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ロッシインタビュー、「今年の最強ライバルはストーナー」
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  2009年2月4日

フィアット・ヤマハ・チームは、セパンでの年明け初の冬季テストを3日後に控えたイタリア現地時間2月2日の正午、2009年シーズンに向けてのチーム体制におけるキックオフ・イベントをインターネット上で実施した。
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■バレンティーノ・ロッシ 新シーズンに向けてのインタビュー内容
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ここでは、その日にチームより公開された2名のレギュラー・ライダーへのインタビューから、2008年シーズンを制覇した今年のディフェンディング・チャンピオンであるバレンティーノ・ロッシの2009年シーズンに向けてのコメント全文を以下に紹介する。


今回の冬休みはいかがだったでしょう。休暇中はどのような事をして過ごしましたか。

素晴らしい冬休みでした!今はかなりスノーボードに凝っていますが、友人たちと山にこもってしっかり満喫してきましたから、仕事に戻る気構えはもう十分な状態ですね。
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2008年シーズンを思い返してどう感じますか。あの勝利からしばらく時間が経過しましたが、2008年シーズンの中で最も嬉しかった瞬間を改めて選ぶとしたら、それはどんな時でしょうか。

その選択はかなり難しいですよ。幸い素晴らしい瞬間だらけのシーズンでしたからね。昨年は自分の勝ち方を取り戻しましたが、一番レースで感動的だったのはラグナ・セカの時です。あれがシーズンの年間勝利を決める上で最も重要な瞬間だったと言えますからね。
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この冬休みの前に、あなたはプロトタイプの新型バイクに乗る機会に恵まれましたが、その時点でのあなたの感想をお聞かせ下さい。ヤマハはいい仕事を進めているとの印象をお持ちですか。

はい。2009年型バイクの試乗については、バレンシア戦の直後はほんの少しだけでしたが、その後のヘレスではしっかり試す事ができましたし、その時にはとても速く走れました。バイクは良くなっていると感じましたし、実際2008年型マシンで走った時よりも速かったんです。
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マシンにはとても信頼がおけますよ。ただ、いずれにしてもまだ作業は始まったばかりですし、4月に入るまでには2009年型M1をさらにもっと進化させておく必要は当然あります。


来週のセパンで使用する最新型マシンに、あながた期待する改善点はどんな部分ですか。

来週のセパンでは新しいバイクを使用しますが・・・そこで使用する2台のバイクには今後のレースで実際に使用するパーツを装着する予定ですので、素早くいい感触を得られるように努力したいです。
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今は主にエンジンまわりの作業に集中していますが、加速面をもう少し改善したいと思っていますし、今後の自分たちが最も意識して作業する点になるのはその分野でしょうね。
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あなたのガレージにはいまだにパーティションが設置されていますが、どうして今後もそのままにする事を望んだんですか。

このチームには2名の有力ライダーが所属していますし、共に年間タイトルを目標に掲げています。それでも2008年度中は互いにうまく仕事を進められる作業の配置方法を見つけましたから、2009年度も同様の方法でいく事にしたんです。
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今年のあなたにとっての最大のライバルがホルヘ(ロレンソ)になるとお考えですか。

はい。ロレンソが自分にとって最も強敵と言えるライダーの1人になるだろうと強く思っています。彼はすでに1年間の経験を積んでいますし、今年は同じタイヤを履く事にもなりますから、戦いの条件は同じですからね。かなりの強敵になる筈ですよ。


では彼を除外すると、他にあなたとトップ集団の中で争う事になりそうなライダーは誰だと思いますか。

最大のライバルはストーナーでしょう。また同時に、ペドロサもすごく速くなると思います。当然ロレンソもですけどね。
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MotoGPの『危機』についてはどのように感じていますか。カワサキの離脱や、グリッド上に並ぶバイクの台数に関して懸念事項があれば教えてください。

MotoGPクラスのグリッドにならぶバイクの台数については本当に心配です。2008年シーズン中も19台しか参戦していませんでしたが、その時点から決して十分とは言えない数字でしたからね。

カワサキにはなんとか残って欲しいところです。さもないとたった17台での戦いになってしまいますし、自分たちとしてもバイクの台数をコース上にもっと増やすための対策を検討していく必要があると思っています。
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バイクの台数を増やすには、何から変えていく必要があるとお考えですか。

自分の立場としては発言が難しい部分ですが、今思っているのは、あまり完璧に洗練されすぎていないもう少し安いバイクを使う必要があるのではないかという事です。


新しいシングルタイヤルールの下で行われた前回の2回のテストについてですが、どのような感想をお持ちですか。レースの醍醐味を増すものでしょうか、それともその逆でしょうか。

それに関して感想を述べるのはまだ時期尚早でしょう。ただ、全員が同じ条件のタイヤを履く訳ですから、レースの見応えは増すと思いますよ。シングルタイヤルールの条件なら、いい事か悪い事かは別にしても、レースの見応えという観点から言えばレースの最終ラップ付近でバイクが以前よりも少し暴れやすくなりますからね。
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また、ライダーは速度を少し抑えた走りを強いられる事にはなりますが、その影響で接近戦が期待できるようにはなる筈ですよ。そう願っていますけどね!
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それ以外に何か他の方法でレースを接近戦にする方法は思いつきますか。以前にあなたは(トラクションコントロールなどの)ライディング支援装置を減らす事にも言及しましたが、その分野に関してのお考えも少し分かりやすくお話しいただけないでしょうか。

特にバイクが800ccになった頃からの話ですが、過去数年間を通して接近戦のレースが減少していますが、この原因は主にタイヤの進化にあると考えています。今の自分たちはコーナリング中でもすごい速さで走れますから、この影響でレース中の追い越しのチャンスが減るんです。
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さらに言えるのは、電子制御の性能向上によるライダー間の実力差の平均化です。その点もバトルの回数が減る原因につながっています。


あなたがベイリスとの勝負を特に意識しながら、SBKへの出場をヤマハに申し入れた事は今や周知の事実ですが、それが実現しなかった事について残念に思っていますか。また、今でもSBKのレースに出場したい気持ちはありますか。

面白い考えだったと思っていますし、実現できていたら本当に嬉しかったでしょうね。今でもスーパーバイクのレースに出場したい気持ちはありますよ。それとやっぱりベイリスと戦いたかったです。彼は世界チャンピオンですからね。
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残念ながらタイミング的に難しい部分があり実現には至りませんでしたが、将来的には挑戦したいと思っています。おそらく来年ですかね。実現はできると思いますよ。


イギリスのラリーではいい結果を残しましたね。今回の結果が、いずれあなたがラリーの選手権にフル参戦するという決意を高める事にはなりませんでしたか。

子供の頃からずっとラリーは大好きなんです。ラリーへの情熱は常に高いですし、チャンスさえあればどんな時でも出場したいと思っているんです。毎回とても楽しく過ごせますから、恐らくですが、仮にバイクの事を諦める日が来て、もっとトレーニングに時間を費やす事ができるようになったなら、もっとラリーへの出場回数を増やす事も考えるでしょう・・・が、それは近い将来の話ではありませんよ。まだ今後さらに2〜3年間はバイクのレースで戦いたいですからね。
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また、フェラーリのテストにも再び参加した訳ですが、4輪での実力レベルは以前よりも上がったと思いますか。

フェラーリに再び合流し・・・またF1で走れた事は本当に感激でした。ラリーだけではなく、レーシング・カーに関してもずっと大ファンですから、今回速く走れたのはすごく嬉しかったですよ。今のF1でも十分に速く走れる事が分かりましたからね!

自分は2006年の段階でバイクの世界に留まる事を決めました。もちろん言うまでもなく、いまだに少し未練はありますけどね。ただ、今回はムジェロで真紅のマシンに乗ってフェラーリ・チームと一緒に作業ができただけでも、本当に素晴らしい事だったと思っています。
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将来的にF1に転向したいと考える事はもうなくなりましたか。

先にも述べた通りです。自分にはF1に行くチャンスが以前にありましたが、それでもバイクの世界に留まる事を決断した以上、もうその可能性が残っているとは思いません。


あなたとマルコ・シモンチェリは本当に仲が良いですね。そこで彼の250ccクラスでの昨年のタイトル獲得について意見を聞かせて下さい。また、彼が今年にタイトル連覇を成し遂げると予想していますか。

シモンチェリとはとてもいい友人関係ですし、彼は本当にいいやつなんです。トレーニングなんかも一緒にしているんですが、去年はとにかく彼の秘めた実力の高さに驚かされましたね。

でも、シモンチェリが世界チャンピオンになるとは思っていませんでしたから、それに見合う力を彼が発揮してくれて本当に良かったです。彼は今年も250ccクラスに留まるので、2009年の優勝候補はやはり彼じゃないかと自分は思っています。
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マルコは将来的にヤマハが迎えたいと思うようなライダーになれると思いますか。

シモンチェリはMotoGPクラスに来ると思います。速いライダーですし、とても若いですからね。ただ、ヤマハが望むかどうかに関して言えば、自分たちのチームにはすでにロレンソがいますから、他のファクトリー・チームが彼を新ライダーの候補として見ると思いますよ。


あなたは引き続き2009年度も、ご自身で自分のマネージャー役を兼務するご予定ですか。

自分がそういう決断した事にはとても満足しています。今の組織にも満足していますし、マネージャーの必要性も感じていませんから、別の人物を雇う事などは現在考えていません。
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あなたはこの業界の中で最も成功したライダーですから、あなたのキャリアの中で今後に狙うべき目標はもうそれほど残されていないとは思いますが・・・まだ何か達成したい事はあるのでしょうか。例えば、アゴスチーニの記録である全クラス通算122勝を破りたいとは思いますか。

当然ですが、アゴスチーニの記録にはとても重要な意味がありますよ。今の自分からそれほどかけ離れてもいませんからね。ただ、それを目標とすると、今後まだ何年間もレースで戦い続けなければいけなくなるんです!

今の目標は、もう2〜3回だけ年間タイトルを獲得する事です。アゴスチーニの記録に到達する事よりも、今の自分にとってはそっちの方が重要ですね。もちろん、彼の記録に並べるなら本当に素晴らしいとは思いますよ!
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今でも以前と同レベルのモチベーションを保っていますか。そうであれば、一体どうやってその集中力とハングリー精神を維持しているのですか。

サーキットでバイクに乗って、速く走るための方法を探り続ける事ですね。でも、何よりも大きいのは、ヤマハやそのスタッフと一緒に働ける事なんです。彼らは常に自分を最高の気分にさせてくれますから、それがモチベーションにつながっています。

また、ここまでに長年レースを経験してきましたが、正しくモチベーションを維持してアグレッシブでいるための集中力は毎年必要になりますよ。その点、今も自分は好調ですしね。
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最後の質問です。あなたは2008年シーズンの年間タイトル獲得が、ここまでのキャリアを通じて最も難しかったと以前に語っていますが、2009年シーズンはそれに比べて楽になりそうですか。それとも、さらに難しいものになるとお考えですか。

2008年シーズンが自分にとって厳しかったのは、勝利に向けて自分の最大限の努力を費やす必要があったからです。2009年に関して言えば、2008年シーズン中に押さえつけたライバルたちが必死にその仕返しとして自分を打ち負かしに来るでしょうから、さらに難しいシーズンになるでしょうね。

ですから当然、今年は2008年よりも大変だと思います!
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