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2006年6月24日
6月23日の金曜日、オランダのアッセン・サーキットでMotoGPの最終予選が行われた。
初日は大幅に改修のされたサーキットレイアウトに不満をもらすライダーが続出し、1日を費やしてを新しいコースを学習し直すライダーたちが目立ったが、2日目に入ると各ライダーは順調にペースを上げ、初日のタイムを次々と更新し始めた。
■緊迫したポイント争い、欠場しないランキング4位以内のライダーたち
年間ポイントランキングを争う上位4名のうち、ポイントリーダーのニッキー・ヘイデン(119pt)を除く2位から4位までのライダーが重傷を負っている。ランキング2位のロリス・カピロッシ(99pt)は胸部の痛みにより呼吸が困難な状態、ランキング3位のバレンティーノ・ロッシ(90pt)は右手首と左足首の骨にひび、ランキング4位のマルコ・メランドリ(89pt)は左肩の脱臼と首の強度の捻挫だ。
前回のカタルーニャに続いて怪我人が出てしまったオランダGPだが、1日目のフリー・プラクティス1で転倒し、アクセルとブレーキを使う右手首附近の骨と、ギア・チェンジを行う左足のくるぶし附近の骨にひびが入ったバレンティーノ・ロッシが、どこまで予選のタイムを上げられるのかは不明だ。
また、オランダ初日の走行でカタルーニャでの怪我の痛みが悪化したロリス・カピロッシが翌日のレースに出場するかどうかは、この2日目の成績と翌朝の体調にかかっている。ポイント圏内に入る見込みがないのであれば、あえて危険を冒してレースに出場するよりも療養する方が得策かもしれない。
カタルーニャの事故当時に意識を失い、最も容態が心配されたフォルツナ・ホンダのマルコ・メランドリは、本人が一番今回のオランダGPに出場出来た事を驚いている。初日は安定したペースで走り、順位も全体の中間附近をキープするなど、予想以上に回復が早いメランドリの予選での走りにも注目だろう。
少なくとも、今回ランキング争いを有利に運ぶ上で、ポイントリーダーのニッキー・ヘイデンには大きなチャンスが到来した事だけは確実だ。
■エリアスの骨折に手術は必要なし
尚、初日のフリー・プラクティス1で左肩を骨折した現在ランキング8位のトニ・エリアスは、残りのセッションを欠場している。
初日の夜遅くにバルセロナに戻ったエリアスはレントゲン検査を受け、左の上腕骨に骨折が確認されたようだ。幸い、まわりの筋肉や靱帯には一切損傷が無く、骨折自体も手術の必要があるレベルのものではない事から、今後は集中的な物理療法によって治療を行うようだ。
■小排気量クラスの最終予選結果
オランダ・グランプリ2日目となるこの日の午後、125ccクラスと250ccクラスの最終予選が行われている。
125cc最終予選結果
125ccの1列目、ポールポジションを獲得したのは、現在ランキング2位につけるKTMのミカ・カリオ。
2番グリッドはポイントリーダーであるマステルMVAアスパルのアルバロ・バウティスタ、3番グリッドはデルビのルーカス・ペセック、4番グリッドはマステルMVAアスパルのセルジオ・ガデアが獲得した。
尚、カタルーニャで左手首を骨折して欠場中の小山知良選手の代役ライダーとして今回参戦しているマラグーティの葛原大陽選手は、明日の決勝を36番グリッドからスタートする。
250cc最終予選結果
250ccの1列目、ポールポジションは今期優勝経験3回のランキング2位、フォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソ。
2番グリッドはマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリス、3番グリッドは前回のカタルーニャで初優勝を果たしたヒューマンゲスト・ホンダのエースライダーであり現在のポイントリーダーであるアンドレア・ドヴィツィオーゾ、4番グリッドはレプソル・ホンダのルーキー、青山周平選手が獲得した。
また、ヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手は2列目5番グリッド、周平選手の兄であるKTMの青山博一選手は3列目10番グリッドからのスタートとなる。
■ドニントンからチャズ・デイビスの起用が決定
ムジェロで肋骨を4本骨折し、痛みを押してカタルーニャと今回の予選に出場していたアルノー・バンサンは昨日の予選を通過することが出来ず、次のイギリスGPを含む2ラウンドを欠場することが発表された。次のドニントンパークでは彼の代役として元カンペテーラ・レーシングのチャズ・デイビスの起用が決定し、自身にとってはホームレースとなるドニントンパークへの出場が叶うこととなった。
■MotoGPクラスの予選状況と結果
MotoGPクラスの予選は曇り空の下、気温は20度、路面温度23度、湿度22%の中で完全なドライセッションとして行われた。
予選開始から10分の間に、リズラ・スズキのクリス・バーミューレン、ドゥカティーのライダーとしてセテ・ジベルナウの代役を務めるのアレックス・ホフマン、ダンロップタイヤを駆るTECH3のカルロス・チェカ、リズラ・スズキのジョン・ホプキンスが次々と順番にタイムテーブルの先頭に現れる。
■ロッシはコスタ医師と到着、グローブ装着も厳しいロッシ
怪我を押して出場中のフォルツナ・ホンダのマルコ・メランドリが1分38秒101でホプキンスの上に名を連ねてトップに躍り出ると、その直後にチーム・ロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニアが1分37秒629を記録してメランドリのタイムを更新した。
同じ頃、右手首と左足首附近の骨にひびが入り、朝から激痛を訴えているバレンティーノロッシはクリニカ・モバイルのコスタ医師と一緒にキャメル・ヤマハのピットガレージに到着。
チーム監督のダビデ・ブリビオとコスタ医師、ロッシの3名で厳しい表情で打ち合わせを行い、ピットアウトのタイミングを見計らっている様子だ。ロッシは右手のグローブを自力で簡単には装着できない。
■予選序盤、ロバーツ・ジュニアがトップタイム
20分が経過し、トップタイムはロバーツ・ジュニア、2番手タイムはマルコ・メランドリ、3番手タイムはジョン・ホプキンス。
ダンロップタイヤでの予選に今期初めて自信を示しているカルロス・チェカは、この時点で9番手タイムの1分38秒342を記録している。
■ギアセッティングを戻し、好調な中野選手
予選開始から22分、キャメル・ヤマハのコーリン・エドワーズがロバーツ・ジュニアのタイムを上回る1分37秒523を記録した後、すぐにカワサキの中野真矢選手が1分37秒130を記録してトップに立った。
前日のフリー・プラクティス2ではギアレシオのセッティングが期待外れな結果となったが、中野選手は今回のマシンを前日午前のフリー・プラクティス1のセッティングに戻している。
■右手の激痛にアクセルを戻すロッシ
コーリン・エドワーズは次の周回で1分37秒371を記録して自己のタイムを更新するが、トップの中野選手には届かない。この時、玉田選手は8番手タイムの1分38秒385を記録
この間、バレンティーノ・ロッシはピットを出て走行を開始していたが、途中で痛みのある右手を左手でかばうようにしてアクセルから手を離し、バイクはスローダウン。
予選折り返し地点の残り30分、コーリン・エドワーズはタイムアタックを繰り返すが、コース後半の区間タイムが伸びず、中野選手のトップタイムを上回る事はできない。
■中野選手がさらにタイムを更新
ロッシがピットでの休憩後、再びコースでの走行を開始した頃、中野選手は自己のタイムをさらに更新する1分36秒786をマーク。新しくなったアッセンで初の1分36秒台を記録した。
バレンティーノ・ロッシがこの日の最後尾となる18番手タイムの1分44秒082を記録したのを、心配そうにバレンティーノの父親であるグラシアーノ・ロッシが見つめている。
残り25分、レプソル・ホンダのダニ・ペドロサが1分37秒544を記録して3番手に浮上し、タイムテーブルは先頭から中野選手、コーリン・エドワーズ、ダニ・ペドロサ、ロバーツ・ジュニア、メランドリ、ホプキンス、ホンダLCRのケーシー・ストーナー、バーミューレンの順となった。
カタルーニャGPの1コーナーでの事故で胸を強打し、その痛みに苦しむドゥカティーのロリス・カピロッシは、バーミューレンに続く9番手につけている。
残り20分、ここでバレンティーノ・ロッシが自己のタイムを約5秒上回る1分40秒918を記録したが、順位は変わらず18番手。
■エドワーズがトップ、ロバーツ・ジュニアは予選タイヤでチャタリング
ここでコーリン・エドワーズが中野選手のタイムを上回る1分36秒755を記録してタイムテーブルの先頭に浮上。
序盤にトップタイムを出していたロバーツ・ジュニアは予選タイヤに履き替えると同時にチャタリングに悩まされタイムが出せない。
予選でもフリー走行と同じ順位を獲得したいと初日にコメントしたダンロップタイヤを履くTECH3ヤマハのジェームス・エリソンは、初日のフリー走行の順位である13番手をこの時点にキープしている。
残り15分、ロッシは自己ベストを約0.6秒更新する1分40秒298を記録し、プラマック・ダンティーンのホセ・ルイス・カルドソとイバン・シルバの2名を抜いて16位となった。
■顔色が悪く、何度もピットに戻るロッシ
ロッシはここで走行を止めてからピットに戻って座り込み、苦しい表情でチームのクルーらと何かを相談している。
この時、ペドロサとヘイデンがほぼ同時にタイムアタック行い、ニッキー・ヘイデンがこの時点の4番手タイムの1分37秒322を記録。ペドロサは0.05秒差の5番手タイム。
■中野選手がまたもトップに浮上、ロッシは予選を中断
残り10分、中野選手が1分36秒424を記録してエドワーズのタイムを上回り再びトップに浮上。
ロッシはここで走行を断念し、パドック裏に歩いて消えた。沈むキャメル・ヤマハのガレージ。
この時点で4番手タイムを記録していたクリス・バーミューレンが、アレックス・ホフマンの代役のイバン・シルバに走行ラインを妨害される。マシンをシルバに寄せて怒りのジェスチャーを送るクリス。申し訳なさそうにシルバはジェスチャーをクリスに返している。
残り5分、この時点の順位は先頭から中野選手、2番手にエドワーズ、3番手にヘイデン、4番手にバーミューレン、5番手にホプキンス、6番手にペドロサ、7番手にカワサキのランディー・ド・ピュニエ、8番手にロバーツ・ジュニア、9番手にメランドリ。
■ホフマンが7番手に浮上、カピロッシはバイクの上で悶える
残り4分、セテ・ジベルナウの代役のアレックス・ホフマンが1分37秒399を記録し7番手に浮上。同じ頃、MotoGPレギュラーライダーのホセ・ルイス・カルドソは、チームメイトであるホフマンの代役のイバン・シルバンに抜かれていつもの最後尾に転落。
残り3分、ロリス・カピロッシが走行中に胸を押さえて苦しんでいる。息を調整する肩がゆれる。
残り2分、TECH3ヤマハのカルロス・チェカが7番手に浮上。
■中野選手、念願のポールポジション?
ニッキー・ヘイデンは順調に区間タイムを更新してトップの中野選手のタイムに迫るが、一歩届かず2番手に。
そして残り1分、先頭の3名は順に中野選手、エドワーズ、ヘイデンとなり、今期のル・マンで惜しくもポールポジションを逃したカワサキのMotoGP初ポールが見えてきた。
チェッカーが振られる7秒前、スズキのジョン・ホプキンスがコントロールラインを抜けた。タイムは中野選手のタイムを僅かに0.01秒上回る1分36秒411。
■0.01秒の僅差でホプキンスが予選を制す
またも中野選手は予選終了間際にポールポジションを奪われる結果となり、ジョン・ホプキンスにとっては嬉しいGP参戦後初の1番グリッド獲得となった。ホプキンスはウイリーをしながらどこまでも走り続けていく。
続いてマルコ・メランドリが7位で予選を終え、コーリン・エドワーズは最後に3番手タイムの1分36秒919を記録して今期2回目のフロントローを獲得した。
この結果、決勝1列目のポールポジションはリズラ・スズキのジョン・ホプキンス、2番グリッドはカワサキの中野真矢選手、3番グリッドはキャメル・ヤマハのコーリン・エドワーズ。
2列目4番グリッドはレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデン、5番グリッドはそのチームメイトのダニ・ペドロサ、6番グリッドはホプキンスのチームメイトのクリス・バーミューレンが獲得した。
■コニカ・ミノルタ、好ましい形でシーズンを継続したい
コニカ・ミノルタの玉田誠選手は13位でこの日の予選を終えている。
今回の予選を終えて、コニカミノルタ・チーム責任者のジャンルカ・モンティロンは、「今日も予選タイヤを有効に活用できていない。レースタイヤでは状況が異なるので、これは主に精神面の問題だと思う。今回の結果は好ましい順位とは言えない。カタルーニャの時のようにマコトがスタートで順位を挽回する事により、コニカミノルタ・チームがより好ましい形でこの先のシーズン継続を許される事を祈る。」
■メランドリ、優勝に値する7番グリッド
また、カタルーニャの事故から僅かな日数で今回の予選に参加し、3列目7番グリッドとなったフォルツナ・ホンダのマルコ・メランドリと、5列目15番グリッドとなったドゥカティーのロリス・カピロッシは、翌日の決勝には現在のところ出場する予定だ。
カピロッシは苦痛の中で「1ポイントがタイトル争いを左右する」と述べ、またメランドリは「レースで完走できるかは不明だが、今回の7番グリッド獲得は優勝にも等しい」とコメントした。
■ロッシはレース出場に関して慎重な発言
尚、怪我でまともに予選を戦う事ができなかったバレンティーノ・ロッシは、最終的にプラマック・ダンティーンの2名にも抜かれて、最後尾の18番グリッドから翌日の決勝をスタートする事になる。
予選後の会見でバレンティーノ・ロッシは、レースにこのまま出場するかどうかは現在のところ不明とするコメントを発表した。
ロッシは会見後の夜に更なる治療を受け、翌日午前のウォームアップを走行後に、クリニカ・モバイルの医師たちと相談の上でレース出場を決定するという。
■ニッキー・ヘイデンの優勝は阻止したいキャメルヤマハ
いずれにしても、キャメル・ヤマハ・チームがロッシの年間タイトル獲得を最重要課題とする以上、少なくともコーリン・エドワーズはポイントリーダーのニッキー・ヘイデンよりも前でチェッカーを受けなければならないだろう。
■各ライダーの状況とコメント
以下に決勝グリッド順に各ライダーのコメントを紹介する。
■1列目
ポールポジション)ジョン・ホプキンス USA リズラ・スズキ 1分36秒411
もう言うことないね!
1列目スタートは何度もあるけど、ついにポールポジションですよ!もう最高ですね。セッティングの仕上がり度合いには大満足だし、コースを楽しみながら自分の全力を出しました。
チームは本当に頑張りましたし、ブリヂストンは今週の為にとてもいいタイヤを持ち込んでくれたんです。明日はみんなで最大限に働いて、初の表彰台を狙わないとね。コーリン・エドワーズは本当に速いペースで走ってますから、明日のレースはこっちも必死で走らないとね。
このポールポジションが獲得できて大きく肩の荷が下がる感じです。あとは明日の26周に集中するだけですよ。どんなコンディションでもいい感触が掴めるんです。
チームスタッフと凄いタイヤを持ってきてくれたブリヂストン、それに凄い進化を遂げてくれたスズキに感謝します。全てが噛み合ってきた感じだし明日が楽しみですよ。
2番グリッド)中野真矢 JPN カワサキ・レーシング 1分36秒424
今日は全てが噛み合い上手くいきました。
バイクもタイヤも好調です。特にブリヂストンの予選タイヤが良かったので、ポールポジションも可能だと分かっていました。
ほんの少しのタイム差で最後は負けてしまいましたが、重要なのはレースを1列目からスタートできる事です。
木曜のフリー走行が始まった時点で、新しいコースに抜き場所が無い事は明白でした。前を争う激しいバトルに巻き込まれるのを避ける意味でも今回の1列目はスタートは貴重ですよ。
今日の自分たちの狙いは成功しましたので、あとはスタートがきれいに出来るかどうか確かめたいと思います。前に誰もいない状態でスタートできるのは凄く有利ですからね。
レースタイヤでは安定してタイムテーブルのトップ5に入ってました。アッセンでの元々の目標は今期ここまでで最高の順位をレースで獲得する事ですが、十分実現可能になってきました。
3番グリッド)コーリン・エドワーズ USA キャメル・ヤマハ 1分36秒755
当然ポールポジションが取りたかったですよ。ペースも自分たちの狙い通りだったからね。
セッション序盤はタイヤを2〜3個試して、最後に試したレースタイヤが凄くいいペースで走れたから満足でした、その後は予選タイヤに切り替えましたが、自分が1分36秒4なんてタイムを出せるかどうかは今もわかりません。
ホプキンスと中野が出した1分36秒4がなければ自分の1分36秒7には凄く満足でしたよ。一度脳みそを入れ替えてから挑戦しなきゃいけなかったね。とにかくあのタイムは凄いよ!
まあ、最後のタイムアタックをしてる時にストーナーとペドロサがコースの真ん中に突っ立てたから、実際どうなってたかは分からないけどね。
レースに向けてのペースはいいので明日が楽しみです。それとバレンティーノが今晩中にちょっとでも余分に回復して、少しでもましな週末を過ごせる事を祈るばかりです。
■2列目
4番グリッド)ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ 1分36秒758
レースが楽しみですね。あそこで楽しみながらどこまで行けるか様子をみますよ。ここはパスするのが凄く難しそうだから本当は一列目に並びたかったですね。特に第1区間はラインが一通りしかありませんからね。
明日は確実にいいスタートができるように作戦を練ります。凄くレースペースの速いライダーが何人かいますから前に出ないとまずいですからね。それに午後の予選でレースタイヤを履いた時には1分37秒台に到達できませんでしたから、これにはちょっと参ってます。今晩またいくつかセッティングを変更して明日に様子を見るつもりです。
自分の予選タイムはそんなに良くありませんでしたし、最後のアタックでは2〜3箇所で小さなミスをしてしまいました。クリアラップが取れていないので、各区間タイムのファーステストがそれぞれ別の周回になってしまい、順位を下げてしまいました。
まだやれる事がありますし、明日になればそれもはっきりすると思います。
5番グリッド)ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ 1分36秒993
今日は昨日より少し良かったです。
5番グリッドは理想的とは言えませんが、前回のカタルーニャの順位に比べれば全然悪くないです。
今日の予選はそれほど悪くはありませんでしたが、まだいくつかのサーキットで予選タイヤを効率的に使えていませんので、もう少し経験は必要だと思います。
最後のタイムアタックのコース終盤は少し渋滞状態になっていました。ただ、コース前半のタイムは逆に良くなっていたので、今回のタイムの原因が本当にそれかどうかは分かりません。
いずれにしろ、重要なのは当然ながら明日ですし、スタートを成功させる事がいつものように大切です。
2日目になってから少しだけ新しいコースに慣れてきました。まだ以前のアッセンと同じレベルとは言えませんけどね。
6番グリッド)クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキ 1分37秒077
今日はいい日でした
新しいアッセンのレイアウトは抜き場所があまり無さそうなので、目標はレースを1列目か2列目からスタートする事でしたが、6番グリッドなので達成です。
チームが午後のセッションでいい仕事をしてくれたので、バイクは凄く良くなりました。レースタイヤを新たに2〜3個試しているうちにセッティングの方向性もしっかりと掴めたんです。
予選ではイバン・シルバに前をふさがれる形になりました。あれは自分のベストラップになりそうだったので残念ですが、レースだから仕方ないです。彼が他の誰かにも同じ事をしないように祈ります。
ジョンがやりましたね。ポールポジションを目指して頑張ってたのを知ってますから、1番グリッドに彼を見るのが嬉しいです。でも明日は彼を追い上げますよ!
■3列目
7番グリッド)マルコ・メランドリ ITA フォルツナ・ホンダ 1分37秒332
今回の走りには満足です。明日の決勝グリッドに残れるだけでも自分にとっては十分です。今の状況を考えれば、7番グリッドは優勝したのと同じくらいの気分ですよ。
まだ首と両肩に痛みがあるので今日はあまり多くの周回を走ってはいません。
レースは凄く難しいでしょうね。身体に力が入りませんから26周を走りきれるかどうかも分かりません。でも、とにかくいいスタートをきめて、その後どこまでいけるか様子を見ます。
どんな瞬間にも素晴らしいプロとしての振る舞いを示してくれたクリニカ・モバイルとカタルーニャの病院には心から御礼を言いたいです。
8番グリッド)カルロス・チェカ SPA TECH3ヤマハ 1分37秒378
今回が今までの予選で最高の順位です。この結果には私もチームも満足しています。
タイムも昨日より良くなり、明日は今年に入って一度もたどり着けなかった3列目からのスタートができます・・・。
今はいいペースで走れていますから、タイムの近いライバルたちと同じようなペースを保ってレース中も引き離されずにいたいですね・・・。一貫したラップタイムで走れる自信はありますから、明日はチャンスです。
バルセロナでは一貫したタイムで走れるようになり、ここではラップタイムが速くなりライバルたちに少し迫りました。自分たちのレースタイヤのペースにライバル達がついてこれないといいですね。
私たちは新たな進歩を遂げましたので、明日はさらにもう一歩着実に進める事を祈ります。自分の通常のスタイルで激しく走るつもりですが、今はもう自信がありますし、速く走れると信じています。
9番グリッド)アレックス・ホフマン GER ドゥカティー・マルボロ 1分37秒399
限られた時間でバイクとタイヤを試した事を考えれば満足できます。
チームは素晴らしい仕事をしてくれました。本当にこの機会を下さった皆さんに感謝を申し上げます。
今日の午後はこのパッケージで初めて予選タイヤを試しましたが、ポールから1秒以内のタイムを出す目標を達成する事ができました。3列目ですしタイムも近いので、それほどトップのライダーたちから離されてはいません。
セッティングよりはむしろタイヤ選びに集中しました。午後のセッション序盤は種類の違うリアタイヤと硬めのフロントを試しましたが、自分のスタイルには合わなかったのであまり走りに自信が持てませんでした。
既に試したタイヤに戻したらペースを掴めるようになり、快適にバイクに乗れるようになってきました。レースタイヤなら38秒台で周回できると思います。
レースを走ればさらにバイクとタイヤを深く理解できると思いますので、忘れていた自信を少し取り戻していいリズムが掴めるようになる筈です。
■4列目
10番グリッド)ケニー・ロバーツ Jr USA チーム・ロバーツ 1分37秒528
今日はレースタイヤの方が予選タイヤより速く走れました。
シーズン序盤の予選で古いシャシーを使っていた時と今回はほぼ同じ順位ですね。
プラクティス中には何も問題は無かったのですが、予選タイヤに履き替えた途端にチャタリングが出てしまいました。コーナー侵入時にバイクを傾けると問題が発生します。
レースタイヤなら1分37秒後半で走れますので、問題は前に出る時にどうやって他のライダーを交わしていくかですね。
11番グリッド)ランディ・ド・ピュニエ FRA カワサキ・レーシング 1分37秒556
午後の結果にはがっかりでした。午前のフリー走行ではもっと速く走れてたんです。
問題はコースの第1区間で正しいライン取りができていない事です。特に長い右コーナーのOssebroekenですね。この区間でコーリン・エドワーズの後ろについて走った時、彼と同じライン取りができていなかったみたいですし、タイムもロスしてました。
他の区間のタイムはいいのに新しくなった区間だけ大幅に毎回タイムを落としてるので残念で仕方がありません。
今できる事は明日のウォームアップで色々なライン取りを試してみる事ですが、レースのまでに何とか見つけたいですね。
4列目からのスタートは簡単じゃないと思いますが、いつも通りできる限り激しくプッシュしていい結果につなげたいです。
12番グリッド)ケーシー・ストーナー AUS ホンダLCR 1分37秒660
フロントブレーキが正しく調整されていなくて、それを直す為に10分も時間を無駄にしました。
午後はセッティングが悪い方向に行ってしまい、午前のようなハンドリングが出来なくなりました。チームが原因を見つけてセッティングを元に戻してくれましたが、予選タイヤを履くといいタイムが出せなくなり、レースタイヤの方がまだいいくらいでした。
ダートトラックのレースでは絶対条件ですから、スタートは以前から得意です。スタートにはランチ・コントロールを使いますが、あってもなくてもそれほど差はないと思います。
新しいコースは抜く場所があんまり無いので、レースでは走りながら様子を見ます。
■5列目
13番グリッド)玉田誠 JPN コニカ・ミノルタ・ホンダ 1分37秒676
今日の午後は予選タイヤに少し苦しみましたが、午前のセッションではレース用のセッティングが好調でした。
予選タイヤを履いた途端にRC211Vの感触はがらっと変わってしまい、アンダーステアがひどくなって理想のラインから外れてしまいました。
今日は新しい16インチタイヤを履いて大きな進歩が得られたので満足です。これがレースで順位を挽回する助けになってくれる事を祈ります。
14番グリッド)ジェームス・エリソン GBR TECH3ヤマハ 1分38秒055
凄く上手くいきました。
今日の目標は37秒台に入る事でしたが、足りないのは0.1秒以下でした。それに加えてカルロスが自分の射程圏内に入ったのがとても嬉しいです。
明日はいいレースタイヤがあるので上手くいく筈です。カルロスと一緒にレースタイヤで走り込んでいいセッティングを見つけましたし、タイムも安定しています。
予選タイヤについてもいい感触を掴みましたから、ダンロップが常に向上心を持って進化している事を証明できました。
レースウイーク毎の改善は少しずつでしたが、今回のような共同作業はダンロップにとって今年が初めてである事を考慮し、互いに学び続けてきましたが、やっといい進展が見られるようになりました。
フレームの調整をしてからのここ数週間は素晴らしかったです。自分の走りたい通りにバイクをコントロールできるようになりました。ライディングが楽しくなってコースも同様に楽しめます。
この結果によりチームの士気はどんどん上がっています。まだ改善すべき点はもちろんありますが、自分たちのシーズン開幕は先週でしたね。
明日については何も予想を立てたくありません。ベストを尽くすのみです。いいレースをして安定したタイムを維持し、最後までカルロスにくっついて行きたいです。
15番グリッド)ロリス・カピロッシ ITA ドゥカティー・マルボロ 1分38秒060
本当に厳しい状況です。自分がここに来る前に考えていたよりも遙かに厳しいです。
普通に息が吸えませんし、どんな振動もナイフで突かれているように感じます。痛みを抑える治療も受けていますが、今回の胸の怪我には十分ではありません。
クリニカ・モバイルの皆さんには心から御礼を言いたいです。親身になって世話をして頂いてますし、精神的な面でもとても助かっています。
日曜日の事故さえなければポイントリーダーとしてここに来られた筈ですから、今は悪夢のような時間を過ごしています。3連戦の最初に怪我を負うなんて本当に残念ですが、これもレースですから仕方ありません。
多分私の諦めない決意さえあれば、この状況は切り抜けられると思います。
1ポイントがタイトル争いを左右しますから、明日はレースにでて少しでもポイントを獲得したいです。それにまだシーズンはこの先長いですからね。
■6列目
16番グリッド)ホセ・ルイス・カルドソ SPA プラマック・ダンティーン 1分39秒406
いままでの他のレースよりは上手くいっています。トップとの差も少し縮まりました。
今日はレースに向けての作業を行いました。リズムはいつもより安定していて、色々進歩が見られます。あとはレースでのリアタイヤの持久力を確認するだけです。
予選の終盤に2つの予選タイヤを試しましたが、いくつか問題が見つかりました。全力で走れなかったのはそれが理由です。
明日は全力で行けるところまで行くつもりです。カタルーニャで獲得したポイントをもっともっと増やしたいんです。
17番グリッド)イバン・シルバ SPA プラマック・ダンティーン 1分39秒496
状況は明るいです。いい流れで作業が出来ましたし、転倒もしませんでしたから満足です。もっとタイムは縮められると思ったので、2個目の予選タイヤを履く時間が無くて残念でしたが、自分が改善すべき場所はもう分かりました。
初めての経験ですし、適応するのに十分な時間が無い中で、ポールシッターから3秒落ちのタイムが出せたのは嬉しいです。
ルイス・ダンティーンとチーム、それにプラマックや全てのスポンサーに、この機会を与えて頂いた事を感謝します。
18番グリッド)バレンティーノ・ロッシ ITA キャメル・ヤマハ 1分40秒298
今日の午後はいくつか鎮痛剤を試しましたが、右手首の骨のひびはひどく痛みました。
正直言ってバイクに乗るのは凄く難しかったですね。手は凄く腫れてますし力も入りませんから。
マルコ・モンタナーリ、それにクラウディオ・コスタ先生と一緒に出来る限りの事を行い、たくさん治療も受けたので数周は走れるようになりましたが、激しい痛みのせいで予選を最後まで走りきる事は無理でした。
明日もう一度怪我の様子を見ます。レースに出るかどうかはウォームアップの時の体調次第ですが、いずれにしても厳しい状況になりますね。
少しでもバイクを扱いやすくする為に、ブレーキレバーの位置を少し下げて可能な限り大きめのレバーを探しています。
欠場)トニ・エリアス SPA フォルツナ・ホンダ
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