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カタールGP初日、ケニー・ロバーツがトップタイム

2006年4月7日

4月6日、MotoGP第二戦となるカタールGPが、ドーハ近郊の砂漠に位置するロサイル国際サーキットにて開催された。初日の観客は殆ど見当たらなかったらしい。

ロサイルの初日の気象条件は雲が多く、気温は27度、路面温度は43度という、今年2月にキャメル・ヤマハ、TECH3ヤマハ、スズキがレギュラーライダーを投入して行ったメーカー合同テスト時よりも2度ほど涼しい環境となり、風も少なく、路面も安定していたようだ。



現在最も注目されるキャメル・ヤマハ・チームの振動問題だが、ロサイルでもやはり小さく再発はするものの、走行上問題にならないレベルらしい。また、カワサキのランディー・ド・ピュニエは、ヘレスで負った右手の状態が悪化し、あまり思い通りに走行ができなかったようだ。

激しいタイム争いとなった初日、トップから3番手タイムまでをホンダ系のライダーが独占するという、ヘレス開幕前までのホンダ勢の不調が嘘のような結果を記録した。1番手タイムをマークしたのは、チーム・ロバーツでRCVのエンジンを搭載したKR211Vを駆るケニー・ロバーツ・ジュニアだ。

ケニーは午前のセッションであるフリー・プラクティス1を7番手タイムの1分58秒626で終えたが、午後のフリー・プラクティス2はトップタイムの1分56秒905をマークした。

初日のケニーのタイムは、昨年のカタールでのニッキー・ヘイデンのコースレコードである1分57秒903だけではなく、同年の予選でロリス・カピロッシが記録したベストラップ、1分56秒917をも上回った。待ちに待ったトップへの復活だとケニーは喜び、このペースを最後まで維持したいが、2日目は他のライダーもタイムを上げてくるので油断はできないと、公式インタビューにコメントしている。

ちなみに、今年2月の冬季テスト中に、昨年のレース時より気温が10度以上低い環境(今回のカタールGPの気象条件とほぼ同じ)でバレンティーノ・ロッシが記録した非公式タイムは1分56秒53である事から、2日目の予選でケニーがどこまで初日の好位置を維持できるかにも注目すべきだろう。

初日の2番手タイムはホンダ勢のルーキー、LCRホンダのケーシー・ストーナーが記録した1分56秒911。ケーシーのタイムも昨年のカピロッシのベストラップを上回っている。ケーシーは250ccからステップアップしたばかりのルーキーイヤーながら、開幕戦の6位から始まり、古傷の治療でIRTAテストを全てキャンセルした影響を微塵も感じさせない実力の高さを見せつけている。

ケーシーは今回カタールへの移動でトラブルが発生したらしく、ドーハの空港に到着したのはフリー・プラクティス1の2時間前だったらしい。睡眠も殆ど取れず、過去48時間は「人生最悪の時だった」と彼は後にコメントしている。ケーシーはサーキットに到着するとそのままRCVに跨り走行した。

また、クリニカ・モバイルの公式ページによれば、ケーシーは当日インフルエンザの診療を受けている。

3番手はフォルツナ・ホンダのマルコ・メランドリ。昨年はバレンティーノ・ロッシとの激戦の末、惜しくも優勝を逃したメランドリが記録したタイムは1分57秒010。開幕レースは無理をせずに5位で終えたメランドリだが、第二戦も優勝に向けての意欲が高く、初日の結果には非常に満足している。

「今日は結果が良かっただけじゃなく、リラックスして作業に集中できた事が嬉しいです。」とメランドリ。

「月曜日のヘレスのテストが重要でした。バイクの状態を良くしてくれた全てのホンダのエンジニアに感謝しています。理想的なバイクの状態にかなり近づいてきました。このサーキットはいつも凄く好きですが、今日は特に路面状態が良いですね。」

「改善はもっと進むと思います。」

4番手タイムはキャメル・ヤマハ、コーリン・エドワーズの1分57秒024。昨年のレースは4位で終え、カタールとの相性はとても良いというエドワーズが、今年の冬季テストの初日に記録したレースタイヤでのタイムは1分57秒52であり、すでにその時のタイムを上回っている。ちなみに、彼が冬季テスト2日目に記録したタイム(タイヤ不明)は1分56秒81。

初日、キャメル・ヤマハ・チームは振動問題のチェックを行っている。カタールでは殆ど問題がないレベルにある事を確認し、レースに向けての期待を高めたようだ。午前のセッションでは久しぶりにキャメル・ヤマハの二人が常時上位をキープし、冬季テスト中のデーターが有効である事をアピールした。午後は一貫したペースで周回を重ねたようだ。

「今日は凄く良い感じでしたね。ラップタイムも速かったし、ヘレスの状況よりは遥かに良いスタートが切れました。」とエドワーズ。

「まだ少しだけ振動があり、2〜3の改善箇所もあるので、限界までプッシュできるようにするにはまだ作業が必要です。」

「今のセッティングのままでも妥当なペースで安定したタイムが刻めますが、まだ少しやる事はあります。以前に初めてこのコースで走った時から調子はずっと良いし、2月のテストデータも活用できていますが、土曜日のレースに向けてまだ完璧と思わずに、あと少し改善したいです。」

(Photo: COLIN EDWARDS at Commercialbank Grand Prix of Qatar, Qatar on Thursday 6th April)

5番手はドゥカティーのロリス・カピロッシ。開幕戦を圧倒的な強さで制し、カタールでの2連勝にかけているカピロッシは、カタール初日のタイムの1分57秒031に満足している様子だ。



「ヘレスの後のカタールでどのくらいやれるか、それが一番の疑問でした。」とカピロッシ。

「今日の段階でこの結果には凄く満足していますし、ブリヂストンの協力に感謝したいです。フロントはOKですので、今日は新しいリアタイヤをテストしました。最終ラップでは2周走った後のタイヤで自己ベストを更新できたんですよ。午後はマシンのバランス(ジオメトリー)調整をしました。明日もこの作業を続ける予定です。」

「今シーズンは最高のスタートが切れましたので、このまま持続したいですね。コース状況は今まででは最高です。過去と比べて気温は15度近く低いし、どのライダーにとっても乗りやすい環境だと思います。」

6番手はコーリン・エドワーズのチームメイト、キャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ。1周目に転倒、14位完走という厳しい初戦を振り返りながら、最高峰クラス連続チャンピオンは2戦目からの防衛戦再開に意欲を燃やしている。タイムは1分57秒141。

相変わらず振動は消えないが、レースに影響のあるレベルではないとするロッシは、既にまわりのライダーの様子を初日から注意深く観察していたようだ。

「前からこのコースではバイクが良好な事は知っていましたが、やっぱり好調でした。」とロッシ。

「振動もそれほどひどくなくて、2〜3箇所のコーナーで許容範囲の問題があるくらいです。やっと振動解消ばっかり考えずに、マシンを速くするという普通の作業ができるようになりました。明日一日かけて、あと少しだけ改善するつもりですが、多分去年と同じくらい土曜日のレースでは速く走れると思いますよ。」

「まだ速いライダーが前にいるしタイムも隣接してますね。他のライダーも最初からプッシュしてきそうだし勝利の意欲も高そうですから、激しいバトルになりそうです。ヘレスは大変だったけど、ここでは別の意味で大変だと良いね!」

(Photo: VALENTINO ROSSI at Commercialbank Grand Prix of Qatar, Qatar on Thursday 6th April)

7番手タイムは衝撃的な開幕戦での表彰台デビューを飾ったダニ・ペドロサの1分57秒360。 初日はカタールに合わせたマシンのセッティングに集中している。ペドロサにとってMotoGPバイクでカタールを走行するのは今回が初めてであり、ヘレスとは乗り方が大きく異なるとコメントしている。

「今日はコースに慣れてリズムが掴めればと思っていました。」とペドロサ。

「RC211Vにここで乗るのは初めてですし、250に比べて凄く難しいんです。だから今日はマシンの乗り方を探る事に集中しました。1日目のプラクティスはいつも混乱します。正しいギアを探さなきゃいけないし、コースにあったタイヤも見つけなきゃいけない。その上良いタイムも出さなきゃいけませんからね。」

「自分もチームも今日は凄く働きました。プラクティス1から2にかけて大きく進歩できたので、この調子を週末ずっと続けられると思いますよ。」

「理由はよくわかりませんが、ヘレスとかなり感覚が違うのでこのコースはあまり好きになれません。だからコースに出た時は意識してプッシュしないと上達しないんです。3コーナーが近づくと圧倒されますが、MotoGPバイクはこれが普通なんですよね!」

8番手は初日3番手タイムを記録したマルコ・メランドリのチームメイト、トニ・エリアス。ヘレスではMotoGPクラスに来てから初めて精神面での壁を克服できたというエリアスが記録したタイムは1分57秒392。午前中に不調だったマシンを調整し、午後には満足のいく結果が得られたらしい。

「今日は満足です。」とエリアス。

「午前中はあまりバイクから期待通りの感触が得られなかったのでセッティングを変更しました。それ以降は調子が良くなりミシュランタイヤのテストに集中できました。天気予報によるとレースの日はすごく暑くなりそうなので、自分の走りに影響が出ない事を祈っています。」

「まだ改善点は残っていますが、今日はかなり進歩した筈です。」

9番手タイムはレプソル・ホンダのエース、ニッキー・ヘイデンの1分57秒452。開幕戦ではチームメイトのルーキー、ダニ・ペドロサに2位を奪われ、先頭を行くドゥカティーのロリス・カピロッシからは9秒離された3位表彰台の上で終始複雑な表情を見せたニッキーだが、カタール初日の午前中は満足のいくペースをキープして走行する事ができたようだ。午後には若干チャタリングを抱え、思い通りのタイムは出せていない。

「午前はすごく調子が良くて、とても速いペースで走れました。路面はクリーンだし気温も低いので、コース状況は過去2年と比べて凄く良いです。」とニッキー。

「でも午後は今ひとつでしたね。午前中に調子が良かったのと全く同じタイヤを使ったのにタイムは上がりませんでした。セッション終盤はリアのグリップ改善を試みましたがダメで、少しチャタリングの問題を抱えてしまいました。」

「良かったのはこの状態でも9位につけれた事です。それほど他とタイム差をつけられてないし、そんなに悪くないでしょ?明日もこのまま様子を見たいと思います。」

「今はちょっと風邪で体調が悪いけど、夜のうちに治して明日の朝までには万全にしたいです。」

10番手は開幕戦を失意のリタイア、ノーポイントで終えたドゥカティーのセテ・ジベルナウ。タイムは1分57秒569。セテはそれほど順位を気にする様子もなく地道にセッティングを進め、初日の成果には納得している。

「順位はあまり良いとは言えないけど、午前のセッションから改善が非常に進み、バイクはもの凄く良くなりました。」とセテ。

「セッティングにはまだ多くの作業が残っていますが、常に改善が進んでいるのがわかるんです。現時点で目標はまだ先で難しい点もありますが、バイクの調子はどんどん良くなっています。」

「うまくいけば明日は大きく進歩するでしょうね。それにまだ0.5秒程度しかトップと離されていません。元々1日目はチャレンジだと思っていましたし、明日は長くて忙しい日になりそうですよ。」

11番手はTECH3ヤマハのエース、ダンロップ期待のカルロス・チェカ。開幕戦ではタイヤの耐久性に課題を抱え、レース後半は徐々に順位を落とさざるを得なかったチェカだが、カタール初日は冬季テスト中に本人が記録した1分56秒95を上回るには至らず、タイムは1分57秒992。

12番手タイムはリズラ・スズキのクリス・バーミューレンが記録した1分58秒783。2月の冬季テストではMotoGPマシンに慣れる事を中心にロサイルでの走行を行ったクリスだが、その時点の自己ベストタイムである1分57秒88を初日に上回る事はできていない。

リズラ・スズキ勢にとって、初日のカタールは厳しい一日となったようだ。発生したマシンの振動問題を解消するのに一日を費やし、思うようなタイムを得られていない。冬季テスト時のセッティングにマシンを戻すなど、試行錯誤に終ったようだ。

「ここは良いレースができるサーキットですよ。」とクリス。

「SBKの時と今年の2月にここで走ってるけど、もっと路面が砂で汚れて滑りやすかったので今回とかなり感じが違います。」

「今日は最初から難しい問題に直面してテストの時のセッティングに戻したりしました。チャタリングやら他の数箇所にトラブルが出て苦しみましたが、チームと真剣に取り組みましたので明日には解決できると思います。タイムはもっと良くなる筈です。」

カワサキもスズキと同様、ロサイルでの初日に苦戦している。13番手タイムはカワサキレーシングチームの中野真矢選手が記録した1分58秒786。

中野選手は初日、なかなか走行リズムが掴めなかったようだ。コーナーリング性能が要求されるロサイル向けのバランスの取れたセッティングを終日探ったが、午後のセッションを終えても納得のいくマシンの感触は得られず、フロントを失いがちな状態のまま一日を終えた。

中野選手は、夜のうちにマシンに微調整を施す事で、2日目への準備を整える自信があると述べている。大きなセッティング変更が必要ないレベルには初日で到達できたようだ。

「今日は自分のバイクで良いリズムが掴めませんでした。」と中野選手。

「ちょっとセッティングが外れてしまっています。そんなに大きく違ってはいませんが、コースで違和感を感じるには十分な量でしょうね。今日の2つのセッションを通してフロントとリアの接地感が得られていませんので、全く思い通りにプッシュできない状態でした。」

「多分少しのセッティング変更で直りますから、この問題さえ無くなればプッシュして大幅にタイムを上げる自信はあります。」

「このコースでタイヤは重要ですので、明日はブリヂストンタイヤの選択に集中したいと思います。」

14番手タイムはリズラ・スズキのジョン・ホプキンス。チームメイトのクリスと同様にマシンのセッティングに苦しむ一日となったが、午後のセッション終了間際には問題解決の兆しは得られたようだ。2日目に向けて改善の自信があると言う。

「初日から苦しんだという点ではヘレスと同じかな。」とホプキンス。

「まだ期待通りの感じになりませんよ。試行錯誤の繰り返しだね。テストの時のデータとかはあるんで、色んなセッティングを試したけど、1時間程度のセッションではシャシーとかスイングアームに大きな変更を加えられないんで、他にできる事をいくつか試してみました。」

「午後のセッション終盤には大きな進歩が得られたので、やっと長いトンネルの暗闇から出れそうって感じですよ。明日はタイムを挽回する自信があります。」

15番手はダンティーン・プラマックのアレックス・ホフマン。ヘレスの開幕戦では予選でオイル漏れを起こし、マシンの改善ができないままレースをリタイアで終えたホフマンだが、カタール初日は予選タイヤを使用する事なく午後のセッション終盤に1分59秒245を記録した。ダンティーン・チームとしてはIRTAテスト(カタルーニャの3日目13番手)から通して2番目に高い順位だ。

16番手タイムは、コニカ・ミノルタ・ホンダの玉田誠選手が記録した1分59秒609。ヘレス開幕レースの翌日に行われた公式テストで転倒し、左手の打撲の為に実施できなかったミシュランタイヤのテストを初日のカタールで行った玉田選手だが、順位は不本意な結果に終っている。

玉田選手のバイクは、コーナー進入時にフロントの接地感が殆ど得られないという問題を抱えており、2日目以降もミシュランのフロントタイヤのテストを通して改善を進めたいとしている。

「今日は激しいブレーキングを試しました。トップスピードはかなり高いと思います。」と玉田選手。

「コーナーに自分の望むスピードで進入できないんです。コーナーの入り口はすごくイラつきますね。出来る限り早くこの問題が解決できるように頑張るつもりです。」

17番手以降にはTECH3ヤマハのジェームス・エリソン、カワサキのランディー・ド・ピュニエ、ダンティーン・プラマックのホセ・ルイス・カルドソが続いた。

初日は18番手という結果に終ったランディー・ド・ピュニエは、午前のセッション中にヘレスのウォームアップで負った怪我の痛みを訴えた。朝は10周のみで走行を断念し、メディカル・センターで治療を受けている。前日のインタビューでは「痛みは問題ない」と発言していたが、実際にバイクを乗ってみるとブレーキを握るのが辛い状況だったようだ。

「昨日は調子が良かったのに、今朝は水のボトルキャップを開けようとしただけで手が痛みました。良くわかりませんが、多分寝た時の姿勢が悪かったんだと思います。」とド・ピュニエ。

「今朝バイクに乗ってブレーキをかけたら手の甲の裏と、アクセルを開けると手首の近くがひどく痛んだのでテストを続けるのは危険でした。セッションの間にメディカルセンターで痛み止めの治療を受けて、午後には少しましになりました。」

「午後のセッションはラップタイムではなく、スムーズに走る事に集中しました。明日は手の具合さえ良くなればタイムは上がると思います。」

また、1日目の夜、ロサイル国際サーキットのコースは大きな照明に照らされ、ライダー安全委員会のロッシ、カピロッシ、ケニーによる市販バイクでの夜間走行が行われた。安全面に問題がなければ、将来的にカタールGPは夜間に開催される可能性がある。

(写真提供:キャメルヤマハ、HRC、レプソルYPF、カワサキレーシング、ドゥカティーコルセ、チームスズキMotoGP)


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