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コバライネンのマクラーレン移籍発表とインタビュー
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インテリワン編集部
  2007年12月15日

マクラーレン・メルセデスが2008年度の正ドライバー体制を公式発表した。先日ルノーへの移籍が決定したフェルナンド・アロンソの空席を埋めるのは、2007年シーズンをルノーで戦ったヘイキ・コバライネンだ。

ここではボーダフォン・マクラーレン・メルセデスがリリースしたコバライネンとの契約発表の内容と、現時点における2008年度F1グランプリ全体の空きシート状況、ならびにマクラーレンが公開したコバライネンへのインタビュー全文を紹介する。


■コバライネンのマクラーレン移籍が正式決定

ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスは12月14日、来年の2008年シーズンにルイス・ハミルトンのチームメイトとして同チームの正ドライバーを務めるのは、2007年シーズンにルノーの正ドライバーとしてF1デビューを果たした26歳のフィンランド人ドライバー、ヘイキ・コバライネンである事を正式に発表した。

■第3ドライバー以下の体制に変更はなし
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また、今回の発表の中でマクラーレン・チームは、来期の第3ドライバーは2007年に引き続きペドロ・デ・ラ・ロサが務め、もう1名のテスト・ドライバーであるゲイリー・パフェットもテスト専任ドライバーとして引き続きチームに所属する事も発表している。

すなわち、結果としてアロンソとコバライネンが所属チームを交換する形にはなったが、正ドライバーのルイス・ハミルトンをはじめとするマクラーレンのそれ以外のドライバーに変更はないという事だ。

■MP4-23の登場は年明けのヘレス・サーキット

なお、マクラーレン・メルセデスの2008年型車両となるMP4-23は、1月の2週目に行われるスペインのヘレス・サーキットでのプライベート・テストにおいて初登場する予定だ。


■2008年シーズンの空席はフォース・インディアの1シートのみ

なお、今回のマクラーレンの来期体制発表により、2008年度のF1正ドライバー・シートは、フォース・インディアの1シートを残すのみとなった。現在のシート獲得状況を以下の図に示す。
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■マーティン・ウイットマーシュ「恐るべき体制となる」

マクラーレン・チームのマネージング部門責任者を務めるマーティン・ウイットマーシュは、ハミルトンとコバライネンのドライバー体制に強い自信を示し、2008年シーズンが楽しみだと以下の通りコメントしている。

写真「常に私たちは最強のドライバー体制の構築を狙っています。何名かの候補が今回はありましたが、このルイスとヘイキなら恐るべきコンビになる事でしょう」とウイットマーシュ。

「両名ともに素晴らしいルーキー・イヤーを2007年には過ごしました。彼らは勝利への真の情熱を分かち合いながら、常に最高である事を目指しています。今年のヘイキは強い印象を私たちに残しましたし、またルイスについては言うまでもなくここまでの活躍は最高に素晴らしいものでした」

「私はこの2名がコースでは競ってお互いの力を伸ばし合い、コースの外ではうまく一緒に働けるものと確信しています」

「補足ですが、ペドロ(デ・ラ・ロサ)はゲイリー(パフェット)と共にテスト・ドライバーとしてチームに残ります。私たちには非常に強力なパッケージがありますので、2008年シーズンが今から大変に楽しみです」


■ノルベルト・ハウグ副社長「ヘイキの1年目を高く評価」

メルセデス・ベンツ・モータースポーツの副社長を務めるノルベルト・ハウグ副社長は、2007年シーズンのヘイキ・コバライネンの活躍を高く評価しており、速いだけではなく常に安定して好成績を獲得するドライバーだと以下の通り述べている。
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「ヘイキはこのF1デビュー・イヤーを通してその技量を十分に見せつけた才能溢れるドライバーです」とハウグ副社長。

「今年最も印象に残った彼の活躍は、悪条件の危険な天候の中でルイスの背後につけて2位表彰台を獲得した日本GPのフジでした。また、彼は単に速いというだけではなく、全てのグランプリで高い成績を最も安定して獲得していたドライバーとも言えます。最終戦は除きますが、2007年シーズンのほとんどの周回の中で私たちのドライバーたちと共に上位の5番手以内につけていました」

「チームの誰もが、この高い成果が期待できる協力体制に期待しています。ルイスとヘイキの組み合わせは最も若いドライバー体制になりますが、どちらのドライバーも大変な強さを発揮しつつ、同時に互いに協力できる良きライバルとなるでしょう」


■コバライネン「ミカとキミに続けるなんて光栄」

写真今年はルノーF1チームから初のF1フル参戦を果たし、この1年間の実績が認められて名門マクラーレン・チームへの移籍が確定した26歳のフィンランド人ドライバー、ヘイキ・コバライネンは、同郷のF1チャンピオン2名がかつて所属した名門チームで戦える事を光栄に思うと以下の通り語った。

「ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのようなチームに加わる事ができて、すごく興奮しています」とコバライネン。

「献身的に全力で勝利に向けて専念するこのチームの組織力にはこれまでにも驚かされてきましたので、今後このチームに1員として加われる事には本当に興奮します。また、ミカ(ハッキネン)とキミ(ライコネン)の軌跡をたどれる事にもなりますから、これは同じフィンランド人としては大変に光栄な事です」

「これまでルイスとあまり長く一緒に過ごした事はありませんが、自分の知る限りでは彼とは一緒にうまくやっていけると思いますし、共にチームのために全力を尽くせる筈です」

(コバライネンのインタビュー全文は本記事の最後に掲載)


■ハミルトン「自分の1年目と同じくらいに楽しんで欲しい」

写真最終戦のマシン・トラブルによりで年間タイトルを逃す結果になったものの、F1史上に残るルーキー・イヤーでの活躍を今年に残したルイス・ハミルトンは、2年目となる2008年シーズンをコバライネンと共に戦えるのが大変に楽しみだと以下の通りコメントしている。

「ブラジルの最終戦でチェッカー・フラッグが振られた瞬間から、オーストラリアの開幕戦までの日数を数え始めました」とハミルトン。

「2008年シーズンの開幕と、ヘイキとチームメイトとして一緒に働けるのをすごく楽しみにしています。チームと共に全力を尽くし、シーズンを可能な限り強く、そして集中して戦えるようにしたいと思っています」

「自分のフォーミュラ・ワン1年目のシーズンはすごく素晴らしいものでしたし、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスでその1年を過ごせた事は本当に幸運でしたから、ヘイキもこのチームでの1年目を自分の時と同じくらい楽しんでもらえるように願っています」


■コバライネン・インタビュー

以下に、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス・チームが、コバライネンとの契約発表と同時に公開した12月4日のインタビュー全文を紹介する。
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ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスの正ドライバーになる事について、どのように感じていますか。

とにかく最高の気分ですよ。このチームはフィンランドでは常に人気の高いチームなんです。ミカとキミの両方が在籍したチームですからね。ですから自分も子供の時からマクラーレン・メルセデスについてはものすごく良く知っていましたし、特にミカがワールド・タイトルを2回獲得した時なんかはすごかったですね

このチームの一員になれるなんて本当に嬉しいです。これから多くの作業が待ちかまえている事は分かっていますが、今からそれが待ちきれないくらいです


移籍交渉を開始したのはいつごろでしょうか。

ルノーのドライバー体制の来期計画をルノーから自分のマネージメント側が知らされてからです。それからフォーミュラ・ワンの中での選択肢を調べ始めました。 ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスへの移籍がすごく魅力的だったのは言うまでもありませんし、すぐに交渉を始めて・・・これが全てうまくいきました。本当に嬉しかったですね。


あなたはルイス・ハミルトンのチームメイトになる訳ですが、どのくらいルイスについて知っていましたか。
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あまり良くは知りませんでしたが、2007年シーズン中に何回か話す機会がありましたし、その時の印象からいい人物だと思っています。


写真ルイスは長年このチームに関係してきましたし、チームのマネージメント側とも非常に強いつながりを維持しています。この点について、チーム内でのあなたの立場に何かしら影響があるのではと心配になったりはしませんか。

いいえ、全然です。

チームや周りの人たちといい関係を築けるかどうかは自分次第ですし、皆が自分の参加をすごく楽しみにしてくれているのを知っていますから、それは全く問題にならないと思いますよ。

自分が気にするのは1つだけです。皆がどれだけプロフェッショナルに振る舞い、チームにいかに貢献しているかですが、彼らなら全力で頑張って自分に最高の場所を提供してくれるのは間違いないと思います。

2007年シーズンを終えた今でも、このチームが各ドライバーに対して平等な采配をする事に疑いの念などありませんし、それが気に入っています。
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初めてマクラーレン・テクノロジー・センターを訪れたのはいつですか。また、その時の印象などを聞かせて下さい。

最初にマクラーレン・テクノロジー・センターに来たのは放出された直後です。それ以前にも写真や映画などで見たことはありましたが、初めて実際に見た時には息をのみましたね。
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最初はまわりを見回してしまうくらいのインパクトがありますよ。それから全体の雰囲気を感じ始めるといった具合です。ちなみに初めての訪問からまだ数日しかたっていません。
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2007年のボーダフォン・マクラーレン・メルセデスはサーキット以外の世界で厳しいシーズンを過ごしましたが、その件についてドライバーとして何か心配事はありますか。またはあなたの今回の決断に何らかの影響を与えたでしょうか。

自分は車を運転するために雇われている人間ですし、もともと政治面にはうといんです。確かに2007年シーズン中に色んな事があったのは事実でしょうが、それについて自分が何かを言えるような領域ではありません。

今は高いレベルで戦える事と、チームと一緒に過ごせるのが楽しみなだけです。


フェルナンド・アロンソはあなたが在籍していたルノーF1チームの出身ですが、彼とボーダフォン・マクラーレン・メルセデスとの協力関係はうまくいきませんでした。心配になりませんか。
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ほんの少しですら心配じゃありませんよ。

フェルナンドとチームの関係の何が悪かったのかを分析するのは自分の仕事じゃありませんし、全く興味すらありません。今の自分に言えるのは今回のチャンスがどれだけ嬉しくて興奮しているかについてだけです。


あなたは2008年シーズンの年間タイトルを狙えると思いますか。

どのドライバーでもレースに参加する以上はワールド・チャンピオンになれると信じて戦っています。ですから、もちろんそう思っていますよ。ただ、まだこの先は長いですし、今は新しい車とチームに慣れる事を楽しみにしている状況です。

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