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2006年4月6日
ヘレスでの開幕戦を終え、カワサキ・レーシング・チームは第2戦の舞台、カタールに到着している。フロントロー・スタートの初戦をブレーキトラブルから7位で終えた中野真矢選手と、決勝日午前のウォームアップ走行で右手を痛め、レースは惜しくも途中リタイアしたフランス人ルーキーのランディー・ド・ピュニエにとって、カタールは好みのサーキットらしい。
中野真矢選手にとって、過去2年間のカタールは悔しい結果に終っている。2004年の茂木での3位表彰台を獲得した直後のカタール決勝序盤、スタートを成功させた中野選手は3位の好位置を走行し、日本のファンに連続表彰台を期待させた。しかしながら、マシンは途中で真っ黒な煙を吐き、中野選手はその煙に包まれたNinja ZX-RRをコース外に寄せてレースを断念せざるを得なかった。
去年の2005年は7番グリッドからスタートし、序盤は9番手にまで順位を落としたものの、最終的に予選順位と同じ7番手でレースを終えている。この年は若干のマシントラブルと、砂により傷ついたブリヂストンタイヤが中野選手を苦しめた。
今年2月の冬季テストでは、オリビエ・ジャックがこの中野選手の抱えていた問題の再現を試み、今期のレース時期におけるロサイルの温度状況(例年と比較して10度低い)と路面の改善状況から、問題は再発しないだろうとコメントしている。
「今年は去年よりも開催時期が早いですから、気温は少し涼しいですよ。これは誰にとっても昨シーズンよりは有利ですね。」と中野選手。
「このコースは好きですし、週末の準備が整った状態でカタールに到着しました。今年の早い時期にオリビエ・ジャックが収集したデータがありますし、ヘレス翌日の公式テストでカタールに向けた性能の高いレースタイヤを既にテストしてあります。」
「ここではタイヤが重要です。ブリヂストンタイヤはカタールでは少し有利かもしれませんね。それにNinja ZX-RRはハンドリングが良いのでカワサキにとって相性の良いサーキットです。」
「確かにストレートは長いんですけど、ここでは以前にも高いスピードが出せていますからあまり問題にはならないと思います。土曜日には良い成績が出せると思います。」
中野選手のチームメイト、ランディー・ド・ピュニエは、ヘレスでの右手の負傷はまだ全治しないものの、週末のレースまでにはライディングに影響が出ないレベルには改善するだろうと述べた。ランディーはこの怪我の為、ヘレス開幕戦翌日に行われた公式合同テストをキャンセルしている。
「今回自分にとって一番大切なのは最後までレースを走りきる事です。」と、前回のレースで悔しいリタイアを余儀なくされたド・ピュニエは語る。
「テクニカル・サーキットですので、Ninja ZX-RRとは相性が良いサーキットだと思いますよ。今週末が楽しみですね。ヘレスのウォームアップで転倒する前の勢いをここに持ち込みたいです。」
「クラッシュで怪我した手はまだ完治していませんが、今は大分良くなっています。明日バイクに乗ってみない事には回復度合はわかりませんが、怪我の影響はそれほど週末に出ない筈です。」
カタールではクイックなコーナーリングを重視したマシンバランスとタイヤ選択が重要になるが、このサーキットのもう一つの難しさは風にもある。風が吹けば路面を覆った砂は移動し、前周回で走ったラインが同じようにグリップを得られるとは限らない。
カタールグランプリは本日より3日間の日程で開催される。
(写真提供:カワサキレーシング)
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