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イタリアGP250cc決勝 ロレンソ「まだ時間はたっぷり」
インテリマーク編集部
2006年6月7日

6月4日、MotoGP250ccクラスがイタリアのムジェロ・サーキットで決勝を迎えた。

写真記事

前回のフランスGPではヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手とポイントランキング1位のアンドレア・ドヴィツィオーゾがアプリリア勢を抑えて1・2フィニッシュを飾っている。

■地元アプリリア勢に有利なムジェロ

ヒューマンゲスト勢が完全勝利を飾ったフランスのル・マンサーキットは比較的低速コーナーの多いサーキットだったが、今回のグランプリが開催されたイタリアは強豪アプリリアの本拠地であり、舞台となるムジェロ・サーキットはロングストレート(約1.1Km)を誇る事で知られる。

即ち、フォルツナチームやアスパルチームを始めとするアプリリア勢のストレート加速やトップスピードの高さが直接的に有利となるサーキットであり、その他メーカーのバイクを駆るチームにとっては厳しいレース展開になるというのが大方の予想だ。

昨年はホンダで250cc年間チャンピオンを獲得した現MotoGPレプソル・ホンダチームのダニ・ペドロサは、「ロングストレートでいかにスリップストリームを上手く使うかがこのサーキットの勝利の鍵」と述べている。

■カンペテーラチームの体制変更

ヘレスで負傷し、現在日本でリハビリ中の関口太郎選手が所属するカンペテーラ・レーシングだが、今回大きなメンバー交代が行われている。

前回のフランスまでは関口選手の代役のアンドレア・バレリーニと、元々のレギュラーライダーであるチャズ・デイビスがエントリーされていたが、今回のイタリアではチャズ・デイビスが持参金を用意出来ない理由により登録を抹消され、代りに昨年まではWCMでMotoGPを走っていたフランコ・バッタイニがエントリーされた。

写真記事
(写真提供:motogp.com)

開幕時のカンペテーラチームのメインスポンサーはティチーノホスティング社だったが、ティチーノホスティングは前回のフランスGPからカンペテーラのスポンサーではなくなっており、現段階では今回のイタリアGPにスポット参戦している「ティチーノホスティングMTRチーム」を運営している。

チャズ・デイビスがレースを続けられない理由にはこうしたメインスポンサーがらみの金銭問題が最後まで解決しなかった事が背景にある。

尚、今回フランコ・バッタイニは関口太郎選手の代役という名目でエントリーされ、チャズ・デイビスの登録抹消によりアンドレア・バレリーニが正式ライダー(関口選手のチームメイト)に昇格した事をカンペテーラ・レーシングは発表している。

同時にカンペテーラ・レーシングは、関口選手の復帰はイギリスのドニントン、または遅くともドイツのザクセンリンクからと公式表明した。

■スターティング・グリッド

決勝当日は陽射しの注ぐレース日和となり、気温が19度、路面温度は27度まで上昇した。湿度は15%であり雨の心配は全くない。

1列目ポールポジションは開幕から2連勝以後は2回のリタイアを喫するなど、運のないレースが続いているフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソ、2番グリッドはヒューマンゲスト・ホンタの高橋裕紀選手、3番グリッドはチーム・トース(アプリリア)のベテランライダーであるロベルト・ロカテリ、4番グリッドにはマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリスが並ぶ。

写真記事今回1列目からスタートするアプリリア勢以外のライダーはホンダの高橋裕紀選手だけだ。

2列目5番グリッドは高橋選手のチームメイトであり現在ポイントランキングトップのアンドレア・ドヴィツィオーゾ、6番グリッドはジレラの250ccルーキーであるマルコ・シモンチェリ、7番グリッドはフォルツナ・アプリリアのエクトル・バルベラ、8番グリッドは今期から調子を上げているカルディオンABモーターレーシング(アプリリア)のヤコブ・シュムルツ。

フランスで3位初表彰台を獲得したレプソル・ホンダの青山周平選手は3列目9番グリッド、10番グリッドにはアプリリアの開発ライダーとしてイタリアGPにスポット参戦しているアレックス・デボン、11番グリッドには中国GPの覇者であり周平選手の兄であるKTMの青山博一選手が続いた。

■高橋選手が絶妙なスタート

シグナルが消え、各マシンが一斉に前に進む。好スタートを決めてトップに出たのは2番グリッドからスタートしたヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手、その後ろにはフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソとチーム・トースのロベルト・ロカテリが迫る。

写真記事

1コーナーにトップで飛び込んだのは高橋選手、後ろにはロレンソとロカテリ、さらにそれを加速して追い上げるヒューマンゲスト・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾが続く

■GP復帰直後のバッタイニと青山博一選手が1コーナーで接触

後続のライダーも次々と前を争って1コーナーに飛び込む中、ここでアクシデントが発生する。クラッチが滑ってスタートに出遅れたKTMの青山博一選手が集団に飲み込まれる中、博一選手の前で1コーナーに進入したカンペテーラから関口太郎選手の代役としてGPに復帰したばかりのフランコ・バッタイニが急ブレーキをかけたようだ。

青山選手はこれを避けきれずに追突し、アレックス・バルドリーニを巻き込み2台揃って1コーナー奥のグラベルに飛び込んだ。これにより博一選手とバルドリーニはオープニングラップ序盤でのリタイアを余儀なくされ、この事故の原因となったバッタイニはそのまま3周を走ったが後部を追突された事によりマフラーが破損しておりレース継続を断念している。

博一選手はこの時腕に怪我を負っており、転倒直後に腕を抱えて呆然としていた為にオフィシャルにクリニカ・モバイルへ連行されている。

クリニカ・モバイルではいきなり腕を縫われて本人は驚いたようだ。

■バルベラもレース開始直後にリタイア

また、2列目7番グリッドからスタートしたフォルツナ・アプリリアのエクトル・バルベラは、スタート直後からマシンが失速し一気に最後尾に。バルベラはマシンの上で悲鳴を上げるかのような仕草を見せるが、マシントラブルは回復せずにそのままリタイアした。

■ロレンソが高橋選手からいきなりトップを奪う

高橋選手が1コーナーをトップで抜けた後、フォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソが右コーナーで高橋選手のインを奪い先頭に浮上。高橋選手は2番手に後退。

2ラップ目、先頭はロレンソ、2番手に高橋選手、3番手にドヴィツィオーゾ、4番手にロカテリ、5番手にデ・アンジェリス、6番手にはアプリリアの開発ライダーとしてスポット参戦したアレックス・デボンがストレートを抜ける。デボンの後ろにはジレラのマルコ・シモンチェリとカルディオンABモーターのヤコブ・シュムルツ。

ドヴィツィオーゾが高橋選手を交わして2番手に浮上すると、先頭のロレンソを2台のヒューマンゲスト・ホンダが横に並んでそれを追走する形となった。高橋選手の後方では少し遅れ気味となった4番手のアレックス・デ・アンジェリスが加速体制に入る。ロカテリはやや後退。

■先頭集団に留まる好調のシモンチェリ

3ラップ目、先頭4台の形成は変わらず、マルコ・シモンチェリがアレックス・デボンを交わして5番手に浮上しデ・アンジェリスとの差を詰める。

4ラップ目、先頭からロレンソ、2番手にドヴィツィオーゾ、3番手に高橋選手、4番手にデ・アンジェリス、5番手にシモンチェリが並び、6番手のアレックス・デボンがファーステストを記録しながらシモンチェリとの差を再び詰める

■強引に先頭を目指すデ・アンジェリス

デ・アンジェリスは高橋選手の内側に飛び込み、高橋選手は4番手に後退。

6番手のデボンの後方には7番手に後退したロカテリとヤコブ・シュムルツが続くが、シュムルツは右コーナーでハイサイドを喫して転倒リタイア。トップグループはロレンソからロカテリまでの7台となった。

5ラップ目のストレート、アレックス・デボンは高橋選手とシモンチェリをパスして4番手に浮上。コントロールラインを先頭のロレンソ、2番手のドヴィツィオーゾ、3番手のデ・アンジェリス、4番手のデボン、5番手の高橋選手、6番手のシモンチェリ、7番手にロカテリのトップ集団7台が通り過ぎる。

■順位変動の激しい4位争い

コース終盤の左コーナー、アレックス・デボンのミスをついて内側を奪った高橋選手が4番手に浮上。

6ラップ目のストレート、高橋選手は再びデボンに交わされ5番手に。ストレートエンドを抜け3番手のデ・アンジェリスを追いかけたい高橋選手だが、デボンが壁となり前に出られない。

デ・アンジェリスは強引にドヴィツィオーゾのインに飛び込み2番手となった。トップは変わらずホルヘ・ロレンソ。先頭のロレンソ、デ・アンジェリス、ドヴィツィオーゾの3台は後続の4台を徐々に引き離す。

写真記事

7ラップ目のストレートで高橋選手はシモンチェリに交わされ6番手に。高橋選手の後ろには7番手のロベルト・ロカテリ。

8ラップ目に突入するとシモンチェリとロカテリがアレックス・デボンの前に出る。これにより高橋選手は7番手に後退。1コーナーにロレンソ、デ・アンジェリス、ドヴィツィオーゾ、少し開けてシモンチェリ、ロカテリ、デボン、高橋選手の順で各マシンが飛び込む。

高橋選手はデボンの前を奪い6番手に。

■デ・アンジェリスがロレンソを交わしトップに

9ラップ目、ついにマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリスが1コーナーの飛び込みでフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソを交わしてトップに浮上。ロレンソは食い下がるがデ・アンジェリスは徐々にロレンソとの差を広げる。

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10ラップ目のストレートでジレラのマルコ・シモンチェリがドヴィツィオーゾを交わして3番手に浮上するが、続く右コーナーでドヴィツィオーゾはこれを奪い返す。高橋選手はロカテリを交わして5位に。

写真記事

11ラップ目のコントロールラインを先頭のデ・アンジェリス、2番手のロレンソ、3番手のドヴィツィオーゾ、4番手のシモンチェリ、5番手の高橋選手、6番手のロカテリ、7番手のデボンが走り抜ける。その約12秒後方からはキーファー・ボス・レーシングのアンソニー・ウェストとレプソル・ホンダの青山周平選手。

2番手のロレンソとドヴィツィオーゾが先頭のデ・アンジェリスを追い上げる。高橋選手は4番手のシモンチェリのテールに隙間なくマシンをつけて様子を窺うように追走。

写真記事

12ラップ目の1コーナー、青山周平選手はアンソニー・ウェストを交わし第2集団のトップとなる8番手につけるが、折り返しのコーナーで再びウェストに前を奪われてしまう。

■シモンチェリの前に出たい高橋選手

やがて先頭集団の7台は長い1列となり、高橋選手はシモンチェリの前に抜け出したいがパスするタイミングを見つけられない状態が続く。

写真記事

13ラップ目、高橋選手は1コーナーのブレーキングでシモンチェリをスムーズに交わして4番手に浮上した。目の前の壁が消えた高橋選手は先頭の3台に向けての追撃体制をとる。ファーステストを記録して前を追う高橋選手。

14ラップ目、シモンチェリはロカテリにも交わされ6番手に後退。5番手となったロカテリがペースをあげて高橋選手を目指す。

■ロカテリご乱心?4台をごぼう抜きして先頭集団はパニック

15ラップ目の最終コーナー、ロカテリがいきなり前方の全てのライダーを強引に抜きにかかった。先頭集団は蜂の巣をつついたような騒ぎになり、そのパニック状態のまま順位争いはストレートを抜け1コーナーまでもつれ込む。

この騒ぎの中、一度前に出かけた高橋選手の前をデ・アンジェリスがクロスするように重なり、これを避けた高橋選手の横をシモンチェリが通り抜ける。

1コーナーで先頭を奪ったのはいつも予想がつかない動きを見せるロカテリ、2番手にドヴィツィオーゾ、3番手にデ・アンジェリス、4番手にロレンソ、5番手にシモンチェリ、6番手に高橋選手、7番手にはアレックス・デボンが続く。

■シモンチェリが痛恨のミス

写真記事

16ラップ目に入るとロングストレートでの加速の争いが激しさを増す。順位は目まぐるしく入れ替わり、1コーナーにはロカテリ、続いてドヴィツィオーゾが進入するが、デ・アンジェリスが強引なラインを通って二人の間に割り込む。4番手にはロレンソ、5番手に高橋選手、6番手にはデボンが続き、順位をストレートで上げようとしたマルコ・シモンチェリは1コーナーを曲がりきれずにオーバーラン。

シモンチェリは単独第二グループとなり優勝争いから脱落した。

■ドヴィツィオーゾが先頭に

17ラップ目の1コーナー、我先にとドヴィツィオーゾ、ロカテリ、デ・アンジェリスの3台が団子状態となって飛び込むがロカテリが少し後退。ロレンソはミスをしてこの争いに加われず、その隙をついて高橋選手がロカテリとロレンソに並びかけるが、すぐにロレンソは高橋選手の前を奪い返す。

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先頭はドヴィツィオーゾとなり、デ・アンジェリスが必死にこれを追う。

18ラップ目のストレート、ドヴィツィオーゾが2番手のデ・アンジェリスを引き離しにかかるが、デ・アンジェリスはそれを必死に追う。その真後ろではロカテリ、高橋選手、ロレンソが3台並んで前を奪い合いながら1コーナーに飛び込んだ。

1コーナーから順にデ・アンジェリス、ドヴィツィオーゾ、ロカテリ、高橋選手、ロレンソが次のコーナーに向かい、その間に高橋選手はロカテリを交わし3番手に浮上。

■高橋選手のマシン後部にロカテリが衝突しタイヤに亀裂

この時、高橋選手のバイクのリアにロカテリの前輪が接触し、高橋選手のマシンから後方に向けて破片が大きく飛び散った。ロカテリの前輪には大きな切れ目が入り、高橋選手のリアカバーは割れて横に激しく振動している。

ロカテリはこれによりペースを落とし、ロレンソにも抜かれて5番手に後退。後ろからはアレックス・デボンが迫る。

19ラップ目のストレートをデ・アンジェリスが先頭で通り抜け、その後ろからドヴィツィオーゾ、高橋選手、ロレンソ、デボン、ロカテリ、その2.5秒後方にマルコ・シモンチェリが続く。高橋選手はストレート加速でロレンソに負けて1コーナーに4番手で飛び込む。

ここで周回遅れのライダーが現れ、ロカテリは追い抜き処理に手間取り、優勝争いはその前の4台に絞られた。

写真記事

■アタックをかけるロレンソ

残り2周となる20ラップ目のホームストレート、ロレンソがヒューマンゲストの2台を一気に交わし先頭のデ・アンジェリスの真後ろにつけた。ロレンソに迫る3番手のドヴィツィオーゾの0.2秒後方には高橋選手。

最終ラップ入り口、ストレート加速でホルヘ・ロレンソがアレックス・デ・アンジェリスの真横に並んだ。1コーナーから最初に抜け出たのはロレンソ。デ・アンジェリスは後方からロレンソに絡むがこれを抑えきる。

次の右コーナーではデ・アンジェリスが大回りしたロレンソの真横に並び先頭を奪うが折り返しの左コーナーで再びロレンソが加速しトップに。先頭2台の0.2秒後方をアンドレア・ドヴィツィオーゾと高橋選手が3位を争いながら追う。

■熾烈な1位争いと3位争い

優勝を争うロレンソとデ・アンジェリスの差は全くなく、3位表彰台を争うドヴィツィオーゾと高橋選手の2台の差も殆ど無い。

写真記事最終コーナー、ロレンソがデ・アンジェリスからインを奪いそのままストレートに突入、先頭でチェッカーを受けた。優勝はフォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソ、0.1秒遅れの2位はマステルMVAアスパルのアレックス・デ・アンジェリス

■ロレンソ優勝

その真後ろからはドヴィツィオーゾと、その真横に並びかけた高橋選手が同時にコントロールラインを通り過ぎる。僅か0.014秒差でヒューマンゲスト・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾ表彰台を獲得し、惜しくもそのチームメイトの高橋裕紀選手4位でチェッカーを受けた。

「あとちょっと」という仕草でにこやかに笑う高橋選手。

続く5位には、アプリリア開発ライダーとして開幕戦から2度目のスポット参戦を果たしたアレックス・デボン。6位にはチーム・トースのロベルト・ロカテリ。7位にはジレラのマルコ・シモンチェリ。

写真記事

レプソル・ホンダの青山周平選手はアンソニー・ウェストを最終的に交わす事は出来ずに9位で自身初となるイタリアGPを終えた。

■各ライダーのコメント

以下に、レース後の各ライダーのコメントを示す。

優勝)ホルヘ・ロレンソ SPA フォルツナ・アプリリア

写真記事悪い走りをカバーする一番いい方法はレースを勝利で終える事です。

今週序盤はいくつか問題を抱えていましたが、昨日それを解決できたのでポールポジションを取る事ができました。こうしてレースに勝ち、再び表彰台の真ん中に戻れましたのでとても嬉しいです。

トルコと中国とフランスの事をとにかく早く忘れたいと思ってました。まだポイントランキングのトップとの20ポイント差を埋める時間はたっぷりあります。

逃げ切り体制には到底持ち込めない厳しいレースでしたので、どうやったら勝利に持ち込めるか、その最良の方法を途中で考え始めました。

最終区間で一番速いライダーは自分だったので戦略は完璧にうまくいきました。運に見放されていた間も自分を支えてくれたみんなに感謝したいです。

2位)アレックス・デ・アンジェリス RSM マステル‐MVA・アスパル

写真記事いいレースができたと思いますし、走行中もずっとバトルを楽しめました。

チームはマシンを最高に仕上げてくれていましたので、自分はひたすら勝利に向けて全力で走ったつもりです。

最終ラップの最後のストレートで前に出る戦略でした。最終コーナーに激しく飛び込んで後続を引き離そうとしましたが、そこでミスをしてオーバー気味になりロレンソを前に出して勝利を譲ってしまいました。

結果には満足しています。今回の調子をこのまま維持したいですね。


3位)アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA ヒューマンゲスト・ホンダ

今日はあれ以上の走りは無理でしたね!ストレートで遅れる分を全てブレーキングポイントとコーナーでカバーしていました。

写真記事

最終コーナーからフィニッシュ・ラインが遠いのでアプリリアに打ち勝つのは難しかったです。ブチーネコーナーでデ・アンジェリスを交わそうと頑張りましたがダメでした。

表彰台に乗れてチャンピオンシプのポイント差をまた広げる事が出来たのは嬉しいです。でもやっぱり勝ちたいですね。ムジェロには高い意欲で望みましたが、優勝争いができなくてすごく残念です。

バイクを仕上げてくれたチームと、レースウイーク中に応援してくれたファンクラブに感謝したいです。

4位)高橋裕紀 JPN ヒューマンゲスト・ホンダ

今シーズンに入ってからずっとスタートの調子がいいです。今回もスタートに成功しました。

写真記事

序盤でロレンソに抜かれたのでそのまま後ろについて行きました。でもしばらくして他のライダーに捕まってしまったので、最終ラップまでそのグループにいる事に決めたんです。

ここはアプリリアが凄く速いですね。それにドヴィツィオーゾもいいペースで走ってました。いずれにしてもこの高速サーキットで4位はいい成績だったと思います。

6位)ロベルト・ロカテリ ITA チーム・トース

ホームレースでは最高の戦いがしたかったので、最初から最後まで全ての力を出し切って走りました。

ただ、残念な事にホンダの高橋と接触してしまい、自分のアプリリアの前輪に切れ目が入ってしまいました。すぐにマシンの異常に気がつき、まずい状態だと分かったので最後の「ゲーム」には参加できなくなってしまいました。

その後は6位を維持する事に集中しなければいけなくなり少しがっかりしましたが、それでも自分はレースを楽しめましたので観客もそうだといいですね。

二つだけ良かった事があります。一つはレース中のファーステストを記録できた事ですが、もう一つは14ラップ目に先頭集団の全員をS.ドナート・コーナーで一気に抜いた事です。あのシーンは誰かが記憶に残してくれるんじゃないかな。

7位)マルコ・シモンチェリ ITA スクアドラ・コルセ・メティス・ジレラ

写真記事惜しい結果でしたが、今日のバトルは楽しかったです。ただ少し心配なのは左腕に痛みがある事で、レースの前にも鎮痛剤を打ちました。

今回のレースでは自分のできる最高の走りをしたと思います。残念だったのはコーナーでオーバーラン気味になり先頭集団に追いつくことが出来なくなるミスをした事です。あれさえなければ最終ラップまでみんなと戦えた筈ですよ。

バトルを重ねて経験も増えましたし、完走してポイントも得られて良かったです。

写真記事9位)青山周平 JPN レプソル・ホンダ

スタートは悪くなくて、ストレートの最後には順位を一つ挽回していたと思います。

でもすぐにミスをしてしまい1ラップ目を終える時には先頭から2秒以上遅れて10位になってしまい、トップ争いの夢はそこで終わりました。

全然先頭集団に近づけませんでした。ル・マンの時みたいに走るつもりだったので本当に残念です。

■オープニングラップで接触した二人のコメント

DNF)青山博一 レッドブル・KTM

スタートではクラッチが滑って前に抜け出せませんでした。

写真記事誰かが1コーナーの真ん中でブレーキをかけたんです。そんなの普通あまり見ないですよね。もう避けようがなくてそのまま接触する事になってしまいました。

マシンを立て直そうとしたんですが、誰かが僕の背後に回り込んで今日のレースは終わりました。その後、僕が腕を抱えていたんでイタリア人医師のところに連れていかれたんです。

これは初めての経験ですが・・・怪我を縫い合わせる時は普通最初に何本か注射を打ちますけどムジェロは違うらしく、そのままいきなり縫われたのでずっと歯を食いしばってました。

DNF)フランコ・バッタイニ カンペテーラ・レーシング

そうですね、ちょっと運が悪かったと思います。

今週は自分の第二の家族とも言える古巣のチームに戻れて、全てが前向きでした。レースウイークを通して頑張ってくれたメカニックの作業を無駄にして申し訳なく思うと同時に、彼らの協力に感謝しています。

エロス・バラコーニとカルロ・カンペテーラ、並びにチームの皆さん全員に深く感謝しています。バルセロナではいい結果を残したいです。


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