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メランドリ「タイトル獲得の可能性は最後まである」
インテリマーク編集部
2006年8月16日

今週の8月18日(金)より、2006年MotoGPの第12戦目となるチェコGPが、チェコ共和国のブルノ・サーキットにて開催される。夏休み前は怪我人の続いたフォルツナ・ホンダ・チームも、3週間の休息を経てブルノに戻ってくる。

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ここでは、ブルノに向けてのフォルツナ・ホンダ・チームのコメントを紹介する。

■シーズン中盤は怪我に苦しんだフォルツナ・ホンダ勢

7戦目のカタルーニャのオープニングラップの大事故に巻き込まれて左肩を脱臼し、数レース後には鎖骨も骨折していた事が判明したフォルツナ・ホンダのマルコ・メランドリは、事故直後の赤旗で仕切り直しとなったカタルーニャでの決勝レース以外は全て出場して好成績を収め続けており、現在はランキング3位だ。

メランドリは、3位表彰台を獲得したアメリカGP後の3週間の夏休みを自宅などでリラックスして過ごし、チェコGPに向けての準備を進めている。今は年間タイトル獲得の可能性についても語るほどに身体は回復し、勝利への意気込みは非常に高い。

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メランドリのチームメイトであるトニ・エリアスも、アッセンでのフリー・プラクティス中に左肩を骨折し、夏休み前にその怪我を完治させる事ができずに苦しいシーズン中盤を過ごしたライダーの一人だ。エリアスはこの夏休みを、すべて治療の時間として費やす事になったようだ。

ライダーやチームは、ブルノから始まるチェコGPを終えると、再び移動スケジュールが忙しくなる。ヨーロッパでの最後の2戦を迎える前に、マレーシア、オーストラリア、次の日本に移動するという忙しいスケジュールが彼らを待ち受ける。

■ブルノ・サーキットの特徴

ブルノ・サーキットはテクニカルなサーキットとして知られており、特筆すべきはその高低差の激しさだ。最大高低差73メートルの丘の周りを、多くの高速コーナーと複数のシケインで結んだコースは、真にライダーとメカニック、およびマシンの性能を要求する。

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森林の中を進むいくつかの急な下り坂と上り坂、それを結ぶ高速コーナーおよび時に機敏なマシンレスポンスが求められるクイックなカーブは、完璧なマシンセッティングと共に、ライダーの体力と技量が必要とされる。また、急勾配での加速に耐えるエンジン出力も勝敗に大きく左右するため、ブルノを速く走るにはライダーとエンジンの両方の馬力が不可欠だ。

マルコ・メランドリは、ブルノ・サーキットの特徴を以下の通りコメントしている。

写真「ブルノは完全なテクニカル・サーキットです。勾配の変化は頻繁ですし、高速コーナーも低速コーナーもあります。6コーナーから10コーナーにかけてが特に複雑な区間です。」とメランドリ

「まるでライダーとバイクの能力をテストされているような、チャレンジングなサーキットですよ。ここで走るにはいいセッティングをする事が前提条件となります。シャシーにもエンジンにもタイヤにも、多くの負担がかかりますからね。」

「このコースでは繊細さが要求されます。とても長いコースですから、効率的な走行ラインをレース中に追うには、スムーズできれいなライディング・スタイルが必要です。ここは自分にとっては大好きなコースです。」

「MotoGPバイクの性能をフルに使えるサーキットです。6速ギアを使うチャンスが2回もあるコースはセパンとブルノだけなんです。」

■ファンと共に誕生日を遊園地で過ごし、DJを担当したメランドリ

今シーズンに2勝を挙げているマルコ・メランドリの自宅は現在イギリスにあるが、彼はギリシャでも休暇を過ごし、また彼の誕生日である8月7日はファンクラブと一緒に、イタリアのミラビアンディア・ビーチ(プール遊園地)でリラックスできる時を共有したようだ。

写真「過去6レースの5戦を戦いながら、この休暇の計画は少し進んでいました。」とメランドリ

「何ヶ月もトレーニングに集中しましたので体調はいいですよ。バルセロナのあのひどい事故から、やっと本来の自分に戻って充電をする事ができました。」

「去年と同じように、ギリシャのミコノスに1週間滞在しました。とても楽しんでリラックスできる場所ですし、いい人ばかりで嬉しくなるんです。友人と一緒に過ごす場所としても最高ですよ。」

メランドリは誕生日の晩にはいつも通りDJを担当し、友人と共に集まったファンとチーム・グレッシーニのメンバーに向けて音楽をプレゼントしている。

「調子は以前なかった程にいい状態ですから、ブルノでまたレースができるのを今から待ちきれない気分です。2002年に250ccで6連勝を達成してタイトルを獲得した時のサーキットですから、いい思い出がある本当に好きなサーキットです。いいエンジンが必要ですから、RC211Vを最大限にコースに適合させるためにチームは忙しく働く事になるでしょうね。」

「今は気持ちも落ち着いていますし、表彰台を獲得できてラグナを離れる時には自信が持てましたから、ブルノでもこの調子のまま戦っていい成績を残したいです。」

「アメリカは厳しいレースウイークでしたが、表彰台を獲得できたのはすごい成果です。ただ、自分が好きなのは優勝の味ですから、すぐにそれを味わいたいと思っています。」

■ポイントランキングに関してメランドリ「失うものはない」

前回のラグナ・セカで、当時ランキング2位につけていたキャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシがマシントラブルによりリタイアしてランキング4位(143pt)に後退した事から、マルコ・メランドリは現在ランキング3位(150pt)に浮上している。

写真メランドリの上位に位置する2名はレプソルホンダの2名、ニッキー・ヘイデン(194pt)とダニ・ペドロサ(160pt)だ。

ポイントリーダーのヘイデンとは44ポイント差、ランキング2位のペドロサとは10ポイント差まで迫った3位のメランドリは、現在ランキング争いに向けてどのような考えを持っているのだろうか。マルコ・メランドリは以下の通りコメントしている。

「重要なのは、全てのレースでいい走りをする事です。」とメランドリ

「ニッキーとは44ポイントも開いていますから、毎週いい結果を残すように集中する事だけです。自分とダニは元々失うものがありませんから、レースは常に激しい接戦になるでしょうね。」

「数学上不可能になるまではタイトル獲得の可能性はあるわけですから、毎週日曜日は全力で行きます。」

■エリアス「マシンの課題はアメリカで改善できた」

トニ・エリアスはアッセンでの左肩負傷によりその後の2レースを欠場し、その結果、現在のランキングが12位まで後退するという苦しい2006年シーズンを過ごしている。

MotoGPクラスで初の表彰台を狙い続けるトニ・エリアスは、3週間の休暇を全て左肩の回復のために費やしたようだ。とにかく休みが欲しかったとエリアスは語る。

写真「肩の怪我を100%回復させる為には休暇の全ての日数が必要でした。」とエリアス

「休暇に入る前には体力が消耗しきっていましたから、それを回復するにはどうしても時間が必要でした。前回(ラグナの時)はもう飛行機に飛び乗る事だけを考えていました。」

「コスタ・ブラバのビーチに移動する前の2〜3日は自宅で過ごしています。今はチェコ共和国に行ける事を嬉しく思いますし、あそこのサーキットはとても好きですよ。」

「アメリカでチームがいい仕事をしてくれたので、今シーズンに最も解決に苦しんだマシンのフロントまわりの問題が改善され、とてもいい感覚で乗れるようになりました。ブルノではその効果を発揮したいと思います。自分の体調も完全な状態に戻るでしょうから、体力が要求されるブルノのコースに向けての準備は整う筈です。」


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