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日本GPレース概況、感激のアロンソと荒れるランキング上位2名 元のページに戻る
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  2008年10月14日

2008年度F1グランプリ第16戦目となる日本GPが、空を雲に包まれた静岡県の富士スピードウェイにて、10月12日の午後に決勝レースの日を迎えている。
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■日本GPを制したのはフェルナンド・アロンソ、2戦連続勝利を達成
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改修後2回目のF1開催となった富士スピードウェイにおける初のドライ・コンディションでの戦いを制したのは、前回のシンガポールから2戦連続での勝利を飾ったルノーのフェルナンド・アロンソだった。以下に、日本GP決勝レースの結果と概況を、主要ドライバーのコメントなどと合わせて紹介する。
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■日本GP決勝レースの結果(ブルデーへの25秒加算ペナルティー適用後の公式順位)
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気温16度〜17度、路面温度は20度から23度とやや低めの温度条件とはなったものの、良好なドライ・コンディションに恵まれた日本GP決勝レースの結果は以下の通り。なお、6番手チェッカーを受けたものの、50ラップ目のマッサとの接触に対してレース後に25秒加算のペナルティーが科せられたトロ・ロッソのセバスチャン・ブルデーが10位に後退しており、その間のドライバーの順位は1つずつ繰り上がっている。
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1) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1:30:21.892(67周)
2) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1:30:27.175(67周)
3) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1:30:28.292(67周)
4) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 1:30:42.462(67周)
5) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1:30:45.659(67周)
6) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR3 1:31:01.099(67周)
7) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1:31:08.050(67周)
8) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1:31:12.703(67周)
9) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1:31:16.012(67周)
10) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR3 1:31:20.977(67周)
11) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1:31:23.988(67周)
12) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1:31:40.792(67周)
13) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1:30:54.306(66周)
14) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 1:30:58.093(66周)
15) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1:31:09.438(66周)
-) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 29:15.954(21周)
-) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 21:20.556(16周)
-) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 11:04.117(8周)
-) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 9:12.716(6周)
-) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 (0周)
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■ポイントランキング

日本GP終了直後のポイントランキングは以下に示す通り。
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ドライバーズ
1) ルイス・ハミルトン [GBR] [マクラーレン・メルセデス] 84
2) フェリペ・マッサ [BRA] [フェラーリ] 79
3) ロバート・クビサ [POL] [BMWザウバー] 72
4) キミ・ライコネン [FIN] [フェラーリ] 63
5) ニック・ハイドフェルド [GER] [BMWザウバー] 56
6) ヘイキ・コバライネン [FIN] [マクラーレン・メルセデス] 51
7) フェルナンド・アロンソ [ESP] [ルノー] 48
8) セバスチャン・ベッテル [GER] [トロ・ロッソ] 30
9) ヤルノ・トゥルーリ [ITA] [トヨタ] 30
10) マーク・ウェバー [AUS] [レッドブル] 21
11) ティモ・グロック [GER] [トヨタ] 20
12) ネルソン・ピケ [BRA] [ルノー] 18
13) ニコ・ロズベルグ [GER] [ウィリアムズ] 17
14) ルーベンス・バリチェロ [BRA] [ホンダ] 11
15) 中嶋一貴 [JPN] [ウィリアムズ] 9
16) デビッド・クルサード [GBR] [レッドブル] 8
17) セバスチャン・ブルデー [FRA] [トロ・ロッソ] 4
18) ジェンソン・バトン [GBR] [ホンダ] 3
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コンストラクターズ
1) フェラーリ 142
2) マクラーレン・メルセデス 135
3) BMWザウバー 128
4) ルノー 66
5) トヨタ 50
6) トロ・ロッソ 34
7) レッドブル 29
8) ウィリアムズ 26
9) ホンダ 14


■レース概況、タイトルを争う2名にとって苦しい展開となった日本GP
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今回は2008年度チャンピオンの座を争うランキング上位2名のドライバーにとっては厳しいレース展開となっており、ポイントリーダーのルイス・ハミルトンはポイント圏外の12位、ランキング2位のフェリペ・マッサは8番手でチェッカーを受けている。

■ライコネンのイン側に飛び込み膨らんだハミルトン、騒然とする1コーナー
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シグナルが消えると同時に好スタートを見せ、先頭に立って1コーナーに向かったのは2番グリッドからスタートしたフェラーリのキミ・ライコネンだったが、ホールショットを奪うかに見えたライコネンの走行ラインを、ポールポジションからのスタートに出遅れたマクラーレンのルイス・ハミルトンがやや強引にふさぐ形で1コーナーに飛び込んだ。これによりライコネンは行き場を失いコースアウトを喫し、ハミルトン本人も1コーナーを曲がりきれずに大きく膨らんでいる。
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■混乱をすり抜けたクビサとアロンソ、第2スティント以降を制したアロンソの勝利
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この影響から後続のドライバーも他の車との接触を避けて次々と1コーナーで膨らんだが、騒然とする最中に6番グリッドからスタートしたBMWザウバーのロバート・クビサがトップを奪い、その背後の2番手にはルノーのフェルナンド・アロンソがつけた。クビサは最初のスティントをこのままリードするが、17ラップ目に1回目のピットストップを済ませたクビサを、18ラップ目に同じくピットストップを終えたアロンソがコースへの復帰時に交わして事実上のトップに立ち、アロンソは最後までレースをリードして今期2度目の勝利を果たした。
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また、アロンソのチームメイトのネルソン・ピケも、表彰台は逃したもののレース終盤にはライコネンの背後に迫る4位を獲得しており、今回の日本GPはルノー・チームにとって2008年シーズン中最高のグランプリとなった。
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■2戦連続勝利のアロンソ「信じられない!とてつもなく幸せな気分」
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2戦連続の勝利が予想外だったというアロンソは「今日の結果が今でも信じられない!シンガポールでの予想外の勝利は特別な状況にも助けられたが、今回は決して自分たちが得意とするサーキットでもないのに再び優勝できた。今シーズン中の巻き返しに向けてチームは本当に素晴らしい仕事をこなしてきたが、チームとしてトップ3に入る強さを発揮できるようになったのは本当に信じられない出来事。今日はとてつもなく幸せな気分」と、その喜びをコメントしている。
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■ライコネンを抑えきったクビサが2位、3位のライコネンは5戦ぶりの表彰台

クビサは最終スティントに入りライコネンからの激しい追撃を受けるもポジションを守りきり今期7度目の表彰台となる2位を獲得、ライコネンも3位でチェッカーを受けて同じく今期7度目の表彰台を獲得した。
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■2位のクビサ「ここ最近はプレッシャーを感じていた」

前回のシンガポールをノーポイントで終えているクビサは「スタートはうまくいったがクラッチが少し滑ったのでヤルノ・トゥルーリに交わされてしまった。でも、1コーナーではみんなが大回りになったおかげで自分はラインをキープする事ができた。その後は必死に攻め込んで走ったが、最初のピットストップの後はフェルナンド・アロンソと同じペースを維持する事ができなかった。最後のスティントではキミ・ライコネンから強力なプレッシャーをかけられ、2コーナーでは並びかけられたが、その時にイン側をキープできたので最後まで彼を抑える事ができた。最近のレースではいい成績が残せず少しプレッシャーを感じていたので、今回の結果がチームに再び勢いを与えてくれる筈。自分たちには失うものがない代わりに、どんな事でも可能だと思う」と、今回の日本GPには少しプレッシャーを感じながら挑んだ事を明かしている。
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■3位のライコネン「1コーナーでのマクラーレンとの接触の際に車にダメージ」

ハンガリーGP以来となる久しぶりの表彰台を今回獲得したキミ・ライコネンは「今回の3位で連続しての低い成績に歯止めをかける事はできたが、今回は優勝も狙えたと思うので、それでも少し残念な気分がする。スタートではうまく前に抜け出せたが、1コーナーへの進入時に2台のマクラーレンがブレーキングポイントをすごい速さで通過してきたので、自分は進路を変える事ができなくなり、コースから外れるしかなかった。コースに戻った時には中間グループの位置に下がっていたが、何よりも良くなかったのは、あそこで1台のマクラーレンにぶつけられて車の調子が少し悪くなった事。ステアリングの反応が少し過敏になり、同様に他の部分にもいくつかダメージを受けていたので、努力はしたが、自分の思っているほどの速さでは走れなくなった。2回目のピットストップの後、何度かクビサを交わそうとしたが、彼がうまく応戦してきたので前には出られなかった。いずれにしても、チームに貴重なポイントを持ち帰れた事については満足している」と述べ、オープニングラップ1コーナーでの順位後退とマシンのダメージが、今回のレース全体に影響を及ぼした事を説明した。
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■ランキング上位2名は荒れた戦い、2ラップ目にマッサがハミルトンに追突

なお、1コーナーでの騒動以降に5番手を争っていたポイントリーダーのハミルトンとランキング2位につけるフェラーリのフェリペ・マッサの争いだが、2ラップ目のタイトコーナー通過時に一度コースアウトをしかけたマッサが、その隙に抜きに入ったハミルトンのイン側から追突、マッサのポジションに大きな影響はなかったが、マシンにダメージを受けたハミルトンはピット作業を強いられ最後尾付近に後退している。
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■1コーナーでの騒動にペナルティーが科せられたハミルトンはまさかの12位

この行為によりマッサはドライブスルー・ペナルティーを科せられて中盤付近のグループにポジションを落とすが、同時にハミルトンにもオープニングラップの1コーナーでの追い抜き行為にやはりドライブスルーのペナルティーが科せられ、その後の追い上げもむなしくハミルトンは再びポジションを大きく落として最終的には12位でレースを終えている。
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■ハミルトン「誰もが同じ状況だったのに自分にはペナルティー」

レース後にハミルトンは「もちろん今日の結果には満足できていないが、もうそれは済んだ事だし、明日になればまた流れも変わってくる。今回はスタートがうまくいかず残念だったが、そこでキミのスリップ・ストリームにつけて内側に入る事はできた。ブレーキングは少し遅れてしまったが、それは他の誰もが同じ状況だった。1コーナーでは多くの車が大回りになっていたし、自分は他の車に比べて少し大きく膨らんだだけだが、一度科せられたペナルティーは取り消されないし、レース結果が変わる事はない。2ラップ目はフェリペが膨らんだので、彼には余裕のある隙間を与えながら内側を通ったが、彼がぶつけてきたのでスピンした。いずれにしも、今日は2ポイントしかポイントリードを失わずに済んだので良かったと思う。早く今日の事は忘れて今後に気持ちを集中し、残りの2レースの両方で勝つ事を目標にしていきたい」とコメント、1コーナーでの追い抜き行為に科せられたペナルティーには不快感を示した。
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■ブルデーへのペナルティーによりマッサは7位に昇格し2ポイントを獲得

最終的にマッサは8番手、ハミルトンはノーポイントとなる12位でチェッカーを受けるが、マッサの順位についてはレース後に1つ変動している。50ラップ目、1コーナーに進入したマッサと、ピット作業からコースに復帰したばかりだったトロ・ロッソのセバスチャン・ブルデーが接触しており、ここでマッサは軽くスピンを喫しているが、レース後にスチュワードはブルデーに対し進路妨害のペナルティーとして25秒を加算した事から、6番手でチェッカーを受けたブルデーは10位に降格し、結果としてマッサは順位を1つ上げて2ポイントの獲得となる7位に昇格した。
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■マッサ「全ての出来事が変だった」

7位昇格の決定後にマッサは「コース上で起こった全ての出来事が変だった。ただ、一番のライバルがポイント獲得を逃したので、結果が7位でも最悪な事態は免れたと思う。スタートではアロンソとコバライネンを交わし全てうまくいっていたが、そこでハミルトンが限界を超えたブレーキングをした影響で2台の車に挟まれてしまい、自分がブレーキをかけて後方に下がる以外に方法がなかった。その後のハミルトンとの戦いは激しくもフェアなものだったが、ドライブ・スルー・ペナルティーがレースを難しくしてしまった。ブルデーとの接触についてはそれほど言いたい事はない。すでに自分はコーナーに進入していたし、そこで背後から追突されてスピンする事になった。ウェバーとの戦いは、イン側にスペースを見つけたので前に抜けだそうとして起こった出来事。彼が壁側に寄せてきた時の映像は少し怖く見えたと思うが、コックピットからの景色はそれほど大した事はなかった。いずれにしても今回のレースの中では非常に重要な場面だったので、自分は挑戦するしかなかった」とコメント。
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■ブルデー「あれ以上は逃げようがなかった」

一方、マッサとの接触により順位降格対象となったブルデーはレース後、「マッサとの接触については、あれは自分がピットから出てきたところに彼が進入してきた場面だが、すでに自分は縁石に乗り上げていたし、逃げ場は他にどこにもなかった。そもそも彼とはレースで順位を争っている状態だった」と説明している。
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■日本勢の結果、中嶋選手はオープニングラップの2コーナーで無念の接触事故
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日本勢の状況としては、ウィリアムズの中嶋一貴選手は、オープニング・ラップの2コーナーでマシンのバランスを崩して横滑りを起こしたレッドブルのデビッド・クルサードを避ける事ができずに接触、大至急ピットに戻りダメージを受けたマシンを修復してレースには復帰したが、その後のペースは上がらず初の地元グランプリを完走者の最後尾となる15位で終えた。
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■中嶋選手「本当に残念」、クルサード「1コーナーでサスペンションが壊れた」

地元グランプリのオープニングラップ中に事故に巻き込まれるという不運に見舞われた中嶋選手は「とても残念。1コーナーでの事故には本当にがっかりしたが、自分にはどうしようもなかった。その後はレースの残りをひたすら全力で走ったが、自分たちのレースペースはあまり良くなかったので順位を上げる事ができなかった。次戦までに何を改善するべきか調査し、作業を進めていきたい」とレース後にコメント。
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なお、車を立て直す事ができずにそのまま2コーナーのバリアに突入してリタイアしたデビッド・クルサードは今回の事故について「本当に残念な結果に終わった。1コーナーでブルデーのイン側に入ろうとしたら彼がエイペックス側に寄ってきたので、その前にいたピケとの間に挟まれてしまい、逃げ場なくエイペックス上を通過したら車が擦れて跳ね上がった。その時に車がダメージを受けていたらしく、次の2コーナーから加速した時には車が横向きになりバリアに飛び込んでいた。恐らくタイヤではなくサスペンションのダメージだったと思う。次戦には新しいシャシーが必要になりそう」と説明している。
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■週末を通して好調だったグロックはクルサードのマシンの破片を踏みリタイア

トヨタ勢は、クルサードのマシンの破片を踏んだティモ・グロックが7ラップ目にリタイア、チームメイトのヤルノ・トゥルーリは序盤にクビサと争い、最終的には5位を獲得した。ホンダ勢はルーベンス・バリチェロが13位、ジェンソン・バトンが14位でチェッカーを受けている。
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■ライコネンはタイトル争いから脱落、3名に絞られた2008年度チャンピオン争い

なお、今回は表彰台に辿り着いたライコネン(63pt)だが、残り2戦を前にしてポイントリーダーからは21ポイント差に引き離された事から、この時点でライコネンのタイトル連覇の可能性は消滅しており、2008年度ドライバーズタイトル獲得の可能性が残るのはハミルトン(84pt)、マッサ(79pt)、クビサ(72pt)の3名のみに絞られている。
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■マクラーレンはチームとしてノーポイント、ランキングのトップはフェラーリに

また、マクラーレン・メルセデスのヘイキ・コバライネンは、17ラップ目にエンジン・トラブルを抱えてレースをリタイアしてており、チームメイトのハミルトンと同じく今回のレースをノーポイントで終えた事から、現時点のコンストラクターズ・ランキングではフェラーリ(142pt)がマクラーレン(135pt)を7ポイント上回りトップに浮上している。
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