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中野選手、「ルマンは第二のホームレース」
インテリマーク編集部記事
2006年5月19日

本日5月19日より、ルマンでのMotoGPフランス・グランプリが開催される。昨年のルマンでの優勝者は、当時ゴロワーズ・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ、2位は当時テレフォニカ・モビスター・ホンダのセテ・ジベルナウ、3位はロッシと同じくゴロワーズ・ヤマハのコーリン・エドワーズだった。

また、昨年のカワサキ・レーシング・チームの中野真矢選手は8位、当時のチームメイトだったアレックス・ホフマンは怪我の為欠場し、フランス地元ライダーのオリビエ・ジャックが代役出場して11位を獲得した。



今期、オリビエ・ジャックはカワサキの開発ライダーとして来年からのMotoGPレギュレーションとなる800ccマシンの開発を担当しており、ホームレースとなるフランスGPには参戦しない。地元ファンの期待はカワサキのレギュラーライダーとして今年からMotoGPに参戦しているフランス人ルーキーのランディー・ド・ピュニエだ。

尚、アレックス・ホフマンはプラマック・ダンティーンのレギュラー・ライダーとして今年のフランスGPを走る。

ここではカワサキ・レーシング・チームおよびダンティーン・プラマック・チームの、本日より開催されるフランスGPに向けてのコメントを紹介する。

■ランディーのホーム、中野選手にとっても第二のホームレース

ランディー・ド・ピュニエは、今期MotoGPクラスを走る唯一のフランス人ライダーであり、ルマンは彼にとってのホームレースだ。ランディーはフランスのファンの声援を受けると同時に、彼らの期待を一手に引き受ける事となる。



過去に3回の2位と1回の3位という合計4回の連続表彰台をルマンで獲得しているランディー・ド・ピュニエは、このプレッシャーは良い成績への引き金だとして、自身初となる最高峰クラスでのホームレースに高い意欲を示す。

「ルマンでは以前から楽しくレースができます。」とランディー。

「250cc時代は4回の表彰台を獲得しました。今週は地元ファンの前でMotoGPバイクでもいいレースをして同様の成績が取りたいですね。中国での成績はあまり良くありませんでしたが、バイクの調子はフリー走行から予選を通して良かったので、ここには自信を持って戻ってきました。」

「フランスのファンの応援を受けてルマンでレースするのは確かにプレッシャーですが毎年それは同じですし、以前のレース結果もいいのできっといい緊張感になっていると思いますから問題ないです。」

また、カワサキのエースライダーである中野真矢選手も、フランスには多くの根強いファンを持つ。彼が初めて世界GP250ccに参戦した時のチームであるTECH3ヤマハはフランスのレーシングチームであり、250ccでは優勝争い、当時の最高峰クラス500ccではルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得する等、彼がフランスを拠点とした4年間の活躍は、フランス地元ファンにとっても、また中野選手自身にとっても印象深いものだった。

また、中野選手は今年のヨーロッパラウンドでの生活拠点をフランスに戻しており、彼にとってルマンは第二のホームレースと言っても過言ではない。さらに今回、中野選手の両親は日本からフランスに渡っており、カワサキのピット・ボックスでレースを観戦する予定だ。

否が応でもレースへの意欲が高まる中野真矢選手は、以下の通りコメントした。

「フランスのチームにいた時と同じように、ヨーロッパラウンド中はフランスに住んでいますから、今回のレースウイークは第二のホームレースみたいなものです。」と中野選手。

「以前はあまり好きなサーキットではなかったんですが、去年はバイクにいい感触が得られたので、今週も新型のNinja ZX-RRで調子よく走れる事を期待しています。このサーキットはブレーキング中のバイクの安定性と、さらに強い加速力が必要ですので、金曜日と土曜日のプラクティス中にそれを完成させたいと思います。」

「天気はいつも予測がつきませんが、バイクのバランスさえ良くなれば、日曜の天候に関わらずいい走りができる筈です。」

■ダンロップからの新素材供給を期待するダンティーン

前回のトルコと中国は、ダンティーン・プラマックのライダー2名、アレックス・ホフマンとホセ・ルイス・カルドソにとっては初めてのサーキットとなり、マシンのセッティングには不利な点も多かった。しかしながら、今回のルマンはヨーロッパを拠点にレース経歴を積んだ二人にとっては有利な点も多いだろう。



ドイツ人ライダーのアレックス・ホフマンは、ルマンは自身にとって経験の多いサーキットだとコメントし、ルマンでのポイント獲得への意欲を示している。

「ルマンはここまでのサーキットとは全く違うストップ・アンド・ゴーのコースレイアウトです。」とホフマン。

「1つ安心できるのは、過去に何度もレースをした事のあるサーキットだということです。ここまでのレースで集めた情報を基にチームと作業を続けて、開発を進めながらポイントをもっと取りたいですね。」

「チーム内の雰囲気は最高ですから、すぐにいい結果につながる筈です。」

ホフマンのチームメイトのスペイン人ライダー、ホセ・ルイス・カルドソは、中国で見つけたセッティングがルマンでも役に立つと語る。

「ルマンは前から知ってるサーキットですから、すぐに効率良く作業を始められるでしょうね。」とカルドソ。

「メカニックがいつも私の指摘をとても注意深く聞いてくれるので助かります。中国ではとてもいいセッティングを見つけたので、このグランプリでも役立つと思いますよ。」

「上海で転倒した時に受けた打撲は良くなってきました。ここ何日かの休日のおかげです。」

また、チームオーナーのルイス・ダンティーンは、チームのライダー2名が過去数戦で得た経験を活かせるよう、ダンロップにはより良いタイヤ素材を提供して欲しいと、今後のタイヤ品質への厳しい要求を行っている。


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