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2007年10月18日
MotoGP2007年シーズンの全レースをDVDで販売する(株)ウィック・ビジュアル・ビューロウより、伝説のレースとして名高い1994年の日本グランプリと、1996年の日本グランプリが、今月7日に交通事故によりこの世を去ったノリックへの追悼の深い想いを込めノーカット版レースDVDとして11月17日(土)に緊急発売される事が決定した。
仮にだが、もし今シーズン、グランプリへのスポット参戦を初めて果たした全く無名の新人ライダーが、バレンティーノ・ロッシとケーシー・ストーナーの優勝争いにレース序盤から割って入り、手に汗握るデッドヒートを演じた末にロングストレートの髪を風になびかせながらレースの残り3周までにトップを奪ったら、その無名の若者がどこの国のライダーであろうと、あなたは一瞬にして心を全て奪われてしまうのではないだろうか。
ゲームや映画の世界でしかあり得ないと思える内容だが、1994年のグランプリではそれに相当する出来事が現実に起こっている。
■世界が目を疑った魔法のレース、1994年の日本グランプリ
世界中の誰もが目を疑ったその魔法のような光景は、今なお近代グランプリ史上の伝説として最も多く語り継がれるレースの1つだ。このレースの舞台は日本GPの鈴鹿サーキット、ライダーは1993年の全日本最高峰500ccクラスの最年少チャンピオン、ノリックこと17歳の阿部典史選手だった。
■日本のみならず世界中のファンの心を一瞬にしてつかんだノリック
前年となる1993年度の世界チャンピオンであるスズキのケビン・シュワンツ、ならびにこの1994年から最高峰クラス5連覇への快進撃を開始するホンダのミック・ドゥーハンを相手に、1年型落ちのホンダNSR500で世界グランプリ進出をかけて戦いを挑んだノリックは、シュワンツとドゥーハンという今や彼らも伝説のチャンピオンとして語り継がれる2名を相手に、互角以上のバトルを繰り広げた。
圧倒的とも言えるやんちゃな走りでトップに躍り出たレース残り3周、1コーナーで周回遅れのライダーをパスしきれずにノリックは転倒を喫し、不幸にして完走はならなかったものの、この光景は世界中のほとんどのロードレースファンを魅了し、釘付けにしている。
■GPデビュー前のロッシやヘイデンのバイブルとなったノリックの走り
当時15歳のバレンティーノ・ロッシや13歳のニッキー・ヘイデンという、後のMotoGPチャンピオンとなる若いライダーたちがこのレースに衝撃を受け、将来に世界を目指す上でのバイブルとしてこのレース映像をビデオに収めて大切に保管し、何度も繰り返し見続けてきた事は有名な逸話であり事実だ。ノリックのポスターを部屋に何枚も貼っていたというロッシは典史(のりふみ)の名をもじり、自らを「ろっしふみ」と名乗って2年後の1996年に125ccグランプリデビューを果たし、ヘイデンは米国のダート・トラック選手権に参加する傍ら、このビデオをモーターホームの中で流し続けていた。
■深い追悼の想い、94年の伝説と96年鈴鹿がDVDになって緊急発売
今や一部のコレクターの秘蔵アイテムとしてしかお目にかかる事のできなかったこの伝説の1994年の日本GP鈴鹿、ならびにこのデビュー戦がウェイン・レイニーの目にとまり、その才能を評価されてヤマハに移籍後、マルボロ・ヤマハ・ロバーツのエースとして、ペドロサやストーナーにも破る事ができなかったフレディー・スペンサーに次ぐ史上2番目の若さでの最高峰クラス勝利記録を刻んだ1996年の日本GP鈴鹿という貴重な2つのレースが、今月7日に交通事故によりこの世を去ったノリックへの追悼の想いを込め、MotoGP2007年シーズンの全レースをDVDで販売する(株)ウィック・ビジュアル・ビューロウより、ノーカット版レースDVDとして11月17日(土)に緊急発売される事が決定した。
■価格と予約について
この2本のDVD、「94年W.G.P.500cc日本グランプリ(仮題)」と「96年W.G.P.500cc日本グランプリ(仮題)」の価格は共に税込2,940円。実況は当時のテレビ大阪の録音がそのまま使用され、ノリックに関する特典映像も収録される予定だ。
■全てのグランプリファンに見て欲しいノリックの勇姿
現在ウィックのホームページでは、予約販売の受付を開始している。ノリックの当時の勇姿を再び見たい方には当然だが、伝説や噂としてしかこの衝撃のレースの事を聞いた事がない最近のMotoGPファンの方にこそ、是非ノリックの魂の走りを、この機会に入手して頂きたい。
■お問い合せ
ノリック関連のレースDVDに関するお問い合せは、発売元である(株)ウィック・ビジュアル・ビューロウのホームページ(http://wick.co.jp)、またはフリーダイアル(0120-19-8195)まで。
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