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インディアナポリスGP、予選結果と上位ライダーの詳細コメント
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  2008年9月14日

ハリケーンが近づく中、レース関係者の予想を覆して奇跡的なドライ・コンディションに恵まれた9月13日午後のインディアナポリス・モーター・スピードウェイにおいて、2008年度MotoGPの第14戦目となるインディアナポリスGPの予選が行われた。
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ここでは、この日のMotoGPクラスの予選結果と上位3列目までを獲得した9名のライダーの詳細コメントを紹介する。


■誰も予想しなかった晴天とドライ路面に恵まれた2日目の予選

路面に大量の水が溢れ、視界が悪く走行が危険な状態となった豪雨の初日とは異なり、2日目に入ったインディアナポリスは朝から奇跡的な晴天に恵まれており、フリー・プラクティス3の行われた午前中の路面はまだ湿っていたものの、予選が行われた午後には完全なドライ・コンディションとなっている。
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■初日に懸念された安全面の問題もドライならクリア

なお、初日の洪水状態ではコースの改修部分のアスファルトから十分にグリップが得られず、他の部分のアスファルトとのグリップレベルの差があまりにも激しかった事から、レースを行う際の安全面について疑問を投げかける意見が数多く聞かれたが、ドライ・コンディションとなったこの日の午後には同様の問題を訴えるライダーは少なく、むしろ総合的なグリップの良さやテクニカルかつ流れの良い独特のコースレイアウトに好感触を示すライダーの方が多かった様子だ。
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■根本的には解消されていないウェット路面の危険性、レース中止の可能性も

しかしながら、豪雨の場合の水はけの悪さや、ウェット路面でグリップしない一部区間のアスファルトの危険性が解消された訳ではなく、インディアナ州の横を通過するハリケーンの影響により初日と同様またはそれ以上の悪天候も予想される日曜日のレースは、当日の気象条件によってはレース・ディレクションの判断により実行をキャンセルされる可能性もあるという。
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■インディアナポリスGP、MotoGPクラスの予選結果

気温34度、路面温度44度、湿度40%、晴天に恵まれ良好なドライ・コンディションとなったMotoGPクラスのインディアナポリスGP予選結果を以下に示す。
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1) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分40秒776
2) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分40秒860
3) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分41秒177
4) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分41秒271
5) ベン・スピーズ USA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分41秒464
6) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 1分41秒492
7) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 1分41秒744
8) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分41秒754
9) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分41秒886
10) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 1分41秒897
11) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 1分41秒934
12) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分41秒969
13) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分42秒305
14) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分42秒405
15) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分42秒551
16) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分42秒673
17) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分42秒732
18) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分43秒807
19) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分43秒931

■中野選手はセッション開始から10分後に転倒、その後も第1区間に苦戦
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サンカルロ・ホンダ・グレッシーニの中野真矢選手はセッション開始から10分のところで転倒。本人に怪我はなくその後に走行を再開したが第1区間でのグリップ不足に苦しみ、セッション後半に装着した予選タイヤでもその状況は変わらなかった。最終的にはレースタイヤでのペースをコンマ6秒しか縮めるに至らず6列目17番グリッドとなっている。
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他の転倒者としては、アリーチェ・チームのトニ・エリスとリズラ・スズキのクリス・バーミューレンがセッション残り15分のところで別々に転倒しているが、この2名にも怪我はなかった。
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■MotoGPクラス予選上位9名の詳細コメント

以下に、インディアナポリスGP2日目午後に行われた予選において上位3列目までのグリッドを獲得した9名のライダーの詳細コメントを紹介する。
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■1列目

●ポールポジション)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1

このサーキットをドライで走れるチャンスに恵まれて本当に嬉しかったです。素晴らしいサーキットですし今日はものすごく楽しめました。テクニカルで難しいコースですから自分の好み通りですしね。それに自分たちのバイクとタイヤとの相性もいいみたいです。
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特に1コーナーと10コーナーがそうですが、追い抜き箇所もいくつかあります。新しい部分のアスファルトもドライならグリップはだいぶいいですよ。明日も今日みたいな天気になれば、素晴らしいレースになるでしょうね!

ただ、残念ながら明日の天気にはあまり期待できない状況なので、レース直前まで様子は見ていく必要がありそうです。『普通』の雨なら問題はありませんが、もし昨日のような天気になった場合には、全員でレースの実行可否に関する決断を下さなければいけなくなります。
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今日の作業内容には本当に満足できています。午後には予選タイヤに合ういいセッティングを見つける事ができたので、何度か速いタイムを刻む事ができました。特に最後の2回が良かったですね。1分40秒台が出せる事は分かっていましたし、実際に1分40秒7を記録しています。

明日の天気がどうなるにしても、今回のポールポジションは非常に重要でした。


●2番グリッド)ケーシー・ストーナー ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8
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午前中にマシンが故障したので、路面条件が良かったその時の貴重な走行時間を大きくロスしてしまい、これが午後の作業の流れに大きく影響しました。今日はフロントのグリップを得るのに苦しみ、その問題を解消するのに多くの時間を費やしたので、予選に集中する時間が最後まであまり取れていません。
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正直なところ、今日は2列目以内に入れればラッキーだと思っていました。でも、ラップ周回を通して驚くほどタイムアタックがうまくいったので、最終的には2番手タイムを記録する事ができたんです。これは予想以上でしたし、結果的にはそれほど悪くなかったですね。

これで自分の連続ポール記録は止まりましたが、いつかは必ずそうなる事ですし、それよりも重要だったのは明日のグリッドポジションにいい位置を確保できた事です。
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後は明日の天気がどうなるかを見守るだけです。ただ、いずれにしても明日の午前のウォームアップの時にバイクを調整すべき部分はどんな天気だろうとまだ残っています。


●3番グリッド)ホルヘ・ロレンソ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1
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このサーキットが自分の想像していたものとはかなり違ったのでとても嬉しいです。今日の午後は本当に楽しく走る事ができました。とても危険なサーキットだと思っていましたが、実際にM1で走ってみるとすごく安全に感じますし、そのおかげで速く走る事ができています。

いくつかのコーナーは連続的につながっているので、そこでは自分の好きな流れの良い走り方ができるのでとても楽しいです。自分にとってはものすごくいいサーキットですよ。
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これで2回連続の1列目確保です。この結果からも調子を本当に取り戻せた事が分かりましたから、ここと前回のミサノで頑張ってくれたチームに感謝したいと思います。

まだウェットとドライのどちらも完璧とは言えない状況なので、明日の午前のウォームアップでも改善作業を続けますが、今のところ明日の天気がどうなるかは分からないので今後も様子を見ていくつもりです。


■2列目

●4番グリッド)ニッキー・ヘイデン レプソル・ホンダ・チーム RC212V
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1列目まであと少しでしたが、2列目もそれほど悪い位置ではありません。それに今回はここ最近の中では一番いいと思えるレースペースを確保できています。今シーズンは予選で何回かいいタイムを記録していますが、それは予選タイヤを装着した1回きりのタイムアタックの時のみでしたからね。

午前の路面は湿っていたにしても、今日は1日楽しかったですよ。昨日は豪雨でしたし、どこを走ってもハイドロプレーニングが発生したので全然楽しめませんでしたが、今日はバイクの調子がすごく良くなり、ジオメトリに微調整を加えてからさらに好感触が得られたので楽しんで走れました。タイムも安定していたと思います。バイクの感触は確実に良くなっていますし、ミシュランの感触もすごくいいです。
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明日はまず間違いなく雨でしょう。今のレース用パッケージは今までで最高の状態に仕上がっているので、天候が急転してここでドライのレースができたら嬉しいんですけどね。ドライだったらタイヤにもいいアイデアがあるんですよ。もしウェットなら昨日のレインセッティングの調子はあまり良くありませんし、さらに激しい豪雨になるようなら何か別の対策を講じなければいけません。

1列目だったら本当に良かったなとは思いますが、チームスタッフは必死に頑張ってくれていますし、ここでは家族や友人、それにファンの人たちから盛大な応援がもらえるので、まず勢いには乗れる筈ですよ。明日のレースが楽しみですね。自分としても楽しみながら展開を見ていきたいと思います。
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このスペシャル・ヘルメットは地元のアメリカン・フットボール・チームのインディアナポリス・コルツのために用意しました。子供の時に全米少年フットボール大会に出ましたが、その時には弟や親しい友人の1人と一緒にコルツのジュニアチームに所属していたんです。

だからいつでもコルツの事を応援しているんですよ。それに多分、このひづめのマークも何か幸運を呼ぶ気がしますしね!


●5番グリッド)ベン・スピーズ リズラ・スズキMotoGP GSV-R
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午後はいいセッションでしたね。2台のバイクにそれぞれ色々なセッティングを試しましたが、その中で中心的に作業を施していたメインマシンの方に満足のいくセッティングが得られたので、最後はそちらに乗って予選タイヤを装着しました。

ブリヂストンの予選タイヤは本当に信じられないような代物ですね。コースに出る度にタイムは速くなりましたが、今回はタイヤの限界域を把握するまでに少し時間がかかったので、あともう少し時間が取れればもっと速く走れた筈ですよ!
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5番グリッドは2列目ですし、レースをスタートするにはいい場所です。もし噂通りに天候がひどくなって何かハプニングが起きたとしても、それよりも前の位置にいられますからね。

今週は全てが順調でしたから、今はレースが本当に楽しみでなりません。


●6番グリッド)ランディ・ド・プニエ ホンダLCR RC212V

新しいサーキットで正しいセッティングを見つけるのは簡単な事ではありませんから、今回の結果にはとても満足です。
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昨日は2回のセッションを通してウェットでしたし、今朝もまだ路面は濡れていましたが、初めて完璧なドライになった午後の予選では自分の思い通りに楽に走る事ができたんです。レースタイヤでのペースは一貫して速く、同様に予選タイヤでもうまく走れました。

今回の結果はかなり良かったと思います。ストレートでのパワーが少し不足してはいますが、午前中に施した調整作業のおかげで再び2列目からスタートできる事になりました。

6番グリッドからのスタートは豪雨になった場合でも有利でしょうね。ただ、ウェットでもドライでもいいペースは確保できているので、悪天候についてはそれほど心配していません。


■3列目

●7番グリッド)アンドレア・ドヴィツィオーゾ JiRチーム・スコット RC212V
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今日の結果から自分の速さを証明できたので嬉しいです。それにまだ余裕も十分にあったので、明日のレースにはとても気分よく挑む事ができます。ドライで走れたのはたった1日だけですから、多分セッティングはまだ完璧とは言えませんが、これは他のチームにとっても同じ事が言える筈です。

もし今日の天気が明日も続くようなら激しいレースになるでしょうが、天気予報によれば豪雨みたいですね。自分は3列目の先頭ですから2列目との差もそれほど大きくはないし、どちらの気象条件になっても速く走れると思っています。

インディアナポリスはアスファルトの新しい部分で正しい走行ラインを確保する必要があるので、明日はスタートがとても重要です。


●8番グリッド)ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ・チーム RC212V
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ブリヂストンの予選タイヤを履くのは今日が初めてだったのですごく大変でした。タイヤについて学習するのと並行して、可能な限り最高のグリッド位置も狙わなければいけませんでしたからね。

予選タイヤは一度その特性をしっかり把握しなければ本当に速くは走れませんが、今日は3本目を装着した時にタイムを改善できていますし、今の状況を考慮すれば3列目はそれほど悪い結果ではないと思っています。

ドライの時間が少なかったので、レースタイヤでの連続周回はあまり行えませんでした。だからレースタイヤの選択に関してはもう少し細かな検証作業が残ってはいますが、総合的に見れば感触はとても良かったです。
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新しいマシンについてもさらに理解を深められるように作業を進めていく必要があります。今まで使用してきたマシンとはかなり異なりますし、特に電子制御まわりが違いますね。ただ、貴重な経験が増えてきましたし、コースに出る度に調子は上がっていますから、全体的には自信が持てます。

明日のレースはいい天気になって欲しいです。もし昨日の午後のような豪雨だったらレース・ディレクションとみんなで協議し、最良の方針を検討する事になるでしょう。


●9番グリッド)トニ・エリアス アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
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レースペースがとてもいいので嬉しいです。スタートは3列目からですが、すごくいいレースができると思いますよ。予選中の転倒は残念でしたが、その後も気力を失わず最大限まで攻め込んで走りました。

バイクの感触はすごくいいので、今回のレースでもまたいい結果が残せるようにベストを尽くします。明日も今日と同じくらいいい天気になってくれるといいですね。

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