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ムジェロで表彰台を取り返したいニッキー
インテリマーク編集部記事
2006年6月1日

イタリアGPは、強豪イタリア勢が毎年如何なくその実力を発揮しており、今年も白熱したレース展開が期待される。

また、イタリアGPを含む6つのレースは今後7週間の中で行われ、各チームにとって忙しいレース週間の幕開けとなる。

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ここでは、明日6月2日に向けてムジェロに渡り、強豪イタリアン・ライダーたちと戦う準備の整ったホンダ勢のレプソル・ホンダとホンダLCR、およびチーム・ロバーツのイタリアGPへの抱負を紹介する。

尚、LCRにとってもイタリアはホームGPであり、イタリアを拠点としたGPチームは非常に多い。毎年ムジェロでのレースが白熱する大きな理由の一つだろう。

■イタリア勢がさらに強くなる?サンマリノGPの復帰

スペインについでGP熱の高いイタリアだが、イタリアのロードレースサイトであるmotograndprix.itの5月31日の記事によれば、ウェイン・レイニーがレースキャリアに終止符を打ってから14年間GPが開催されていないイタリアのミサノ・サーキットが2007年よりサンマリノGPとしてMotoGPカレンダーに復帰するようだ。

即ち、来年からはイタリア国内でのレースはムジェロとミサノの2レースとなり、イタリア勢がさらに力を増す機会が増える事になる。

■チャンピオンシップをリードするレプソルホンダ勢

今期序盤にヤマハワークスが低迷する中、チャンピオンシップをリードするのはホンダワークス、レプソルホンダ勢だ。タイトル奪還を目指すホンダ勢にとって、キャメル・ヤマハチームが前回のル・マンで復調の兆しを見せる中、さらにマシンの完成度を高めてくる事が予想されるムジェロでのレースを制する事は、今後のシーズンの流れを有利に運ぶ上で非常に重要と言える。

現在のランキングトップ、レプソル・ホンダ4年目の24歳のアメリカ人、今シーズンはホンダの新型RC211Vの開発も担当するエースライダーとなったニッキー・ヘイデンは、前回のル・マンではウイルス性の風邪による体調不良により思い通りの走りが出来ずにフラストレーションの溜まるレースウイークを過ごしている。

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安定した表彰台獲得率を誇りながら、まだ今年は一度も優勝を経験していないニッキーは、プレシーズンから膨大な数のパーツや新素材を自身で確認しながら開発し、安定性を高めた唯一の革新型06RC211Vを持って、強豪イタリア勢の本拠地ムジェロを制する事を強く望んでいる。ムジェロはニッキーにとっても好みのサーキットだ。

ル・マンで途絶えた連続表彰台記録をムジェロから再び開始するとニッキー・ヘイデンは語る。

「いつもレース展開が凄いのでムジェロは興奮します。」とニッキー。

「イタリアのファンは本当にGPレースが大好きですから、いつも刺激的な場所になりますよ。コースは走る側にとっても素晴らしいし、ロングストレートは接近戦をいつも生みますからね。」

「これから多くのレースが次々やって来ますから、夏に突入する上で重要なレースの一つになります。それに前回で連続表彰台記録が途絶えちゃったから今回はどうしても表彰台を取り返したいんです。」

「これからのレースを自分たちのゲームに持ち込めるように戦闘準備を整えてますので、ル・マンの時よりも高いレベルで試合は開始できますよ。それにイタリア人ライダーたちは全員自宅に入ってモチベーションを高めてるでしょうから早く僕も現場に行きたいね。」

ニッキーのチームメイトであるMotoGPルーキーのダニ・ペドロサは、デビューイヤーの過去5戦の成績を2回のポールポジションと初優勝を含む3回の表彰台で飾り、その非凡なる才能を世界に再認識させた。

2年連続250ccクラスチャンピオンであるペドロサは、昨年のムジェロでの250ccレースを優勝で飾っている。ムジェロでのレースは体力が要求されるとダニ・ペドロサはコメントする。

写真記事「ムジェロは自分たちがレースしている中では凄く複雑なサーキットの1つです。」とペドロサ。

「変化に富んでいますね。低速コーナーも高速コーナーもあって、勾配の変化が激しいしいくつかタイヤが跳ねる場所もありますから、サスペンションのセッティングが最重要課題です。挑戦的なコースですから250ccでも体力的に大変でした。MotoGPバイクだとさらに疲れるでしょうね。」

「ストレートは年間シーズンの中で最長クラスですし、とてもスピードが出ますからスリップストリームを如何に上手く使えるかにレースが左右されます。ここまでは雨が多かったので今回はいい天気になるといいですね。」

「ムジェロでの目標も他の全てのレースと同じです。可能な限り実力を出し切ってミスをしない事・・・前回のル・マンでのタイヤ選択みたいにならない事です。今から本当に楽しみですね。」

■チームのホームGPでも余計なプレッシャーは感じないとケーシー

レプソルホンダのダニ・ペドロサと並んで今年の注目を集めるMotoGPルーキーの1人であるケーシー・ストーナー。彼の所属するホンダLCRもまた、キャメル・ヤマハやドゥカティー・マルボロ、フォルツナ・ホンダおよびコニカミノルタ・ホンダと同じくイタリアを拠点に持つチームだ。

ケーシー・ストーナーのムジェロでの過去の成績は、2004の125cc時代には2位表彰台、昨年2005年の250cc時代には4位だった。

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デビューイヤーの第2戦でいきなりポールポジション、トルコGPでは表彰台を獲得したケーシー・ストーナーは、特にチームのホームレースに余計なプレッシャーは感じないと言う。

「LCRのホームレースですが、特に自分は余分なプレッシャーは感じません。」とケーシー。

「ムジェロではいつも速く走れてますし、フィリップアイランドに並んで世界で1番目か2番目に好きなサーキットですよ。」

「天候が暖かいのでイタリアGPはいつも激しいレースになります。体力が要求されるコースレイアウトですが、自分は厳しいトレーニングを重ねてきましたので大丈夫です。」

■今度こそ新型シャシーの恩恵に預かりたいケニー

前回のル・マンからチーム期待の新型シャシーを投入したチーム・ロバーツのKR211Vだが、レースではウォームアップ・ラップにエンジンの点火不良が発生するという不幸に見舞われ、オープニングラップのみでレースをリタイアするという残念な結果に終っている。

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ケニー・ロバーツ・ジュニアは、ムジェロから続く連続したレース週間中に、これまでのマシン改善の成果が実を結ぶと信じているようだ。

「ル・マンから持ち込んだシャシーの調整作業は終盤に差し掛かっています。」とジュニア。

「あともう少しです。このバイクならコーナーの深くまで飛び込めますし、目標の80%くらいには到達しました。今週のムジェロではさらに改善が進む筈です。」


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