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2006年7月23日
翌日決勝のポールポジションを獲得したのはアメリカ勢ではなく、カワサキ勢と同じくブリヂストンタイヤを履くオーストラリア人、リズラ・スズキのMotoGPルーキーであるクリス・バーミューレンだった。SBK時代にラグナ・セカで2004年にダブルウインを達成したクリス・バーミューレンは、MotoGPでもそのコースレイアウトと自身との相性の良さをアピールしている。
2日目の予選開始時の路面温度は、初日午後のフリープラクティスの時よりも約10度高い58度となり、セッション中にその温度はさらに65度まで上昇した。これはカワサキ勢が今年のプレシーズンテストのマレーシアや、カタールでのレース時に経験した温度よりも約10度高い。
耐久レースさながらの過酷な条件の中で、上位グループの多くのライダーは午前中の涼しい時間帯に出した自己ベストタイムを更新する事はできなかったが、カワサキ勢の2名のライダーは予選で午後のタイムを上回っている。
中野真矢選手は3列目8番グリッド、ランディー・ド・ピュニエは5列目15番グリッドから、明日のラグナ・セカでの決勝レースをスタートする。
8番グリッド)中野真矢 JPN カワサキ・レーシング 1分23秒656
中野選手はシャシーのジオメトリー(バランス配置など)を変更し、ブリヂストンのリアタイヤに以前とは異なる断面形状選択した事でNinja ZX-RRのハンドリング性能を上げる事に成功し、予選トップのクリス・バーミューレンに約0.5秒差まで迫る事ができたようだ。
しかしながら、この改善による進展があったにしても、中野選手は翌日のレースがマシンの堅牢性や耐久性のテストのような状態になる事を理解している。
「午後はブリヂストンのリアタイヤの断面形状を変えましたが、これにより確実にコーナー進入時のバイクの挙動が良くなりました。」と中野選手。
「これは期待の持てる進歩ですし、バイクの感触もかなり良くなりました。ただ、まだ完全にこのコースに合ったセッティングができているわけではありません。」
「それに今回の午後は、トップライダーたちのレースタイヤでのタイムが、温度が高温になった事で午前中よりも少し遅くなったから、いい結果につながっただけだと思います。」
「正直言うと、予選の結果には少しがっかりしています。もっと高い成績を期待していましたし、クリス・バーミューレンがブリヂストンの予選タイヤの仕上がりをいい走りで証明していますから、予選で3番グリッドしか確保できなかった事には少し落ち込みます。」
「間違いなく明日のレースは厳しいし、特にこの気温の高さが大変でしょうね。でも、今のランキングの位置をキープして夏休みに入るためにも、明日は激しくプッシュして可能な限り高い成績が取りたいです。」
15番グリッド)ランディ・ド・ピュニエ FRA カワサキ・レーシング 1分24秒592
中野選手のチームメイトのランディー・ド・ピュニエは、ラグナ・セカのコークスクリュー以降のダウンヒルから最終コーナーにかけてグリップが得られず、この日の午前からセッティングに苦しんでいた。
予選中は自身のライン取りを改善するべく、多くの経験者の後について学習を続けるつもりのド・ピュニエだったが、セッション中は殆ど単独走行になる事が多かったようだ。
ド・ピュニエは決勝日午前のウォームアップの20分間を使って、さらに走りの改善を行いたいとしている。
「厳しい日でした。特に天候ですが、すごく暑かったですね。」とド・ピュニエ。
「バイクの問題については午後にいくつか解決策を見つける事ができました。でも、以前よりはたいぶ改善されたというだけで、完璧というのにはほど遠いです。それであまり今回いい走りができませんでした。」
「コークスクリューからコントロールラインまでの間の区間が苦手で、タイムを大きくロスしています。この区間を誰かアメリカ人について走ろうと思っていたのですが、毎回コークスクリューまで来ると一人になってるんです。」
「予選の順位をレースの時に挽回するには、何か速く走るための指針のようなものがライン取りに必要ですので、明日のウォームアップでは誰かの後ろにつければいいですね。」
「このコースのあの区間の秘密(シークレット)を学習できれば、明日は12位以内でフィニッシュする事も可能だと思います。」
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