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イギリスGP最終予選 憤慨するストーナーと中野選手 |
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2006年7月2日
7月1日(土)、MotoGPイギリス・グランプリがドニントン・パークで2日目を迎え、この日は各クラスとも翌日の決勝グリッドを争う最終予選が行われた。天候は初日と同様に晴れ間が多く、全てのセッションにドライ宣言がなされている。
■怪我人の相継ぐMotoGPクラス、今回は代役ライダーが骨折
イギリスGP2日目となった今回も、MotoGPクラスでは重傷者が出てしまった。
前回のアッセンで左肩を骨折したフォルツナ・ホンダのトニ・エリアスの代役として今回のイギリスGPに出場を果たしていたSBKライダーのミッシェル・ファブリツィオは、2日目午前のフリー・プラクティス3で6ラップ目を走行中に大きなハイサイドを起こして転倒した。
フォルツナ・ホンダのマシンは大破し、宙を舞って激しく地面に叩きつけられたファブリツィオは上半身を強打して右の鎖骨を骨折。特に命に別状はないが、ファブリツィオはそれ以後のセッションを全てキャンセルして母国のイタリアに戻り、7月23日に開催されるSBKブルノ戦への出場を目指し、早期回復の為の手術を受ける予定になっている。
■3回のレースで3人の怪我人を出したフォルツナ・ホンダチーム
フォルツナ・ホンダチームはカタルーニャのマルコ・メランドリの左肩脱臼から始まり、アッセンでのトニ・アエリアスの左肩骨折、その代役のミッシェル・ファブリツィオの今回のイギリスGPで右鎖骨骨折という3連続事故に見舞われてしまった。翌日7月2日のレースには、前回のアッセンに引き続きフォルツナ・ホンダからはマルコ・メランドリの1名のみが出場する。
カタルーニャからアッセン、および今回のドニントンパークまでの3連戦中の怪我人の数は、セテ・ジベルナウ、ロリス・カピロッシ、マルコ・メランドリ、トニ・エリアス、バレンティーノ・ロッシ、今回のミッシェル・ファブリツィオの6名。また、この中でイギリスGPを欠場しているレギュラー・ライダーはセテ・ジベルナウとトニ・エリアスの2名であり、各ライダーは次戦となる2週間後のドイツGPからの復帰を目指している。
■小排気量クラスの予選状況
125ccクラスの最終予選結果
125ccクラス2日目予選中の気温は28度、路面温度は45度、湿度は14%。
1列目ポールポジションを獲得したのは現在の125ccポイントリーダーであるマステルMVAアスパルのアルバロ・バウティスタ。2番グリッドはKTMのミカ・カリオ、3番グリッドはマステルMVAアスパルのマティア・パッシーニ、4番グリッドはジレラのシモーネ・コルシ。
昨年度チャンピオンのトーマス・ルティーは3列目10番グリッド、左手首骨折の為に欠場中の小山知良選手の代役であるマラグーティの葛原大陽選手は40番グリッドから翌日の決勝をスタートする。
250ccクラスの最終予選結果
250ccクラス2日目予選中の気温は28度、路面温度は43度、湿度は13%。
前回のアッセンに引き続き1列目ポールポジションを獲得したのはランキング2位をいくフォツルナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソ。2番グリッドはポイントリーダーであるヒューマンゲスト・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾ。3番グリッドはKTMの青山博一選手、4番グリッドはマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリス。
2列目5番グリッドはレプソル・ホンダの青山周平選手、6番グリッドはカタルーニャ直前の右腕の骨折から復帰したばかりのフォルツナ・アプリリアのエクトル・バルベラ、7番グリッドはチーム・トースのロベルト・ロカテリ、8番グリッドは今期初めて2列目スタートを獲得したKTMのマヌエル・ポッジャーリ。
ヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手は3列目となる11番グリッド。
■MotoGPクラス予選状況、イギリスでも最初に飛ばすストーナー
MotoGPクラス予選中の気温は気温は29度、路面温度は47度、湿度は13%。
予選開始と同時に勢いよくコースに飛び出したのはホンダLCRのケーシー・ストーナー。2分ほど経過すると、ほぼ全てのライダーがピットから出て走行を開始。
セッション開始から7分、ケーシー・ストーナーがその時点のトップタイムの1分29秒311で走行し、その次の周回では予選最初の1分28秒台となる1分28秒886を記録した。
■レースタイヤで好調なストーナーとケニー
その後はチーム・ロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニアが何度も第1から第3区間までのストーナーのタイムを更新するが、低速セクションとなる最終区間でタイムを落とし、トップタイムを上回る事ができない。
予選開始10分、リズラ・スズキのジョン・ホプキンスがストーナーに次ぐ2番手タイムの1分29秒039を記録。
■予想外にセッティングが進まないキャメルヤマハのYZR-M1
予選開始から18分が経過した頃、キャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシは1分29秒554の9番手タイム。
ロッシとチームメイトのコーリン・エドワーズは当初、得意のドニントン・パークを楽観的に捉えていたようだが、ル・マンから導入した新型シャシーを搭載したYZR-M1にはドニントン・パークに適したセッティングが全く見つけられず、いくつかの問題を抱えたままだという。
ロバーツ・ジュニアは1分29秒007の2番手タイムでホプキンスの順位を奪い、すぐに1分28秒889を記録してストーナーのタイムに迫るが、ストーナーは直前に1分28秒455を記録しており後続との差をキープ。
■中野選手のNinja ZX-RRにギアトラブル
予選開始から25分、カワサキ・レーシング・チームの中野真矢選手がメルボルン・ループ区間でコースアウトしグラベルの中を走行。激しく首を振りながらピットに戻り、マシンを指さしてメカニックに何かを訴えている。
今回の予選中、中野選手のマシンはギア・ボックスに問題を抱えており、思い通りの走行が出来なくなっていたようだ。
この直後、レプソル・ホンダのダニ・ペドロサが1分28秒742を記録し、この時点のトップであるストーナーに次ぐ2番手に浮上。続けてカワサキ・レーシング・チームのランディー・ド・ピュニエが1分28秒921をマークし、3番手のロバーツ・ジュニアに次ぐ4番手に。
折り返しの30分、この時点の順位は1分28秒455のストーナーがトップ、2番手はペドロサ、3番手はロバーツ・ジュニア、4番手はド・ピュニエ、5番手はホプキンス、6番手はフォルツナ・ホンダのマルコ・メランドリ、7番手はドゥカティーのロリス・カピロッシ、8番手はキャメル・ヤマハのコーリン・エドワーズ、9番手は中野選手、10番手はバレンティーノ・ロッシ、11番手はリズラ・スズキのクリス・バーミューレン、12番手はドゥカティーで代役ライダーを務めるアレックス・ホフマン、13番手はTECH3ヤマハのカルロス・チェカ、14番手はコニカ・ミノルタ・ホンダの玉田誠選手、15番手はレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデン。
■ニッキー・ヘイデンは電気系トラブル
ニッキー・ヘイデンは電気系トラブルに苦しめられ、セッション前半はあまり走行できていない。
予選残り25分、タイムの上がらないヘイデンが1分29秒523を記録して11番手まで順位を上げた頃、カピロッシが左コーナーを曲がりきれずにコースアウトして草の上を走行。同じ頃にチェカもコースアウト。
玉田選手が1分29秒885を記録して15番手につけた頃、ダニ・ペドロサが1分28秒569で自己の2番手タイムを更新するが、ストーナーのトップタイムには届かない。
■徐々にペースを上げるバーミューレン
残り20分、バーミューレンが1分28秒971の5番手タイムを記録。この時の順位は先頭から、1分28秒447で自己のトップタイムを更新したケーシー・ストーナー、1分28秒569の2番手につけるダニ・ペロドサ、1分28秒889の3番手につけるケニー・ロバーツ・ジュニア、1分28秒921の4番手につけるダンディー・ロ・ピュニエ、1分28秒971の5番手につけるクリス・バーミューレン。
残り15分、各ライダーが一斉にピットインして予選タイヤに履き替える頃、中野選手はこの時点の10番手タイムとなる1分29秒270を記録。
アレックス・ホフマンの代役としてプラマック・ダンティーンから出場しているイバン・シルバが、エッセス(シケイン)を抜けてからヘアピンに向けてのストレート加速で大ウイリーをしているその時、キャメル・ヤマハのコーリン・エドワーズがトップのストーナーのタイムに0.034秒差まで迫る1分28秒481を記録して2番手に浮上した。
イバン・シルバはこの後にコース前半の高速区間で転倒し、左足首の靱帯を伸ばす怪我を負っているが、翌日のレースには問題なく出場できるようだ。
■ペドロサがストーナーを抜きトップに
残り13分、ペドロサが1分28秒152のトップタイムをマークしてストーナーがついに2番手に後退。同じ頃、玉田選手は1分29秒781で走行し13番手に。
この時、ロリス・カピロッシは1分28秒721の5番手タイムを記録。
残り10分、ジョン・ホプキンスが1分28秒616を記録して4番手に割り込み、タイムシートには先頭からペドロサ、2番手にストーナー、3番手にエドワーズ、4番手にホプキンス、5番手にバーミューレン、6番手にカピロッシ、7番手に序盤から1分28秒889を更新できないロバーツ・ジュニアの名が並ぶ。
■タイムの伸びがないロッシ
マルコ・メランドリがロバーツ・ジュニアと同タイムである1分28秒889を記録した頃、バレンティーノ・ロッシはピットに戻り、メカニックと深刻な様子でマシンを見ながら相談している。
ここで中野選手が1分28秒800の7番手タイムを記録したが、その直後にクリス・バーミューレンが1分58秒546を記録して4位に浮上し、さらにほぼ同時にニッキー・ヘイデンがクリスのタイムを上回る1分28秒509を記録した為に中野選手は9番手まで後退。
バレンティーノ・ロッシは1分28秒980の12番手タイム。
■怪我を負った2名が2番手と3番手に浮上
残り5分、メランドリが1分28秒205の2番手タイムを記録し、カピロッシは1分28秒429を記録してその後ろの3番手に名を連ねる。
■過去数戦、予選タイヤに履き替えるとタイムを落とすストーナー
レースタイヤでの序盤トップを維持し続けたケーシー・ストーナーは予選タイヤに履き替えてから全くタイムを更新できない。ピットで腕を振り回してメカニックと話すケーシー。
■予選タイヤの好調さが目立つブリヂストン勢
残り3分、スズキのジョン・ホプキンスが1分28秒252の3番手タイムを記録した直後、ホプキンスと同じくブリヂストンの予選タイヤを履くカワサキの中野選手が第1区間から第3区間までトップのペドロサのタイムを更新しながらコントロールラインに飛び込むが、最後の低速セクションでタイムが伸びずに記録は1分28秒431の5番手タイム。
バレンティーノ・ロッシがタイムが伸ばせないまま何度もピットインを繰り返している頃、プラマック・ダンティーンのホセ・ルイス・カルドソが一人コースアウトをしている。
■バーミューレンが2番手に浮上、ペドロサは今期3度目のポール
残り1分、ホームストレートに戻ってきたクリス・バーミューレンが1分28秒158を記録して2番手に浮上。
クリスに続いてコントロール・ラインを越えたペドロサは、今回初めてロッシの昨年の予選タイムである1分27秒897を更新する1分27秒676を記録し、MotoGPクラスで自身3度目となるポールポジションを獲得した。
チェッカーがふられた残り0分、終盤にマシンのセッティングが上手くいったというカワサキのランディー・ド・ピュニエがチームメイトの中野選手のタイムを0.003秒上回る1分28秒428の5番手タイムでセッションを終え、続けてドゥカティーのロリス・カピロッシがド・ピュニエのタイムをさらに0.034秒上回る1分28秒394でコントロールラインを抜けた事から、ド・ピュニエと中野選手のカワサキ勢2名は6番手と7番手で今回の予選を終える事となった。
■トラブルの影響で予選タイヤを有効に使えなかった中野選手
中野選手は前述のギア・トラブルの影響により、今回の為にブリヂストンが用意した予選タイヤを2本使用する事ができなかったようだ。落胆の大きい中野選手だが、日曜日に使用するレース用タイヤの選択には満足のいく結果が得られたという。
この結果、2006年イギリスGPの1列目ポールポジションはレプソル・ホンダのダニ・ペドロサ、2番グリッドはリズラ・スズキのクリス・バーミューレン・3番グリッドはフォルツナ・ホンダのマルコ・メランドリ。
2列目4番グリッドはリズラ・スズキのジョン・ホプキンス、5番グリッドはドゥカティーのロリス・カピロッシ、6番グリッドはカワサキ・レーシング・チームのランディー・ド・ピュニエ。
カワサキの中野真矢選手は翌日の決勝を3列目7番グリッドからスタートする。
■最後までセッティングを改善できなかったキャメルヤマハ
キャメルヤマハ勢はコーリン・エドワーズが10番グリッド、バレンティーノ・ロッシが12番グリッドとなり、2日目までに新型YZR-M1で全くドニントン・パークを攻略できなかったようだ。
右手首骨折の影響もあるが、ロッシは05年型YZR-M1で記録した自己の予選タイム記録よりもほぼ1秒遅い結果に終わっており、イタリアGP翌日のムジェロでのテスト以降は完璧と思われた今年のM1の仕上がり度合いに、再び疑問を残す結果となったようだ。
マシン不調の原因が掴めないまま、キャメル・ヤマハ勢に残された時間は翌日午前のウォームアップの1時間しかない。
■コニカミノルタ、「予選で本来の実力が発揮できていない」
各ライダーがコントロールラインを抜けて予選を終えた頃、コニカミノルタ・カラーのRC211Vだけが、ライダー不在のままグラベル上でマーシャル数名に支えられて立っていた。
コニカミノルタ・ホンダの玉田誠選手は最終ラップの最終コーナーでフロントを失い転倒し、イギリスGP予選を14番手で終える事となった。
メルボルン・ヘアピンなどの低速部分でフロントまわりの接地感不足、および今回から試したリアタイヤのチャタリングに悩んだという玉田選手の予選結果について、コニカミノルタ・チーム責任者のジャンルカ・モンティロンは以下の通りコメントを発表している。
「今日、私たちは予選に苦しみました。なぜマコトは予選になると実力を発揮できないのか、私たちは理解できません。レースタイヤでも予選タイヤでも進展は見られませんでした。おそらく、この時期の不本意な成績が原因となり、私たちのライダーは今の心理状態になっているのだと思います。いずれにしても、堂々としたレースができるように、明日のウォームアップでも改善作業は続けます。」
■各ライダーのコメント
以下に予選終了後の各ライダーのコメントを紹介する。
■1列目
ポールポジション)ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ 1分27秒676
今日はいい仕事ができました。このまま終われるかどうかは明日次第です。
バイクはいい感じですし、レース用セッティングもあと一息ですので、今自分が集中するべき事はどれだけ上手くスタートが出来るかですし、これが本当に重要です。最初の2〜3周ももちろんレース展開を左右します。
今日はこんなに後続と差がつくとは思っていませんでしたし、さらに正直を言えば、ドニントンでポールポジションが取れるなんて思ってもいませんでしたから、これは嬉しい驚きですよ。
まだレースタイヤの最終決定は残っていますから、明日のウォームアップを使って天気の状態を確認するつもりです。
今週はここまで飛びっきり好調ですから嬉しいですね。チームに感謝しています。
2番グリッド)クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキ 1分28秒158
今日の結果には凄く満足です。1列目に並べましたからね。
今週は全員が頑張って働きましたから、みんな報われました。ブリヂストンの予選タイヤは最高でしたし、タイムアタックの時のグリップは素晴らしかったです。
明日は30周のレースですから、チームはまた忙しくなりそうです。
前にも言いましたが前回ここで走ったのは600ccマシンでしたから、今回のようなムキムキバイクで走るのとは大きく印象が違いますよ。特に今回は暑かったですしね。
明日はレースの最後までずっと戦闘力を維持したまま走れるようにタイヤの最終決定をしますが、これがまた難しいんです!。
1列目スタートというチャンスを掴んだんですから、最初から先頭集団と一緒に後続を引き離せるといいですね。
3番グリッド)マルコ・メランドリ ITA フォルツナ・ホンダ 1分28秒205
あの事故からたった2週間後に3番グリッドが取れるなんて嘘みたいです。
ここは本当に激しいサーキットですし、明日のレースはとても難しくなりそうですから、今はスタートから先頭グループについていける事だけを願ってます。
ドニントンはとても体力を要求するサーキットなのに自分の体調は100%ではありませんから、レースのペースに耐えられるといいですね。
自分のペースをもっと上げなければいけませんが、身体の痛みを考えると今日の結果には満足です。
■2列目
4番グリッド)ジョン・ホプキンス USA リズラ・スズキ 1分28秒252
今日は自分に少しムカついてます!
ポールポジションではないにしてもまた1列目スタートができるつもりだったんですが、今日は午前中にクラッシュしてから少し臆病になってるみたいなんです。
最終的には4番グリッドスタートになりましたが、明日のレース用セッティングはバイクもタイヤもいい感じです。この暑さの中でレースする準備は整ってますよ。
チームに乾杯だね。今週を通してみんな最高の仕事をしてくれました。それにクリスは良くやった。1列目からクリスが走って行くのを見られるのも嬉しいね。
明日が本当に楽しみです。リズラ・スズキとブリヂストンの両方にとっていいレースになるといいですね。
5番グリッド)ロリス・カピロッシ ITA ドゥカティー・マルボロ 1分28秒394
昨日の午後のフリー・プラクティスを休んだのは正解でした。休息してリラックスできたお陰で今回は余計に上手く乗れたんだと思います。
アレックスは違うタイヤを使うので彼の作業はあまり私の役には立ちませんから、今日は両方のセッションに参加しました。
いつも通り、30分くらい乗ったら胸が痛くなり始めました。今日は14周走りましたがレースは30周なので、本番に向けて力を温存する為に明日の午前のウォームアップはキャンセルする事にしました。
明日は痛み止めを使わないつもりですので、レース中はいいペースで走れると思います。もし体調が100%だったら今日はもっといい順位が狙えた筈ですが、今の状態を考えれば5位は悪くない結果です。
ブリヂストンタイヤには満足です。去年はここでタイヤに問題を抱えていましたが、あれから凄く進化していますね。レースの距離の半分しか走っていませんが、レースタイヤにも満足できます。
明日はとても自信があります。今はリラックスする事に努めてレースに備えるだけです。
6番グリッド)ランディ・ド・ピュニエ FRA カワサキ・レーシング 1分28秒428
今日は2列目スタートを確保できて嬉しいですね。特に昨日のフリー・プラクティスの間はずっと問題を抱えていただけに尚更です。
チームの技術スタッフが夜のうちにバイクを凄く良くしてくれました。チャタリングは完全に解決してはいませんが、今日のラップタイムが示しているようにバイクは大幅に昨日と比べて乗り易くなりました。
予選の結果だけではなく、明日使うレースタイヤでも一貫した速いペースで走れているという事実が今回は大きいですね。
ドニントン・パークはフォガーティ・エッセス(ダンロップ後のシケイン)からコースの終わりまでの最終区間があまり好きではありませんが、今日はその部分に集中したのでかなりの進歩がありました。
2列目のグリッドからスタートができるし、このサーキット用のレースタイヤも調子がいいので、明日のレースに向けての出来る限りの準備は整ったと思います。
今日の結果は本当にチームの努力の成果ですから、チームのメンバー全員と、支援をしてくれたブリヂストンに感謝しています。みんなの努力に報いるよう、今日の走りを明日のレース結果に反映したいです。
■3列目
7番グリッド)中野真矢 JPN カワサキ・レーシング 1分28秒431
昨日の2回のフリー・プラクティスが良かった分、もっといい結果を期待していたので少しがっかりしています。
明日の30周のレースはタイヤへの負担が厳しいですから、今日は選択したレースタイヤの再確認に集中しましたが、やはりブリヂストンタイヤからは希望通りの良い感触が得られましたし、明日のレース中も今回選んだタイヤは最後まで一貫した性能を発揮してくれる筈ですからとても満足しています。
予選中はギアボックスに小さな問題を抱えていて、その影響で予選タイヤを2本使う事ができませんでした。1列目ないしは2列目から本当はスタートしたかったですね。でもレースは長いので、順位を挽回するチャンスは走っているうちにいくらでもある筈です。
8番グリッド)ケーシー・ストーナー AUS ホンダLCR 1分28秒447
一番速いタイムはすり減ったレースタイヤで出しました。
だから後ろの方のグリッドからスタートする事にはがっかりです。本当はもっと前に行けた筈ですからね。
予選タイヤを履いたら運悪くバイクが自分の思い通りの挙動を示さなくなりました。レース用セッティングの仕上がりとしてはいい状況だと思いますが、予選タイヤだとグリップが強すぎます。
セッティングの状態はとてもいいので、レースが始まったら他のライダーと比べて有利な点を確かめないといけませんね。
9番グリッド)ケニー・ロバーツ Jr USA チーム・ロバーツ 1分28秒473
今週は予選タイヤで4分の1秒は短縮する事ができましたが、まだ改善が必要です。
ただ、新型シャシーに予選タイヤを組み合わせると以前よりもバイクのバランスが悪くなる事は理解しました。
レースタイヤならとても快適ですしラップタイムも速いので、スタートを成功させて早いうちにトップ集団を捕まえる必要がありますね。アッセンの時よりも今回の方がチャンスはあると思います。
チームは自分のために、今回のレースから新型シャシーが使えるように頑張ってくれました。今日の午前は転倒してしまい彼らに余分な仕事を作ってしまいましたが、予選までにいいバイクを提供してくれた事を改めて感謝します。
■4列目
10番グリッド)コーリン・エドワーズ USA キャメル・ヤマハ 1分28秒481
バイクは自分たちの思うように動いてくれないし完璧じゃないね。正直原因は分かりません。
先週の好調さは全くここでは見られないし、今は解決すべき問題が相互に絡んでしまい苦しんでます。
チームスタッフは本当に毎日必死に取り組んでるんでテスト不足が原因ではありませんよ。スプリングの高さも色々試しましたが袋小路にはまり込んでる感じです。
ここのコースは大好きですから、普通は過去の2年間みたいに最初のセッションからトップ3に入るんです。理屈上は今日も同じ結果が得られても不思議じゃないのにダメでした。
今は明日の午前中に何か解決策が見つかる事を祈らないといけないし、スタートを最大限に成功させて後はポジションを奪い取るしかないね!
11番グリッド)ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ 1分28秒509
今日の予選はあまり楽しめませんでしたが、まあ、いい方に考えれば1列目からたった0.3秒しか差はありませんね。
セッション序盤に電気系のトラブルが出てしまい、多くの時間を無駄にしてしまいましたが、レースの現場でこんな事は当たり前ですからね。
これからチームで知恵を絞って明日のスタートが成功して順位を素速く挽回できるように検討します。最後のラップの第4区間では問題がいくつかあり、ウイリーばかりして大幅にタイムを落としました。この問題の解決に向けてもまだ作業があります。
重要なのは明日ですし、このチャレンジを本当に楽しみにしてますよ。
今日はメイク・ア・ウイッシュの子供達が訪ねてきれくれて、彼らに会えたのも嬉しかったです。
訳注)メイク・ア・ウイッシュ=歌手に会いたい、GPライダーに会いたいなど、難病と闘う子供達の願いをかなえるボランティア団体
12番グリッド)バレンティーノ・ロッシ ITA キャメル・ヤマハ 1分28秒808
去年は凄く調子が良かったので、まさかドニントンでこんなにたくさん問題が出るとは思いませんでした。ここはいつも最初から速く走れるコースでしたから、本当に今回はがっかりです。
手首の調子はそんなに悪くありませんが、ハードブレーキング・エリアでは若干辛いですね。
今は思い通りに乗れませんし、完全な状態じゃない事は明らかです。ル・マンで新型シャシーが導入されてからはバイクの調子も良くなり、最初から速く走れて凄く自信を持っていましたが、ここでは何かの理由でいいセッティングが見つかりません。明日はもう少し状況が改善できるように頑張ります。
今日はコスタ先生と一緒に、明日のレースに向けて試験的に痛み止めを使う事を決めました。痛み止めを使った時の方が少しはいつも通りに乗れる気がしました。
明日はチームが頑張って出来る限りレースし易いセッティングを見つけてくれるでしょうし、自分もコスタ先生とウォームアップの後にいくつか試して可能な限り体調を整えたいと思います。
■5列目
13番グリッド)カルロス・チェカ SPA TECH3ヤマハ 1分29秒294
もう少しいい結果を期待していましたが、最後の周回で少し苦労しました。
コースの高速区間ではトップのライダーたちと同じくらいにとても速く走れますので、明日はもう少し低速セクションのグリップとハンドリングのバランスに関する違ったセッティングを試したいと思います。
レースタイヤなら予選の結果よりも他とのタイム差はありませんし、ダンロップも予選タイヤの開発に力を注いでいるので、いずれはいいグリッドも得られるでしょう。
まだタイムに問題のある区間に関しては、今晩中の作業で改善できる自信はありますし、それがいいレースの結果にも反映される筈です。
過去の数レースを通し、ダンロップタイヤはレース距離を走行する上での一貫した性能を実現しています。他のタイヤブランドを使っているライダーでも今回の30周を同じペースで走りきるのは難しいでしょうね。
14番グリッド)玉田誠 JPN コニカ・ミノルタ・ホンダ 1分29秒362
今日の午後は予定通りリアのレースタイヤをテストしましたが、もっといい走りが出来る事を期待していました。
実際グリップは良くなっていましたが、大きなチャタリングに悩まされました。この影響でレースタイヤ選びは明日の午前のウォームアップに持ち越してしまい、一番最後のテストでやらなきゃいけなくなりました。
過去の2戦ではスタート直後に順位を挽回できましたので、後方のグリッドからスタートする事については心配していません。
明日の朝はレース時のコンディションを見極め、レースで戦えるいいペースを掴みたいと思います。
ドニントンでは基本的に16.5インチタイヤを使用しています。ここのアスファルトはアッセンとは根本的に違いますし、ミシュランは16インチタイヤ用にあまりコンパウンドの種類を用意していません。
15番グリッド)アレックス・ホフマン GER ドゥカティー・マルボロ 1分29秒479
15位は期待していた結果ではありませんが、今日の速かったタイムは予選タイヤではなく殆どレースタイヤで出したんです。
昨日はあまりいい形で作業が始めらず、その後も他との差を縮められませんでしたから、今日の午後のセッションもまだセッティング作業を続けていました。
レースタイヤで29秒を出せるようになったのは嬉しいです。あともう少し乗りやすさを改善する必要はありますが、レースの距離は走れます。
セッション終盤には3種類の予選タイヤを試しました。最初の2つは自分のスタイルには合わずにちょっと自信がなくなりましたが、3つめはレースタイヤより速く走れました。でも数秒の差でそのタイヤで2度目の走行をするタイミングを失ってしまいちょっと不運でしたね。
このポジションから抜いていくのは大変ですから、明日はスタートがとんでもなく重要です。誰でも最初の1周目で何人か抜くのに必死ですからね。
■6列目
16番グリッド)ジェームス・エリソン GBR TECH3ヤマハ 1分30秒382
ここ何週間かに比べれば今日は最良の日とは言えませんが、昨日の午前中から2秒タイムを短縮していますし、レースタイヤ用のいいセッティングも見つかりました。
まだセッティングは終了していませんが、フロントまわりの感覚が徐々に良くなってきている事はこのコースを走る上で重要です。
走る度に速くなっていますし、いい方向性が掴めていない割には良く進歩したと思いますが、まだ改善作業は続けなければいけません。
レースタイヤと予選タイヤの両方ともカルロスから1秒差です。セッティングがうまく行けばカルロスにさらに近づける訳ですから、それが励みですね。
それと今回は自分のホームGPという事もあり、周りの人たちの応援が凄いんです。今週は観客の人たちと一緒に多くの時間を過ごして元気だけはいっぱいもらいました。みんな自分が100%を出し切って頑張っている事を知ってくれていて、それだけでも自分にとっては大きな意味があります。
なんだか家族を前にサッカーでもしてる気分ですよ。彼らに報いる意味でもいい結果を残したいです。
17番グリッド)イバン・シルバ SPA プラマック・ダンティーン 1分31秒838
ダンロップがレース中盤をいい状態で走れるタイヤを持ってきてくれました。
見通しが甘くて予選タイヤを生かす機会がなかったのが残念です。ついてないことに最初のタイヤではコースが混んでいてクリーンラップが取れず、2つ目の時はダウンヒルの高速コーナーで転倒してしまいました。本当にがっかりです!
週末の間、一生懸命働いてくれたチームには本当に満足しています。自己ベストタイムを更新できていたと思うと転倒してしまったのが悔やまれます。
18番グリッド)ホセ・ルイス・カルドソ SPA プラマック・ダンティーン 1分32秒252
レースタイヤでのリズムは悪くありません。もっとタイムを上げる必要はありますが、とても安定しています。
フロントにあまり自信がないので、明日の朝のウォームアップで作業を続けて、もう少し変更するつもりです。
セッションの終盤には2つの予選タイヤを使いましたが、ミスをしてしまっていいタイムを出すことが出来ませんでした。
もうレースについて考えようと思います。本当にいい結果を出してチームに報いたいです。みんなとても一生懸命に働いてくれています。
欠場)ミッシェル・ファブリツィオ ITA フォルツナ・ホンダ
本当に残念です。
そんなに激しくプッシュしていたわけでもありません。このままチームとうまくやれると思っていました。まだ改善できる箇所が多く残っていましたし、それがどこかも分かっていたんです。
1分29秒台の後半に入ったと思ったところでホームストレート前の最終コーナーで転びました。
こんな貴重な経験を突然不本意な形で終わらせてしまい、残念でなりません。
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