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2007年12月3日
ケビン・シュワンツとウェイン・レイニーの激烈なバトルが人気を博した「1989 鈴鹿決戦」と「1991ドイツ決戦」の2本が完全ノーカット版DVDとなって復活。MotoGP公式DVDの(株)ウィック・ビジュアル・ビューロウは、VHS版では考えられなかったクリアな映像となって生まれ変わったこの2本のDVDを11月23日より同時に発売した。
■クリアな映像で蘇るシュワンツとレイニーの激烈バトル
今回ウィックがDVD版の発売を開始した2本は、グランプリ最高峰500ccクラスのバトルが熾烈を極めた1980年代末から1990年代初頭、すなわちヤマハのウェイン・レイニーとスズキのケビン・シュワンツが、もはや憎しみに近い感情と表現しても過言ではないライバル意識をむき出しにしての激烈なバトルを繰り広げた数あるレースシーンの中から厳選された2レースだ。
■握手拒絶の因縁のバトル、1989年鈴鹿決戦
その1本目は、当時はフレディ・スペンサーの復帰戦としても注目を集めた「1989 鈴鹿決戦」だ。84年、86年、88年、89年のチャンピオンであるエディ・ローソン、87年チャンピオンのワイン・ガードナー、MotoGP時代の現在でも最年少勝利記録を保持する83年チャンピオンのフレディ・スペンサーといった強豪ライダーたちを最終的には無視するかのように、500ccデビュー4年目のシュワンツと2年目のレイニーが、意地と意地とのマッチ・バトルを繰り広げる
コーナー出口のいたるところでブラックマークを残しながら何度もトップのポジションを互いに奪い合い、最後に周回数を間違えたレイニーがシュワンツとの握手を拒絶したシーンでも有名なこのいわく付きの名勝負が、本編58分の激烈バトルと自宅での両ライダーの未公開インタビューまで収めた最新DVD「1989 鈴鹿決戦 完全ノーカット版」としてついに復活を遂げた。
なお、このレースの実況音声は、当時そのままの雰囲気を再現するために、鈴鹿サーキットの現場で流れていた実況放送を使用している。このレースを現場で見た羨ましいファンにとっては涙ものの記念DVDとなる筈だ。
■これぞシュワンツとレイニー、1991年ドイツ決戦
次に紹介する2本目のDVDも、シュワンツとレイニーの名勝負として名高い「1991ドイツ決戦」だ。前年に年間チャンピオンに輝いたレイニーにとっては初防衛の年となるこの91年は、レイニー、シュワンツの2名に加え、マイケル・ドゥーハン、ワイン・ガードナー、ジョン・コシンスキー、そしてエディ・ローソンという実力者が勢揃いした現在も語り継がれる6強時代のその時であり、現在の4ストロークMotoGPでは危険すぎてレース開催ができないと言われるほどの超高速カーブが連続するサーキット、ドイツのホッケンハイムでの彼らのバトルを今回発売のDVDは収めている。
GP参戦3年目のドゥーハンがついにその頭角を現し、ポイントリーダーとして迎えたこの年のドイツGPでも、主役はレイニーとシュワンツだった。
ホンダのマシンで比較的に安定した走りを見せるドゥーハンがタイヤトラブルを抱えた後に、暴れるヤマハのマシンと格闘するかのように走るレイニーと、エンジン・パワーではなく究極のブレーキングで勝負を続けるスズキのシュワンツの2名が、意地の張り合いとも言える激しいバトルを最終ラップの最終コーナーまで、このホッケンハイムでも演じて見せる。
まさに2名の伝説の走りが、その特徴をそのままに見せる最終ラップのバトルを見ずして、2輪ロードレースの歴史を語る事はできないだろう。その究極の本編43分の走りが今、「1991ドイツ決戦 完全ノーカット版」のDVDに蘇る。実況と解説には、当時のテレビ中継に使用された千年屋俊幸氏と福田照男氏の音声がそのまま採用されているのも、ファンにとっては嬉しい限りだ。特典映像には1991年日本グランプリでのウェイン・レイニー、ケビン・シュワンツ、マイケル・ドゥーハンのインタビューも収録されている。
■価格とお問い合せ
近年の電子制御システムが発達を遂げたスムーズな走りの4ストロークマシンのレースでは見る事のできなくなった暴れまくるマシン、一部の限られた才能を持つライダーにしかコントロールできなかったと言われるこの時代の500ccマシンの性能を最大限に駆使して走る天才たちの走りを、生放送と見まがうクリアなDVDの映像として蘇った「1989 鈴鹿決戦」と「1991ドイツ決戦」で、再び体感してみてはいかがだろうか。
定価はどちらのDVDも2,940円(税込)。本DVDに関するオンラインでの購入やお問い合せは、発売元である(株)ウィック・ビジュアル・ビューロウのホームページ(http://wick.co.jp)、またはフリーダイアル(0120-19-8195)まで。
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