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2006年8月18日
本日8月18日、日本時間16時よりMotoGPブルノ・グランプリが開催される。ブルノのパドックでは、殆どのMotoGPクラス各チームのホスピタリティーやオフィス・トラックが木曜日の朝に稼働している。
3週間の短い夏休みを終えたライダーたちもチェコに集結しており、カワサキ・レーシング・チームの中野真矢選手も、日本での休暇を終えてブルノに到着したようだ。エンジン・パワーが必要とされるブルノは、カワサキ勢にとって決して相性のいいサーキットではないが、中野選手本人は250ccのヤマハ時代にはブルノで優勝を獲得している。
また、ドゥカティーとサテライト契約を結んでいるプラマック・ダンティーン・チームのアレックス・ホフマンは今回、カタルーニャで負った怪我の再手術を夏休み中に受けたセテ・ジベルナウの代役として、ドゥカティー・マルボロ・チーム(ワークス)から出場する。
この為、今回のプラマック・ダンティーン・チームからは、レギュラー・ライダーであるホセ・ルイス・カルドソと、ホフマンの代役ライダーを務めるスペイン選手権の現イクストリーム・カテゴリーのライダーであるイバン・シルバの2名が出場する。
ここでは、ブルノに向けてのカワサキ・レーシング・チームととプラマック・ダンティーン・チームのコメントを紹介する。
■ゴーカート耐久レースに出場したカワサキの2名
カワサキの中野真矢選手はこの3週間の夏休み中、鈴鹿8耐でのイベントに参加して日本のファンの前に元気な姿を見せている。中野選手は1994年の鈴鹿4耐に出場して優勝した経験を持つが、まだ8耐に出場した事は一度もない。
その後、日本で休息を取った中野選手は、今週はすでにチェコで過ごしており、カワサキ・チェコが毎年主催するゴーカート2時間耐久レースに参加している。
今週の水曜日に開催されたこのレースで、中野選手はラグナ・セカでのフラストレーションをはらすかのように2位を獲得しており、夏休み明けの最初のサーキットで表彰台を獲得するという、幸先の良いシーズン終盤戦に向けてのウォーミングアップができたようだ。
また、カワサキのチームメイトであるランディー・ド・ピュニエもこの2時間のレースに出場し、表彰台は逃したものの、常に上位を走行してレースを楽しんでいる。
ストレートやコーナーでの急こう配が多いブルノでのレースはバイク全体に負荷が多くかかり、エンジンパワーも要求される。ストレート加速が必要とされる多くのサーキットで苦戦する事の多いカワサキのマシンだが、ライダー2名にとってブルノ・サーキットは好みのサーキットだ。
ブリヂストンタイヤとの相性も決して悪くない為、カワサキ勢はレースウイークを通してマシンのバランス・セッティングに重点を置く事になるだろう。ブルノの後はカワサキとブリヂストンが得意とするセパンも待っている。
■中野選手「コース後半の区間が重要」
ラグナ・セカでの残念な結果の後、日本でリフレッシュしたという中野選手は、ブルノでタイムを稼ぐには、コースの中盤から最後まで続く上り坂を速く走る必要があるとコメントしている。
「特にラグナまでは厳しいスケジュールの連続でしたから、サーキットからしばらく離れてリラックスできたのは良かったです。でも、3週間の間にサーキットと全く無縁という訳にはいきませんでした。」と中野選手。
「日本に戻ってから鈴鹿8耐に行きました。耐久は走った事がありませんから、どんな事が起きるのか見ていて面白かったです。それに自分のレースの事を考えなくてもいいので気が散る事なくファンの人たちと接する機会に恵まれて嬉しかったですね。」
「でもこれで休暇は終わりましたから、これからはブルノに向けて集中します。ブルノは250cc時代に勝っていますし、好きなサーキットですが、MotoGPバイクではここ何年かはあまり相性がいいとは言えません。」
「高速サーキットですが、最もレースを左右する部分はコースの中盤からフィニッシュラインにかけての上り坂です。あそこで速く走れればラップタイムは間違いなく縮められます。」
「MotoGPから3週間離れてましたが、シーズン終盤をいい成績で開始できればいいですね。それが今週の目標です。」
■アメリカ観光でリフレッシュしたド・ピュニエ
今シーズンは厳しいルーキーイヤーを過ごしているランディー・ド・ピュニエは、ブルノから始まる2006年シーズン終盤戦での活躍に意欲を高めているようだ。フリー・プラクティス中にセッティングをしっかり煮詰めたいとド・ピュニエは語る。
「ラグナ・セカのレースからすごく時間がたったように感じます。」とド・ピュニエ。
「アメリカGPの後はそのままアメリカで1週間過ごし、ロサンゼルスとラスベガスまで旅行してからフランスに戻ってアンドラに到着しました。ヨーロッパで特別な事は正直言って何もしていません。夏休み前には激しいレースが続きましたから、できるだけリラックスして過ごしました。」
「サーキットからしばらく離れるのは充電期間として有意義ですよ。でも、その後は今週ブルノに戻れるのが楽しみでした。ここは走っていて楽しいコースですから好きです。以前に250ccではいい成績を残していますしね。」
「今シーズンの多くのサーキットと同様に、Ninja ZX-RRのセッティングは難しくなると思います。でも、フリー・プラクティス中に必要な調整ができる自信が今はありますから、ここではいいレースウイークが過ごせるようにしたいです。」
■再登場したイバン・シルバを激励するルイス・ダンティーン
冒頭にて紹介した通り、ブルノに出場するダンティーン・チームの2名のライダーはホセ・ルイス・カルドソとイバン・シルバだ。イバン・シルバがアレックス・ホフマンの代役としてレースに出場するのは、今期のアッセンとドニントン・パークに続く3回目となる。
来期はMotoGPで走りたいとコメントしていたイバン・シルバの今回のチームへの復活劇を、チームオーナーであるルイス・ダンティーンは「イバンが今期にまたチームで走るとは、思いがけない事もあるもんだね。」とコメントし、「イバンは、この機会に前回までの経験を活かして頑張って欲しい。」と激励している。
また、ルイス・ダンティーンは、「レギュラー・ライダーのカルドソがブルノを良く知っているので、ここでの作業ははかどるだろう。」と付け加えた。
■運が良くなる事を祈るカルドソ
ホセ・ルイス・カルドソは小排気量カテゴリー時代の他に、昨年はSBKでもブルノを経験している。ブルノではいつも好感触が得られるとカルドソは語る。
「このコースは良く知っていますし、とても好きなサーキットです。」とカルドソ。
「去年のスーパーバイクの時もここでレースしましたし、ここはいつも好感触が得られるサーキットなんです。」
「夏休みが終わってこのサーキットに戻ってこれた事が嬉しいですね。もっと運が良くなって、全てうまく行く事をみんなで祈りましょう。いい結果が本当に欲しいんです。」
■運の良いイバン・シルバ
ブルノをドゥカティー・ワークスのライダーとして走るアレックス・ホフマンが、今期3度目となるセテ・ジベルナウの代役を喜んでいるのと同様に、今シーズン3回目となるMotoGPでのレース出場をイバン・シルバも予想外の幸運だとコメントしている。
「こんな素晴らしい事が起こるなんて全く想像もできませんでした。」とシルバ。
「アッセンとドニントンの後で、もう一回MotoGPで走るチャンスに恵まれるなんて本当に光栄です。しかも今回は前回の経験が活かせますからね。」
「全力を出し切って、自分を信用してくれた人をがっかりさせる事のないように頑張ります。ルイス・ダンティーンとプラマック、それと他の全てのスポンサーの方々に感謝を申し上げます。」
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