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2006年5月13日
5月12日の中国GP初日は、気象予報通りの終日雨の降り続く天候となった。この日の気温と路面温度は共に17度。
視界のあまり良くない難しいコースコンディションだったようだ。
■決勝前日まで続きそうな雨の上海サーキット
2年連続して大雨となった上海GPだが、過去10年ほどの中国の梅雨入り時期は、台湾側にある華南地域は5月半ばから6月初旬、上海を中心とした華中地域は6月初旬から6月中旬頃の傾向が強く、この時期に必ずしも雨が続くという訳ではない。
尚、現在の天気予報によれば、土曜日の予選は雨(降水確率100%)だが、決勝の日曜日はドライコンディション(降水確率20%)が得られる可能性も低くはなさそうだ。
■バイクは100%の状態、乗っていて楽しいとロッシ
完全ウェットの路面でフリー走行が実施された初日のMotoGPクラスだが、視界の悪さに悩まされたライダーも多かったようだ。
この悪条件の中で好調な走りを見せたのが、前回のトルコまでマシンの振動問題を改善できずに悩んでいたキャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシだ。トルコGP翌日のデータに基づきセッティングを変更したところ、バイクは100%の状態になり、乗っていて気持ちが良いとまでコメントしている。ロッシは初日のトップタイムを記録した。
この日2番手のドゥカティーや3番手につけたスズキチームなど、今回の雨の中でも好調なブリヂストン勢だが、同じくブリヂストンを履くカワサキの中野選手はトップ10入りを初日に逃している。ウェットでのエンジン・マネージメントやシャシーのバランスを改善中のカワサキだが、この日の中野選手はフロントまわりに自信が持てなかったようだ。
午前中はロッシに続く2番手タイムを記録していたLCRホンダのケーシー・ストーナーは、午後にミシュランから薦められた新開発のウェットタイヤが全くマシンに合わず、初日の総合順位を大きく落としている。
一方、コニカミノルタの玉田選手は自身初となる上海を大雨の中走行したが、マシンの感触は悪くなくセッティング状況も良好と前向きなコメントを残している。
この日の最後尾からの4名はダンロップ勢となり、プラマック・ダンティーンのホセ・ルイス・カルドソは上海サーキットの特徴であるロングストレートの終端付近で2回のクラッシュを喫しているが、幸い怪我は負っていない。
■250ccは高橋選手が好調、明日はポールを取るとロレンソ
小排気量クラスの動向だが、250ccクラス第一予選を制したのは雨に強いベテランのアンソニー・ウェスト(キーファー・ボス・レーシング)、2番手には中国GPに向けて強気の発言をしていた高橋裕紀選手(ヒューマンゲスト・ホンダ)がつけている。
3番手はランキングトップへの返り咲きに執念を燃やすホルヘ・ロレンソ(フォルツナ・アプリリア)。今日の成績には満足しているが、明日はポールを狙うと強気の発言をしている。
「今日は悪天候でしたがうまくいきました。」とロレンソ。
「最高のセッティングが見つけられるように同じタイヤで走りました。まだ一日あるのでバイクはもっとよくなると思いますし、全体的には満足です。明日もこのままの作業を続けてポールを狙いたいですね。」
青山周平選手(レプソル・ホンダ)は5番手、前回のトルコで優勝した彼の兄の青山博一選手(KTM)は午前のフリー走行からタイムが伸びず14番手で初日を終えた。
また、125ccクラスではセッション終盤にタイムを上げてトップに踊り出たミカ・カリオ(KTM)が初日の暫定ポール、好調のアルバロ・バウティスタ(マステルMVAアスパル)は2番手につけた。小山知良選手(マラグーティ)は25番手に終っている。
■MotoGPクラス、中国GP初日の順位と各ライダーの状況
初日のフリー走行のトップタイムはバレンティーノ・ロッシが記録した2分09秒393。今期序盤はマシンの振動問題など不安な面が多いキャメルヤマハチームだが、久しぶりにディフェンディング・チャンピオンのロッシが午前と午後の両方をトップタイムで飾っている。
午前中はLCRホンダのルーキーであるケーシー・ストーナーから僅かに0.002秒差のリードだったが、午後にロッシは午前のタイムを3秒近く更新し、ブリヂストンのレインタイヤを履くドゥカティーのロリス・カピロッシを2番手に抑えた。乗りたいように100%乗れるとロッシは語る。
「トルコではバイクの問題をいくつか把握できましたし、いい解決策も見つけました。」とロッシ。
「そのデータを使って午前に行った変更がとても良くて、今はバイクを100%の状態で乗れています。ウェットでもグリップレベルは凄く高いですね。コーナーでたくさん傾けられますし、乗りたいように乗れて楽しいですよ。」
「今日の2つのセッション両方でトップに立てたのが嬉しいです。いい週末になる兆しですね。今回はウェットで良好でしたが、ドライでも今の解決策なら問題ない筈です。明日それを確認したいところですが、もう一日雨で、翌日はドライの決勝という最悪のシナリオになりそうですね。」
2番手タイムを記録したドゥカティーのロリス・カピロッシは、この日はブリヂストンのレインタイヤで出来る限り多く周回する事に集中したようだ。午後の21周回を終えてのカピロッシのタイムはトップのロッシ0.35秒差の2分09秒748。
「午後には視界がかなり悪くなったので、セッション終盤はコースの端によってバイザーをクリアにしてから激しくプッシュするようにしました。」とカピロッシ。
「午前はセッティングに時間を費やし、エンジン・マネージメントの調子が大きく改善されました。また、ブリヂストンの新しい3本のリアタイヤも試しています。3本とも悪くはありませんでしたが、既に好きな1本が他にあります。」
「エンジン・マネージメントを改善したお陰でウェットでもいい調子ですよ。タイヤが良ければドライでももっと調子は上がるでしょうね。」
「今日の結果には満足していますが、この気象状況の中で速いライダーが多くいる事に驚いてます。雨でも晴れでも、明日の天気が日曜日と同じだといいですね。まあ天気についてとやかく言ってもしょうがないので、今後の様子を見ながらさらに調子を上げていきたいと思います。」
トルコGPでタイヤに問題が発生するまでは2位を走行していたジョン・ホプキンスだが、今回の雨の予選でも順調な走りを見せている。午後のフリー走行セッション終了間際にはロッシとカピロッシにタイムを更新され3番手となったが、終日速いペースを維持できたとホプキンスの機嫌は上々だ。タイムは2分10秒007。
この日、ホッパーはGSV-Rのセッティングとタイヤ選びに集中し、最終ラップでは自己ベストを更新するなど、午前と午後の両セッションを通してスズキのマシンの進化を強調する一日となった。午後の23周回を終えたホッパーは以下の通りコメントした。
「今日はずーっといい日でしたね。」とホッパー。
「午前は特別仕様のウェットタイヤを試しましたが、そのまま使えるものじゃなかったので午後は別のブリヂストンを履いたんですが、それがとても良かったんです。午後のセッションは殆どコースに出ていましたよ。1回だけピットに戻りましたがそれもほんの2〜3分です。」
「期待のもてるセッションでしたね。セッティングもいい感じだし、新しいタイヤも自分も今の所は好調ですよ。とにかく今日は最高の1日でした。明日が晴れでも雨でも待ち遠しいですね。」
4番手タイムはドゥカティーのセテ・ジベルナウが記録した2分10秒187。セテも初日はチームメイトのカピロッシと同様に、ブリヂストンのレインタイヤで多く走り込む事に集中したようだ。午後の20周回を終えてセテは、ヘルメットが曇るという問題が発生した事をコメントしている。
「ここまでの数戦にも雨天はたくさん経験しましたからね。」とセテ。
「かなり作業は進んでいますので、ここでもバイクとタイヤは調子いいです。レースの距離を走りたかったので午前と午後にそれぞれ同じタイヤを使いましたが、問題ありませんでした。」
「普段はあまり起きないんですが午後はヘルメットが曇ってしまいました。アライは常にベストですから明日までには解決してくれると思います。」
「この天気は様子を見る以外ありませんが、もし明日がウェットで決勝がドライなら、セッティングもタイヤ選びもみんなギャンブルにでるでしょうね。去年もここは雨でしたから誰もドライのコース状況を良く知らない筈ですからね。」
初日を5番手タイムの2分10秒247で終えたレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンは、ロッシと同様に上海サーキットのウェット路面のグリップの良さに感心している。
「今日はまあ、いわゆるウェットの日ですね!」とニッキー。
「今まで経験したウェットの中でこのコースはどこよりもグリップがいいですね。それに次から次へとコーナーが現れるから走ってて面白いです。初日で温度が低い時にグリップが得られるってのは凄い事ですよ。」
「今日は基本的に以前のレインセッティングを引っ張り出してきて、ずっとそのまま走りました。変更は少ししか加えていません。バイク全体の乗り味を改善して、もう少し性能と自信が引き出せるように、今晩はみんなでしっかり全ての調整について考えたいと思います。」
「午後の雨はそれほどひどくなくてバイクの感触は悪くありませんでしたが、午前に激しく降った時に少し不安感があったのでチームと相談して改善方法を探るつもりです。朝カーテンを開いてから、また天候への対策を考えますよ。」
6番手は前回のイスタンブールでの接戦を制したフォルツナ・ホンダのマルコメランドリ。1日目はリアサスペンションなどを調整し、上海サーキットでよりグリップの得られるセッティングを探ったようだ。この日21周回を終えたメランドリのタイムは2分10秒411。
「気乗りしない天候でしたが作業内容には満足していますよ。いいセッティングデータがあったので順調でした。」とメランドリ。
「セッションの終わり10分くらいで加えた変更からは期待するような結果が得られていませんが、この条件下でのセッティングは進んだと思うので満足できます。」
「気象予報では日曜日の天気は曇りだったと思いますが、本当にそうならミシュランと相談して去年の経験を活用しないといけませんね。」
7番手タイムはレプソル・ホンダのルーキー、ダニ・ペドロサが記録した2分10秒815。MotoGPバイクで上海のコースを再学習し、初日の成果には好感触を示したペドロサだが、ライバルたちの状況を考えるとまだ不十分だと感じているらしい。
「今日はウェットなので大変でしたが、午前から午後にかけてかなり進歩しましたので、順位が最良とは言えなくても悪くない内容だったと思います。」とペドロサ。
「いくつか改善できたので嬉しいです。このバイクでコースを走るのは初めてですし、攻略法を学ばなきゃいけないのでレースウイークの最初はいつもちょっと緊張します。まだ改善すべき点が自分にたくさんあるのは分かってますし、残念ながらまわりも成長してますからね!」
「このコースはウェットでもしっかりグリップするので少し自信が持てますし、タイヤも良く機能するので他のコースでウェット走行するよりも少し楽です。明日の天気も良くないみたいなので様子は見ますが、雨のレースになった時の為にセッティングを探っておきたいです。」
8番手タイムはホンダLCRのケーシー・ストーナーが記録した2分11秒016。午前中はロッシと0.002秒差の2番手タイムを記録していただけに、ケーシーは少々憤慨気味だ。ミシュランから薦められたタイヤを午後に履いたところ全くグリップせず、タイヤを元に戻そうにもミシュランはその開発中のタイヤしか用意してこなかったらしい。
午後のセッション最後の15分を断念したケーシーは、以下の通りコメントしている。
「ちょっとがっかりしていますが、まだ自信はあります。」とケーシー。
「チームがセッティングをうまく進めたところに、ミシュランが新型のウェットタイヤを試さないかと聞いてきたんです。それを履いたら水の多いところで全然グリップしなくて1周走行する中で4回も横滑りしたんですよ!」
「今日の路面状況にあったタイヤでは全然なかったので標準のタイヤを履きにピットに戻ったんですがタイヤが無いんです。その開発中のタイヤしか用意されてなかったんです。結局みんながタイムを上げる最後の15分に走る事ができませんでした。」
「午前のペースからすれば調子は悪くない筈です。」
9番手はコニカミノルタ・ホンダの玉田誠選手。始めての上海サーキットが雨で残念とする玉田選手だが、バイクのバランスは良く好感触が持てる1日だったと述べる。タイムは2分11秒313。
午後の21周、雨の中を精力的に走り終えた玉田選手は以下の通りコメントした。
「今日の走りには満足できます。」と玉田選手。
「このサーキットを始めて走るのに今日の天候は楽じゃありませんでしたね。でも午前のフリープラクティスの最初っからRC211Vの感触は良かったですよ。ウェットでしたが天候状況はずっと安定して同じでしたから、バイクのセッティングには集中できました。」
「最後にはバイクのバランスも良くなりましたから、ドライでも戦える気になってますよ。」
初日10番手タイムは、中国を前に「雨は得意」と宣言していたカワサキレーシングチームのランディー・ド・ピュニエが記録した2分11秒425。この日ランディーは午前のプラクティスで7番手を記録し、自己の課題としていたMotoGPバイクでの上海サーキットのコース把握を素早く終えた事をアピールしている。
午後のフリープラクティス2の前にエンジンとシャシーのセッティングを変更したランディーだが、期待通りの感触をマシンから得られずに元のセッティングに戻している。
午後の21周回を終えたランディーは以下の通りコメントした。
「午後はエンジンとシャシーのセッティングに少し変更を加え、ウェットでの感触を改善できるか試しましたが、かえって少し悪くなってしまいました。」とランディー。
「午前に近い方向にセッティングを戻したらだいぶ良くなり、終盤は毎周回ごとにタイムを上げる事ができました。今回の結果は嬉しいですね。」
「今日は予選ではありませんので、フリー走行中にバイクのセッティング範囲を全て試す事に重点をおきました。結局元々のセッティングに近づきましたが、明日のフリー走行や予選がウェットでも問題のない明確な方向性を見つけました。」
「一速で走行する3つのコーナーで少しチャタリングが出て操作が難しい部分もありますが、これについても明日は解決できる自信があります。」
11番手タイムはリズラ・スズキのクリス・バーミューレンが記録した2分11秒438。この日のクリスは自身初となる上海サーキットのコースレイアウトを学ぶ事に集中していたが、午後の最終ラップで小さなミスを犯さなければトップ10入りの可能性もあった程の学習能力の高さを見せた。
「今回は初の上海サーキットでしたが、雨にも関わらず本当に楽しかったです。」とクリス。
「サーキットを学ぶのに理想的な天気とは言えませんが、乗りやすかったしたくさん周回しました。バイクの調子は凄くいいです。明日はサスペンションとエンジン・マネージメントに少し変更を加えてもっと調子を上げるつもりです。」
12番手タイムはチーム・ロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニアが記録した2分11秒615。本来のRCVエンジンパワーが引き出せるとする改良版シャシーは翌週のル・マンから届く事もあり、チーム・ロバーツは中国では地道なセッティング作業を進めているようだ。
初日13番手はキャメル・ヤマハのコーリン・エドワーズ。トルコGP翌日のテストではマシンの改善状況に満足していたエドワーズだが、中国での初日タイムにはその結果を反映できていない。2日目には自信があると述べるエドワーズの19周回を終えてのタイムは2分11秒838。
「今日は結構満足してますよ。」とエドワーズ。
「バイクのセッティングはだいぶ良くなりましたが、いざプッシュしようという時にタイヤまわりに少し問題が起きました。それでコンパウンドを変えたんですがまだあまり良くありません。」
「今回重要なのは、バイクが乗りやすくなった事と、明日が晴れでも雨でももっと速く走れる自信がある事です。今日はトルコで見つけたドライ用のセッティングから始めて、徐々にウェットの環境に合わせました。」
「最終的にサスペンションがすごく良くなりました。あとはいいタイヤを見つけてパッケージ全体の調整をするだけです。」
14番手タイムはカワサキレーシングの中野真矢選手が記録した2分12秒496。午後のプラクティスでは乾いた路面が一部に現れた事からフロントまわりの感触に自信が持てず、順位を伸ばす事ができなかった。
カワサキレーシングチームの技術責任者である金子直也氏は、ウェット時の出力伝達制御を改善し、グリップレベル低下時にはよりリニア(変動の少ない)な特性にする方向で作業を進め、乗りやすさを向上させる事に重点を置いているとコメントしている。シャシーについてはバランスの改善に焦点をあて、スロットルオフやブレーキングの時点で重量配分による影響から過度の揺れが生じないようにしたいとの事だ。
午後22周回を終えた時点の順位に落胆する中野選手だが、如何なる天候にも対応できるセッティングを今晩中に見つけるとして、明日への意気込みを語っている。
「完全ウェットの時は良かったんですが、少しドライ路面が現れてからは激しくプッシュする自信が持てませんでした。」と中野選手。
「ここのウェット時のグリップは凄くいいです。どのコーナーでも膝を深く落とせますし、リアはスピンせずにグリップしてくれます。ただ、特にブレーキングですがフロントにまだ自信がなくて、高速コーナーでスピードが出せないんです。これは超高速コーナーだと深刻な問題ですからタイムにつながりません。」
「明日までに解決する必要があります。天気予報だと日曜のレースはドライですから、できたら明日のフリー走行と予選もドライだといいですね。」
15番手タイムはフォルツナ・ホンダのトニ・エリアスが記録した2分12秒807。エリアスは悪天候の中で良い感触が得られるように、バイクのセッティングを調整して1日を終えている。厳しい初日だったと午後の21周を終えてエリアスは語る。
「今日は凄く大変でした。バイクの感触を上げるためにチームで1日頑張りました。」とエリアス。
「この路面状況でも、まだリアまわりの改善は進められると思います。今日の結果は嬉しくありませんが、まだ予選ではありませんし、去年は雨でもいいレースができましたのでもっといい結果は得られる筈です。」
最後の4名にはダンロップ勢が続く。
16番手タイムはTECH3ヤマハのカルロス・チェカが記録した2分14秒914。
TECH3チームは前回のトルコGPの予選でも強調していた通り、ダンロップのレインタイヤ開発に向けたテストを精力的に行っている。TECH3の2名のライダーは、多くのレインタイヤの組み合わせを初日の2回のセッションでテストしたようだ。
カルロス・チェカは、タイヤテストに忙しい日だったとコメントする。
「タイヤのテストで忙しい一日でした。このウェット環境はダンロップが持ち込んでくれたタイヤを使ってレインタイヤ開発の方向性を決める最高のチャンスですからね。」とチェカ。
「これは今やならなければいけない事ですし、これによって大幅な改善が近く得られる事にも期待しています。トップから5秒も遅い結果には不満ですが、テストとセッティングを同時に行う場合にはよくある事です。」
「今はレースウイークを通しての路面状況にあったタイヤを見つける事が先決です。」
17番手タイムはチェカのチームメイトであるジェームス・エリソンの2分15秒880。カタルーニャのIRTAテストではレインの速さに注目を集めたジェームス・エリソンだが、中国初日の雨ではチェカと一緒にダンロップのレインタイヤのテストに集中し、忙しい1日を過ごしたようだ。
「今朝からサスを低く柔らかめに調整しましたが、バイクの調子は良くなりタイムも上がってきました。」とエリソン。
「セッション中にいくつか異なるタイヤを試しましたが、最後に履いたタイヤは凄く良かったですよ。カルロスも自分も午前中にやる事は多くありましたが、前から問題だったタイヤの側面の温度が上がらないのを改善する事に集中しました。これが解決できれば二人とももっと上の順位につける筈です。」
「打ち合わせの合間のテストはすこし大変ですが、今はここでの目標に向かって一日を終えるだけです。」
18番手タイムはプラマック・ダンティーンのアレックス・ホフマンが記録した2分15秒897。初の上海サーキットのレイアウトを雨の中で学習する事になったホフマンだが、全開で走れるように2日目はドライになる事を期待するとコメントしている。
「全力で取り組んでいますし、チームは100%の力を使っていますよ。」とホフマン。
「今日は雨なのでコーナーでスロットルを全開にするのが難しかったです。もっとグリップが必要ですね。明日はスリックタイヤを試せるくらい天気が良くなって欲しいです。」
「コースは好きですよ。低速コーナーの連続はありますが高速サーキットですね。ドライなら自分の状況は絶対違うので、明日それが試せるといいのですが。」
最後尾となる19番手タイムは、アレックス・ホフマンのチームメイトであるホセ・ルイス・カルドソが記録した2分19秒416。初の上海サーキットは気に入ったものの、2回の転倒により貴重な周回数が減ってしまった事が残念だとカルドソは述べる。
「今日は1日を通して23周しかできず、走行距離を稼げませんでした。」とカルドソ。
「ロングストレートの最後にフロントを失い、バイクが直進した状態のまま2回転倒しました。明日も雨ならもっとグリップが得られるように作業を続ける必要がありますし、フロントまわりをもう少し乗りやすくできる筈です。」
「コースさえドライならもっと状況は良くなると思いますが、明日の様子を見るしかないです。このサーキットは好きですよ。凄く低速ですけどナイスですね。」
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