|
|
|
|
WCT フランスGP フジガス「嬉しいけど悔しい」 |
|
|
|
|
2006年7月8日
世界トライアルの第5戦が、MotoGPオランダGP決勝翌日の6月25日(日)にフランスのラ・シャトルで行われている。
■藤波選手、怪我に苦しんだ前半戦と期待外れだった日本GP
フジガスこと04年世界トライアルチャンピオンの藤波貴久選手は、今期の世界トライアル開幕直前のインドアトライアルでの転倒で左人差し指を骨折した事から、痛みと闘う苦しいシーズン序盤を過ごしてきた。
6月11日にツインリンクもてぎで行われた母国GPで藤波選手は、1日目と2日目の両日とも4位という結果に終わり、ポイントランキングは3位から5位へと後退した。この時点のランキングトップは世界トライアル王者のアダム・ラガ(108pt)であり、藤波選手(77pt)は第4戦の終了時点で31ポイントの差をトップのラガからつけられている。
■後半戦は体調を万全にして挑みたい藤波選手
期待していた日本GPでの巻き返しがならなかったという藤波選手は、「過去最悪の日本GPとなり残念。残りのラウンドでは体調を戻せるように頑張りたい。」と残りのシーズンに向けてまず体調を挽回したいとコメントした。
■フランスGP、序盤の路面状況は最悪
日本GPから2週間後のフランスGPには3千人の観客が訪れた。前日の土曜日のプラクティス・セッションの気温は35度まで上昇したが、その日の夜は豪雨に見舞われ、決勝当日の気温は23度まで下がっている。
決勝までに豪雨はあがったが、コース状況は前日のプラクティスとは全く異なる難しいコンディションとなった。主催者側は荒れたコースを改善しようとする努力を特には行っておらず、ライダーたちはその日の序盤は殆どライディングを始める事ができなかったらしい。
■古い鉄道をコースに利用しているラ・シャトル
ラ・シャトルはパリから300kmの南に位置する街だ。
ラ・シャトルにおけるコースの特徴は、パドックエリアにある急斜面の最終区間を除き、残る14の区間は全て使われなくなった鉄道の線路周辺に位置している。
■前半戦をリードしたのはアダム・ラガ
ランキング2位につける藤波選手のチームメイトであるHRCのドギー・ランプキンは、1ラップ目の最初の4区間を全て5失点という最悪の結果からスタートした。藤波選手も3失点を2回、5失点を2回と調子の良くないスタートとなった。
しかしながら、ランプキンと藤波選手は1ラップ目の残りを好成績で終え、藤波選手(38失点)が3番手、ランプキン(41失点)は6番手で前半戦を終えた。この時点のトップはポイントリーダーのアダム・ラガ(32失点)、2番手はランキング3位のトニー・ボウ(37失点)。
■後半戦、クリーンを連発するランプキン、巻き返すフジガス
1ラップ目の終了後、空には真っ黒の雲が覆ったが、後半戦の終了までに雨を降らすことなく無事に消え、コース状況は乾いて改善された。
後半戦をリードしたのは、11区間までを7失点のみで通過したランプキン。このランプキンのペースについて行けたのは12区間以降をクリーン(失点ゼロ)で終えた藤波選手とトニー・ボウのみ。
■ランプキンが優勝、フジガスは2位「嬉しいけど悔しい」
この結果、フランスGPの最終順位は優勝がドギー・ランプキン(52失点,14クリーン)、2位表彰台が藤波選手(52失点,12クリーン)、3位表彰台がトニー・ボウ(54失点)となった。悪天候では成績を落とす傾向のあるアダム・ラガは4位(57失点)でこの日を終えている。
今回のフランスGPで2位表彰台を獲得し、ポイントランキングを5位から4位に上げた藤波貴久選手は、以下の通りコメントした。
「変に思われるかもしれませんが、嬉しいのと悔しいのと両方ですね。」と藤波選手。
「嬉しいのは、今日は上手くライディングできた事です。特に2ラップ目ですが、これはアメリカGPや日本GPでのどのライディングよりも良かったです。」
「悔しいのは、殆ど優勝と同じ成績だった事です。午後のランプキンのライディングは凄すぎましたね。」
「今回の結果はチームにとって素晴らしい結果になりました。ここまでの全員の大変な努力が報われます。」
以下にフランスグランプリ上位の結果とポイントランキングを示す。
■フランスグランプリ結果
1. Dougie Lampkin (GB-Montesa), 52 (14 Cleans)
2. 藤波貴久 (JPN-Montesa), 52 (12 Cleans)
3. Toni Bou (E-Beta), 54
4. Adam Raga (E-Gas Gas), 57
5. Albert Cabestany (E-Sherco), 62
6. Jeroni Fajardo (E-Gas Gas), 66
7. Marc Freixa (E- Beta), 84
8. James Dabill (GB-Beta), 96
9. Tadeusz Blazusiak (POL-Scorpa), 105
10. Shaun Morris (GB-Gas Gas), 111
11: Daniele Maurino (I-Gas Gas), 120
12. Christophe Bruand (FRA-Sherco), 122
13. 小川毅士 (J-Montesa), 136
14. Michele Orizio (I-Scorpa), 137 (1 Cleans)
15. Jerome Bethune (FRA-Beta), 137 (0 Cleans)
■年間ランキング
1. Raga 121
2. Lampkin 110
3. Bou 102
4. 藤波貴久 94
5. Cabestany 93
6. Fajardo 75
7. Freixa 57
8. Blazusiak 46
9. Dabill 44
10. Morris 23
11. 黒山健一 21
12. Maurino 17
13. 小川友幸 16
14. Pascuet 14
15. 小川毅士 14
|
|
|
|
|
|
|
|
|