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地元で勝ちたいレプソル、再起を信じるコニカミノルタ
インテリマーク編集部
2006年6月15日

イタリアGP終了時点のMotoGPクラスのポイントリーダーはドゥカティーのロリス・カピロッシだが、ポイント獲得数は2位のニッキー・ヘイデンもカピロッシと同点の99ポイントだ。

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■ヨーロッパでの優勝を狙うニッキー、トップ集団に復帰したい玉田選手

レプソル・ホンダのエースであるニッキー・ヘイデンが2位として扱われる理由は、カピロッシが開幕戦で1回の優勝を経験しているのに対して、ニッキーが今期一度も優勝を経験していない事にある。

今期はウイルス性の風邪で苦しんだフランスを除く全てのレースで表彰台を獲得し、昨年までのようにレース中盤でペースを維持できなくなって後退するシーンも少なくなり、安定したレース強さを見せるようになったニッキーだが、彼が欲しいのは表彰台ではなく勝利だ。

昨年に地元のラグナ・セカで初勝利をあげて以来、ニッキーはアメリカGP以外での勝利を望んでいる。チームメイトのMotoGPルーキーであるダニ・ペドロサは中国GPで既に初勝利をあげており、自分はあと一歩のところで優勝に届かない悔しいレースが続いているだけに、明日のカタルーニャから始まるヨーロッパでの連戦中に最低でも1勝をあげ、続けて得意な地元アメリカのラグナ・セカに乗り込みたいところだ。

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また、シーズン序盤はマシンのフロントまわりのフィーリングになかなか納得がいかず苦しんだものの、ミシュランの技術者の協力により中盤に向けて調子を取り戻しつつあったコニカミノルタ・ホンダの玉田誠選手は、ル・マンからトップ争いに復帰するというチームの公言にも関わらず過去2戦のル・マンとムジェロではセッティングやタイヤ選択ミスにより思い通りの成績が残せなかった。

前回のイタリアGPでは自身のタイヤ選択ミスに落胆の色が隠せなかった玉田選手だが、その翌日の合同テストではミシュランが用意した玉田選手とコニカ・ミノルタ・ホンダチームの要求が反映されたタイヤを試して好感触を得ており、明日から始まるカタルーニャGPには自信を新たに持って臨みたいとしている。

ここでは、カタルーニャGPに向けてのレプソル・ホンダチームとコニカミノルタ・ホンダチームのコメントを紹介する。

■F1グランプリから始まったカタルーニャ・サーキット

スペインのモントメロに位置し、バルセロナから20キロの距離に位置するカタルーニャ・サーキットが公式にオープンしたのは1991年のF1のスペイン・グランプリだ。WGP(現MotoGP)の開催は4年後の1995年であり、それから現在までGPカレンダーにエントリーされ続けている。

カタルーニャは前回のムジェロと同様に様々な要素を持つバランスの取れたコースレイアウトとして知られており、F1と2輪モータースポーツのシーズンオフ中のテストコースとしても、最もよく利用されるサーキットだ。

コース全長4,727メートルのこのサーキットは1,047メートルのロングストレートを誇り、予選ではマシンのエンジンパワーが重要視され、レースではスリップストリームの効率的な利用が勝利の鍵となる。

■ニッキー「レプソルカラーは誇り」、ペドロサ「成績で声援に応えたい」

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今シーズン最もチームとして活躍の目立つレプソル・ホンダチームは、チームのルーキーであるダニ・ペドロサの故郷であるスペインに戻ってきた。また、このホンダワークスチームのメインスポンサーであるレプソルYPFはスペインの大手石油会社であり、スペインはチームそのもののホームでもある。

ヘイデンとペドロサの今期の活躍により、レプソル・ホンダは現在のチームランキングのトップにつけている。2位のドゥカティーからは42ポイント差だ。

レプソル・ホンダのエースライダーであるニッキー・ヘイデンは、ランキング1位の座をホームGPであるアメリカに戻る前に奪還するべく優勝を狙う。ニッキーは過去10戦のうち9回の表彰台を獲得しており、カタルーニャでも好成績を収められれば今期最も安定した成績のライダーとしての実力を証明する事になる。

昨年のカタルーニャでは5位の成績を収めているニッキー・ヘイデンは、カタルーニャでの成績は今後の3連戦にとって重要だと語る。

写真「カタルーニャは大好きなサーキットですよ。」とニッキー。

「凄く高速サーキットですし速いコーナーがいくつかありますね。去年はいい感じだったので楽しみです。」

「今週から3連戦ですし、厳しい場面に差し掛かろうとしていますからここを乗り切らないといけませんね。この3週間の始まりがどれだけ重要かは理解しているつもりですよ。カタルーニャではテストもレースもしましたから、コースはよく知っています。それにスペインの観衆も本当にレースに夢中ですよね。」

「前回のムジェロの翌日はいいテストができましたから、この調子のままレースウイークに転がり込みたいです。それにここはレプソルのホームですし、チームにとってはホームGPみたいなものですよ。」

「レプソルは最高のスポンサーですから、あそこをレプソルのバイクで走れる事を誇りに思います。彼らには最高の成績をプレゼントしたいですね。」

ニッキーのチームメイト、MotoGPルーキーであるダニ・ペドロサは、地元スペインでのレースに年間ランキング4位の座を持って戻ってきた。ルーキーらしからぬ活躍を見せるペドロサだが、今回のホームGPでは地元ファンの声援の前でさらなる活躍が期待されている。

昨年は250ccでカタルーニャを制したダニ・ペドロサは、ホームGPを最高の結果で終わりたいとコメントした。

「カタルーニャGPは自分のホームですからいつも特別ですよ。」とペドロサ。

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「大勢のファンがいいレースを楽しみにしていますし、家族と友達もその中にいますからね。」

「ホームだからといって緊張しすぎる事はありませんし、常に自分のできる最高の結果を目指すだけです。ただ、たくさんの人たちが自分を見に来てくれるのは事実ですから、みんなの応援にはいいレースで応えたいと思います。」

「MotoGPのテストで前にここに来た時もファンの熱狂ぶりが分かりました。レースはいつもながらさらに重要ですね。ここまでチームとホンダとはいい仕事ができていると思いますので、この流れのまま集中していきたいです。」

「過去の何戦かはMotoGPバイクの情報が乏しく苦しい場面もありましたが、カタルーニャは以前のテストで蓄えたいい情報がありますので、レースまでの準備は順調に進むと思います。」

■バルセロナに再起をかけるコニカミノルタと玉田選手

今シーズン序盤を苦しい戦績で終え、過去2戦のヨーロッパでのレースも納得のいかない成績だったとするコニカミノルタ・ホンダの玉田誠選手だが、明らかに過去2戦は中国までの全く成績が出せなかった状況とは異なる。前回のイタリアではレース直前にタイヤを変更して結果は裏目に出たが、フリーセッション等では順調に調子を上げてきているのは間違いない。

また、前回のムジェロでのレース翌日にはミシュランから提供された新型タイヤに好感触を示し、カタルーニャからはそのタイヤを履く予定になっている。

玉田誠選手はマシンの感触がムジェロで改善された事を喜び、明日からのレースウイークに向けて自信を示す発言をしている。

「カタルーニャは高速で素晴らしいサーキットですから大好きです。」と玉田選手。

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「ここ最近のコニカミノルタ・ホンダチームとの仕事の内容には満足しています。イタリアGPの翌日のムジェロでのテストではミシュランタイヤのおかげで自分たちのRC211Vパッケージはシーズン序盤と比べて凄く進化しました。」

「まだバイクの感触を改善する作業は続けなければいけませんが、カタルーニャでは主要グループの中で戦える自信もついてきました。」

また、コニカミノルタ・ホンダのチーム責任者であるジャンルカ・モンティロンは、玉田選手がカタルーニャから実力を発揮できる事を確信していると述べた。

「再起をかけてバルセロナに来ました。」とモンティロン。

「モントメロ(カタルーニャ・サーキット)はテクニカルであり、ライダーの技量により差が生じるサーキットです。」

「この時期のタイトル争いでは、自分たちの可能性をもっと信じる事と、さらに上を目指す事が必要です。マコトは全力を出して戦ってくれる筈ですし、私たちが長く忘れてしまっている情熱を取り戻させてくれると信じています。」

「スペインでのレースは特別です。ここの観客はスポーツへの真の情熱を呼び起こしてくれますから、いつも素晴らしいイベントになります。」


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