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第6戦モナコGP初日、晴天に恵まれたモンテカルロ
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インテリワン編集部
  2008年5月24日

2008年F1シーズンの第6戦目となるモナコ・グランプリが、晴天に恵まれた5月22日(木)の公道コースにおいて、初日の2回のフリー・プラクティスを実施している。なお、モナコ・グランプリの伝統に従い、今年も初日のフリー・プラクティスは木曜日に行われ、公道サーキットを一時的に一般道に戻す金曜のオフ日を挟み、土曜日からは再び通常通りのグランプリ・スケジュールとなる。
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ここでは、木曜日に行われたフリー・セッションの総合順位と各チームの作業内容や仕上がり状況などを、全ドライバーならびにレース関係者のコメントと合わせて紹介する。


■ドライ・セッションは木曜日のみ?雨が心配される予選と決勝レース

モナコ・グランプリ初日の5月22日(木)、この日は終日のドライ・セッションに恵まれたが、予選の行われる土曜日と決勝レースが開催される日曜日は雨になる可能性が高い事を現地の天気予報は伝えており、各チームは今後の作業の方向性などと合わせて気象条件の変化に注意を払っている様子だ。
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なお、この日はドライにはなったもののモナコ初日の路面コンディションは例年通り悪く、午前に各チームが走行を開始した段階ではほとんどグリップが得られない状態だった様子だが、セッションが進むにつれて次第にアスファルトにゴムが付着して路面の状態は改善され、この日の午後には多くのドライバーが路面の仕上がりレベルには満足できたとコメントしている。

ちなみにこの日の午前中はセッション開始から1時間が経過した時点でコース内の排水溝の蓋が緩んでいる事が確認され、一時的に赤旗が提示されるというハプニングが起きている。


■ブリヂストンが提供するコンパウンドはソフトとスーパーソフト

ブリヂストンがモナコ戦に提供する2種類のコンパウンドはソフトとスーパーソフトだが、今回のスーパーソフトには新開発の素材が使われているという。
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この2種類のコンパウンドの初日の使用状況について、ブリヂストンのモータースポーツ・タイヤ開発総括責任者を務める浜島裕英氏は、1日目のセッションを終えた時点で以下の通り説明している。

■ブリヂストン浜島氏「ドライのままなら効果に期待は持てるが」

「モナコの初日は路面がきれいになってゴムが付着するまでのアスファルトの変化がとても激しいので、いつもデータ収集は難しいですね」と浜島氏。

「今日のほとんどの走行はソフト・コンパウンドを使用して行われましたが、予想よりもグレーニングの発生を多く目にしました。ただ、これは路面状況が改善されると同時に状況も良くなる筈です」
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「今回改良して持ち込んだスーパーソフト・コンパウンドからはグリップとトラクションの面でいい結果が得られています。ラップタイムに関してはまだ期待していた程の効果は現れていませんが、これも今後の路面の改善状況次第でしょう」

「もちろん今週末の天気予報が雨なのは知っています。それにより状況は全く異なるこ可能性もありますね」


■モナコGP初日のフリー・プラクティス総合順位
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以下に、モナコ初日の午前(P1)と午後(P2)の2回のプラクティス・セッションを通しての総合順位を示す。P1開催時の気温は19度から20度、路面温度は18度から26度、P2開催時の気温は19度〜20度、路面温度は28度〜38だった(各セッション個別の順位はこちらの結果表を参照)。

1) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分15秒140
2) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分15秒533
3) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分15秒572
4) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分15秒869
5) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分15秒881
6) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分16秒296
7) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分16秒310
8) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 1分16秒351
9) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1分16秒372
10) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1分16秒418
11) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分16秒426
12) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1分16秒688
13) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1分17秒094
14) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 1分17秒131
15) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 1分17秒246
16) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 1分17秒251
17) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分17秒379
18) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR3 1分17秒581
19) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 1分18秒176
20) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR3 1分18秒225


■各チームの1日目の状況

以下に、モナコでの初日2回のフリー・プラクティスを終えた各チームの概況を、ドライバーや関係者のコメントなどと合わせて紹介する。

■モナコ初日のトップタイムはマクラーレンのルイス・ハミルトン
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モナコ初日のタイムシートの総合トップに立ったのは、午後のプラクティス2において1分15秒140を記録したボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンだった。チームメイトのヘイキ・コバライネンはこの日の総合5番手タイムの1分15秒881を記録している。

■ハミルトン「車の感触は最初から良好」

元チームメイトのフェルナンド・アロンソが記録した昨年のレース中のファーステストをこの日に0.1秒上回ったハミルトンは、車の仕上がりが最初から良く、大好きなモナコで走るのが楽しくて仕方がないとコメントしている。
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「モナコは純粋にすごく気に入っている。コース上での全ての瞬間が楽しい。車の感触は最初に乗った瞬間からとても良かったし、セッションの序盤からいいペースで走る事ができた」とハミルトン。

「サーキットの状態は2回のセッションを通して改善されたので、セッティングとタイヤの評価の両面で順調に作業を進める事ができた。午前のセッションはずっと同じタイヤで走行した。まだ先は長いが、とても楽しめているし、このままさらに改善が進められるように頑張りたいと思う」

■コバライネン「2日目のプラクティスはもっとうまく走れる」

初日の総合5番手タイムというまずまずの滑り出しをモナコで見せたコバライネンだが、この日の最後に施したセッティングへの変更内容と、自分のタイムアタック時の走りには納得ができていない様子だ。2日目以降はさらに上の結果が狙えるとコバライネンは語る。
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「モナコ・グランプリをいい形でスタートできた。さらに調子を上げ続ける自信はある」とコバライネン。

「セッションの終盤に新品のタイヤに履き替えてセッティングに少し調整を加えたが、これには期待ほどの効果が得られていない。おまけに自分の走りにも納得がいかなかったので、土曜日のプラクティスの時にはもっといい結果を出す自信がある」

「このコースを走る時はいつでも気分がいいが、この感覚を言葉で言い表すのはかなり難しい。モナコでの残りのセッションが今から楽しみで仕方がない」


■ウィリアムズ、600回目のグランプリ初日にロズベルグが2番手タイム
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マクラーレンのルイス・ハミルトンに次ぐこの日の総合2番手タイムとなる1分15秒533を記録したのはウィリアムズのニコ・ロズベルグだった。チームメイトの中嶋一貴選手はこの日の総合9番手となる1分16秒372を記録。なお、チームオーナーのフランク・ウィリアムズにとって、今回のモナコは記念すべき600回目のF1グランプリ参戦となる。

モナコ初日のウィリアムズは、2台共にトラブルに見舞われる事なく予定のセッティング作業をこなす事ができたと、チームのテクニカル・ディレクターを務めるサム・マイケルはこの日の午後のセッション終了後に語っている。

■ロズベルグ「すでに良好だが、まだ余裕がある」

モナコが待ち遠しくて仕方なかったと述べるロズベルグは、初日のマシンの仕上がり状況には深く満足しており、予選のある2日目以降もさらに改善が望めるとしている。
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「何よりもまず、モナコは本当に楽しいコースなので、ここで再び走れる事が嬉しい。今回からいい車が提供されると思っていたので、ずっと今週が来るのが待ち遠しかったが、どうやらセッティングもうまく仕上がった様子。1日を通して調子は良好だったし、車がとても乗りやすく感じた」とロズベルグ。

「激しく攻め込んで走る事ができているので、このままの調子で予選に挑める事を願っているし、いいレースになる事を期待したい」

「今日は何種類かのセッティングを試したが、まだ自分たちの一番いいセッティングは試していない。ただ、作業の方向性はつかめているし、まだ色々試せる事もたくさん残っているので、今の状況にはとても満足できている」

■中嶋選手「金曜日を使ってデータを分析したい」
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F1での初のモナコに1日目は苦戦した様子の中嶋選手は、セッションのない金曜日の1日を使ってデータを分析し、予選とレースに向けての準備を進めたいとしている。

「自分にとっては楽じゃない1日だったが、車への理解が深まり、このコースに慣れてきてからは改善をいくらか進める事ができた。明日はセッションがないので、今日のデータをしっかり分析して予選の準備を整える時間は多く取れる」と中嶋選手。
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■スーパーソフト・タイヤの使用に苦しむフェラーリ勢

モナコ初日のタイムシート上の3番手と4番手につけたのは、ライバルのマクラーレン勢と比べてややスーパーソフト・コンパウンドに苦戦気味のフェラーリ勢だった。この日のキミ・ライコネンのタイムは初日総合3番手となる1分15秒572、フェリペ・マッサは総合4番手タイムの1分15秒869。
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フェラーリのチーム代表を務めるステファノ・ドメニカリは、特にスーパーソフト・タイヤを装着した直後の1ラップ目にタイムが出しにくかった事をこの日の作業を終えてから明かしており、今後の天候にもよるが、予想通りモナコでの週末は昨年同様フェラーリ勢にとっては厳しいものになるだろうとコメントしている。

■ライコネン「午後は新品のタイヤに苦労した」
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午前中の車は好調に感じたものの、午後に新しいタイヤに交換した時には難しい問題に直面したというライコネンは、金曜日の時間を使って改善の方向性を探りたいとしている。

「通常通りの初日のフリー・プラクティスだったと言える。特にユーズド・タイヤを使用した午前中の調子がとても良かった。ただ、午後のセッションで新品のタイヤを装着した時には少し苦労したので、これからデータを注意深く分析して改善の方向性を探るつもり」とライコネン。
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「データを調べる時間は十分にあるので、それほど心配はしていない。ウェットレースになった場合?その時には色々と難しくなるだろうが、それは誰にとっても条件は同じ事」

■マッサ「去年の初日に比べれば進歩している」
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マクラーレン勢がモナコでは強さを発揮する事を警戒するマッサは、初日はうまく走れなかったスーパーソフト・タイヤに関するデータをこれから注意深く分析し、今後のセッションに備えたいとコメントしている。

「ここではライバルたちがすごく強い。燃料の搭載量は不明だが、それを考慮したとしても同じ事が言える」とマッサ。
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「今回はソフトタイヤ(スーパーソフト)使用時にはいい走りができていないが、ハードの時はとても調子良く走れるので、今からこの状況を落ち着いて分析し、些細な事でも全てを正しい方向に持って行く必要がある」

「去年の初日と比べれば自分たちは進歩できていると思う。過去のデータと比較してセッティングに変更を加えているので、これから効果が表れる事に期待している」


■BMWザウバー、午前中にハイドフェルドのエンジンが故障
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今期は開幕から好調な走りを見せるBMWザウバーのロバート・クビサは、モナコ初日となるこの日に2回のフリー・プラクティスを通しての総合6番手タイムとなる1分16秒296を記録。午前中はエンジン・トラブルに苦しんだチームメイトのニック・ハイドフェルドは総合11番手タイムの1分16秒426を午後のセッション中に記録している。

なお、午前はエンジンが故障してコース上にストップしたハイドフェルドは、午後には新しいエンジンに載せ替えて走行しているが、初日のセッションはテスト用エンジンを使用しているためペナルティーの対象とはならない。

■クビサ「すごく忙しかったが順調な1日」
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初日の作業内容に満足できたとするクビサは、「今日の2回のセッションは共に順調だった。周回をたくさん重ねたし、すごく忙しい木曜日になった。これから土曜日に向けての改善の方向性を探る必要がある」と、午後のセッション終了後にコメントしている。
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■ハイドフェルド「エンジンは故障したが、車は乗りやすい」

午前中はエンジンが故障してモナコでの貴重な作業時間をロスしたハイドフェルドだが、初日を終えての車の仕上がり状況についてはそれほど大きな不満を抱いてはいない様子だ。
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「午前の走行中、エンジンがパワーダウンした事に気がついたのでどこか車を止める場所がないか探した。当然この故障により走行時間とデータ収集のチャンスを失ったが、午後のセッションを使って車のセッティングにいくつかの変更を加える事はできた」

「今日は全体的に改善を進める事はできたと思う。モナコで走っている事を考えれば、かなり車は乗りやすい状態にあると言える」
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■ウィリー・ランプ「今回はフロントにホイールカバーを使用」

初日の作業内容について、BMWザウバーのテクニカル・ディレクターを務めるウィリー・ランプは「今日はニックのエンジンを午前のセッションの後で交換する事になったので、通常の1日目の作業を全て終える事ができなかった。今日は前回のポールリカールのテストで試した事をいくつか行い、モナコの特性に合わせてフロントにはホイールカバーを装着している」とコメント。


■ルノーF1チーム、アロンソとピケが午後に揃ってリアウイングを破損
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INGルノーF1チームの2名は、モナコ初日の午後には揃ってスピン、バリアに衝突してマシンの一部を損傷している。この日のフェルナンド・アロンソのタイムは初日の総合7番手となる1分16秒310、ネルソン・ピケのタイムは総合15番手の1分17秒246だった。

なお、チームは午後の2名のマシンの損傷により予定していた初日の作業を全て完了する事ができなくなったとしているが、2日目以降の作業の方向性を探る上でのデータ収集は十分にできたと発表している。

■アロンソ「課題は予選のタイムアタック」
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午後のプラクティス2ではバリアに衝突してリアウイングを失い、セッションの赤旗中断を引き起こす事になったフェルナンド・アロンソだが、この日の作業内容についてはほぼ満足が得られたとしている。モナコでの課題は予選での好位置獲得だとアロンソは語る。

「全体的に見て2回のセッションは順調だった。午前中の路面はかなり汚れていたが、作業は順調に進み進展も得られている。セッティングの変更に対する車の挙動も悪くない」とアロンソ。
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「ロングランでのペースはいい感じだが、ここは予選が重要なので、1ラップのみのタイムアタックについてはまだ改善を進める必要がある。今からはその部分に焦点をあてて作業を進めたい」

■ピケ「初日はコース攻略に重点」

アロンソと同様にこの日の午後はスピンを起こしてバリアに衝突、リアウイングにダメージを受けたネルソン・ピケは、初日はF1では初めて走るのモナコの攻略に重点を置いて作業を進めていたとしている。
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「モナコは難しいサーキットなので、今日は1日をかけて学習しながらコースに慣れる事を優先した。何種類かのセッティングを試したが、まだスピードが少し不足しているし、車から十分に好感触を得る事ができていない」

「土曜日までにはエンジニアたちと協力して改善を進めたいので、最後のフリー・プラクティスは全力で頑張るつもり。ここは予選の結果がどこよりも重要だから、その後は落ち着いて予選に挑みたい」


■初日のホンダもスーパーソフト・コンパウンドにはやや苦戦
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ホンダの2名のモナコ初日のタイムは、ジェンソン・バトンがフリー・プラクティス総合8番手タイムの1分16秒351、ルーベンス・バリチェロは総合10番手タイムの1分16秒418だった。

2名はこの日の午前はレースに向けての準備作業を実施し、午後にはロングランを行いながらのセッティング調整と予選に向けてのタイヤ評価を行っているが、ホンダのエンジニアリング責任者を務めるスティーブ・クラークによれば、フェラーリ勢と同様にスーパーソフトのコンパウンド使用時にはあまりいい結果が初日は得られなかったとしている。

■バトン「今回の予選には自信がある」
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1年ぶりのモナコでの走行に興奮するジェンソン・バトンは、初日の午前から車のバランスには好感触が得られたとしており、土曜日の予選にも自信があるとコメントしている。

「モナコに戻ってきて最初に走る時はいつも本当に興奮する。初日の2回のセッションはうまくいった。最初から車のバランスは良かったし、特に硬いタイヤの時の調子が良かった。午後はバランスを確認しながらロングランを行い、いくつか改善を進める事ができている」とバトン。
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「今日の2回のセッションを通して貴重なデータを多く集める事ができたが、いつも通りまだやるべき作業は多く残っている。まだ自分たちの目標レベルには到達できていないが、予選のある土曜日までにはまだ時間があるので、これからエンジニアとしっかり時間を取って作業を進めたい」

「予選では好位置を狙う自信があるし、どんな天気になろうとも全ての準備は整えておくつもり」

■バリチェロ「初日の感触からすればいい週末になる筈」

この日の車の仕上がりには満足できたと述べるバリチェロは、土曜日の予選は悪天候に結果が左右されそうだと述べる。
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「2回のセッションを通して路面の状況が大きく改善される中、今日は車のセッティング調整に集中した。午後には作業が順調に進み車が高いレベルに仕上がったので、今日の成果には満足できている」とバリチェロ。

「いつも通り、まだ今の段階では他のチームの燃料搭載量が分からないので、本当の意味で自分たちがどのくらいの位置につけているのかは分からないが、今日の内容からすればいい週末が過ごせる筈だし、モナコは常に予選が重要となる公道レースなので土曜日がうまくいく事を願っている」

「土曜日と日曜日は雨になりそうなので、天候が戦いを左右する事になるのは間違いない」


■ダウンフォースを強化するトヨタ、トゥルーリは初日の作業が進まず
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パナソニック・トヨタF1チームは、モナコの曲がりくねったコースレイアウトの特性に合わせてTF108のダウンフォースを強化するセッティングをこの日に行っており、フロントとリアのウイングにはモナコ専用バージョンのパーツを持ち込んでいる。

この日のトヨタ勢2名の総合順位とタイムは、ティモ・グロックが総合12番手の1分16秒688、午前中にトンネル手前の壁に接触してリア・サスペンションを破損したヤルノ・トゥルーリは総合17番手となる1分17秒379だった。

■グロック「F1で走るとモナコは忙しい」
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他のルーキーたちと同じく、F1では初めて経験するモナコでの初日の走行を終えたグロックは「すごく面白い経験だった。モナコは特別なイベントだし、他のサーキットにはない楽しさがある。コースに出ると色々すごく忙しいけどね。もう少し速く走れるようにいくつか調整を進める必要はあるが、ここまでの車の仕上がりには満足できている」とコメントしており、日曜日のレースは全力で攻め込みたいとしている。

■トゥルーリ「多くの時間をロス、成果があまり得られていない」
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午前中は自分のミスによりリア・サスペンションを壊し、午後はマシンに問題が発生して初日の作業をあまり進められなかったトゥルーリは「今日は難しい日になってしまった。午前中にミスをしてトンネル入り口の壁に接触してリアのサスペンションを壊してしまい、走行時間を少し無駄にしてしまった。午後にはフロアに問題が発生して再び走行時間が減ったので、今日はあまり多くの成果を得る事ができなかった」と落胆気味だ。
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■レッドブル、マシン・トラブルを抱えたクルサードは午前にタイムを残せず

モナコ初日のレッドブル2名の総合順位とタイムは、マーク・ウェバーが総合13番手の1分17秒094、デビッド・クルサードが総合14番手の1分17秒13だった。
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なお、この日の午前のセッション序盤、クルサードは3周のみを走行したところでスロットル作動装置にトラブルが発生してシケイン内でストップ、その後は午後のセッション開始まで走行を再開できなかった事から午前中はタイムを残す事ができていない。

■ウェバー「ドライの場合の準備はほぼ完了」
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ドライ路面に恵まれた1日目の作業については順調に済ませる事ができたというウェバーは、「今日は予定の作業メニューを終える事はできたが、ドライの予選とドライのレースを想定した作業しかできていないし、まだやるべき事は何点か残っている。現時点においてまだ車のセッティングをここのコースに完全に合わせる事はできていないが、改善に向けての作業の方向性はもう見えている」とコメント。

■クルサード「モナコでのタイムロスは辛い」
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午前中のマシン・トラブルにより午後が忙しくなったというクルサードは「午前中はスロットルの作動装置に問題が発生して作業時間を失ってしまった。どのサーキットでも走行時間を無駄にするのは有り難くないが、特にモナコでは辛い。仕方なく午前の作業を午後に持ち込み、そこで周回数を増やしながらスピードに身体を慣らす事になったが、だいぶ調子は取り戻せたと思う。いずれにしても、モナコでコースの事を一番良く理解できるのは日曜日のレースで78周回を走りきった時だけどね。まあ、あんまりいい初日ではなかったが、週末の残りのセッションに向けてはいい状態に仕上がったと思う」と述べ、午後には午前中のタイムロスをある程度挽回できた事をアピールしている。
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■フォース・インディア、フィジケラは午後に油圧系トラブル
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フォース・インディアの2名の初日のタイムは、ジャンカルロ・フィジケラが1分17秒251の総合16番手、エイドリアン・スーティルは1分18秒176の総合19番手だった。

■フィジケラ「車のバランスには満足」
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午後には油圧系のトラブルが発生して早めにセッションを終える事になったフィジケラは、「今日の作業にはとても満足しているし、土曜日の予選が楽しみ。午後のセッションでは小さな問題が起きて、新しいタイヤでの走行を中断しなければならなかったが、マシンのセッティングもバランスもうまくいっている。作業は順調に進んでいるが、週末には天気も路面コンディションも変わる可能性があるので様子を見る必要がある」と述べ、モナコ初日の作業内容には満足できたとしている。

■スーティル「今回もアンダーステア」
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この日の午後は最終コーナー付近のバリアに接触してフロントウイングを壊したスーティルは「前回と同様にアンダーステアが出てしまい、タイヤをうまく機能させるのが難しい状態だった。ロングランでは速いペースで走れているので満足だが、ショートランに関してはタイヤまわりの作業がもう少し必要」とコメント。
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■トロ・ロッソがついにSTR3を導入

今回ついに新車であるSTR3をレースに導入することとなったトロ・ロッソは、新マシン投入にモナコは適さないと言う声もある中、特に大きなトラブルを経験する事なく初日のセッションを無事に終えている。この日の2名のドライバーの総合順位とタイムは、セバスチャン・ブルデーが総合18番手となる1分17秒581、セバスチャン・ベッテルが総合20番手となる1分18秒225だった。
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■ブルデー「やっとモナコをF1マシンで走れる!」

今回モナコをF1マシンで走れることを心待ちにしていたというブルデーは、初日のセッションを終えて次の通りコメントしている。
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「今朝起きた時には、やっとモナコをF1マシンで走れると思い嬉しかった。こういう大変なコースで新車を理解するのはいつも難しいが、今回も例外ではなかった。ただ、常に燃料を多く搭載した状態で走行していたので見かけほどトップから離されている訳ではない。これからもう少し調子はよくなると思うし、土曜日と日曜日は面白くなる筈」とブルデー。

「グリップが少し不足している。ダウンフォースを最大限に調整してもまだ少し足りない感じがするが、自分たちのトップスピードにもそれが表れている。いずれにしても、過去にここで走った経験は役に立ち、今朝はすぐにいいリズムで走る事ができた」
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■ベッテル「まだ正しい方向性が見つからない」

前回のトルコGPで今期初の完走を果たしたばかりのベッテルは、この日のモナコ初日の2回のセッションだけでは、STR3の正しいセッティングの方向性が見つからなかった様子だ。
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「明らかに今日の2回のセッションはベストとは言えなかった。新車でのレースは初めてなので、何が起きるか予測するのは難しいし、実際に多くの点で苦しんだ」とベッテル。

「過去にも同じようなことを経験したが、このサーキットでも新車と格闘することとなってしまった。公道サーキットは決して嫌いではないし、むしろ好きだが、正しい方向性を見つけるのに苦労している。午後のセッションの終わり頃に進歩は見られたが、まだ十分ではない」
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