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第4戦フランスGP、奇跡的に晴れた予選は僅差の戦い
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  2009年5月17日

MotoGP第4戦となるフランスGPが、5月16日(土)に予選の日を迎えている。ここルマン・サーキットは天候が変わりやすい事で知られているが、セッション途中から雨となったレースウィーク初日に続き、2日目と決勝日の天候についても危ぶむ声が多く聞かれた。そして一夜明けた土曜日、午前中のフリー走行は雲に覆われながらも辛うじてドライセッションとなったが、昼頃に降った豪雨により路面は水浸しとなってしまう。続く午後の予選もこのままウェットセッションとなるかと思われたが、MotoGPクラスの予選開始時刻直前になって奇跡的に太陽が姿を現した事により路面は急速に乾き、予選セッションは無事に予定通り60分間をフルに使って行われた。
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ここでは青空の広がる中で行われたレースウィーク2日目の予選結果と、1列目と2列目を獲得した上位6人のライダーのコメントなどを紹介する。
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■タイヤの白ラインはソフトコンパウンドのマーク

公式タイヤサプライヤーであるブリヂストンは、今シーズンから導入されたシングルタイヤルールに則って、グランプリ毎にサーキット特性に合わせた柔らかめと固めの2種類のコンパウンドのタイヤを用意して、各ライダーに同じ本数ずつ供給しているが、今回のフランスGPからその2種類のコンパウンドを見た目で識別できる方法を導入する事となった。

今回導入されたコンパウンドの識別方法は、柔らかい方のタイヤの側面に白ラインをつけるというもので、F1で既に実施されている方法と類似の方式だ(F1は緑ライン)。各ライダーは既に金曜日のフリー走行から白ラインが入ったタイヤを装着して走行しているが、今回の識別方法の導入により、各ライダーがどちらのコンパウンドのタイヤを使用しているか、またフロントとリアにどのような組み合わせのタイヤを用いているかが一目で分かるようになった。
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■フランスGP、MotoGPクラスの予選結果

以下に5月16日に気温18度、路面温度22度、湿度57%のドライ・セッションとして行われたMotoGPクラスの予選結果を示す(フリープラクティスの全結果はこちらを参照)。
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尚、今回の予選を欠場したグループ・フランシスコ・エルナンドのセテ・ジベルナウは、2日目午前のフリー走行2においてハイサイドを喫して転倒、左肩から地面に叩きつけられて、鎖骨の1箇所を骨折すると共に肩の靱帯を損傷する怪我を負った。彼は過去にも同じ左側の鎖骨を骨折するなどして、左肩に古傷を負っている状態だったが、今年のプレシーズン中にはMotoGP復帰に向けた過酷なトレーニングが原因でその古傷がある左肩の靱帯を痛めてカタールのナイトテストをキャンセルしており、最近になってようやくその傷が良くなってきていた所だったという。ジベルナウは今回のフランスGPにおける予選とレースの出場を取りやめ、バルセロナに戻って治療を受けている。
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1) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分33秒974
2) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分33秒979
3) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP9 1分34秒049
4) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分34秒106
5) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分34秒300
6) コーリン・エドワーズ USA モンスター・ヤマハTech3 YZR-M1 1分34秒330
7) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分34秒676
8) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分34秒839
9) マルコ・メランドリ ITA ハヤテ・レーシング・チーム ZX-RR 1分35秒008
10) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 1分35秒399
11) トニ・エリアス SPA サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分35秒431
12) ジェームス・トーズランド GBR モンスター・ヤマハTech3 YZR-M1 1分35秒524
13) ニッキー・ヘイデン USA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP9 1分35秒682
14) ミカ・カリオ FIN プラマック・レーシング デスモセディチ GP9 1分35秒741
15) 高橋裕紀 JPN スコット・レーシング・チーム RC212V 1分35秒774
16) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分35秒785
17) ニッコロ・カネパ ITA プラマック・レーシング デスモセディチ GP9 1分36秒136
-) セテ・ジベルナウ SPA グループ・フランシスコ・エルナンド デスモセディチ GP9

ルマン・サーキットにおけるMotoGPクラスのサーキットレコード(レース中)は2008年にバレンティーノ・ロッシが記録した1分34秒215、ベストラップレコード(予選タイヤ)は2008年にダニ・ペドロサが記録した1分32秒647。
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スペインGP終了後に右腕のアームパンプの手術をしたサンカルロ・ホンダ・グレッシーニのトニ・エリアス「右腕に全く力が入らず苦労している。どんなに頑張っても全然攻めて走る事ができない」
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ポール・ポジションを獲得したレプソル・ホンダのダニ・ペドロサ「今日はポールを取れてとても満足。1列目争いは本当に接近戦だった。最後の最後に自己ベストタイムを出すことができて、自分のためにもチームのためにも本当にうれしい。フロントローからのスタートは重要だし、今日の午後と今朝の大半が天候に恵まれて運がよかった。おかげでセッティングを幾つか試すことができたし、このサーキット特有のマシン特性に関しても理解が進んだ。レース前にまだやるべき作業が残っているので、リラックスしてる場合ではないけどね」
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「明日は長いレースになると思うし、チャンスをつかむためにマシンのセッティングについて改善したい点がいくつかある。もちろんこのサーキットでは天気も大きく影響すると思う。これまで何度もそういう場面を見てきたからね。いろんな条件を想定して準備しなければならないので、自分たちは集中力を切らさないようにしている」
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2番グリッドのフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソ「最終ラップはほんの少し不運だった。あとちょっとだったのに残念!とにかく重要なのは1列目になれた事だから、あとはスタートが肝心だね。今日はバイクの感触がすごく良かったし、午後には安定したペースで多くの周回をこなせたので、レースに向けての仕上がり具合には満足。天気は今日と同じようにドライになって欲しい。レースが楽しみだし、昨年と同様に良い結果を出したい」
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3番グリッドのドゥカティーのケーシー・ストーナー「今日の午後の予選は天気が変わりやすくて、常にギャンブルしてるみたいだった。みんなバイクのセッティングを行う時間が足りなくて苦労していたのはヘレスの時と状況が似ていたね。予選の時間を使ってセッティング改善を進める必要があったが、セッション終盤には良いグリッドを確保するために時間を取っとかないと駄目だと心の中で考えていた」

「最初のアタックではバイクの感触は良かったが、1本目のソフトタイヤではあまりいいタイムが出なかった。2本目の時は不運にもクリス・バーミューレンの後ろについてしまい、前に出れないまま2周走ることになったのでタイヤの一番いい所を使い切ってしまった。もう少し速く走れたと思うのでちょっと残念。まあ、レースペースに関してはかなり満足してるけどね。幾つか抱えていた問題も解決できたし、1列目を取れたのは重要。明日は天気の事もあるので厳しいレースになると思うが、ヘレスの時よりは自信がある。トップにかじりついて今までよりもう少し高い結果を狙いたい」
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2列目4番グリッドのフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ「予選はこれまでと比べればずっといい出来!昨日と今日の午前中は調子が今ひとつだったが、バイクの調整がうまくいったので午後には思うように乗ることができた。まだ完璧ではないし改善の余地はあるけどね」
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「2列目からのスタートなので、まずはスタートを成功させる事が大切。何しろトップのライダー達はみんな僅差だから、明日のレースは十分チャレンジ可能だと思う。ファンにとっても自分たちにとっても、すごくおもしろいレースになるかも。レースは今日のようにドライになって欲しいが、もし雨になるなら朝から一日中降って欲しい。そうなれば、ここまでの3セッションはほとんどドライだったけど、午前のウォームアップでウェットセッティングを試せるからね」
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2列目5番グリッドからのスタートのレプソル・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾ「2列目からのスタートなので良しとするが、ソフトタイヤを最大限に使いこなすことができていたら、もっと速く走れていたかも。それでも結果には満足。いいリズムで走れたし、ソフトでもハードでもどちらのタイヤでも速いペースを維持する事ができたが、レースに向けてのタイヤ選択は注意して行う必要がある。このサーキットの天候や温度は変わりやすいので、どのタイヤを選ぶかが重要になるからね。レース直前までどっちにするかは決められないと思う。今晩は幾つかセッティング調整を検討して明日のウォームアップで確定するつもり。このサーキットが好きだし、レースが楽しみ」
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2列目6番グリッドのモンスター・ヤマハTech3のコーリン・エドワーズ「自分のレースペースは本当に安定しているし、自分よりも前にいるライダーと同じくらい速いのでその点は満足。明日のレースはトップを目指してチャンレンジしたいと思う。予選ではずっとトップに近い位置にいたのに、もう少し高いグリッドを獲得できなかったのはちょっと残念だったけどね」

「小さな問題が2つ程あって、今日はそっちに時間を取られてしまった。今はフロントのハードタイヤしか使いこなせておらず、ソフトタイヤはうまく使えない状態。そのために4本のハードタイヤの内2本をレースのためにキープしておく必要があったので、予選セッションの終盤を迎える頃には、自分の好きなフロントタイヤは周回を走りすぎて一番いいピークは過ぎてしまっていた。だから、最後にリアにソフトタイヤを履いてアタックした時には、フロントのハードタイヤのグリップが下がって滑り始めた。そうは言っても、トップから0.3秒以内の所にいるのであまり不満はないけどね。明日のレースでフロントとリアのグリップがこれまでと同じレベルなら特に問題はないと思う。去年は、ホームレースとなるTech3チームに表彰台を持ち帰ったので、今年ももう一度表彰台を狙いたい」
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