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アロンソ公式インタビュー「ルノー以外の選択肢にも悩んだ」 |
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2007年12月11日
フェルナド・アロンソとの2008年シーズンに向けての契約締結を12月10日に公式発表したINGルノーF1チームは、同時にアロンソへのインタビューをプレスに向けて公開している。
■ルノーへの移籍発表直後のフェルナンド・アロンソ・インタビュー
ここでは、アロンソが今回の契約までの経緯と2008年シーズンに向けての抱負を語ったそのインタビューの全文を紹介する。
●フェルナンド、2008年のINGルノーF1チームの新ドライバーはあなたに決まりましたね。嬉しいですか。
はい、とても。誰でもINGルノーF1チームの素晴らしさは知っていますし、フォーミュラ・ワンの世界でどれだけすごい事を達成してきたかについても、このチームは良く知られています。
特に忘れてはいけないのは、2005年と2006年にシリーズ連覇を達成した事です。自分もその時にはチームの一員として貢献するチャンスに恵まれましたが、偉大なチームの1つです。地位のある企業からのスポンサー支援も受けていますし、勝つためには何が必要か、良く分かっているチームだと思います。
●かなりの長い期間を待たされたのでしょうか。この数週間に最終決定を待っていた時の、あなたの気持ちを聞かせて下さい。
正直に言うと、11月の最初の3週間はフォーミュラ・ワンの世界から完全に離れて休暇を取っていたんです。自分にはそれがどうしても必要でしたからね。
だからチームの意志決定には1週間もかかっていません。自分も、周りの身近な人たちも、自分たちがどうしたいのかを良く分かっていましたから。
●なぜルノーを選びましたか。また、他にはどのくらい選択肢がありましたか。
他の選択肢ですか・・・うーん、正直かなり悩みました。
自分は世界で毎年F1マシンを運転できる限られた22名のドライバーのうちの1人ですが、多くのドライバーがこの権利を簡単には取得できない中で、今回非常に優れたチームを離れても、また別の素晴らしいチームに迎え入れてもらえる余裕があった訳ですから、意志決定に至るまでは決して簡単な話ではなかったんです。
自分と一緒に働く事に興味を示してくれた他のチームの方々には、心から御礼が言いたいです。ただ、以前にも申し上げた通り、今回ルノーを最終的に選んだのは、彼らのスポーツにかける強い意志と高い実績を評価しての事です。
●あなたはどのくらいメディアの注目を浴びていたか把握できていますか。
今ひとつでした。先ほどお話しした通り最初の3週間は休暇を取っていましたからね。でも、それから活動を再開しようとした時に気が付いたんですが、全ての新聞やほとんどのウェブサイトでは、すでに自分が全てのF1チームと接触している事になっていたんです。
その内容を見ると1年契約のものもあれば3年契約のものもあり、さらには自分がファクトリーを訪問しているとまで書いてあって、また一部には1年間は浪人するような事まで述べられていました。
それを見て初めてどういう状況かは把握しましたが、それからは毎朝の新聞が楽しみで仕方ありませんでした。
●でも、あなたが次にどのチームで走るのか、またはレースに参加しないのか、一般の人々が知りたがるのは当然の事だと思いませんか。
そうですね、まあ来期に走らないという選択肢だけはなかったと思いますよ。ただ、グレーのズボンにするか黒いズボンにするか、着る前に悩んだというレベルの話とは訳が違った事だけは確かです。
自分たちは非常に重要な意志決定についての議論をしていた訳ですし、それに1月か2月まで走る事ができないのは分かっていたので、特に急ぐ必要もなかったんです。
みんながどうしてそんなに熱心に知りたがるのかは理解できます。ファンとは常に自分を応援してくれる人たちの事ですからね。今年はどれだけ多くの人たちが自分を支えてくれたか、それによりどれだけ感動したかを忘れてはいません。
恐らく、自分が見聞きした内容はほんの一部にすぎないんだと思います。要は新聞社間の争いみたいなものがあって、重要なのは誰が一番最初に新しい記事を書くかなんでしょうね。とにかくでっち上げが多すぎますよ。
●今年のマクラーレンでのシーズンに自分で点数をつけるとしたら、どのくらいの評価になりますか。
年間シーズンの総合評価を点数とか等級で表すのは簡単じゃないですよ。ただ、他の人たちが何を思っていようと、2007年が自分にとっていいシーズンだった事だけは間違いありません。
ブラジルの残り20周までは、まだ自分に年間タイトルの可能性が残っていた事をみんなが忘れてしまっているのは嫌な感じですよね。あの後にキミがマッサを交わしたんです。キミが年間タイトルを獲得するのに必要なポイント数はあの時点で決まったんですからね。
シーズン開幕時にサインを交わしてから最終戦の最後の周回まで新しいワールド・タイトルをかけて戦い続ける事ができていたなら、さらに満足できていただろうとは思いますが。
●来期はどんなシーズンになると思いますか。
それは誰もが聞きたがって、間違いなく誰も答えられない質問だと思いますよ。
常にフェラーリみたいなチームの高成績を誰もが予想しますが、今年にブリヂストンタイヤが調整しきれずに苦しんだチームにも、来期は問題を解消してトップに返り咲いて欲しいところです。
恐らく、ルノーは再びトップチームの中に加わる事がこの冬季シーズン中にはできる筈です。今のルノーにとっての挑戦は、1月と2月の段階ですでにタイムシート上のトップに浮上しておき、来シーズンの表彰台に近づいておく事です。
今年のルノーはもう十分以上に苦しみましたからね。
●来シーズンもワールド・タイトルを狙って戦いますか。
本末転倒になってはだめですから、まずは何ができるのかを確認する事からです。
まず最初はR28を1月のサーキットに持ち込むところからです。そこから作業を着実に進めて、シーズン最初のグランプリまでに可能な限り高いレベルにマシンを仕上げます。
去年の冬季シーズン中も同じような挑戦から開始しましたから、今年もあの時と同じ事ができると信じていますし、そうなれば、後は完璧なシーズンを狙わなければいけなくなりますので、他のドライバーたちにはあんまり速くなって欲しくないですね。
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