣となる2列目5番グリッドを確保した。
ドイツGPで負った左ひざの怪我の影響に悩まされているコニカミノルタ・ホンダの玉田誠選手は、5列目15番グリッドから明日の決勝をスタートする。コニカミノルタ・チームの責任者であるジャンルカ・モンティロンは、「予選になると全ての作業の成果が消えてしまうかのようだが、これはライダーの気持ちの問題もあると思う。ただ、ザクセンリンクでレース中に全てが好転した時とそれほど状況は変わらないので、同じ経験を活かして午前中のウォームアップで対策を進めたい。」とレースへの期待を述べた。
■各ライダーのコメント
以下に、予選後の各ライダー順位とタイム、およびコメントを紹介する。
■1列目
ポールポジション)バレンティーノ・ロッシ ITA キャメル・ヤマハ 1分56秒191
今回のプラクティスの結果にはみんなが驚いたと思いますが、一番驚いたのは自分たちですよ!
バイクの調子はすごく良かったです。特にタイヤが良かったですね。プラクティス中に抱えていた多くの問題が解決していましたから、チームとミシュランは本当にすごい仕事をしてくれたと思います。
ロリスがタイムを出した時には、自分たちが勝てるなんて全く思ってませんでしたが、それがいい目標になって3つの予選タイヤを全部使って激しく攻める事になりました。最後の周回は最高の走りができて、1分56秒1を記録しましたが、このタイムはちょっと信じられないですね!
今までのように4列目からスタートするよりポールポジションからの方が明日はいいに決まってますから、今は最高の気分です。
まだセッティングに関して2つか3つ決めなきゃいけない事が残ってますが、すでに戦闘力が高い事は間違いないですね。
2番グリッド)ロリス・カピロッシ ITA ドゥカティー・マルボロ 1分56秒441
初日の午前のセッションが終わった時には、もう家に帰りたいと思いましたが、午後には根本的に問題を解決する対策を見つけて一気に調子が良くなりました。
初日の夕方には会議を行い、ジオメトリ(マシンのバランス配分など)を大きく変更する事を決断しました。この過激な今日の午前中のセッティング変更のおかげで、マシンは大幅に改善されましたし、これは残りのシーズン中にも役立つ対策だったと思います。
今朝はレースタイヤでも速く走れましたし、午後にはレースの距離を走った後のレースタイヤで57.7秒を記録しました。
今日は昨日よりも柔らかいリアタイヤを試しました。去年のブルノで使用したのに近いタイヤですが、調子はいいです。
バイクもタイヤもすごく調子が良くなったので今は自信が持てます。レースにもいい結果を期待していますし、後は本番を待つのみです。もちろんポールじゃなかったのは残念ですが、セッションの終盤はリスクを冒すのを避け、今までの作業を台無しにするような行為はやめようと思いました。
1列目で2番グリッドなら十分です。みんなレースの様子は後々も気にしますが、誰も土曜日に起きたことなんて覚えてないですしね。
3番グリッド)ケニー・ロバーツ Jr USA チーム・ロバーツ 1分56秒603
このコンポーネント(タイヤ、エンジン、サスペンション、他)を使っている以上、シャシーを正しくセッティングできたら速く走れるでしょうね。
シャシーについてはまだ色々試していて、何を改善したらさらに良くなるかを探っています。自分が勝てなかったら、まだシャシーに問題があるって事ですからね。
ここ何戦かはトップと0.1秒ちょっとの差ですから、このギャップを縮めなければいけません。それにラグナでは何も対策が取れなかったので、マシンの改善はドイツGPから止まっています。
昨日初めてコースに出た時はバイクが思い通りに曲がらず本当に苦しみましたが、チームのエンジニアのウォーレンと話をしたら、いい方向に改善してくれました。今日の予選では燃料循環系のトラブルが小型化した新型タンクに出てしまいましたけどね。
今日予選中にジェスチャーをしていたのは、そのバイクの問題やら色々な事です。カメラに映ってるうちにバイクのタンクを変える準備をするようにチームにサインを送っただけです。今晩は今回発生した問題の解決にも取り組みます。今のパッケージなら、レースでも本来は速く走れる筈です。
もし午前中にレースの事を尋ねられたら「トップ6入りはOK」と答えるつもりでしたが、今は「表彰台はOK」だと思っています。
■2列目
4番グリッド)ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ 1分56秒694
一貫した走りができたという点では、今シーズンで一番のセッションだったと思います。
一列目なら文句がないのは確かですが、チームの仲間が本当に頑張ってくれているのを知っていますし、マシンの改善はとても進みました。いい方向性も掴めてますから明日どうなるか楽しみですね。
明日のレースでみんなとまた祝えるのが楽しみです。数週間の休暇はありましたが、レースの日も本当に楽しいですよ。
もし明日がドライなら、午前のウォームアップの20分間でさらに微調整して完成度を高めたいと思っています。もちろん、今のバイクも十分に仕上がっていますけどね。
バイクとライダーをあと少し調整すれば、あとは戦うだけです。
5番グリッド)中野真矢 JPN カワサキ・レーシング 1分56秒770
ブルノでは予選前の3回のセッションがうまくいっていたので、2列目の確保は最低限の目標でした。
本当はシーズン終盤の始まりを1列目からスタートしたかったのが本音ですが、2番グリッドからでも先頭集団と一緒に逃げ切る事は可能だと思います。
自分たちのNinja ZX-RRの調子は、このサーキットでは初日午前のフリー走行から好調でしたし、今日加えた変更によってシャシーとエンジンの状態を可能な限りこのサーキットに合わせたセッティングにできたと思います。ブリヂストンのレースタイヤについても明日は期待できると思います。
過去2年はブルノで調子が良くなかったので、今回ここでのレースに自信が持てるのは初めての感覚ですね。自分たちのマシンは今年は間違いなく進歩していますから、今まで苦手意識のあったブルノで、去年からどのくらいマシンに進歩があったかをお見せする機会になりそうです。
6番グリッド)トニ・エリアス SPA フォルツナ・ホンダ 1分56秒875
この結果は嬉しいです。シーズン序盤は好調だったのに、怪我で難しい状況になってましたからね。この結果はチームの多くの努力の成果です。
チームの意欲は素晴らしいです。みんなの頑張りには心から感謝しています。
明日はスタートを成功させて、先頭グループにくっついて行く事が重要ですね。
■3列目
7番グリッド)ジョン・ホプキンス USA リズラ・スズキ 1分56秒913
もっと前の位置からレースをスタートできるようにしたかったですね。でも最後に使った予選タイヤがちょっと柔らかすぎて、フロントまわりのチャタリングに悩むはめになりました。これが原因でだいぶタイムが落ちてます。
レースのセッティングについては今回本当に頑張ったので、昨日からはかなり進歩しました。明日のレースは雨になるという噂も聞いてますが、もしそうなら前に障害物がないように、本当は1列目が確保したかったところです。
まあ、雨にしろ晴れにしろ、明日に向けての準備は万全だと思ってますよ。
8番グリッド)コーリン・エドワーズ USA キャメル・ヤマハ 1分56秒967
今日の結果についてはどう考えたらいいか正直分かりませんね!
レースのペースは大丈夫でしょう。58秒6で走れてますから、これはトップ5には入っています。ただ、この結果に満足できません。明日の午前もいくつかセッティングを変更して、さらに0.3秒タイムを改善できないか試すつもりです。
今日試したセッティングはレースタイヤで3周か4周はうまく機能しましたが、その後はグリップが悪くなりラップタイムも下がりました。いくつか改善案はあるので、明日の朝にそれがうまくいくか様子を見ます。
1つ良かったのは、やっと自分たちのバイクでタイヤを正しく機能させられるようになった事です。特に今日の予選タイヤ使用時は好調でした。第1区間で0.5秒もロスしてしまったのが残念ですが、タイヤは完璧ですから、残りのシーズン中の予選もやっと期待が持てますね!
9番グリッド)ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ 1分57秒139
今朝はいい仕事ができたので昨日の状態から大きく進展しました。コースのグリップ状態が良くなっているのも都合が良かったんだと思います。マシン自体のセッティングも進みました。
午後はギア・レシオの最終決定で若干問題を抱えていて、セッションの最中にマシンを交換しました。そこでちょっと時間をロスしています。
予選タイヤの性能を出し切って走ったつもりですが、いままでに経験した予選の感覚と比べると、速く走れているという気にはなれません。
バイクのセッティングは悪くない状態ですが、まだ改善は進められると思っています。レースでどういう気象条件になるか知りたいですね。ドライになる事を期待しています。
■4列目
10番グリッド)ランディ・ド・ピュニエ FRA カワサキ・レーシング 1分57秒185
10位まで順位が午後に落ちてしまったのはちょっと残念ですが、今重要なのはレースに向けてマシンがうまく仕上がっている事です。だから明日は順位を取り戻せる自信があります。
もちろん4列目からのスタートがレースを難しくする事は間違いありません。その事は今年はもう十分経験しましたからね。とにかくスタートでミスをして順位をさらに下げるような事だけは避けたいです。
スタートできれに前に出ることさえできれば、レース序盤で順位は挽回できると思います。残りのレースに向けて、明日はいい結果と共にここを離れられるようにしたいです。
11番グリッド)マルコ・メランドリ ITA フォルツナ・ホンダ 1分57秒221
2回のセッションを通していいレースペースで走れるようになりましたので、明日のレースへの自信につながりました。
残念ながら予選タイヤを履いたらフロントタイヤが期待ほど持たなかったので、RC211Vの本当の力を発揮する事はできませんでした。
いいレースのリズムはつかめてますから、11番グリッドをそんなに残念だとは思っていません。明日はいいスタートをしてポジションを挽回し、先頭グループに加わりたいです。
12番グリッド)ケーシー・ストーナー AUS ホンダLCR 1分57秒679
今日はセッティングが進みました。他のライダーたちが予選タイヤでいいタイムを出している間に、このサーキットでいい感触が得られるセッティングを見つけました。
MotoGPバイクでブルノを経験したのは初めてですが、レースでの走りに関してはかなり自信を持ちました。いい追い抜き箇所も結構ありますしね。
予選では二つのタイヤの選択肢があり、最終周回をもし走っていれば、いいタイムが出せただろうとは思います。
まだもう少しフロントまわりの感覚を改善したいとは思いますが、今でもレースに向けてのペースは速いし安定しています。
■5列目
13番グリッド)クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキ 1分57秒894
今日はバイクの改善が進んだので、作業内容についてはすごく満足しています。
昨日はチャタリングが深刻な問題になってましたが、チームと一緒に頑張って解決する事ができました。
予選のセッション終盤にはいいペースを刻めましたし、自分のタイムにも満足しましたが、まわりが今回はちょっと速すぎますよ!
グリッドの順位は理想的とは言えませんが、バイクはどんどん良くなってきました。今回の目標はスタートを成功させて先頭グループに追いつく事ですね。そこからは様子を見ます。
14番グリッド)アレックス・ホフマン GER ドゥカティー・マルボロ 1分57秒906
結果には表れていませんが、昨日よりもずっと今日は調子が良かったです。
昨日と今朝はレース用のリアタイヤで自分の思い通りに走れませんでしたが、今日の午後は初めて妥当なタイムをそのタイヤで出せるようになりました。ただ、それで予選タイヤで走る時間を犠牲にしてしまったのが残念でなりません。レースのセッティングがすんでからは、すぐに予選用のソフトタイヤに履き替えましたが。
明日の午前中は、もっとバイクを改善できるように頑張るつもりです。レースが楽しみですね。他のライダーと比べて大きくタイムを縮めましたので、今はすごく自信が持てるようになりました。
今回のレースウイークは思い通りのスタートが切れませんでしたから、最後は思い通りにできる事を期待しています。
15番グリッド)玉田誠 JPN コニカ・ミノルタ 1分58秒239
マシン自体は、昨日に比べれば飛躍的に調子は良くなっています。
今日の午後の目標は、午前中に試した2種類のタイヤのどちらをレースで使うか最後の選択をする筈でしたが、予選中は午前と同じ感覚が得られなくなりました。
問題はコーナーへの進入が難しくなり始めた事です。明日の朝までにはこの原因を把握したいと思います。
■6列目
16番グリッド)ジェームス・エリソン GBR TECH3ヤマハ 1分59秒011
今までずっと目標としてきたカルロスよりも速く走れた事については嬉しく思いますが、カルロスが問題をたくさん抱えている事は間違いありません。彼がトップから3秒も離されるなんて事は普通あり得ませんからね。
2人ともチャタリングの問題に取り組みましたが、なんとか二つの区間ではそれを抑える事ができるようになりました。この問題については根本原因を追求する必要があると思います。チャタリングが良くなるたびに0.5秒ずつタイムが上がりました。これは小さいとは言えない影響です。
ここで走った自己ベストの中では最速ですが、もっと速く走る事もできると思います。ただ、ロッシの速さはちょっと信じられない世界です。凄すぎますよね。
最初は自分のいつもと同じくらいの感じでプッシュしていましたが、運良くこのサーキットではチャタリングの問題が大きく解決できたので、本来自分が望む通りにプッシュする事が今回はできました。
まだ自分の目標とするペースにたどり着けたわけではありませんが、方向性は間違っていないと思います。それに、これ以上セッティングを変更してレースに悪影響がでるのは嫌ですね。
大きめのフロントタイヤを使って30周を走りきる事ができましたから、これには満足していますし、あとはリアタイヤ次第です。
17番グリッド)カルロス・チェカ SPA TECH3ヤマハ 1分59秒289
今回の予選は人生の中で最悪です。
何がどうなったのか分かりませんが、試した事の全てが役に立ちませんでした。初日に7番手につけていただけに、この結果は本当に残念です。
今日一番がっかりしたのは、今日の予選を昨日と同じくらいの速さで走れなかった事です。原因を追及しようにも全く時間がありませんでした。このグリッドから順位を挽回するのは相当に大変でしょうね。今晩中に奇跡が起きて、対策が取れる事を祈るしかありません。
ただ、レースでは今回の予選のように全体のタイムが速いわけではないでしょうから、スタートさえうまくいって集団と同じリズムを掴めれば、それほど悪い結果にはならないかもしれませんね。
18番グリッド)ホセ・ルイス・カルドソ SPA プラマック・ダンティーン 2分00秒971
残念ながら今回の予選の結果は期待通りだったとは言えません。
予選タイヤでタイムを上げる事はできましたが、レースタイヤでの進歩は得られていません。グリップが得られる方のタイヤは耐久性がありませんし、もう一方はその逆です。
今日の一番大きな問題点はコーナーへの進入です。外側に流されてしまい、機敏な方向転換が難しくなっています。チャタリングも発生していて、これが全てを難しくしています。
レースに向けて明日の午前中も続けて改善策を試し、もっとポイントを獲得できるようにしたいです。
■7列目
19番グリッド)イバン・シルバ SPA プラマック・ダンティーン 2分01秒433
今日は調子が大幅に良くなり、昨日よりも3秒タイムが縮められました。
自分のライディングも良くなりました。昨日はどちらかというとマシンに乗せられているという感じで、バイクが自分をあっちこっちに連れていってる状態でしたが、今日は自分の思う方向にマシンを進める事ができています。今回の一番重要だった進歩はその点ですね。
残念だったのは、3本目の予選タイヤを試す時間がなかった事です。そのタイヤは他のものよりも柔らかめで、もう少しいいタイムを出せると思っていたので、すごく残念です。
明日はいいレースができるように全力をつくします。再び頂いたこのチャンスを活かして、なんとかポイントを獲得できるように頑張るつもりです。
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