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F1グランプリ最終戦、レース後の全ドライバーと関係者の詳細コメント |
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2007年10月31日
以下に、2007年度F1最終戦ブラジルGP、決勝レース後の全ドライバーと関係者の詳細コメントをまとめて紹介する(レース全体の流れはこちらの記事を参照の事)。
■優勝)キミ・ライコネン FIN フェラーリ
今の気持ちを言葉で言い表すのはとても難しいですね。とにかくすごく感動していますし、今シーズンにチームがしてくれたすべての事に感謝しています。
挽回が不可能と思えるほどに難しい時期を何回かすごしましたが、私たちは決して諦めませんでしたし、その全ての努力が今日報われました。
また、両親や妻のジェニー、それに自分を信じてくれた全ての人たちに感謝したいです。長い間の目標としていた事をやっと今回成し遂げる事ができましたから、今は全ての事が特別に感じています。
今日はフェリペの協力が不可欠でしたし、彼は本当に素晴らしかったです。今日は自分たちはワンツー体制を築かなければいけませんでしたし、その上で相手の出方を見る必要がありましたが、今回は何もかも順調に運び、予想外の出来事が起こりました。
今年は自分がフォーミュラ1の世界に来てからかつてないほどに楽しく過ごす事ができましたし、本当に素晴らしい1年になりました。フェラーリの中にも素晴らしいファミリーを見つける事ができましたし、彼らのチームでタイトルが獲得できた事を誇りに思います。
■2位)フェリペ・マッサ BRA フェラーリ
キミはドライバーズ・タイトルに輝きましたから、今日はチームとキミにとって本当に最高の日になりました。
もちろん自分は今年もホームで勝ちたいと思いましたが、チームメイトに協力する事ができたので満足です。タイトル獲得の可能性は彼の方にしかありませんでしたからね。
自分がフォーミュラ1の世界に来る前から信じてくれていたフェラーリのために働けた事を誇りに思います。私がドライバーとして、そして人として成長できたのはマラネロの人たちのおかげなんです。
今年はサーキットでも、それ以外の場所でも色んな事が起こりましたが、それらを経て今日は2つのワールド・タイトルを祝福する事ができるなんて本当に嬉しく思います。今回の車は素晴らしかったので、これまでの中でも一番速く走れました。
また、私たちの全てのパートナーの方々の協力にも、心から感謝しています。
●フェラーリ・チーム代表:ジャン・トッド
不可能と思われた夢が最後のレースで現実のものとなりました。これがドライバー2名とチームの素晴らしい戦略によってなされた事を、何よりも今回のレースの展開が証明しています。
今回私たちにはワンツー体制が不可欠でしたし、その上で、最大のライバルたちがどんな動きを見せるのかを観察する必要がありました。すなわち、2つのタイトルを勝ち取るためには、タイトルの可能性がなくなったもう1人との協力体制が互いに不可欠だった訳です。
その結果として、キミのドライバーズ・タイトルを決めただけではなく、FIAの国際法廷の9月13日の決定の後に、改めて私たちは数値的にもコンストラクターズ・タイトルを獲得する事ができています。
2つの年間タイトル、9回のレースでの勝利、4回のワンツー・フィニッシュ、9回のポールポジション、12回のレースでのファーステスト・ラップが今シーズンの私たちの記録ですが、今シーズンに直面したいくつかの難しい局面を諦める事なく乗り越えてきた私たちにとって、この実績は格別と言えます。今日の結果により、私たちのここまでの全ての努力が報われましたね。
キミを祝福すると同時に、フェリペが今日も示してくれたフェラーリへの忠誠心に感謝したいと思います。フェリペのサポートがなければ、私たちがこの結果に辿り着く事などあり得ませんでした。
●フェラーリ・レース・エンジニア:ルカ・バルディセッリ
今日は完璧なレース運びが必要でしたが、それはうまくいったと思います。しかしながら、それでも単独で目標を達成するには十分な状態とは言えず、お互いに若干の協力が必要でした。
2人のドライバーは本当に素晴らしい走りを見せましたし、車も彼らの走りのレベルについていく事ができていました。
この結果は夢のような目標でしたから、どうしてもサーキットで勝ち取りたかったものです。私たちが素晴らしいチームである事を証明する事にもなりましたね。
●ブリヂストン・モータースポーツタイヤ開発室長:浜島裕英氏
今日のレースをものすごく速く走り抜き、今シーズンの多くの難しい課題に直面する中で、長年の悲願だった年間タイトルを勝ち取ったキミ・ライコネンに祝福の言葉を贈りたいと思います。
今回は路面温度が高くてタイヤの消耗が激しく、難しい走行条件でした。この難題を乗り切るために多くの種類の作戦を各チームが取っていましたが、路面条件が急激に良くなったのを見て技術責任者たちはそれぞれに頭を抱えていましたね。結局彼らは当初に計画していた作戦をレース中に変更せざるを得ない状況でした。
この条件の中でもフェラーリ・チームは非常に安定した走行を見せ、ソフトタイヤとスーパーソフトタイヤの性能を非常にうまく活用していました。
ブリヂストンは2000年からの活動以来、今年は初めて全チームにタイヤを供給するという非常に刺激的なシーズンを過ごしましたが、共に頑張ってくれた全てのスタッフに感謝すると共に、2008年にまた全員と一緒に働ける事を楽しみにしています。
■3位)フェルナンド・アロンソ ESP マクラーレン・メルセデス
今日の結果にはもちろんがっかりですが、4番グリッドからのスタートではレースの勝利と年間タイトルの獲得が難しい事は最初から分かっていました。
今シーズンの序盤にも今年は非常に僅差の戦いになると予想していましたし、タイトル決定戦が今回のブラジルに持ち込まれるだろうと思っていました。自分に有利なシーズン展開になる事を強く願いましたが、結果としてそれは叶いませんでしたので、今年はそれを受け入れるより他ありません。
今回は自分にとって難しいレースでした。オープニングラップではフェラーリの速さについていける気がしましたが、その後に彼らが本気で攻め始めた時にはとてもついて行くのは無理でしたね。
自分たちの車は今シーズンを通して速かったです。トップレベルの戦闘力でしたし、4回のレースに勝つことができましたから、今シーズンには満足しています。
●マクラーレン・チーム代表:ロン・デニス
今シーズンはドライバーズ・タイトルをかけてスリリングな接近戦を演じて来ましたが、最終的にその年間勝利を逃した事は誠にとてつもなく残念です。
しかしながら、今シーズンのチームとしての実績と、ここまで頑張った自分たちの努力については誇りを持つ事ができます。2名のドライバーが揃って年間タイトルを争うという状況は過酷なものでしたが、この大変な1年を通して全員がボーダフォン・マクラーレン・メルセデスに必死の貢献をしてくれました。
チームとして、今日のキミの勝利を祝福したいと思います。
●メルセデス・ベンツ・モータースポーツ副社長:ノルベルト・ハウグ
今日の結果は、僅差で年間タイトルを争ってきたルイスとフェルナンドに私たちが獲得して欲しいと望んでいたものではありません。2人分の109ポイントでも1人の110ポイントに勝る事はできませんし、たったの2ポイント差(2名の合計)で年間タイトルを逃したのは本当に辛い事です。
しかしながら、今シーズンを通してのチーム全員の頑張りには心から感謝したいと思います。チームの誰もが、中国に続いて2度目のチャンスを活かせなかった事を悲しんでいます。
年間タイトルを勝ち取ったキミとフェラーリを祝福したいと思います。
■4位)ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ
すごく嬉しいです!
チームにとっても自分にとっても最高の結果でした。4位はF1での自己最高位ですからね。レースウイークを通してマシンを仕上げてくれたエンジニアに感謝しています。彼らの頑張りのおかげで予選とレースでいい結果を残す事ができました。
今回の自分の作戦は限界ぎりぎりで行く事でした。2回目のスティントは燃料が満タンでタイヤにすごく厳しく少し苦労しましたが、最後のタイヤでペースを挽回できたのが本当に良かったですね。
今日はチームのコンストラクターズ・ランキングと自分のドライバーズ・ランキングがかかっていたので緊張しましたが、いい結果を導けたのですごく嬉しいです。一番嬉しかったのはレースでの自己最高位ですね。おかげで幸せな気分で冬季の休みに入れますし、楽しんで過ごす事ができると思いますよ!
●ウィリアムズ共同オーナー:パトリック・ヘッド
素晴らしいレース運びで年間タイトルを獲得したキミ・ライコネンに祝福の言葉を贈りたいです。
自分たちも高い結果でシーズン最終戦を終える事ができたと思います。ニコは素晴らしいレースをしましたし、カズキ(中嶋選手)もデビュー戦でいい走りを見せてくれました。カズキのラップタイムには目を見張るものがありましたし、将来のフォーミュラ1での活動に向けて前進したと言えるでしょう。
今日はメカニックの何人かが負傷しましたが、現在彼らは医療検査を受けていますので、彼らが早く良くなる事を今は祈りたいと思います。
フランクに成り代わり、また私自身からも、コンストラクターズのランキング4位という結果をもたらしてくれたチームのメンバー全員の今年の頑張りに感謝したいと思います。
●ウィリアムズ・テクニカル・ディレクター:サム・マイケル
何よりも第1に心配すべきはカズキのピットストップ時に負傷したメカニックたちの安否ですが、現在彼らは医療検査を受けている最中です。
今日のレースはシーズンの最後を飾るに相応しいものでしたね。この結果、私たちはコンストラクターズのランキングで4位を獲得する事ができました。チームは素晴らしい頑張りを見せてくれたと思います。
ニコはトップクラスの走りで4位を獲得し、私たちに年間ランキングの4位をもたらしました。また、今日のカズキもいい走りを見せ、素晴らしいラップタイムで何台もの車を交わしています。
いいチームワークで必死に頑張ってくれたメンバーの全員に感謝したいと思います。彼らの努力のおかげで高い性能と信頼性を昨年に比べて今年は確保する事ができました。この調子のまま再びさらなる改善を進めていく事が来期の目標です。
■5位)ロバート・クビサ POL BMWザウバー
予選では問題を抱えていた事もあり、レースの序盤はすごく順調な滑り出しに感じました。今回は3ストップ作戦だったので、レースの開始直後から激しく攻めて走りましたが、全てがとても順調でした。
ただ、しばらくしてエンジンが高温になりすぎて回転数が落ちてしまい、ニコ・ロズベルグの背後につけてからは周回を重ねる度にタイムをロスしました。最後の10周はタイヤに多くの問題が発生し、その後はコース上に車を保つだけでも大変な状態でした。
チームにとってはいいシーズンの終わり方ができたと思います。
■6位)ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー
100ポイント獲得の大台を超えましたし、素晴らしいシーズンだったと思います。
レースの開始直後にロバートに交わされました。彼の車は燃料が軽くて有利な状態でしたし、スタート後の走行ラインも混雑していませんでしたからね。レース中はフロントタイヤだけではなくリアタイヤの消耗にも問題があり、これが原因で数回ミスをしましたが、これについては誰もが同じような条件だったと思います。
ただ、最後のスティントでニコ・ロズベルグが自分を追い出す形になるまでは4位を走っていたんです。限界ぎりぎりの激しい争いでしたが、もし自分がラインを開けなければ両方がクラッシュしていた筈です。
2台が揃って少しダートにはみ出した隙に、ロバートがすり抜けて自分たちの前を奪いました。終盤は彼よりも自分のペースの方が速かったのに、結局追い抜くには至っていません。
キミ・ライコネンが年間タイトルを獲得したと知った時には驚きましたね。信じられませんでした。
●BMWザウバー・チーム代表:マリオ・タイセン
まず最初に今日のスリリングな戦いの中で年間タイトルを勝ち取ったキミ・ライコネンを祝福したいと思います(写真左からマリオ・タイセン、ウィリー・ランプ)。
また、私たちのチームもシーズンの最後を素晴らしい形で終える事ができたと思います。5位と6位という良い成績を残し、最後のレースで100ポイントに到達する事もできましたが、これは昨シーズンのほぼ3倍のポイント獲得数です。
両ドライバーとチームの全員に感謝したいと思います。このサーキットにいるメンバーだけにではなく、特にミュンヘンとヒンウィルのメンバーにも感謝しています。来期に向けてのいい基礎作りができましたね。
●BMWザウバー・テクニカル・ディレクター:ウィリー・ランプ
まだ2年目に過ぎないBMWザウバーF1チームが101ポイントですから、今シーズンをいい形で終える事ができました。
今回は2種類の異なる作戦でレースに挑みました。ロバートは攻撃的な3ストップ作戦、ニックは2ストップ作戦でしたが、どちらもいい結果を残す事ができましたね。チームの全てのメンバーに感謝の気持ちを伝えたいと思います。
また、非常に劇的な形でチャンピンに輝いたキミ・ライコネンを祝福します。
■7位)ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス
今日の結果には当然ものすごくがっかりです。今シーズンの大半をリードして過ごしたのに、年間タイトルの獲得を逃した訳ですからね。
ただ、この結果を自分の経験値に変えていく必要があると思います。まだ今年はフォーミュラ1での1年目に過ぎません。それに全体として見れば、今年は素晴らしいシーズンでした。
まだ自分はすごく若いし、自分の夢であるワールド・タイトルを獲得するには、まだこの先何年でもチャンスがあります。
今年にチームの全員が自分にしてくれた全ての事に対して心から感謝したいです。彼らの必死の頑張りがなければ、今日の自分のポジションはあり得ませんでした。
■8位)ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ
久しぶりのポイント獲得でシーズンを終える事ができて嬉しいです。
頑張りながらもなかなか運に恵まれないレースが多く続いていましたが、やっと今日はスムーズに戦う事ができました。
今日は誰もがタイヤとの戦いを強いられましたね。今回は3ストップ作戦というギャンブルに出ましたが、8位はすごくいい結果でしたし、チームにとっては冬季テストに向けての意欲を高める材料になった筈です。
全てのメンバーに感謝したいと思います。今年は厳しいシーズンになりましたが、誰もが決して諦めずに頑張りました。自分たちは将来に向けて車の性能を改善していかなければなりませんから、今一番大切なのはその姿勢です。自分たちの力を信じていますし、来年はきっと上位のグリッドに戻る事ができると思います。
今回はラルフをチームメイトとして走る最後のレースになりました。ここまでの3年間、自分たちはフェアで高いレベルの戦いをしながら、チームの発展に共に尽くしてきました。彼の今後のさらなる活躍を祈りたいです。
●トヨタ技術コーディネーション担当ディレクター:新居章年氏
1ポイントを獲得し、最終戦を良い形で終えることができました。速くて強い車を用意して、来シーズンにまた戻ってきたいと思います。
シーズンを通して応援頂いたファンの皆様に感謝を申し上げます。
■9位)デビッド・クルサード GBR レッドブル
今日はポイントが獲得できると思っていましたが、残念ながら思うようにペースを上げられず、前の集団について行く事ができませんでした。
レースの終盤には中嶋と同じ位置を走りましたが、彼の車がこっちのフロント・サスペンションにぶつかり、その後の残り10周は左コーナーを曲がる度に車の挙動がおかしくなっていました。いずれにしても、今日の自分たちの車は十分な速さとは言えませんでしたね。
レースとテストで協力してくれたチームのメンバー、ならびにファクトリーのメンバー全員に、彼らの今年の頑張りに対して感謝の気持ちを伝えたいです。大変だった今シーズンと同様に、さらに上を目指す今後もさらに大変になる筈ですが、自分にはその覚悟ができていますし、メンバー全員も同じ気持ちだと信じています。
●レッドブル・チーム代表:クリスチャン・ホーナー
マークは高い結果が狙えるいいスタートを決めていたので、彼がトランスミッションの故障でレース序盤にリタイアしたのは本当に残念です。
デビッドはタイヤの消耗に少し苦しんでいました。彼に前の車を抜けない事がはっきりした時点で、私たちはさいころを転がしながら作戦を見直し、最後まで走り切れるだけの燃料を給油する事にしたんです。その後で、彼は中嶋と接触してかなりの時間をロスしました。
あれだけいいグリッドからスタートして、最終的に何も得られないという結果には本当にがっかりさせられます。
今年はチームの全員が非常に一生懸命頑張ったと思います。シーズンの残り4分の1に差し掛かった時点から今回までを通して、車にはとても明るい兆候が見られるようになりましたからね。
しかしながら、今年はドライブ・トレインの部分には何度も失望させられていますから、これを解決するのが冬休みの宿題です。ここまでの過去数戦は好調でしたから、今の勢いをそのまま2008年に持ち込めるように頑張りたいと思います。
●レッドブル担当ルノー・エンジニア:ファブリス・ロム
マークは最高のスタートを決めていたので、レースの残りは約束されたようなものでしたが、結局はトランスミッションに問題を抱えてリタイアする羽目になりました。その一方で、デビッドはレースを通して順位をキープしていましたね。
今週のウィリアムズは強かったですね。彼らを祝福したいと思います。
私たちが落胆しているのは当然ですが、今シーズンはパートナーであるレッドブルと素晴らしいシーズンを共に過ごす事ができましたので、今は来期を楽しみにしたいと思います。
■10位)中嶋一貴 JPN ウィリアムズ
何よりも先に、自分のピットストップでメカニックの何人かを傷つけてしまった事を大変に申し訳なく思います。彼らが無事でいてくれる事を祈っています。
初めてのレースとしては自分にとっていい結果でしたが、少し悪い状況にも陥っていました。スタート自体はまわりの車と比べても悪くありませんでしたが、1コーナーへの進入時に自分の目の前で衝突がり、それで順位を落とす事になったんです。そこからは佐藤選手に足止めされて、彼を追い抜くまでにかなりの時間を必要としました。
車のバランスはほとんと完璧でしたし、特に3回目のスティントの時にオプションタイヤを装着した時が最高でしたね。
レースを楽しむ事もできましたし、実際うまく走れたと思います。この素晴らしい機会を提供してくれたチームに感謝しています。
■11位)ラルフ・シューマッハ GER トヨタ
今日は非常に暑い日でしたが、特にそれは問題にならずに車は運転しやすい状態でした。
レースは序盤が少し大変でした。と言うのは、レースの最初にトロ・ロッソの2台にサンドイッチ状態にされてしまい、そこで順位を落としたんです。でもその後は順調だったので、全体的に見ればいいレースだったと思っています。
今回はトヨタでの最後のレースになりましたが、3年間の活動の後にこの場を去る事を大変に残念に思っています。今シーズンは結果の面では非常に厳しい1年でしたが、自分たちは全力を尽くしましたし、それが成果につながらなかっただけです。チームは本当に頑張っていましたし、シーズンを通して車の多くの部分を変更しました。
ファクトリー、レース、それにテストなどを通じて、チームの全体と共に働けた事がとても嬉しかったです。ここでは楽しんで過ごす事ができましたから、将来また誰かと会った時にお酒でも飲めればいいですね。それを楽しみにしています。
●トヨタ・チーム代表:山科忠氏
最後のレースでポイントを獲得できた事を大変に嬉しく思います。
ヤルノはいい走りを見せてくれましたし、今回のようなレースができる事を私たちは目標にしてきました。オープニングラップを通してグリッドの順位を確保する事がとても重要だと思いますね。それができれば、今回のようなレースが再びできる筈です。
残念ながら今回のラルフはそういうオープニングラップにはなりませんでしたが、彼も最善を尽くしましたし、本当はトップ10入りも可能だったと思います。彼は1コーナーでエアロパーツを何点か失い、その後の最初のピットストップでホイールのナットが破損するという問題を抱えており、それで順位を落とす結果になりました。
ラルフにはこの3年間に対して、心からありがとうの言葉を贈りたいです。彼の貢献はチームにとって非常に大きなものでしたし、彼の今後の活躍を深く願っています。
また、第3ドライバーのフランク・モンタニーにとっても今回が最後のレースウイークになりましたが、彼は引き続き2007年中の残りのテストに参加してくれます。
私たちは今回のポイント獲得を今後の活動に向けての起爆剤にするつもりですし、当然の事ながら、来期に向けては可能な限り良い車を開発できるように全力で挑みます。
■12位)佐藤琢磨 JPN スーパーアグリF1
厳しい内容でしたが、白熱したレースでしたね。
スタートはあまりうまくいきませんでしたが、1コーナーから2コーナー、および3コーナーにかけてはサイド・バイ・サイドまま何台も交わしました。1周を走りきるまで緊迫した瞬間の連続でしたから、かなり楽しかったですよ。
その後はマシンのバランスとペースが伸びずに苦しみましたが、可能な限りできる事は全てやり切ったと思います。チームにとっては厳しいレースでしたね。
今年は素晴らしいシーズンでした。たくさんの事をすごく頑張りましたしね。成績についても多くを成し遂げたと思います。リーフィールドのファクトリーを含むチームのメンバー全員とホンダのスタッフの方々の努力、ならびにスポンサーやファンの皆さんの応援に深く感謝したいです。
●スーパーアグリF1チーム代表:鈴木亜久里
このブラジルでのレースウイークを通して、チームはすごくいい仕事をしてくれました。今年の目標はポイントを獲得して年間ランキングのトップ10入りを果たす事でしたが、これを達成する事ができて本当に嬉しく思っています。
チームの全員とドライバー、ならびにスポンサーやファンの方々など、全ての人たちに感謝しています。
■13位)ビタントニオ・リウッツィ ITA トロ・ロッソ
ここの第1コーナーはいつも難しいですね。ジャンカルロのホイールがロックして直行して行くのが目に入ったので、彼がコーナーを曲がりきれないと思ってイン側に寄ったんですが、そこで彼が戻ってきてしまい、こっちのノーズを飛ばしたんです。それでピットインをする羽目になり自分のレースに大きな影響が出ました。
ウイングの破片が車の下に入り込んだんだと思いますが、おかげでものすごく運転がし難くなっていて最初のスティントはかなり苦労しました。後の2回のスティントはかなり好調でしたが、最後尾からの復帰でしたから自分のレースはすでに終わったようなもんでしたけどね。レースの前はすごく気持ち的にも好調だったので、本当に残念です。
今は自分の今後がどうなるのかを楽しみにしています。どこに行く事になるのかすぐに分かるといいんですけど。
●トロ・ロッソ・チーム代表:フランツ・トスト
レースの序盤はセバスチャンが好調に飛ばしていました。不幸にしてトニオ(リウッツィ)はフィジケラとの接触があり、フロントウイングを失ってしまいましたが、彼もその後にいいペースで走れています。
シーズンの後半戦、特にフジと上海では性能の改善状況を示す事ができたと思いますし、その結果として、コンストラクターズの年間ランキングを7位で終える事ができました。これでチームは明日から2008年シーズンの準備を開始する事になります。
私たちとの最後のレースを走ったトニオに感謝の気持ちを伝えたいと思います。特にここ数レースで、彼は高い結果を残してくれました。トロ・ロッソの全員が彼の今後の活躍を願っています。
また、私たちのエンジンを供給しているフェラーリが、本日年間タイトルを獲得した事を祝福したいと思います。
■14位)アンソニー・デビッドソン GBR スーパーアグリF1
面白い最終戦でしたね。中間グループの速いライバルたちと同じようなペースで走るのは難しい状況でしたが、今回もマシンの信頼性を味方につける事ができたと思います。
ピットストップの度に毎回チームは素晴らしい働きを見せてくれました。レースの序盤にスーティルにコースから押し出された事を考えれば、プライムタイヤでレースの終盤までかなりいいペースで走れたと思いますし、本当に楽しめました。
シーズンの最後にいいレースができました。リーフィールドと日本を含むチームの全員に対して、彼らの今年の必死の頑張りに感謝したいと思います。
■15位)エイドリアン・スーティル GER スパイカー
レースの序盤はまわりにプレッシャーを与える事もできて順調でしたが、1回目のピットストップの直後に事故が発生したんです。
1コーナーの進入目がけて減速しようとしたら突然ブレーキが効かなくなり、それでデビッドソンに突っ込んだんです。車のダメージは問題なかったので走り続けたんですが、そこからはブレーキの圧力が減少して、ストレートでも断続的にブレーキを踏み続けなければいけなくなりました。修理が無理な状態だったので、最終的にはリタイアに終わっています。
シーズンの終わり方としては最悪です。ただ、今はもう先に進む事を考えるべき時でしょうね。
●スパイカー技術部門責任者:マイク・ガスコイン
2台に揃っての完走を願っていましたから、非常に残念なシーズンの終わり方になりました。ただ、今シーズンの私たちの状態を象徴するような内容だったと言えるのかもしれません。
両方の車が事故によるダメージを受けていました。左近のレースは始まる前に終わったという感じでしたね。フィジケラがコースに戻ってきたところで全ては終わりでしたが、あの衝突はどうにも避けようがありませんでした。
エイドリアンはデビッドソンをパスする時に接触してサイドポッドに大きなダメージを受けてしまい、その後はブレーキに問題を抱えてしまいました。チームはなんとか車を完走させられるように頑張りましたが、残念ながら問題は悪化するばかりで、結局はリタイアを強いられています。
残念な結果で厳しい1年を終えましたが、私たちの全てのパートナーに感謝を申し上げます。また、特にフェラーリのルイ・デ・カストロと彼のスタッフには、彼らの過酷な労働とプロフェッショナルな支援に感謝の気持ちを伝えたいと思います。ブリヂストンのスタッフに対しても同様です。
また改めて、難しい状況を素晴らしい仕事で支えてくれたサーキットとファクトリーのチームのメンバー全員に深く感謝します。私はこれらのメンバーと新しいオーナーの方々を誇りに思っていますし、来年は今よりもずっといい状況を期待できるのではないかと考えています。
●スパイカー・チーム代表:コリン・コレス
チームのメンバー全員と私たちのパートナーの方々、ならびにサプライヤーの方々の、非常に厳しいシーズンを通してのご協力に深く感謝を申し上げます。
シーズンの最後にいい結果を全ての方々に提供できなかった事を残念に思います。しかしながら、来年は今よりもずっといい結果に期待できる事は間違いありません。
■DNF)ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ
非常に厳しかったシーズンの最後を残念な形で終える事になりました。
2回目のピットストップを行う前はそれほど悪い順位ではありませんでしたが、残念ながらエンジンに問題を抱えてレースを早めに終える結果となりました。
今シーズンのチームのメンバー全員の努力に感謝します。非常に厳しい経験でしたが、チームと共に大きく成長する事ができましたので、冬季中は来シーズンに向けて状況をより良くできるように頑張りたいと思います。
●ホンダ・エンジニアリング・ディレクター:ジャッキー・エッケラート
まず最初に、新しいワールド・チャンピオンの誕生を祝福します。おめでとう!
私たちのレースについては、もし作戦通りに進んでいれば今日は両方のドライバーがポイント圏内に入っていたかもしれませんが、残念ながらそれはうまくいきませんでした。
車のバランスが少しばかりアンダーステア気味だったにもかかわらず、ルーベンスもジェンソンも高いレベルのラップタイムを刻んでいましたが、残念ながら2台が揃ってエンジンの故障に見舞われ、作戦の成果を見る前にレースをリタイアする結果に終わりました。
■DNF)ヘイキ・コバライネン FIN ルノー
最初のスティントを非常に短くする作戦でした。燃料を軽くしていたのでスタートはとてもうまくいきましたね。
1コーナーへの進入時には内側のラインを通って、それから次のコーナーを狙いたいとラルフ・シューマッハの横を走りながら考えていました。フィジコ(フィジケラ)が追突されたのは、彼が突然進路を変えたからだと思います。その連鎖反応でラルフが自分の車に当たってきました。
最初はフロントの左のサスペンションが壊れたんだと思いましたが、ピットに戻る時にはパンクか何かだろうと考えていました。実際にそれは正しかったので、ここでは長めに給油して再びコースに戻ったんです。
残念ながらこの騒ぎで大きくタイムをロスしてしまい、集団に周回遅れにされてしまいました。だから最初のスティントはずっと青旗を振られっぱなしでしたね。前を走っている車よりも速かったのに、1周回遅れているために全ての車を先に行かせる羽目になったんですよ!
最終的には集団から離れ、あとは完走を狙うしかない状態でしたが、2コーナーに差し掛かったところで左のリアに振動を感じたんです。そして後ろが浮き上がったと思った時にははじかれるような感じで壁に衝突しました。
こんな形でリタイアをする事になり、レースを最後まで走りきれずに本当に残念ですが、こういう事もありますので、今は次のチャレンジの事だけを考えたいと思っています。まずは11月のニューヨーク・マラソンに参加して、それから来年の事に集中します。
ワールド・チャンピオンになる事が自分の目標ですが、それを目指す以上は精神と体力の両面で今年以上の調整をしておく必要があります。できる限り早く目標を達成できるように頑張りたいです。
●ルノー・マネージング・ディレクター:フラヴィオ・ブリアトーレ
難しいシーズンでしたが、厳しいレース結果で終える事になりましたね。
私たちはすでに長い期間、2008年に向けての準備作業に入っていますから、シーズンの最後が大変な状態になる事は予想していました。それに中間グループからレースを開始すれば、今日のような事故は起こり得るのです。
今日は作戦にいくつかのリスクを冒していましたが、本来であればうまくいったのかもしれません。
チャレンジが満載の1年を終えてみて最も重要だった事は、私たち独自の特徴と意欲の高さを示した事でしょうね。ルノーとING、ならびに他のパートナーの方々の決意も動じる事がありませんでしたから、その協力に深く感謝しています。
私たちの次の挑戦は、さらに強くなって来シーズンに戻り、より上の順位を狙えるようにする事です。その目標を達成する自信はありますよ。
●ルノー・エンジニアリング責任者:パット・シモンズ
ジャンカルロのレースはすごく短かったですね。2周回のうちに2回の事故に見舞われれば、これはもう運のない日の兆候としか言えません。
ヘイキは予選で問題を抱えてしまい、通常の作戦では望みが薄い状態だったので、今回のレースでは少し普段とは異なる戦略を取る事にしました。スーパーソフトタイヤで非常に短いスティントからレースを開始する予定でしたが、彼が1ラップ目にパンクしてしまったので計画はさらに短くなってしまいました。
彼はその後もレースを頑張って続けましたが、最終的には3コーナーでクラッシュしています。原因を突き止める必要はありますが、どうやら車に問題があった様子です。
ルノーは今期に高い目標を設定していました。年間ランキングがそれほど悪くなかったにしても、とても自分たちの目指していた所に到達できたとは言えません。今回の結果は、2008年の戦いに向けての意欲をより高める事になった筈です。
■DNF)セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ
車が油圧系に問題を抱えたのでリタイアを余儀なくされました。最初にギアがシフトできなくなり、次にパワステが効かなくなりました。
故障する直前まではすごくいい戦いができる状態でした。ここまでの数戦でどんどん調子が上がっていたように、ここではドライでも好調だったんです。
だから、今回は最終戦をリタイアという結果に終わり残念ですが、それでも今後には期待が持てます。
ここは観衆が本当に素晴らしいし、最高の雰囲気でしたね。
■DNF)ジェンソン・バトン GBR ホンダ
シーズンの最後をあまりいい形で終える事ができませんでしたね。エンジンがオーバーヒートの問題を抱えていて、温度がすごく高くなってしまったんです。今は先の事を考える時でしょうね。今年の事はもう忘れて、2008年に気持ちを集中します。
チームの全員が今年に見せてくれた頑張りに感謝したいと思います。誰にとっても楽なシーズンではありませんでしたが、全員が一丸となって毎戦に全力を注いできました。
また、特別な感謝の気持ちを、ここまでの7年間の全てのレースで自分に付き添い、今後はオーストラリアで新しい生活を始める事になった物理療法士のフィル・ヤングに贈ります。
■DNF)マーク・ウェバー AUS レッドブル
スタートはうまくいって、ペースも悪くありませんでした。なのでいいポイントを何点か獲得できるかもしれないと期待したんですが、そこで車にある問題が発生したんです。
とても信じられないような状況でしたね。スタッフがエンジンとギア・ボックスが切断されているのを見つけたんです。どうやらこれは新しい課題の1つになりそうですが、まだ詳しい調査には時間がかかると思います。
いいポイントが狙えそうだっただけに、本当に悔しいですよ。
■DNF)山本左近 JPN スパイカー
今回の結果は自分にとっては最悪でした。セッティングも作戦もいい感じに進んでいたので、もっといいレースができると思っていましたからね。でも序盤の2ラップ目に、コースオフしていたフィジケラが自分のレーシングライン上にいきなり戻ってきたんです。
すごく変な状況でしたね。普通ならコースに戻る車はレーシングラインを避けて走行を再開するものですが、彼はそうではありませんでしたし、あの衝突は避けようがありませんでした。いいレースをしたかったので本当に最悪です。あっという間に終わってしまいました。
今年に自分をサポートしてくれた全ての方々に御礼の言葉を伝えたいです。特にチームのメンバー全員の協力の全てに感謝しています。
今はテストが楽しみですね。全力で取り組むつもりです。
■DNF)ジャンカルロ・フィジケラ ITA ルノー
チームの全員にとって難しいシーズンでしたが、最終戦くらいは2周よりも多く走りたかったですね。
レース開始時にリアから衝突されてしまい、それで車にダメージを負ったんです。それから2ラップ目にはウィリアムズと戦いながら1コーナーに進入した時にコースを外れました。車のコントロールがすごく難しくなっていて、草の上を走りながらスローダウンしたんですがグリップが悪く、その結果、再びコースに復帰した時に他の車との衝突に巻き込まれた訳です。
あれはレーシング・アクシデントですが、両方の車がリタイアする結果になった事を残念に思っています。また、非常に激しく戦った1年の最終戦を、何も成果が得られずに終えた事がとても残念です。
ただ、チームの全員には感謝しています。どんなに辛い状況でもチームは仕事の手を緩めませんでしたから、彼らはもっといい結果を最終戦で得られてしかるべきでした。
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