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セバスチャン・ポルトがシーズン途中で引退を表明
インテリマーク編集部
2006年6月16日

レプソルホンダの250ccライダーであるセバスチャン・ポルトがモーターサイクル・レース界からの引退を表明した。

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アルゼンチン・ライダーであり、MotoGP250ccクラスのレプソル・ホンダチームに所属するセバスチャン・ポルト(27歳)は6月15日、モーターサイクル・レース界からの引退を表明した。ポルトは日本人ルーキーの青山周平選手のチームメイトとして今期を戦っていた。

ポルトはこの難しい決断を、ここ数ヶ月かけて行ったようだ。長期に渡りモーターサイクル・レース界で高いレベルの活躍を続けてきたセバスチャン・ポルトだが、今年はシーズン序盤から好成績を収める事が出来ず難しいシーズンを過ごしていた。

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レースにかける新鮮な意気込みを失ったというセバスチャン・ポルトは、ついに自身のモーターサイクル・レース人生の全てに終止符を打つ事を決めたという。

ポルトは2006年の冬季プレシーズンを中間的な順位で終えているが、この時点から彼は新しいバイクに適応する事が出来なくなっていた。また、2006年シーズン開幕後も、ポルトは全く納得のいく成績を残す事が出来ておらず、彼の今期のレースにおける最高位はカタール・グランプリの7位だ。

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この困難な状況から脱しようと、レプソルYPFチームからの励ましを受けながら努力に努力を積み重ね、過去に彼が見せてきた高いレベルの戦いに復帰しようと全力で毎レースウイークに挑んだというセバスチャン・ポルトだが、ついに今回レース継続を断念するという道を自ら選んだ。

世界選手権でのここ何戦かの連続的なレースの中、ポルトは心身共に深く消耗しきった事を告白している。

セバスチャン・ポルトにとって最初の世界選手権でのレース参戦は1994年のアルゼンチン・グランプリの125ccクラス。250ccクラスでは既に10年間の連続参戦経歴を持ち、7回の優勝と、それを含む19回の表彰台(7回の2位と5回の3位)を記録している。

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2004年は世界チャンピオンのダニ・ペドロサに次ぐ年間タイトル2位を獲得していた。

セバスチャン・ポルトは以下の通り引退の言葉を表明している。

「この世界で考えるべき最後の事ですから、大変に難しい決断でした。」とポルト。

「常に改善する努力を続けるべきと思われるかもしれませんが、スポーツマンである以上いつかはその経歴に終止符を打つ時が来ます。私にとっては、今日がその日であったにすぎません。これ以上続けたいと思わずに引退するのは少し変わったケースかもしれませんね。」

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「ずっと状況を良くするつもりで努力はしましたが、これ以上は誰もごまかす事はできませんし、事実と異なる発言を続ける事はできません。」

「一つはっきりさせておきたいのは、これは私個人の決断であるという事です。チームも、レプソルも、ホンダも、またアルベルト・プーチも私にプレッシャーを与えるような事は一切ありませんでした。」

「彼らは今から1時間前にも私がレースを続けるように良識ある説得をしてくれました。しかしながら、私の決意はすでに固く、もう決めてしまった事なのです。ここでレース人生が終わる事は確かですが、まだその先の人生が私にはあります。」

「私はスポーツの世界でとても大きな事を成し遂げました。レースには何度か勝ちましたし、いくつかのタイトルも獲得しています。自国で誇りを持って歩けるだけではなく、スペインでも多くの方に認めて頂いた事はかけがえのない経験でした。これは自分のこれまでの活動が正しかった事を意味しますし、同時にそれは自分が今まで誰もごまかさなかった事から築いたものです。」

「ここまで達成した経歴を保つ上でも、今が引き際です。レースには勝ってきましたし、世界選手権で年間タイトルの2位を獲得できた事が自分にとって最も大きな出来事でした。」

また、この会見の場で、レプソルホンダ250ccのチーム・マネージャーであるアルベルト・プーチは以下の通りコメントしている。

写真「セバスチャンは非常に重要な決断を下したと思います。他の多くのライダーには手の届かない特別な地位を手にしている彼にとって、シーズンの途中でバイクを降りるという決断には大変な勇気が必要だった筈です。」とプーチ。

「この状況下における今回の決断について、関係者は彼の自分の誇りへの勇気ある態度を尊重すべきだと思います。ただ、チームのメインライダーはセバスチャンでしたし、年間タイトルをかけて私たちが共に戦いたかったライダーですから、チームが大変に残念に思っているのは当然の事です。」

「しかしながら、オートバイレースは危険なものです。これはテニスや他の同様のスポーツとは異なる部分ですが、調子が優れないとする選手がバイクを続ける事は大怪我に繋がりかねませんし、誰にも強制はできません。」

「私たちは彼が現在置かれた立場を尊重するしかありませんが、悲しみと、また少しの怒りを禁じ得ない事は隠しようがありません。私たちはこのまま問題解決の為の作業を続けるつもりでしたし、このプロジェクトに関わる全てのメンバーは彼にかけていました。特にプロジェクトの後ろ盾であるレプソルも同じ気持ちです。」

「チームがこれから目指すべき所については、ここに至る最後の瞬間までライダーの決断を待ちましたので正直今はわかりません。今回のグランプリ中、セバス(セバスチャン)のバイクはあくまでセバスの為のバイクです。今後どうするかは月曜日以降に考えます。」


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