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冬季F1カタルニアテスト2日目、ミハエルが連続トップ
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インテリワン編集部
  2007年11月15日

11月14日のスペインのバルセロナ、カタルニア・サーキットでは、F1グランプリの2008年シーズンに向けての最初の冬季テストが2日目を迎えている。初日のテスト内容に引き続き、ここでは11チーム21名のドライバーが2008年レギュレーションに沿った電子制御システムのテストを中心に行ったF1カタルニアテスト2日目の内容を紹介する。

■2日目からレギュラー・ドライバーは合計13名に

初日のテスト走行に参加したレギュラー・ドライバーは10名だったが、2日目の午前からは新たにフェラーリのフェリペ・マッサ、ホンダのジェンソン・バトン、フォース・インディアのエイドリアン・スーティルの3名が走行に加わり、レギュラー・ドライバーの人数は合計13名となった。


■初日とは若干顔ぶれの異なるテストドライバー

また、この日のテストドライバーは初日よりも2名少ない8名となっているが、その残る顔ぶれも若干前日とは異なる。

■ホンダはテストドライバーを毎日交代
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ホンダは初日のテストを担当したアンドレアス・ツバーとジェームス・ロシターに代わり、レギュラー・ドライバーのジェンソン・バトンと、2005年のイタリアF3000チャンピオンである現GP2ドライバーのルカ・フィリッピが2日目のテストに参加しているが、このフィリッピもやはり1日だけテストを担当し、3日目にはホンダ・ヤング・ドライバー育成プログラムに参加している現GP2ドライバーであり2006年のイギリスF3チャンピオンであるマイク・コンウェイと交代する予定だ。バトンは2日目と3日目の2日間はテストに参加する。

■クリエンとリウッツィは1台のマシンを共有
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フォース・インディアも初日のテストを担当したギード・ファン・デル・ガルデとロルダン・ロドリゲスの2名に代わり、この2日目からはレギュラー・ドライバーのエイドリアン・スーティルと、テスト・ドライバーとして今回エントリーしているクリスチャン・クリエンとビタントニオ・リウッツィが参加し、初日とは異なる3名の体制にメンバーを総入れ替えした。この日のクリエンとリウッツィは1台のマシンを午前と午後に別れてそれぞれ使用しているが、3日目もフォース・インディアはこの3名体制のままテストを継続するという。

■レッドブルのチャンドックは2日目で作業を終了
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また、レッドブルで初日からデビッド・クルサードと共にテストに参加していたインド人ドライバーのカルン・チャンドックは2日間で全ての予定を終えており、3日目には2007シーズン中もレッドブルのテスト・ドライバーを務めたロバート・ドーンボスがクルサードとテストを継続する予定だ。

■ミハエル・シューマッハは今回の2日目でテストを終了
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なお、フェラーリのルカ・バドエルはレギュラー・ドライバーのフェリペ・マッサが加わった2日目の走行には参加していないが、初日から参加していたミハエル・シューマッハが2日間のみでテストを終えるため、翌日の3日目にはテストに復帰してマッサと共に作業を継続する予定だ。


■カタルニアテスト2日目の走行結果
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以下に、終日やや曇りがちの天候となり、気温は9度から20度、路面温度は8度から22度と、日中は暖かくなったものの朝と夕方の路面温度が特に低かった2日目のカタルニアテストにおける全走行結果を各ドライバーの自己ベスト順に示す。

1)ミハエル・シューマッハ GER フェラーリ 1分21秒489(90周)
2)ペドロ・デ・ラ・ロサ ESP マクラーレン・メルセデス 1分21秒857(60周)
3)ヘイキ・コバライネン FIN ルノー 1分21秒894(65周)
4)フェリペ・マッサ BRA フェラーリ 1分22秒044(56周)
5)ゲイリー・パフェット GBR マクラーレン・メルセデス 1分22秒293(57周)
6)ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ 1分22秒333(64周)
7)デビッド・クルサード GBR レッドブル 1分22秒555(74周)
8)ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー 1分22秒946(102周)
9)中嶋一貴 JPN ウィリアムズ 1分23秒031(77周)
10)セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ 1分23秒187(74周)
11)カルン・チャンドック IND レッドブル 1分23秒255(57周)
12)ジェンソン・バトン GBR ホンダ 1分23秒358(79周)
13)ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ 1分23秒465(54周)
14)ロバート・クビサ POL BMWザウバー 1分23秒488(37周)
15)アンソニー・デビッドソン GBR スーパーアグリF1 1分23秒547(80周)
16)セバスチャン・ボーデ FRA トロ・ロッソ 1分23秒596(74周)
17)ルカ・フィリッピ ITA ホンダ 1分23秒753(72周)
18)フランク・モンタニー FRA トヨタ 1分23秒977(45周)
19)クリスチャン・クリエン AUT フォース・インディア 1分24秒446(56周)
20)エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア 1分24秒537(105周)
21)ビタントニオ・リウッツィ ITA フォース・インディア 1分24秒555(55周)


ちなみに、カタルニアにおける2007年のファーステスト・ラップはフェラーリのフェリペ・マッサが記録した1分22秒680、ポールポジション・レコードはやはりフェリペ・マッサが記録した1分21秒421。
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■シューマッハは2日間連続のトップ

2日目のトップタイムも初日に引き続きフェラーリの元F1王者、2006年を最後に現役を引退しているミハエル・シューマッハが記録している。シューマッハは初日の自己ベストをこの日は0.433秒上回っており、今シーズンにマッサが記録したポールポジション・レコードに0.068秒まで迫った。
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シューマッハ以外に、2008年のレギュレーションに沿ってトラクション・コントロールなどの電子制御アシストをオフにしても2日間続けて好調な走りを見せたのは、マクラーレンのテストドライバー2名とルノーのヘイキ・コバライネンの3名。この日に初めて新しいECUを試したマッサも4番手タイムといきなり上位につけている。


■モンタニーが午前中に壁に激突

2日目の目立った事故としては、トヨタのテスト・ドライバーであるフランク・モンタニーが午前の走行中に13コーナーの縁石に捕まり、スピンしながら壁に激突してマシンのリア部分を破損している。この際にはレッド・フラッグが提示されてテスト・セッションは一時的に中断したが、特にドライバーに怪我はなかった。


■電子制御アシストの少ないマシンに慣れようとするレギュラー勢

2日目の全体的なテスト状況としては、初日に引き続き多くのチームが2008年レギュレーションに沿った標準ECUのセッティングを中心としたテストを行い、ドライバーはトラクション・コントロールのないマシンの制御に慣れる事を目的とした走り込みを続け、チームは新しい電子制御システムのセッティングやデータ収集に集中していた様子だ。
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■テストドライバーは標準ECUのデータ収集が中心

いくつかのチームは、レギュラー・ドライバーは2007年型マシンに2007年仕様の電子制御システムを搭載したまま、トラクション・コントロールやエンジン・ブレーキなどのアシスト機能をオフにして練習走行を行い、一方テスト・ドライバーは2007年型車両には2008年仕様の標準ECUを組み込んで、セッティングの変更とデータの収集を行うという傾向が見える。アシスト機能をオフにして走行したドライバーの感想は「慣れたら楽しい」や「荒い挙動が許されなくなったので集中力がいる」など様々だ。
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■2日目に入り、標準ECU以外の新型パーツテストも開始

なお、2日目が初日の内容と比較して異なる点は、標準ECUを中心とした電子制御システムのテストと並行して、2008年向けのメカニカル・パーツやエアロ・パーツを試すチームが増えてきた事だろう。初日に5番手タイムを記録して好調だったBMWザウバーのロバート・クビサが、この日には14番手に低迷し37周回しかできていないのは、ECUのトラブルではなく2008年シーズンに向けて開発中のパーツのメカニカルな問題だという。


■カタルニアテスト2日目の各チームの概況とコメント
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以下に、2日目のテスト内容を公式発表している各チームの概況やコメントなどを紹介する。
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■2日目も好調なフェラーリ勢

この日のフェラーリ勢は、2日目でテストを終えるミハエル・シューマッハが初日から連続となるトップタイムを記録し、2008年仕様の電子制御システムをこの日に初めて試したフェリペ・マッサが4番手タイムを記録するなど揃って好調だ。

フェラーリは初日と同様にこの日も電子制御システムのテストと2008年向けニューパーツの開発作業を行ったとしている。

翌日はミハエル・シューマッハの代わりに初日に走行したテスト・ドライバーのルカ・バドエルがマッサと共にカタルニア最終日のテストを行う予定だ。


■黙々と2008年に向けて制御システムを試すマクラーレン

ペドロ・デ・ラ・ロサがシューマッハに次ぐ2番手タイム、ゲイリー・パフェットが5番手と、2日目も2名のテスト・ドライバーが好調な走りを見せるマクラーレン・チームは、この日も他のチームと同様に2007年マシンのドライバー・アシスト機能をオフにして、2008年の電子制御ルールに備えてのテスト作業を繰り返したとしている。
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■データ収集に励む2日間を通して好調なルノー

2日目もレギュラー・ドライバーであるヘイキ・コバライネンの1名のみがテストに参加しているルノーは、標準ECUの調整テストを中心にこの日も作業を行っており、初日に引き続き精力的なデータ収集に励んだようだ。
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この日のタイムシート上の3番手タイムを記録したコバライネンは、午前中にはセッティングをいくらか変更してマシンの反応を確認し、その後に本格的なテストを再開している。午後には電気系トラブルに若干見舞われているが、テストメニューに大きく影響するものではなかったとチームは説明している。

■コバライネン「正しい方向性が得られている」
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2日目はブレーキまわりのテストと、新しいECUを使用する上での作業手順の確認などを行ったコバライネンは、この日の午後のセッション終盤に自己ベストを記録している。新型車両の開発の方向性に自信が持てるようになったとコバライネンは語る。

「今日はすごく順調でした」とコバライネン。

「午後は少しだけコースに出る時間をロスしましたが、特に大きな問題ではありませんでしたし、全体的にはいい進展が得られたと思います」

「車は調子よく走っていますよ。正しい方向性が得られていると思いますから期待が持てますね」

■チーフ・エンジニア:クリスチャン・シルク

ルノーのテストのチーフ・エンジニアを務めるクリスチャン・シルクは、順調に進んだ2日目の作業内容に満足しており、以下の通りコメントしている。

「今日はいい方向に前進できたと思います」とクリスチャン・シルク。

「メカニックたちが非常にいい仕事をしてくれたおかげで、今日は最大限の周回数をこなす事ができました」

「ヘイキも非常に進歩していますよ。車にも慣れて気分良く走れているようです。この2日間の安定した走りがそれを証明していますね」

「今回の全ての作業を終わらせるためにも、残り1日の時間を効率よく使い切れる事を願っています」


■ウィリアムズ「特に問題なし」
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レギュラー・ドライバーの2名が初日からテストに参加し、2日目は何一つ大きな問題が発生せずに順調だったとするウィリアムズは、この日は2008年仕様の標準ECUを搭載したFW29Bのシステムチェックを中心に行ったとしている。2日目のタイムシート上のニコ・ロズベルグの順位は6番手、中嶋一貴選手は9番手だった。

■テスト・チーム・マネージャー:ディッキー・スタンフォード

今回ウィリアムズのテスト・チーム・マネージャーを務めるディッキー・スタンフォードは、2日目の作業を終えて以下の通りコメントしている。

「今日もニコ・ロズベルグと中嶋一貴の2名が揃ってそれぞれの車のコックピットに戻り、若干暖かくなったカタルニアの2日目を過ごしました」とスタンフォード。

「初日からのテストメニューを継続し、今日もドライバーたちは新しい電子制御ユニットの評価と検証を行っています。明日の最終日も今回の2名がテストを行う予定です」


■レッドブルはエアロパーツを導入
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レッドブルは新型ECUの評価テスを継続し、初日とほぼ同様のテスト内容をこなしたが、この日はコース上での走り込みによる検証作業を大目にしたとしている。レギュラー・ドライバーのデビッド・クルサードのこの日の順位は7番手、テスト・ドライバーとして参加しているカルン・チャンドックは11番手だった。

2日目にクルサードは新型のメカニカル・パーツと2008年の使用を予定している空力特性向上に向けてのエアロパーツを装着して走行しており、一方チャンドックは新型ECUまわりの検証作業を中心的に行ったようだ。
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なお、チャンドックはこの日でテストを終了し、3日目にはレッドブルのテストドライバーであるロバート・ドーンボスがクルサードと共にテストを実施する予定。


■BMWザウバーはクビサのマシンにトラブル

3日間を通してレギュラー・ドライバー2名でテストを実施する予定のBMWザウバーは、この日はニック・ハイドフェルドが8番手につけたが、初日に5番手と好調だったロバート・クビサはメカニカル面のトラブルに見舞われて14番手となっている。
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初日に引き続き新型ECUを試す中、クビサはその他の新型パーツの検証も行っていたが、発生したテクニカル・トラブルを完全に解消する事ができずにこの日は37周回しか走行できていない。

チームはテスト終了後にクビサのマシンの分析を急いでおり、3日目のテスト再開に向けて全力で問題解決に挑んでいるという。


■トロ・ロッソ、仕様の異なる2台のマシンをドライバーが交換
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初日と同様に2名のレギュラー・ドライバーにより2008年仕様の電子制御システムまわりのテストを行うトロ・ロッソは、セバスチャン・ベッテルのマシンには2008年型のECUを搭載し、セバスチャン・ボーテのマシンには2007年仕様の独自ECUを搭載したままトラクション・コントロールとエンジン・ブレーキ制御をオフにする形で走行テストを続けている。
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なお、ベッテルのマシンには新型サスペンションが搭載されているため、ボーテがそれを試すために午前中に一度2名はマシンを交換しているが、午後には再びそれぞれのマシンに戻り、新型エアロパーツとブレーキまわりのテストを行ったようだ。

ベッテルの2日目のタイムシート上の順位は10番手、ボーテは16番手だった。


■ホンダは2日目からバトンが参加

ホンダは初日の2名とは顔ぶれが異なる。この日からはレギュラー・ドライバーのジェンソン・バトンがテストに加わり、さらに新しいもう1名はイタリア人のGP2ドライバーであるルカ・フィリッピがテスト・ドライバーとして参加している。バトンの順位は12番手、フィリッピの順位は17番手だった。
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この日にバトンは午前の序盤にマシンのバランス調整を行い、その後にRA107に搭載された2008年仕様の標準ECUのテストを開始している。

フィリッピは午前中にはマシンに慣れる事を目的とした走行に時間を費やし、午後からはロングランや、燃料を少なくした状態でのタイムアタックなどの走行テストを行ったようだ。

なお、バトンは3日目のテストにも参加するが、フィリッピの参加はこの2日目のみとなり、2006年のイギリスF3チャンピオンであるマイク・コンウェイが3日目のテスト・ドライバーを務める予定だ。


■トヨタ、モンタニーが午前中にクラッシュ

フランク・モンタニーが午前中にスピンを起こしてマシンのリアの一部を破損させているが、全体的にトヨタの2日目のテスト作業は効率良く進んだ様子だ。レギュラー・ドライバーであるヤルノ・トゥルーリのこの日の順位は13番手、テスト・ドライバーを務めるフランク・モンタニーは18番手だった。
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トゥルーリの2007年型マシンは一部2008年型のパーツを装着しているものの新しいECUは搭載しておらず、トゥルーリはトラクション・コントロールの機能をオフにしての走行練習を行っている。一方、モンタニーのマシンには2008年レギュレーションに沿った標準ECUが搭載されており、こちらは新しい電子制御システムまわりのテストを中心に行っている様子だ。

モンタニーは午前中に13コーナーの縁石につかまりスピンを起こして壁に激突しており、これによりレッド・フラッグが提示されてセッションは一時的に中断している。彼のクルーの必死の修復作業のおかげでモンタニーは午前と同じ車で午後にはコースに復帰しており、まだECUまわりのセッティングに課題は見られるものの、今後に役立つ有益な情報は得られたとチームは発表している。

なお、トゥルーリも午前中にはスピンを起こしてグラベルに飛び込んでいるが、こちらは特にマシンへの大きなダメージなどはなかった様子だ。

■トゥルーリ「楽しんで走れるようになってきた」
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トゥルーリはトラクション・コントロールのないマシンを楽しんで操れるようになり、2日目は効率的にテスト作業を終える事ができたとコメントしている。

「自分にとっては順調な1日でした。今日もトラクション・コントロールをオフにしてドライビングを楽しみましたが、結果はすごく良好ですし、作業も効率良く進んでいます。車をさらに速くできそうな新しいテストもいくつか行いました」とトゥルーリ。

「午前中はグラベルに飛び込んでしまったせいで若干時間をロスしましたが、それ以外は1日を効率良く使う事ができたと思いますし、来シーズンの車の開発の方向性が明確になってきました」

■モンタニー「期待していただけに残念」
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2日目は午前中のセッティングに苦しんだというモンタニーは、結果としてマシンにダメージを与えて作業時間を大きくロスする結果になった事を悔やんでいる様子だ。

「今日は本当にひどい1日になってしまいました」とモンタニー。

「昨日は完璧とは言えないにしてもすごく車の調子が良かったのに、今日は路面のグリップが増したせいで正しいセッティングを見つけるのに苦労しました」

「路面温度にタイヤを合わせる上で問題を抱えてしまい、午前中にスピンしてマシンの修理に何時間もかかってしまいました。その後はソフトウェアに問題が見つかり、そこからさらに時間をロスしています」

「2008年型のパーツをいくつか搭載して調整を加えた車ですから、今日はもっといい結果を期待していただけにひどく残念です。でも、明日には改善が進むと思っています」

■シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー:パスカル・バセロン

トヨタのシャシー部門のゼネラル・マネージャーを務めるパスカル・バセロンは、この日はモンタニーのアクシデントによる時間のロスは残念だったとしながらも、トゥルーリ本人とマシンに良い兆候が見られた事には満足しており、モンタニーの車両からも今後に有益な情報を得る事ができたとしている。

「今日は非常に多くの作業を進める事ができたと思います」とバセロン。

「ヤルノの車には良い進展が見られました。セッティングの比較検証の結果が満足のいくものでしたから、今後の作業の励みになりましたね」

「フランクは今日も新しい標準ECUなど開発中のニューパーツを搭載したマシンのテストを行いました。彼が時間をロスして苦しんだ事は残念でしたが、今後にチームが理解を深めていく上で重要な情報を収集する事ができています」

「明日も今のテスト作業を進めますが、さらに良い進展が得られる事を期待しています」
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■スーパーアグリは午後に新型サスペンションとエアロパーツをテスト

2日目もアンソニー・デビッドソンの1名のみがテストに参加しているスーパーアグリF1チームは、この日も初日に引き続き2008年仕様の標準ECUを試している。

午前中にはエンジンとミッションまわりのセッティングに関する予定のテストを全て完了し、午後には2008年型のサスペンションと新しいエアロパーツのセッティング作業に集中できたというデビッドソンの2日目のタイムシート上の順位は15番手だった。


■フォース・インディアは2日目から3名体制
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フォース・インディアは初日の2名のテスト・ドライバーに代わり、レギュラー・ドライバーのエイドリアン・スーティル、およびテスト・ドライバーには元トロ・ロッソのビタントニオ・リウッツィと元ホンダの第3ドライバーだったクリスチャン・クリエンという合計3名が2日目のテストに参加している。

この日はスーティルが2台のうちの1台のマシンを終日使用し、残りの1台を午前にはクリエン、午後にはリウッツィが使用、3人合わせて合計1000キロメートルに及ぶ走り込みを行い、2台のマシンに搭載された2008年仕様のECUに関するデータを大量に収集する事ができた様子だ。

クリエンのこの日のタイムシート上の順位は19番手、スーティルが20番手、リウッツィは21番手だった。

■クリエン「大量に走り込めて嬉しい」
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ほぼ3ヶ月ぶりのF1テスト参加を喜ぶクリスチャン・クリエンは、マシンに慣れてからは楽しんで走れるようになったと以下の通りコメントしている。

「8月からテストをしていなかったので、今回の走行に参加できてとても嬉しいです」とクリエン。

「車に慣れるまでに少し時間がかかりました。特に今回からはドライバーへのアシスト機能がなくなっていますしね。ただ、若干慣れてからは楽しんで走れるようになりましたし、チームのテスト作業にも貢献できたと思います」

「午前中に56周回も走り込めたのはすごく良かったですね。明日もまた作業に戻れるのが非常に楽しみです」

■スーティル「車の挙動が機敏」
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2008年度もフォース・インディア(元スパイカーF1)のレギュラー・ドライバーを務めるエイドリアン・スーティルは、マシンそのものは基本的に2007年度中の感触と変わりはないものの、トラクション・コントロールが存在しないので車の挙動が機敏に感じるとコメントした。

「今日はロングランを何回か行いましたが、とても安定していましたし、非常に車のバランスがいい事が分かりました」とスーティル。

写真「シーズン終盤の何戦かと比較して車の感触にそれほど変わりはありません。新しい電子制御システムを搭載した以外は基本的に何も変わっていませんからね。ただトラクション・コントロールはありませんよ」

「車の挙動が敏感なので、慣れるまでには誰にとっても時間がかかると思いますし、今は全開加速をするのが難しい状態です」

「今日主に意識した点はブレーキングと加速です。まだ今日が初めてなので、新しいパッケージに慣れる事に集中しました」

■リウッツィ「以前よりも集中力が必要」
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2007年シーズン終盤はトロ・ロッソで目立つ活躍を見せたビタントニオ・リウッツィは、久しぶりに乗るトロ・ロッソ以外のマシンに最初は戸惑ったものの、テスト作業そのものには満足できたとしている。またスーティルと同様に、トラクション・コントロールのないマシンは操作に繊細さが要求されると感じている様子だ。

写真「今日は順調だったと思いますよ。すごく楽しんで走る事ができましたからね」とリウッツィ。

「トラクション・コントロールがあればもう少し荒い操作もできるんですが、今回からはさらに集中力が必要とされる感じです。特にロングランを行う時には今まで以上の頑張りが必要ですね」

「コックピットを快適に感じるのに少し苦労しました。これは何年も経ってから新しいチームに移籍する場合には当然の事ですが、そのせいでコンマ何秒かはロスしたと思います。でも、今日の作業内容自体は悪くなかったと思いますよ」

「マシンにはまだ何点かの課題は残っていますが、チームはすごくプロフェッショナルですし、今までに何度も解消してきた事ですから大丈夫でしょう。今はとにかくベストを尽くして、ここで一緒にうまくやっていけるかどうか確かめていきたいと思っています」

■チーフ・テクニカル・オフィサー:マイク・ガスコイン
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フォース・インディアのチーフ・テクニカル・オフィサーを務めるマイク・ガスコインは、この日は大量の走り込みにより多くのデータが収集できた事に満足している。また、今回のテストはクリエンとリウッツィの走りを評価する上でも重要だったようだ。

「全般的に見て今日はテスト作業が非常にはかどった1日でした」とガスコイン。

「今日の中心的なテストの内容は2台の車の両方に搭載した標準ECUの調整でしたが、特に大きな問題は発生していません。どちらも合計100周回以上を走り込み、現在抱えている課題の解消に取り組みました」

「また、今回はクリスチャンとトニオをテストするいい機会にもなりました。2名はこの初走行で車に慣れようと頑張っていましたね」

「明日も同じメンバーで2台の車のテストを終日続ける予定です」

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