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カタルーニャGP250cc決勝 激怒する絶好調のロカテリ |
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2006年6月20日
6月18日の日曜日、MotoGP250ccのカタルーニャGP決勝がスペインのモントメロで行われた。
決勝日は雨と報じていた前日までの天気予報は大きく外れ、この日は陽射しに恵まれ、気温26度、湿度は31%となり、250ccクラス決勝当時の路面温度は45度まで上昇している。
■ドヴィツィオーゾ、優勝経験のないポイントリーダー
カタルーニャGP開催時点の250ccクラスのポイントランキングは、トップにヒューマンゲスト・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾ、2位は開幕から2連勝を飾り、その後調子を落としたものの前回のイタリアGPで今期3度目の優勝を飾ったフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソ、3位はフランスGPでGP参戦後初となる優勝を飾ったヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手。
ランキング・トップのアンドレア・ドヴィチオーゾは今期だけではなく、自身のMotoGP250ccクラス参戦経歴の中で一度も優勝を経験していない。
毎回クレバー且つクリーンな走りを見せ、今期は開幕以後に一度も表彰台を逃していない実力者のドヴィツィオーゾは、一日も早い初優勝の実現を強く望むとするコメントをここ何戦かの間に繰り返し続けている。
■セバスチャン・ポルトはペースカーで挨拶
尚、カタルーニャGP直前に引退を表明したレプソル・ホンダのエースライダーであり、フランスGPで初表彰台を獲得した日本人ルーキーの青山周平選手のチームメイトだったセバスチャン・ポルトは、その宣言通りGPライダーとしての活動には完全に終止符を打っており、今回のレース開始前のオフィシャルカー(BMW)の助手席に乗ってスペインの観衆に挨拶している。
ポルトの代役ライダーについては様々な憶測が流れているが、レプソル・ホンダ250ccチーム監督のアルベルト・プーチは「まだ何も考えていない。カタルーニャGPが終了してから今後の方針を決める」と発表するに留めており、今回レプソル・チームから出場するのは青山周平選手の1名のみだ。
■スターティング・グリッド
1列目ポールポジションはランキング1位のヒューマンゲスト・ホンダ所属のアンドレア・ドヴィツィオーゾ、2番グリッドはランキング2位につけ、ドヴィツィオーゾからのポイントリーダー奪還を狙うフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソ。3番グリッドはカタルーニャGPの1週間前に自宅近くで右腕を骨折したフォルツナ・アプリリアのエクトル・バルベラの代役であり、今年はアプリリアの開発ライダーとして活動中のアレックス・デボン、4番グリッドにはマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリス。
2列目5番グリッドは優勝1回を含む今期2回の表彰台を獲得しているKTMの青山博一選手、6番グリッドはその弟でありレプソル・ホンダのルーキーの青山周平選手、7番グリッドはチーム・トースのベテランであるロベルト・ロカテリ、8番グリッドには今期から好調のカルディオンABモーター、ヤコブ・シュムルツが並んだ。
ランキング3位につける世界GP2年目、ヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手は前日の予選終盤に転倒してタイムを上げる事が出来ず、決勝は3列目9番グリッドからのスタートとなった。
■レース開始、トップを奪うロカテリ
シグナルが消え、各ライダーが一斉にカタルーニャの誇るロングストレートで加速を始める。
オープニングラップの1コーナーに最初に飛び込んだのはマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリス、重なるようにチーム・トースのロベルト・ロカテリが続く。
次々と群集となったライダーが1コーナーに飛び込む中、最初に次のコーナーに向かったのはロベルト・ロカテリ。その後ろにはホルヘ・ロレンソ、アレックス・デ・アンジェリス、アレックス・デボンが続く。
■アプリリア勢に食い込むドヴィチオーゾ、後退するロレンソ
先頭から4台のアプリリアのマシンが連なる中に、後方から加速してきたヒューマンゲスト・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾが2番手を行くロレンソとその後ろのデボンの間に割り込み3番手に浮上。2番グリッドスタートのホルヘ・ロレンソは集団から抜け出す事が出来ず5番手を行く高橋選手の後ろの6番手に後退した。
コース中盤の高速コーナーをトップのロベルト・ロカテリ、2番手のアレックス・デボン、3番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾ、4番手のアレックス・デ・アンジェリス、5番手の高橋裕紀選手、6番手のロレンソが連なるように抜け、その後ろを7番手の青山博一選手、8番手となったジレラのマルコ・シモンチェリが追う。
■デボンがトップ
2ラップ目、1コーナーの出口でエクトル・バルベラの代役として参戦しているアレックス・デボンがロカテリを交わしてトップに立った。ドヴィツィオーゾも素速くロカテリを交わして2番手に浮上。3番手となったロカテリが前のドヴィツィオーゾを追う。
デ・アンジェリスの後ろを走行する5番手の高橋選手の真後ろにはホルヘ・ロレンソが迫る。ロレンソが高橋選手をパスして5番手に浮上すると、KTMの青山博一選手も高橋選手を交わして6番手に順位を上げた。高橋選手は7番手に後退。
3ラップ目、先頭からデボン、ドヴィツィオーゾ、ロカテリ、デ・アンジェリス、ロレンソ、青山博一選手、高橋選手が1列となって1コーナーに向かい、それをエキップGP・ド・フランスのライダーであり、MotoGPクラスTECH3ヤマハのテストライダーでもあるシルバン・ギュントーリが追う。さらに後方にはレプソル・ホンダの青山周平選手とKTMのマニュエル・ポッジャーリ。
■ドヴィツィオーゾが先頭に浮上
ここでアンドレア・ドヴィツィオーゾはアレックス・デボンを交わしてトップに立ち、2番手となったデボンの真後ろにはロカテリが迫る。
4ラップ目のストレート、ロベルト・ロカテリがアレックス・デボンに並びかけて交わし、先頭のアンドレア・ドヴィツィオーゾに続いて2番手で1コーナーに飛び込む。
■地面を叩く周平選手
しばらくして、コーナーを曲がりきれずに青山周平選手が転倒、グラベルに飛び込む。全身で悔しさを表し、両方の拳でグラベルを叩く周平選手はコースへの復帰を断念してリタイア。
5ラップ目、先頭集団のドヴィツィオーゾ、ロカテリ、デボン、デ・アンジェリスの4台が1列となり、デ・アンジェリスの1.5秒後方には遅れをとったホルヘ・ロレンソ、青山博一選手、高橋選手、シルバン・ギュントーリが続く。
デ・アンジェリスはアレックス・デボンを追い回し、横に並びかけてデボンの前を奪い3番手に浮上。この間、先頭のドヴィツィオーゾは後続を少し引き離しにかかるが、2番手のロカテリがこれを必死に追っている。
3番手のデ・アンジェリスは徐々にロカテリの背後に迫る。
■再び先頭を奪い返すロカテリ
7ラップ目、いつも予想外の動きを見せるロカテリが高速コーナーでドヴィツィオーゾを捕らえた。ロカテリは再び先頭に立ち、ドヴィツィオーゾはこの真後ろにつけてロカテリを離さない。
4番手を行くアレックス・デボンはペースを維持出来ずに、ドヴィツィオーゾの後方3番手を走行するデ・アンジェリスから1.5秒遅れた。
デボンの1.8秒後方は5番手のホルヘ・ロレンソ。その後ろを走行するKTMの青山博一選手は、ヒューマンゲストの高橋選手に交わされ7番手に。
8ラップ目、デ・アンジェリスが先頭の2台に近づき殆ど3台の差は無くなった。
■デボンはトップ争いから後退
9ラップ目のホームストレートを順にロカテリ、ドヴィツィオーゾ、デ・アンジェリスの3台が通過して1コーナーに突入。1コーナー出口付近でドヴィツィオーゾはロカテリの内側を抜けてトップを奪い返した。
4番手のアレックス・デボンは3番手のデ・アンジェリスから2秒後退して単独走行をしている。(写真は12位争い)
■ロレンソに追いつけない高橋選手
6番手を走る高橋選手は前を走るホルヘ・ロレンソの様子を後ろから窺うが差を縮める事ができない。7番手の青山博一選手は徐々に後退し、さらに後方ではシルバン・ギュントーリの後ろ9番手を走行していたヤコブ・シュムルツが転倒しリタイア。
10ラップ目のホームストレート、先頭のドヴィツィオーゾの後ろではロカテリとデ・アンジェリスの加速合戦が始まり、強引にロカテリに並びかけたデ・アンジェリスは1コーナーに2番手で突入。ロカテリは3番手に後退。
12ラップ目、先頭からヒューマンゲストのドヴィツィオーゾ、2番手はマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリス、3番手はチーム・トースのロベルト・ロカテリが1コーナーに飛び込み、その3.2秒後方からフォルツナ・アプリリアの代役ライダーである4番手のアレックス・デボンが続く。
5番手のフォツツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソはデボンの後方1秒まで迫り、順調にペースを上げてきている。
13ラップ目、ロレンソの1.3秒後方6番手にはヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手が続いたが、KTMの青山博一選手に前を奪われ7番手に後退。
■デ・アンジェリスが先頭に
最終コーナー手前、2番手を走行していたデ・アンジェリスがドヴィツィオーゾを交わしてついにトップに立ち、ロカテリも瞬時にドヴィツィオーゾの横を通り抜けて2番手に浮上した。ドヴィツィオーゾは3番手に後退してデ・アンジェリスを追う。
15ラップ目、先頭はデ・アンジェリス、ロカテリ、ドヴィツィオーゾの3台。その2.4秒後方はアレックス・デボンと、それに完全に追いついたロレンソが続く。ロレンソの1.75秒後方には青山博一選手と、高橋選手を交わしたシルバン・ギュントーリ。高橋選手は8番手に後退した。
ドヴィツィオーゾは2番手のロカテリを狙うが、インを閉められて前に出られない。
■またもロカテリがトップ
16ラップ目に突入すると、ホームストレートでロカテリがデ・アンジェリスを交わして先頭に立った。また、1コーナーを抜けたホルヘ・ロレンソはついにデボンを交わして4番手まで順位を挽回。ロレンソのターゲットは先頭の3名となり、デボンは必死にロレンソに追いすがるがペースを維持できない。
18ラップ目、ドヴィツィオーゾは2番手を行くデ・アンジェリスを抜きにかかるがコーナーでインを奪われそのまま3番手を走行。先頭は依然としてしてロベルト・ロカテリ。
■地道な追い上げを見せ、先頭集団に加わるロレンソ
19ラップ目、ドヴィツィオーゾはタイト右コーナーでデ・アンジェリスのインを奪い2番手に。3番手となったデ・アンジェリスの後ろには1秒差まで迫った4番手のホルヘ・ロレンソが追い上げを続ける。
20ラップ目、ついにロレンソが3番手のデ・アンジェリスに追いつき、先頭集団は順番にロカテリ、ドヴィツィオーゾ、デ・アンジェリス、ロレンソの4台体制となった。(写真は9位争い)
■ロレンソの相手を譲り合うデ・アンジェリスとドヴィツィオーゾ
ロレンソは前方のデ・アンジェリスを狙う。
22ラップ目のホームストレート、デ・アンジェリスはアプリリアの加速力をフルに使ってホンダのドヴィツィオーゾの前を奪い、背後のロレンソからの追撃を逃れる。3番手となったドヴィツィオーゾが今度はロレンソに狙われている。
ロレンソは執拗に今度はドヴィツィオーゾを追い回して密着走行。たまらないドヴィツィオーゾはコーナーでデ・アンジェリスのインをつき2番手に逃げ込む。再びロレンソの獲物はデ・アンジェリスに。
■最終ラップの1コーナー、荒れる飛び込み合戦
最終ラップの23周目、ついに先頭の4台が全力加速に入る。ロレンソが前に飛び出し殆ど真横に並ぶ3台のアプリリアと、ストレート加速について行けないホンダエンジンのドヴィツィオーゾが遅れて1コーナーに向かう。
3台のアプリリア勢がブレーキをかける中、ドヴィツィオーゾだけは速度を落とさずそのまま1コーナーに飛びこんだ。デ・アンジェリスは先頭で1コーナーを抜けようとするがスピードの乗ったドヴィツィオーゾが素速くデ・アンジェリスのインを通り抜ける。さらにデ・アンジェリスのアウト側からインに入ろうとしたロカテリは、何があっても強引に割り込むデ・アンジェリスが壁となってインに回り切れずに1コーナー外側を大きくオーバーラン。
■初優勝をかけて逃げ続けるドヴィツィオーゾと追うロレンソ
1コーナーで最高のラインを描いたヒューマンゲスト・ホンダのドヴィツィオーゾは最終ラップのトップに立った。必死の逃げの体制に入ったドヴィツィオーゾを追うのは2番手で1コーナーを抜けたフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソだ。
先頭2台をデ・アンジェリスと、4番手に後退したロカテリが追う。
最終コーナー、ドヴィツィオーゾが先頭でホームストレートに入り、続いて直線加速を誇るアプリリアのロレンソが必死にドヴィツィオーゾのスリップストリームに入ろうとするが、僅かに届かない。
■念願の250cc初勝利!マックス・ビアッジの表彰台記録に並ぶ
先頭でチェッカーを受けたのは、念願の250cc初優勝を遂げたヒューマンゲスト・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾ。嬉しくてたまらないドヴィツィオーゾは我を忘れて喜びのウイニングランを開始した。
トップと0.09秒差で2位チェッカーを受けたのは、終盤に見事な追い上げを見せたフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソ。地元スペインの観衆に落ち着いた様子で応えるロレンソ。
3番手にはマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリス。怒りの収まらないチーム・トースのロベルト・ロカテリはデ・アンジェリスから1秒遅れて4位チェッカーを受けた。
エクトル・バルベラの代役として参戦したフォルツナ・アプリリアのアレックス・デボンは5位と健闘。続いてヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手が6位、KTMの青山博一選手が7位でレースを終了した。
ドヴィツィオーゾは今回の勝利で開幕から7回連続の表彰台を獲得しており、これはマックス・ビアッジが96年に達成した250ccクラス開幕からの連続表彰台記録と同じ回数だ。
高橋選手は喜びのウイニングランをするドヴィツィオーゾの所に向かい、真っ先に握手を求めた。
■ライダーのコメント
以下にレース終了後の各ライダーのコメントを示す。
優勝)アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA ヒューマンゲスト・ホンダ
最終ラップの最初のストレートでアプリリア勢に前を奪われてしまい、ブレーキングポイントで順位を挽回する以外に方法がなくなりました。
もの凄くハードにブレーキングをしたら先頭に出れて、その後は自分のペースで走りましたが誰も抜き返す事はできなかったようです。
過去の優勝経験から今日まで本当に長くかかりましたし、自分でも信じられないくらいの抜き返しが出来ましたから今回のレースは自分にとって最高です。ただ、かなり危険は冒しましたね。
レース序盤は逃げ切ろうとしたのですが、コーナーで差をつけてもストレートで追いつかれるので、ル・マンの事を思い出し途中で作戦を変更しました。
フランスではレースの最初から最後まで差を広げようと激しく攻め続けましたが、それでタイヤを使い切ってしまい写真判定の差で勝利を逃したんです。だから今回はロレンソに差をつめられてもペースを上げずに走りきろうと決めていました。
最終ラップは本当に素晴らしかったです。今晩は友達と一緒にこの勝利を祝いたいと思います。
ビアッジの96年の記録に並んだと今回聞きましたが、彼は250cc時代は凄いライダーでしたから嬉しくなります。
来週はアッセンですね。去年はあそこで苦しみましたが、基本的には好きなサーキットです。今年はチームも完璧ですし、去年より戦えると思いますよ。
2位)ホルヘ・ロレンソ SPA フォルツナ・アプリリア
今日は全力を尽くしましたから2位で満足です。先頭集団に戻れるとは思っていませんでしたからね。
最初に順位を落としてしまったので挽回するのは難しかったです。タイヤも少し硬めを選んでいたんで温まるのに時間がかかりました。
世界で最高の観衆にホームでの勝利を見せられなかった事には少しがっかりです。周回毎にバイクの調子もラップタイムも上がっていましたからね。
今日のドヴィツィオーゾには、彼が偉大なライダーである事を見せつけられました。もう転倒は避けなければいけませんが、それでも今日は全力でリスクを冒しながら彼を追いかけました。タイトル争いの可能性はまだ大きく残っていると思います。
また、今日のアレックス・デボンが素晴らしい走りをした事も付け加えておきます。
3位)アレックス・デ・アンジェリス RSM マステルMVAアスパル
表彰台が獲れて今日のレースの結果には満足しています。
ウォームアップを終えてグリッドに戻った時に、今日の表彰台は難しいと思ってましたが、先頭集団に入る事ができたので、後はどういう展開になるか様子を窺ってました。
運悪くロカテリに接触してしまった事を彼に謝罪したいです。ただ、あそこに至る前にもお互いにぶつけあうようなバトルをしていたので、こういう結果になったんです。
あそこで接触したせいで何メートルか後退してしまい、結局自分も優勝争いはできなくなりました。
さらに上位を目指せるように頑張ります。
4位)ロベルト・ロカテリ ITA チーム・トース
今日は腹立たしいし、がっかりですよ。怒ってんのはデ・アンジェリスが汚い真似をしたからです。
確かに飛び込めるくらいの隙間はあったが、自分だったら完全に相手を外に押し出す事になるような割り込みはしない。
避けてもらうつもりだったのかもしれないが、チーム・トースと俺はタイトルをかけて戦える力を証明する必要があるんだ。
今日の自分のレース運びは完璧でしたよ。
7番グリッドからスタートして、1コーナーでは先頭でした。その後でデボンとドヴィツィオーゾには抜かれましたが、すぐに2位をキープできました。6周目にはまだ疑ってましたが、その後3周すぎてもまだ3番手にいる事がわかって、今日のアプリリアが完璧で、最後まで思い通りに走れる事に気がついたんです。
15周目には再びトップに戻れて最終ラップの直前までその位置をキープしてたのに、デ・アンジェリスが俺を押し出したんだ。
この3日間を通して頑張ってくれたチームには本当に感謝しています。金曜日の段階では全然セッティングが出来てなかったのに、今日のマシンは最高でした。
5位)アレックス・デボン SPA フォルツナ・アプリリア
序盤に先頭を走れた事が凄く嬉しかったです。
ロレンソが横を走っていないのに気づいた時には、そのままプッシュして行っていいのか、彼の後ろにつくべきか悩みました。
全体的に今回の自分の仕事には満足しています。5位はそんなに悪くありませんし、ロレンソも凄い追い上げを見せてくれましたからね。
自分の任務はエクトル(バルベラ)が怪我から復帰するまで、今日と同じように走る事です。彼が戻ったらまた自分の役割であるアプリリアのテストライダーに戻ります。
6位)青山博一 JPN レッドブル・KTM
今日は難しいレースでしたね。
あまり上手いスタートができなくて、最初のラップで2秒も先頭グループから遅れてしまい、残りのレースもあまり調子を上げる事ができていません。
今日は速いペースを一貫して保つ事を心がけて、6位を維持できるように走りました。
表彰台の真ん中以外はもう満足できませんが、ムジェロの災難を思えば今日の成績には満足するべきかもしれませんね。
プラクティスでは転んでしまい、スタッフに余分な仕事をいっぱい作っちゃいましたから、頑張ってくれたチームには本当に感謝しています。
7位)高橋裕紀 JPN ヒューマンゲスト・ホンダ
今日のスタートは上手くいったんですが、レース序盤はバイクのフロントまわりの感触があまり良くなかったんです。ロレンソの後ろにつけてる間は少し危険を冒していたので、結局ペースを落としました。
でも半分を過ぎたくらいからだいぶ調子が良くなり、タイヤが減った状態でもトップグループと同じラップタイムで走れたので、次回のレースは期待が持てるようになり嬉しいです。
今日の凄いレースを制したアンドレアにおめでとうと言わせてください。
DNF)青山周平 JPN レプソル・ホンダ
凄く残念でした。
午前はメインのバイクに問題をいくつか抱えてしまい、スペアのバイクでレースを走る事になったんですが、両方のセッティングが全く同じでも実際の走りが同じとは限りません。
スタートは成功したのに1コーナーで順位を落としてしまいました。多分まだ無意識にトルコの事を考えちゃうんだと思います。
4周目に最後の左コーナーで曲がり切れなくなり、それで今日のレースは終わりました。今回はみんなのホームレースだったのに、チームとアルベルト(プーチ)とレプソルには申し訳なく思います。
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