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ドゥカティー、ムジェロでデスモセディチ市販モデルを発表
インテリマーク編集部記事
2006年5月26日

前回のフランスGPで2位表彰台を獲得したドゥカティーチームは、来週の6月2日より開催されるイタリアGPに向けての準備を進めている。イタリアはドゥカティーの本拠地であり、GPの開催されるムジェロサーキットはドゥカティーのホームコースだ。

イタリアのバイクメーカーであるドゥカティーのチームスタッフは殆どイタリア人であり、ライダーの1名もイタリア人だ。完全なる母国GPで、イタリアを代表するドゥカティー・マルボロチームは勝利を目指す。

Ducati

ドゥカティーのMotoGPプロジェクトマネージャーであるリビオ・ズッポは「うちは1.5人のイタリア人ライダーを抱えている。」と発言している。カピロッシだけではなく、セテ・ジベルナウも半分は既にイタリアに染まっているというのだ。

■高速コーナーでの切り返しが連続するムジェロ・サーキット

ムジェロで最初に2輪のグランプリが開催されたのは1976年だが、WGPの常連サーキットになったのは全面的にコースが改修された1990年代前半だ。

ムジェロは年間のMotoGPイベントの中で最もレースが白熱するサーキットの一つである。ライダーにとってチャレンジングな高速サーキットであり、美しい渓谷と熱心な何千ものファンに毎年囲まれている。

ムジェロが誇る世界最長のロングストレートはMotoGPバイクの場合は340km/hに達し、ストレート加速を得意とするドゥカティーデスモセディチGP6の特徴を最大限に活用できる。また、ムジェロはライダーに度胸を要求するコースとしても知られ、素早い方向転換を必要とするスリリングな高速コーナーなど、コースレイアウトはバラエティーに富んでいる。

ムジェロの舗装路面はフラットではなく若干がたついた表面となっており、それが逆バンクのコーナー等と重なって難易度を増す事からフロントタイヤの選択が重要となる。

尚、昨年のラップレコードはマックス・ビアッジの1分50秒117、ポールポジションタイムはバレンティーノ・ロッシの1分49秒223。レースではバレンティーノ・ロッシが0.359秒差の接戦の末、マックス・ビアッジを抑えて優勝している。

■グランプリ前日に市販デスモセディチを発表

かつてドゥカティーチームが今シーズン程の好成績を収めてイタリアGPを迎えた事はない。ドゥカティーライダーのロリス・カピロッシは前回までの5戦終了時点で、ポイントランキングの2位にフォルツナ・ホンダのマルコ・メランドリと共に並んでいる。また、コンストラクターズ・ポイントも2位、チームランキングは3位だ。

今年のロリス・カピロッシとセテ・ジベルナウの成績を合計すると、フロントロースタート4回、優勝1回、決勝4位以内が4回になる。これは今期のマシンとチーム、ライダー、それにブリヂストンタイヤの実力の高さを証明している。

Ducati Corse CAD

また、今年はドゥカティーにとっては特別な年だ。ドゥカティー社創設の80周年、オートバイの製造開始からは60周年、並びにドゥカティー独自のバルブ・コントロール・システムである「デスモドロミック」発明から50周年になる。

さらに、ドゥカティーはイタリアGP前日の6月1日、現時時間の11時30分に、MotoGPプロジェクトからの初の市場反映モデルである公道用デスモセディチ(市販車モデル)をムジェロで発表する予定になっており、今回のグランプリはドゥカティーワークスにとって特別な意味を持つイベントになる。

■母国レースを楽しみにするカピロッシ、特別なレースとセテ

昨年のホームレースはロッシとビアッジの両イタリアンに続く3位だったロリス・カピロッシは、ムジェロでの母国レースを大変楽しみにしている。

「自分にとってムジェロはいい場所ですし、大きなイベントです。」とカピロッシ。

「イタリア人のライダーにとって、ムジェロの期間は毎年特別です。バレンティーノとビアッジに勝った2000年以降はどのレースもイタリア人が強いですね。ムジェロは自分にとって最高に特別な場所ですよ。ドゥカティーのファクトリーはサーキットから60kmの距離にありますから、レースを見に来るスタッフにとっても最適ですからね。」

「あまり他に類をみない最高のコースです。コーナーの組み合わせが面白くて、高速も低速もありで勾配も激しく、全ての要素をそれぞれ楽しめます。いつ走っても楽しい場所です。」

「2位を獲得できたフランスは素晴らしかったですね。年間タイトルを考える上でもいい結果でした。ドゥカティーとブリヂストン、ならびにこのプロジェクトに関与して頑張ってくれている全ての人に感謝しています。ブリヂストンがルマンに持ち込んでくれた新型タイヤは表彰台の獲得に大きくつながりました。」

また、セテ・ジベルナウも、今回のムジェロには特別な思い入れがあるようだ。昨年ジベルナウは予選で2番グリッドを獲得しながらも、レースは途中でリタイアしている。

「前回のレースでバイクは大きく進展しましたのでムジェロが楽しみです。」とジベルナウ。

「いくつかのセッティング作業と改善が済み、バイクは一段と快適になりました。ムジェロは挑戦しがいのあるコースですが、上手くいったのは今までに数回です。」

「今年はイタリアのバイクに乗ってのイタリアGPですから自分にとっても特別ですし、イタリアのファンの熱狂振りは凄いですからね。それに今年はドゥカティーに乗ってるからいつもより応援してもらえるでしょうね。」

「コースはMotoGPの中で最もテクニカルなサーキットの一つですので、いい結果を出すにはいいセッティングが必要です。一番大変なのは最終コーナーでしょうね。あそこで最高のライディングが出来れば一段階スピードが増して、他のライダーを交わしてからストレートに向かう事ができます。さらにもう一つの挑戦的な箇所は、グリップが得られにくいダウンヒルコーナーの入り口です。」


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